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初めての彼女トモミ

投稿者:やす ◆gy.TeW24SQ
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2019/10/25 21:18:19 (9ufKgoJ7)
かれこれ15年ほど前の話です。
当時、僕は高校を卒業したばかりで地方の大学へ進学しました。

中学高校が男子校だったのもあり、彼女もおらず童貞でした。
初めての1人暮しで
「早々に彼女を作ってにこの部屋で…」
なんて、淡い期待を持っていました。

しかし、なかなかそう上手くはいきませんでした。
学校へ行って、バイトをしてレンタルビデオ店でAVを借りてきては、シコシコする毎日でした。

夏休みのある日、バイト先で先輩に、割と簡単に女の子と知り合える「ス〇ービーチ」という当時流行っていた出会い系サイトを教えてもらいました。

僕はさっそく、帰宅してから携帯でサイトを覗くと、確かに女の子の募集も多くて…
これは!
というものは片っ端から連絡しましたが一向に連絡はきません。

こちらから募集をかけてみても結果は同じでした。夏休み中ずっと続けていたのですが、さっぱり成果は出ません。

そこで
「ちょいぽちゃ」
と自ら書いてる女の子まで範囲を広げてメールを送ることにしました。

それでもなかなか、返事はきませんでしたが1週間ぐらいすると割と近くに住んでる「メル友募集」の同い年の専門学生のトモミから返信がありました!

2~3日メールのやり取りを続け、お互い気が合うようだったので「会いたいな」と思い、こちらから1人暮しに関する話題を多めにしました。

例えば、料理がそんなに出来ないとか、少し部屋をオシャレにするように気をつけてる…とか…etc
そうすると、意外に食いつきはよくトモミから

「部屋行ってみたいなぁ~」

と返信が!!
これには、心の中でガッツポーズしました!

あっさりと、週末の土曜日に最寄り駅で待ち合わせすることに成功しましたが。

トモミから
「ちょっと太ってるから、あんまり期待しないでね汗」

と。当時はまだ、携帯にカメラが付いた機種がやっと少しジェイホンから出始めた頃だったので、まだ一般的ではなくて事前の写真のやり取りが出来なかったんです。

そして、当日…これでもかというほどに部屋を掃除して、前日にコンビニで買ったコンドーム一箱をベッドの小物入れに忍ばせてから、17時に待ち合わせの駅に向かいました。

携帯を見ながらキョロキョロしていると

「ついたよ。〇〇の前にいます」
とメールが。

行ってみると、顔は雰囲気的に志田未来さんをちょっと丸顔にしたような感じで可愛げがある感じ。
ただ、体型はアジアンの馬場園。。。

心の中で、とてもゲンナリしました。

挨拶もそこそこに、コンビニでお弁当やジュース、お菓子を買い込んで部屋に向かいました。

まさかこんなデブが、初めて招き入れる女の子になるとは。。。(汗)

狭いレオパの1Kの部屋だったので、ベッドに隣同士に座り、話始めました。

途中てお弁当も食べたりしながら、色々話していると近距離のせいか「デブ」という感じを忘れてきて、「可愛い」とさえ思うようになってきてました。

実際、会話が楽しくて…あっという間に時間が過ぎていって気づいたらもう22時を回っていました。

内心
「あー帰したくない!ヤリたい!!」

とは思っていつつも良心の呵責には耐えられず。
苦し紛れに

「もう遅くなっちゃったね?そろそろ帰らないとヤバいよね?」

と聞くと、隣に座るトモミは太ももを僕の太ももに密着させてきて…

「帰らなきゃダメ?帰りたくない」

「じゃ、泊まってく?」

「うん」

そう言うと、トモミは僕の右手に左手を絡ませてきて…僕はどうすることもできず、無言でいると。

トモミから

「キスして」

恐る恐る、トモミの唇にキスをしました。
触れるだけの。初キスです。

そのまま続けているとトモミの方から舌をいれてきました。

僕はされるがままにトモミが絡めてくる舌に応じるようにディープキスを続けていると、キスしながらジーンズの上から膨張しているおちんちんをさすってきました。

僕はビックリして

「あっ…」

と唇を離すと、トモミはさすり続けながら

「えっちな女の子嫌い?」

その言葉を聞いて、トモミにキスをしました。

舌を絡ませながらトモミのおっぱいを服の上から揉みました。
トモミのおっぱいは太ってるせいもあるのでしょうがボリューミーで服の上からも柔らかいのが分かります。
たまらずおっぱいが見たくて仕方がなく

