2022/02/22 23:51:26
(BOt0glzD)
僕の童貞卒業は予想していたより早く、十七の夏だった。
隣の家に年上の女性が下宿していたことは中学生の時から
知っていた。彼女の叔父叔母にあたる人が隣だった関係で
下宿してそこから大学に通うことになったと挨拶に来た時
僕は中学生だった。その女性が下宿することになった部屋は
庭を挟んで丁度真向いの部屋だったこともあって、窓を開け放つ
と塀代わりになっている生垣の隙間からお互いの部屋は見渡せる
感じだった。気候のいい初夏の夜など彼女は窓を開け放って
机に向かっている姿が垣間見れた。四国の田舎暮らしで、
警戒心がなかったのかもしれない。夏になり服装も薄くなって
来たころ、ある夜のことそろそろ寝ようかと部屋の明かりを
消してカーテンを閉めようとしていた時、木漏れ日のように
漏れてくる彼女の部屋の明かりが妙に気になり、窓の下にサンダル
を置き部屋から出て垣根の近くまで行くと隙間から彼女の部屋の
中が丸見えだった。窓が開いていたのだ。誰もいなかったが
部屋には明かりが煌々とついていた。自分の部屋からだと
単に光が漏れているだけだったのに、近くにきて隙間から中を
見るといろいろなものがしっかり見えたことに興奮した。
部屋の隅にはベッドが置かれていてそこに女性の下着が
あったことも興奮した理由だ。そこへ予期せぬことが起こった。
なんと、風呂上りでバスタオルで体をくるんだだけの彼女が
入って来たのだ。窓辺に来てうちわであおいで涼んだ。
僕は身動きが出来なくなり息を潜めてその姿を凝視した。
しばらくして、くるりと向きを変え部屋の奥に行ったかと
おもったその瞬間、彼女はバスタオルを外し汗を拭きだした。
完全、全裸を目の当たりにしてしまった。僕は無意識で
ペニスを出してしごいていた。高校一年、性欲全盛になる
頃のことだ。彼女がパンティーを穿き寝巻で身を包み終わって
窓を閉めカーテンを引くまで間に、三度ほどの快感絶頂を
迎え精液を飛ばした。そして初めてのセックスはこの人と
したい!と切に思うようになった。時々夜に近くのコンビニ
へ飲み物を買いに出た時などに彼女と出くわし一緒の道を
かえって来たりすることもあって向こうにしてみれば弟みたい
なものという感じで気安く話せる感じだったのだが、そのことを
境になんか出会うと僕はぎこちなくなってしまった。女性と
いうのはそういうことからいろんなことを読み取る。高二になって
間もなくのこと、クラスの男子の何人かはすでにセックス
経験があると自慢し始めていた。その頃、隣の女子大生は三年生
になり田舎から出てきた感じはなくなっていて本当に素敵な
お姉さんになっていた。日曜日、夜のコンビニ買い物の帰り一緒になって
ちょっと遠回りして帰ろうと言い出したのはその素敵なお姉さん
の方だった。その散歩の最中に話したのがクラスの経験者のこと
だった。お姉さんは言った。「〇〇ちゃんは、まだなの?」
僕はどぎまぎして相手いないしとか必死にいいわけじみた
ことをしてしまった。お姉さんは、そんなにむきにならな
くっていっわよと笑った。それが効を奏した。結果オーライな
ことになった。
「今週の金土日、叔父さん叔母さんいないのよ。旅行なんですって。」
「へー、どこへ?」
「九州の親戚に会ってくるみたいなの。だから、私は一人。」
「え!!それって、もしかして、一人で留守番?」
「だから、そういってるじゃない。夜、こっそり来てもいいわよ。」
「よ、夜這いじゃん。それって、でも僕経験ないし、どうしたらいいか・・」
「わたしも、同じようなものよ。だから、研究しましょ。」
冗談のような展開に気が遠くなりかけていた。これは現実では
ない、夢だ!そう思って歩みを進めると家の前まで来ていた。
ボーっとしている僕の顔を覗き込み「大丈夫?意識ある?」
と聞かれた。僕は「なんか、夢見てるみたいで」と答えたと思う。
その時、彼女に顔を抱き寄せられ、唇を重ねられてしまった。
その晩、僕は何度射精したかわからない。でも、翌日から禁欲生活
を決めた。週末に童貞を卒業できるかもしれないという
期待でその週はあっという間に過ぎた。
そして、金曜日になった。