「脱がせてもいい?」

と聞くと

「いいよ、でも…電気消して」

と答えました。僕は正直に

「俺…その初めてだから、ちゃんと見てみたい」
と言うと

「えっ槌そうなの??」

「だから…」

「しょうがないね(笑)」

と照れ臭そうに微笑み、そのまま自分で脱ぎはじめて、下着姿になりました。

ブラもパンツも色はライトグリーンでお揃いです。
はじめて生で見る女の子の下着姿に大興奮でマジマジと見てると

トモミは

「やす君(僕)も脱いで」

と促され僕もパンツだけになりました。

そのまま2人でベッドで掛け布団の上から横になりました。
僕はトモミの豊満なおっぱいに顔を埋めたあとで

「見てもいい?」

と聞くと、
トモミは上体を起こして自分でブラを外しました。

目の前に現れたトモミのおっぱいはやっぱり大きくて(Eカップ)、乳首が小さくピンク色で乳輪は500円玉ぐらいです。

僕はトモミを押し倒して両手で生パイを揉みながら、乳首を舐めると

「あぁ…ひっ……んんっ」

と喘ぎ始めました。

「トモミちゃん、気持ちいい?」

と確認すると
「んっ…はぁ、気持ちいいよ…んんっ」

それを聞いて、もっとちゅぱちゅぱと左右のおっぱいを舐めると、トモミは

「あぁーんんっ、ダメ…はっ、アンっ…」

と一段と大きく感じる声をあげました。

そのまま舐め続けていると、トモミが上になってる僕のおちんちんをパンツの上からさすってきました。

ジーンズの上からさすられるより格段に気持ち良く、思わず乳首をしゃぶるのが止まってしまいました。

「やす君のココ、凄いことになってるね(笑)してあげよっか?」

「いいの?」

「うん…寝て」

トモミに促されまま仰向けに寝かされ、パンツを脱がされました。

トモミは一言

「大きいね」

とだけ言って、ゆっくりとおちんちんをしごきはじめてから、ぱくっと咥えました。

手も使われながらのゆっくりとしたスロートでしたが、あまりの気持ち良さ3分ほどでイキそうになってしまって

「あっ、、ダメ、トモミちゃん…止めて。イキそう」

トモミは咥えたまま

「(いっていいよ)」

とスピードをあげると、僕は呆気なくトモミの口内へ勢いよく発射してしまいました。

ごめんと謝ると…トモミは口をごもごもさせながら、左手で僕にちょっと待ってとジェスチャーしました。

言われた通り少し待ってると、突然パァっと口を広げ僕に見せてきました。

驚いて

「えっ…!?」

と言うと、トモミは

「飲んじゃった(照)」

この瞬間とても、トモミが愛おしくなってしまいました。

その後、2人でベッドに潜りこんで…

「いっぱい出たね」

「ごめん、気持ち良くて…」

「謝らないで、嬉しいし…」

「本当に?」

「うん(照)ねぇねぇ…私も気持ち良くして…(恥)」

そう言って、僕の右手を取り布団の中にあるトモミの下着の中へ誘導されました。

トモミのおまんこはもう濡れていて、さらに中指をクリトリス誘導され

「ココ触って…」

言われるままに触ると

「んんっーあっ…ハァハァ いっ…んんっ」

と気持ち良さそうに声をあげ、トモミが我慢できなくなったのか

「ねぇ、やす君…舐めて?(照)」

僕は布団の中へ潜りこんで行って、トモミの下着を脱がせ、股の間に入って…暗くて良くは見えなかったけれど、鼻にトモミの陰毛を感じながらトモミのおまんこを味わいました。
これまで嗅いだことのないいやらしい匂いと、溢れてくるトロトロの汁に興奮していました。

トモミも両手を僕の頭に置いて

「あぁっ…んんっ…ハァ気持ち良いよぉ…んっ…あんっ」

と感じていました。しばらくしていると…

「もうダメ…挿れて…」

トモミからおねだりしてきました。

僕は布団を剥いで、ベッドの小物入れに忍ばせていたコンドームを取り出し、着けようとしました。
が、緊張でなのかいざ着けようとすると、萎んでしまい着けれません。。。

自分でしごいて勃たせようとしてもダメです。
トモミが

「緊張しちゃった?」

と言うと…
またフェラで勃たせてくれました。

また新しいコンドームを手に取り、着けようとすると、また萎んでしまいました。

今度は何も言わずに、さっきよりも長めに咥えてくれました。
再度コンドームを手に取りました。
今度は上手く着けることができて、いざ挿入しようとトモミのおまんこにあてがうと、またもや萎んでしまいました。

5個入りのコンドームで、前日に着ける練習で一つ消費してるので、残りはあと一つ。

『ヤバい…どうしよう…』

そう思っていると、またトモミが咥えてくれました。
二度目よりもさらに長く…パンパンに膨れるとトモミが

「そのままでいいよ(照)」

「えっ…!?いいの??」

「中には出さないでね」

「うん!!」

そうして、ギンギンに膨れあがったおちんちんをトモミのおまんこに挿れました。

「んんっ…おっきい…んっ」

「トモミちゃん…気持ちいいよ…」

「トモミって呼んで…んんっ、はっ…」

「うん…トモミ気持ちいい」

そのまま、一度キスをしてから、ゆっくり動いたのですが…すぐにイキそうになってしまい
「あっ…トモミ…俺、イキそう…」

「んんっ…あっ…うんっ、いいよ…はぁっ」

僕はイク瞬間にから抜いてお腹めがけて、放出しました…一度、イっているのに大量で勢いもよく、お腹だけでなく、おっぱい、首、顎までかけてしまいました。

慌てて、すぐに

「ごめんね…」
と謝りましたが

「ううん、いいよ(笑)気持ち良かった?」

「うん…凄い気持ち良かった」

「良かった(笑)」

と言って、僕の精液を拭き取りました。
その後、裸のまま2人でベッドで横になって…
トモミが

「付き合ってもないのにしちゃったね…」

「うん…俺、トモミと付き合いたいんだけど…ダメかな?」

「私デブだし、可愛いくないけど…いいの?」

「えっ…可愛いよ。ダメ??」

「いいよ(照)」

「やった!」

僕が抱きつくと、トモミにキスをせがまれて…ディープキスを。

唇が離れたところでトモミが

「なんか、お腹の所に当たってる(笑)」

「ごめん(笑)…」

そう言うと、布団に潜りこんでいってちゅぱちゅぱとまた咥えてくれました。
僕はたまらず

「また、したい」

「しょうがないなぁ槌」

と、今度は萎むこともなく最後のコンドームを着けて挿れました。

さっきよりは多少早く動けたけど、それでも5分もしないぐらいでトモミの中でゴム発射しました…。

~続く~
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42
投稿者:(無名)
2019/11/02 06:14:45    (AKt5A59F)
最後の方が意味深で先を早くみたくなっちゃいますね。
43
投稿者:太郎丸
2019/11/02 12:50:36    (/U5vpbhP)
めっちゃ興奮します。
トモミちゃん好きっす。槌
続き期待してます。
44
投稿者:(無名)
2019/11/02 13:07:29    (TMXaP44r)
悲しい結末は嫌だなぁ( >Д<;)
45
投稿者:やす ◆gy.TeW24SQ
2019/11/02 14:04:22    (iy1pYOWU)
10月。
大学生活の集大成とも言うべき、就職活動がスタートしました。
卒業までまだ一年半も残しているこの時期に集大成とされる一大イベントが始まることに若干の疑問を抱きつつも、それに乗り遅れないように僕もそれをスタートしました。
既に友達の1人は早々にベンチャー企業から内定をもらっていました。

就活サイトに登録をして、エントリーが可能になるまでの間に企業を調べたり、OB訪問をしたり、自己分析をしながら、来るべき時に皆が備えていました。
明るい色をしていた同級生達の髪が一気に黒くなります。

それに加えて、来年度の教育実習のための準備が着々と進められます。
その講義では来年教育実習に行く学生達の模擬授業が行われ、僕のその順番ももうすぐです。

慣れていないことが多く、またその煩雑さに忙しさを覚えて多少イライラもしていました。

そんなある日、僕がトモミの家へ行き、一週間ぶりに会いました。
トモミも相変わらず忙しそうです。仕事もあまりうまくいっていなのは、その表情からも分かります。
トモミは入社以来、仕事でのことに、とても悩んでいました。

思うように仕事ができないこと
スピードが早くそれについていけないこと
それを毎日のように咎められること
そして人間関係も悪いこと
挨拶をしても返されないこと
いつまで経っても、名前ではなく「新入り」と呼ばれること
これらのことをマネージャーに相談しても取り合ってもらえないこと・・・

実はこの10月の項を書く前に8月の体験記にトモミの職場での不調を打ち明けられ、その際のことを記そうと思っていましたが、書きながらあまりの自分のダメさっぷりに腹が立ってボツにしました。
そのため、前回の6月から10月へと間を開けての話になりました。
申し訳ありません。


トモミは僕にある職場での失敗を話しました。
それを聞いて僕は、さも自分がすべてを心得ているかのような話しぶりで

「それは『こうすれば』良かったんじゃない?」

という具合にアドバイスをしました。
それが、ドライに聞こえていたかもしれません。
僕はそれでも精一杯、トモミを支えている「つもり」でした。

後になれば分かることですが、トモミは別に僕にアドバイスを求めていた訳ではありません。
トモミはおそらく、100%の味方をしてほしかったんだと思います。

「トモミは悪くない、そんなクソみたいなとこやめちゃえよ!」

もしかすると、こう僕に言って欲しかったのかもしれません。
トモミの職場での姿は知りませんが、少なくとも僕の知っているトモミは挨拶を無視されるような嫌われる要素はありません。

それは贔屓目かもしれませんが、僕がトモミを贔屓にすることは当たり前のことです。

ただ、僕はそれをしませんでした。できませんでした。分かりませんでした。

トモミは僕の「アドバイス」をただ無言で聞いていました。
一通り聞き終わると、しばし沈黙の間がありました。それからトモミが

「やす君も大変な時に、こんな話してごめんね・・・」

そう言って謝りました。
僕はトモミに「アドバイス」が刺さらなかったことを悟ります。
僕も一言「ごめん」と謝りました。

喧嘩をした訳ではありませんがピンと張り詰めた空気を感じます。

お互いに変な気を使った、どこかよそよそしい会話。
でも、そこに触れると何かが壊れてしまいそうな雰囲気を感じていました。

その日はお互いに触れようとはせずに寝ました。
狭いシングルベッドのすぐ隣に寝ているのに、こんなに「距離」を感じるのは初めてです。

翌日トモミの家から大学へ行ってからも、その雰囲気が僕にのしかかっていました。

講義中もトモミのことをずっと考えていました。大きな気持のすれ違いを感じています。
とりあえず、次会ったらちゃんとトモミの話に耳を傾けよう。

そうだ!立ち仕事で大変そうだから、この間イオンで見かけたフットマッサージ機を買ってプレゼントしよう。トモミきっと喜ぶぞ。

その顔を想像するだけで、僕は少しだけ嬉しくなれていました。

早速、その日のうちにマッサージ機を購入して部屋に保管していました。

それから数日後の放課後。
その日はアルバイトがなく放課後に本を買いに市内の大型書店に来ていました。お目当ての本を見つけて購入し、これからCDショップにでも行こうかなと考えているとジーンズのポケットに入れておいた携帯電話が振動しました。

開いてみるとトモミからのメールでした。

「今から会えない?」

こんな風に突然会いたいと言われるのは久々のことだったので、僕はとても嬉しくなり「ちゃんと話を聴こう」という思いも忘れて、そこから10分ぐらいのカフェにウキウキしながら向かいました。

店に入ってまずコーヒーを買い、それを受け取ってからトモミを探します。

トモミは一番奥にあった喫煙席よりも手前の2人がけのテーブル席で待っていました。
「おつかれ」そう僕が声をかけるとトモミも「おつかれ」と返してくれましたが、どこか神妙な面持ちです。
たまらずにトモミに

「元気なさそうだけど・・・どうしたの?仕事でまた何かあった?」

トモミは僕のそれには答えません。
もうお互い数分間無言です。

「やす君・・・ごめん、もう別れよう」

あまりに突然の申し出でした。

「えっ・・・・・なんで?・・・」

「私、・・・・・やす君に迷惑かけてる・・・」

「迷惑なんて、かけてないよ!!」

もう僕もトモミも頬は濡れています。

「ごめんね、やす君・・・私、やす君が大変な時に支えてあげられていない」

「俺だって・・トモミが大変な思いしてるのに・・・できてないよ・・でもさ、頑張って乗り越えていこうよ!!」

声が震えています。

「私だって・・・そうしたいと思ってた・・」

トモミが一旦言葉を切ってから、続けます。

「今ね・・・私、やす君のことまで考えてあげられる余裕がないの・・・」

「俺は俺のこと自分でなんとかするから・・・」

「ううん・・・それじゃダメなの。私やす君が好きだから・・・」

トモミは大粒の涙を流しています。僕もそれが頬をつたるのを感じています。

「だったら・・・」

そこまで僕が言い出すとトモミは

「ごめんね・・・でもね、凄く大好きだよ。だからね・・・・・」

「だったら・・・頑張ろうよ・・・」

「ごめんね・・・本当にごめんね・・」

トモミは僕に精一杯の作り笑顔を見せてから

「やす君幸せになってね・・・」

そう言って席を立ちました。
トモミはどんどんと歩いて出口の方へ行ってしまいます。

ここで止めなければ、本当にトモミは行ってしまう。そう直感的に感じました。
そして、立ち上がってから周りなんか気にせずに

「待ってよ!!俺、トモミのこと本当に愛してる!!」

確実に届くように、叫ぶように言いました。

トモミの足が止まります。
そして、こちらに振り返るとトモミは泣きながらも笑顔です。

僕が生まれて初めて発した渾身の「愛してる」が届いた。

かに見えましたが、トモミはまた出口の方へ向き直り行ってしまいました。

僕達は二年間、あんなにも愛し合っていたのに、こうも呆気なく別れてしまいました。

数日後、帰宅するとポストに合鍵とメモが入っていました。
「勝手にあがってごめんね」
部屋からはトモミの物が消えています。

僕はもうずっと「何がいけなかったのか」自問自答を繰り返しています。

学校やアルバイト先で「普通」を装って外見からは何の変化もないように見せてようとしている自分にも疲れてきていました。
部屋ではずっとMr.Childrenの「OVER」をリピート再生し、飲めないお酒を飲んでは気持ち悪くなって眠る日々。

そんなことをしたって、どんなに考えたってトモミがもう帰ってこないことは自分でも分かっています。
そして襲ってくる
「もうトモミ以上に好きになれる人は現れないんじゃないか」という恐怖。

僕をあんなに理解して、支えてくれていたトモミの喪失感が時間を経るにつれ、どんどん大きくなっていきます。

トモミに「会いたい、会いたい、会いたい・・・」何度も何度もそう心の中で叫びます。

そんなことを続けていると、もう1人の自分が囁きます。

『「ヤラせてくれる女」がいなくなったから、そう思っているんじゃないの?』

でも、それは「喪失感」をそういう『邪悪な心』のせいにしておけば、本当に愛していた人をなくした、あまりにも大きな心の損失をパテ埋めしようという自己防衛本能からきているということは、すぐに理解しました。

付き合っている時から僕はトモミが大切な人だと思っていました。ただ、その大きさまではしっかりと把握していませんでした。
僕はこの時に、トモミの存在がいかに大きかったのか思い知らされたのです。

こうして僕はあんなに嫌悪していた「なくして気付いた組」の構成員の一員になりました。


僕はこのとても大きな『余白』をどう埋めて生きていくんだろう。
それを埋めていけるような自信は今のところ、まるでありません。


~続く~


46
投稿者:チャキ
2019/11/02 15:42:08    (1KmOLd7k)
夢中で読ませていただきました。
年代的には私と同じか少し若いくらいでしょうか。
自分の経験とも重なり、年甲斐もなく感傷的になってしまいました。

多感的な時期に読んだ小説を手に取った気分です。

続きをぜひにもお願いします。

47
投稿者:こうたろう ◆9V9/gbCK7g
2019/11/02 20:32:30    (lIgOzrpb)
きっと数年後に再会し、再び愛が育まれることを願ってやみません
48
投稿者:(無名)
2019/11/03 01:09:39    (clg9YX.t)
あと少しで最後なんでしょうか?どんな風に結末が来るのか気になってしまいます。
49
投稿者:やす ◆gy.TeW24SQ
2019/11/03 09:02:23    (gYpWhUEo)
沢山の閲覧、本当にありがとうございます。
また、わざわざのコメント本当に本当にありがとうございます。
沢山の嬉しいお言葉の数々を頂き、大変嬉しく思います。

皆様お気づきの通り間もなく、この体験記は終わりを迎えます。

このあと3話にあとがきを加えた4回の投稿でその全てを締めくくらせて頂く予定でおります。

最後まで、お楽しみ頂ければと思います。
50
投稿者:やす ◆gy.TeW24SQ
2019/11/03 10:56:15    (gYpWhUEo)
2012年。
早いものであっという間に社会人生活も5年目を迎えました。

僕は大学卒業後じいちゃんの出身地でもあり、大学のある、この都市にそのまま住んでいました。ただ、就職を機に少しだけ広めのアパートには引っ越しました。

本当は地元に帰ろうとも思ったのですが、この土地に愛着があったかと言えば特段そうではなく、たまたま第一志望に就職できたことが大きな要因でした。

なんとなくですが、この街を離れてはいけないような気もしていましたが、それはただの思い過ごしだと考えるようにしていました。

ただ、これでも長男なので、ばあちゃんは悲しんでいましたが親父が「好きなようにしろ」と言ってくれたので「そう」させてもらうことにしました。

少しは仕事ぶりも板についてきた頃で、いつからかトモミにプレゼントするはずだったフットマッサージ機は、その仕事の疲れを癒やす為のマストアイテムとなっていました。

僕は、トモミと別れてからの6年間の間に2人の女性と交際しました。
モテないダサメンの僕にしては上出来です。

もちろん好きだから、付き合い始めたのですが・・・どちらの方とも1年程で実にあっさりと別れたもんでした。お互いにしっくりきてなかったことは否めません。

もしかすると、僕が恋愛に臆病になっていたところがあったのかもしれません。

「あの時」僕は、もう一生分の涙を使い果たすのではないかと思うほどに毎日狭いアパートで泣いて暮らしていました。

そういうこともあり、僕は割と多くの時間を1人で過ごしてきました。

24歳の時にはTVで観たオートバイの特集に影響され、普通自動二輪の免許を取って400ccのバイクを購入し、月に1回ぐらいのペースで土日の休みに行ける範囲での遠出。
パンクロックのライブを観にライブハウスにも足繁く通いました。
それから、子供の頃にじいちゃんによく連れて行ってもらっていた釣りも始めたり。
プロ・アマ問わず野球の試合を観に行ったり。
もちろん、性欲もあり余っているので風俗にも行っていました。

気ままな独身生活を謳歌していたと言えば聞こえは良いですが、それは「余白」を埋める作業だったのかも知れません。

そういう訳で、僕は知らず知らずのうちに「おひとり様」が上手になっていました。

トモミのことは、たまにふと、思い出して
「元気かな?」とか「今頃もしかすると、彼氏と・・・」なんて思うこともありましたが、その程度です。

それがガラっと変わったのが「あの」震災の後です。

とにかく心配で心配で仕方がありませんでした。
トモミの実家はあまちゃん地方の沿岸です。そして家の目の前は海でした。

最悪のケースを考えると胸が押しつぶされる思いになりました。

実際に、その町の役所へ電話してトモミのフルネームを伝えて尋ねたこともありましたが、当たり前ですが教えられないと言われました。

1年もすると、いよいよトモミの「無事」をどうしても確認したくなりました。

とうとう、その夏に僕は自分自身に

「もう土日の2日間の休みで帰って来られるような場所はここぐらいしかない」

という言い訳をしてまで、トモミの地元の方へバイクで出掛けることにしてみました。
宿泊するホテルだけを予約して早朝に家を出て昼前には、その町に到着しました。

その町の中心部は他の被災地と同じく、津波の爪痕がまだ生々しく残っています。その町のそれも、新聞やTVで何度も目にしていたのですが実際に目の当たりにすると動悸がしてきました。

それから、祈るような気持ちで微かな記憶を辿ってトモミの実家の方を目指しました。

何度も「ここじゃないな」と海沿いをバイクで走りながら確認していていきます。

幾つかの集落を過ぎてから、なんとなくですが見覚えのある景観の所に辿り着きました。

「海の見え方や山の見え方が似ている」

目印がそれしかありませんでした。
この辺りだったと思うような所には家がありません。

「・・・いや、そうじゃない。集落がない。」

そこに残されていたのは家々の基礎だけです。
いや、そんなことはもうここに着く前には分かっていました。

ここに来るまでに通り過ぎてきた海にほど近い集落のほとんどは、「そう」でした。

それでも僕は、

「記憶違いをしているだけで違う場所だ。そうに違いない」

そう言い聞かせることしかできません。でなければ、とても冷静にはいられそうにありませんでした。

でも本当はそうじゃないことは分かっていました。

結局、ホテルでも一睡もできずに僕はバイクを走らせ戻りました。
その事実を否定したい気持ちしかありません。

この頃の僕はわりと勤務中は仕事に集中できるタイプだと自認していましたが、そのことは仕事をしていても頭からは離れませんでした。

とりあえず、生きていることは確認したい。
次の週末、当時のアパートに行ってみることにしました。

アパートが見える位置に車を停めて、張りました。
駐車場にはトモミもナツコさんも乗りそうにない車が停まっています。ナツコさんの彼氏か、それともトモミの彼氏の車なのか・・・精神安定剤はそれでした。

しかしながら、全然違う若い家族が住んでいました。

いや、俺だって引越したんだし、トモミとナツコさんだってきっと。
そう思うほかにありません。

トモミは別れる直前、職場のことで大変悩んでいました。
職場を辞め、実家に帰っていることも想定されますが・・・。

もし、そうだとするとトモミは。

そう考えれば考えるほどに、その事はなかなか頭から離れません。もちろん仕事中もです。
普段からは、なかなか考えられない初歩的なミスもしてしまい、こっぴどく上司には叱られました。

そんな日々を過ごすなかで、ある日の夜「そうだ!」と思いつきました。
当時、流行の兆しが見えていたFacebookで検索してみることにしたのです。
僕もこの頃には周りにならって、ガラケーからiPhoneに換えFacebookにアカウントを持っていました。記事の投稿はしていませんでしたが、友人や職場の人に「いいね」するためだけのアカウントです。

そしてFacebookでトモミのフルネームを検索します。あまり多くはない名字なのですぐに見つかりました。
それから、誕生日や出身地、学校を見て本人だと確信を得ます。
「あった!」とホッとするの束の間でした。
トモミも投稿は全く、されていなくて現在の状況がまるで分かりません。

このアカウントはいつ作成されたものなのだろうか。
記事の投稿がされていないのは・・・。

良くない方をイメージしてしまいます。

2011年の3月以降にこのアカウントが作成されたことが知れれば、とりあえず「その」証明にはなり得ると思いました。

まずはFacebookがいつから、日本で提供され始めたのか。
2011年よりも遥か前でした。

もしかすると、どこかのレストランのHPでシェフの紹介ページがあるかもしれないと思ってフルネームで「ググって」みましたが、それらしいページはありません。

残された手段は、勤めていたレストランに確認することとFacebookで連絡を取ることの二択に絞られました。ただ、前者に関しては辞めている可能性が高いとは思っていました。

それでも、もし生きているのであれば、できるだけ「僕の存在」を明かさずにそれを確認したいというのが大きくありました。

今更、「元彼」が連絡してくることを快くは思わないだろう。もし、今付き合っている「今彼」がいればなおの事です。

思い切って、レストランに電話してみることにしました。
もし居れば、呼び出してもらっている間に電話を切ればいいだけのことです。

「はい、レストラン○○です」

「〇〇(偽名)と申しますが、(トモミのフルネーム)さん、お願いします」

「大変申し訳ありませんが、XX(トモミの名字)は既に退職しております」

トモミは退職済でした。
この時に、いつ退職しましたか?と聞ければ良かったのですが、それではあまりにも怪しすぎるかなと思ってしまいました。

残る手段はFacebookでの「直接確認」を残すばかりです。

さて、どうしたものか。
なかなか、答えは出せません。

数日間悩んで、恋愛ごとに明るそうな隣の席の後輩の女子に聞いてみました。

「あのさ〇〇さん、もし昔付き合っていた彼氏から突然連絡きたらどう思う?」

「えっ!?やすさんから、そういう話ふってくるの珍しいですね(笑)」

(うるせーよ!!早く簡潔に答えろ!)とは言わずに、
「いやね、友達がどうしても元カノに連絡を取らなくちゃいけない場面に今、遭遇しちゃってんのよ」

「あーそういうことですね。そうですね・・・その人次第じゃないですか?」

「ん?どういうこと?」

「その元カレとの思い出が良いものだったら連絡がきても嬉しいんじゃないですか?じゃなければ、ちょっと・・・。ダメ男もいっぱいいるじゃないですか?そういう人から連絡きたら身構えちゃいますね」

「ふーん、そういうもんなんだ。ありがと」

(さあ、俺はどっちだ・・・)

僕は言わずもがなだけれども、トモミはあの時のことをどう思っているんだろう。

ただ、それを天秤にかけてでもやっぱり、トモミが生きていることを確認することの方が重要に思えました。

これは、自分の勝手だけれども、それさえ確認さえできればいい。
その後にしつこく連絡もしない。
ただ、願うことはトモミが生きていてくれることでした。

そう腹が決まってから、Facebookで恐る恐る友達申請を出しました。
念の為、Facebookの通知がオンになっているか確認をしておきましたが、その日はその通知がきませんでした。

翌朝、再度見てみましたがきていません。

「嘘だろ・・・」

それを承認して通知がきてさえくれれば生きていることは証明されるんだから。

通知がきたのは、その日の夜でした。

「あぁ・・・良かった。本当に良かった」

それ以外の感情はなく安堵していました。
僕はそれだけで泣いてしまっていました。

再度、通知がきます。開いてみると、それはトモミからのメッセージでした。

「久しぶりだね。やす君、元気にしてる?」

それは当然ながら6年ぶりです。
カフェに呼び出されて以来のメッセージです。

「うん、元気だよ」

と打ってから一度消しました。作成し直しです。

「Facebookを触ってたら偶然見つけたから、申請してみた!元気だよ。そっちは?」

「良かった!私も元気だよ~。本当に懐かしいね」

「そうだね(笑)」

このような感じで、メッセージのやり取りをしました。
僕は当たり障りのないように、そのメッセージを懐かしみ楽しんでいました。

当初、「それだけ」を確認すればよかった筈が、いつの間にかもっとこのやり取りを続けたくなっていることに気づくのに、そう時間はかかりませんでした。

メッセージのやり取りが10ターンを超えた頃でしょうか、玉砕覚悟で

「良ければLINE IDかメールアドレス教えてくれない?」

「アドレスなら知ってるでしょ?それとも、もう忘れちゃった?」

そうだ!!
僕はトモミと一緒に携帯電話を買いに行った日に、ほぼ同じメールアドレスにしていました。そして、僕もそれを未だに使用している。特段変える必要もありませんでした。

一旦、自分のメールアドレスをコピーしてメール作成画面を開き、送信先にそれをペーストしてから誕生日のところをトモミの誕生日に打ち直して、本文に

「まだ、このアドレスだったんだ!」

とだけ打ち込んで送信しました。
間もなく、返信が返ってきます。

「やす君も変わってないんだ(笑)」

それからは、1日に2~3件のメールのやり取りが緩く続いていました。
僕は、ここまでくると聞きたいことがありましたが、それを聞いてしまうとこのやり取りが終わってしまうような気がしていました。

トモミもそれを聞くと、自分にも聞かれるリスクを恐れたのでしょうか、踏み入ったことは聞いてきませんでした。

ただ、お互いの仕事の話になった時に、それとなく聞いてみると初めに入ったレストランは1年程で辞め、今は農家レストランで勤務しているとのことは聞き出せました。

何でも農場に隣接したレストランだそうで、そこで取れた野菜をふんだんに使ったメニューを提供する店舗とのことでした。

ただ、それ以外のことはやっぱり聞けません。

「今日は少し寒かったね」とか「今あのTV観ている」とか「今日は何を食べたとか」
そういうメールを続けました。

さすがに、この緩いメールのやり取りを一週間以上も続けているとトモミに会いたくなってきますが、それを言うのは憚れます。
ですが、その思いは募るばかりです。

僕はある日、同じ課の妙齢のサトウさんに・・・失礼しました。
少し年上のお姉さんのサトウさんを誘うことにしました。
(ごめん、サトウさん・・・汗)

サトウさんは結構ズバズバと意見を言うので、多少周りから煙たがられているところがあるのですが、的確に的を得たことを言う人だと僕は思っていました。

僕はサトウさんと特別に親しい訳ではないですし、もちろん職場でプライベートな話をしたことがありませんでした。

「サトウさん、すいません今日って何か予定ありますか?」

「あら、珍しい。どうしたの?」

「今日一杯、どうですか?」

「私と○○(僕の名字)君が??どういう風の吹き回し?」

サトウさんの表情や話すスピードも相まって少しビビります。

「実は相談したいことがありまして、もし今日、都合悪ければ違う日でも・・・」

「今日大丈夫よ。それに、ちょっと興味があるし(笑)」

「はぁ(汗)じゃ、お願いします」

僕とサトウさんは仕事を終えてから個室の居酒屋に入りました。
ゆっくりと相談したかったのです。

生ビールでお互いの一日の労をねぎらう乾杯をしてから、サトウさんから切り出します。

「仕事のこと?」

「いや、そうではないんですけど・・・」

僕はここ1~2ヶ月のことを話しました。
そして、元彼女に会いたいと思っているけれど悩んでいて、そのことについて意見を聞きたいと。

サトウさんは

「〇〇君はさ、その子のこと好きってことでいいんだよね?」

「うーん・・・好きってことになるんですかね?」

「端的に言うね。わざわざ実家まで行ったんでしょ?職場にも電話したんでしょ?連絡取るのも相手の今の生活を気遣って慎重を期したんでしょ?」

「はい・・・」

「それって『好き』だよ」

「・・・・・」

「いい言葉教えてあげよっか?」

「はい、なんですか?」

「『もう一度愚かになれ』って知ってる?」

「なんですか、それ?」

「好きになるって、自分のエゴなんだよ最初は誰でも!」

「そう言われてみれば、そうですね」

「だからね、欲しいものは欲しいって言うの。じゃないと何にも始まらないでしょ?」

「はい」

「相手のこととか、周りのこととか考えないで、まずは愚かになって『欲しい!』って言うのよ!!」

正直この言葉は僕に刺さりました。
確かにサトウさんの言うことは、その通りです。
まずは「欲しい」を言ってみる。
さすがサトウさん。

ただ、僕はこの後サトウさんに3軒目まで付き合わされ大変な目に遭いました(笑)。
この頃は、ある程度飲めるようにはなっていましたが翌日は死んだように出勤しました。

体調が回復してから、僕はトモミをメールで誘ってみました。

「今度、久々に一緒にご飯でもどう?」

「あぁ~いいね!」

好感触です。あっさりと受ける感じから、もしかして・・・と淡い期待を持ちました。
ただ、それとこれとは別な感じもしましたが。

レストランはあくまでも農場がメインのようで、水曜日と日曜日が定休日とのことでした。
直近の水曜は予定があるとのことで、トモミが土曜の仕事が終わってから市内で待ち合わせをして会う約束をしました。


~続く~


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投稿者:たけ
2019/11/03 13:49:07    (B3mHNf/k)
やす様よりもかなり年配になりますが、とても感傷的になって読ませていただいております。
話の流れとして、私自身の経験と多々オーバーラップしてしまって・・・
やす様の結末はまだ分かりませんが、私は阪神大震災でこの話と重ねていた彼女を亡くしました。

あの頃の切ない気持ちを思いながら、やす様のハッピーエンドを願って止みません。

最後までしっかり読ませてもらいますね。
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