2019/11/05 19:50:46
(Ky6.HLr3)
あとがき
全22回の大変長く、一回の文章量も大変多かった私達夫婦のストーリーを最後まで読んで下さいまして本当にありがとうございました。夫婦共々感謝申し上げます。
そして、大変多くの方々から沢山の嬉しいコメントを頂けたことに尽きましてもお礼申し上げます。
本当にありがとうございました。
実は、今回の投稿に関しては妻も読んでおりました。
そして、皆様のコメントにも全て目を通しております。
増える閲覧数、上がるランキング、頂けるコメント、それらを喜んでいたのは殊更、妻のほうでした。
この二週間弱の間、仕事中にメールで
「ランキング上がってるよ!」「また、コメント来てるよ!」
と頻繁に連絡をくれていました。
どこにでも居るような私ども夫婦の「物語」に共感して頂ける方が大勢いらっしゃって下さったのが嬉しかったようです。
今回私達の物語を応援して下さった方達へ、そのお礼と言ってはおこがましいですが本編に入りきらなかった話や投稿の経緯について「あとがき」として幾つかご紹介させて頂きます。
『投稿の理由と種明かし』
下の子も生まれたことで手狭になったのと、現在、災害公営住宅に1人住むお義母さんを将来的に呼び寄せたいという希望もあって、数ヶ月前に70歳手前までの果てしなく長いローンと引き換えに、それまでの家よりも広い家に引っ越しました。
その引っ越しの際に、妻の当時の日記が出てきました。20歳の誕生日の項に記した例の茶色いカバーの日記です。そこに学生時代、僕が妻に渡していた「エッチ日記」のUSBメモリも挟まっていました。
これは、当時妻が会う度に「はくり紙の手紙」をくれるので、僕も初めは短い手紙を書いていたのですが、正直なところ妻に比べるとかなり字も汚くて、毎回妻のように書くネタが浮かんでこず、それに困った僕が童貞卒業時のSEXを小学生の頃から自信のあった「作文力」を活かしてWordで日記形式にして綴ったものをUSBメモリに入れ渡したものです。
これを妻が大変面白がってくれたので、それから記憶に残る印象的なSEXを書き起こしては渡し続けていました。
今回それを、たまたま見つけたので引っ越しが終わってから、少し落ち着いたタイミングで妻の日記とはくり紙の手紙とを合わせて妻と一緒に読みました。
日記と手紙には、エッチな内容はほぼ記されていないのでいいのですが、USBの方は「エッチ日記」と揶揄しているぐらいなので、内容が内容ですし万が一、家族を含む知人に見られでもしたらたらヤバいよね?となり処分することにしました。
ですが、それも2人の思い出なので、やっぱり少し捨てるのは惜しくなりました。
そこで相談して、この僕達の思い出を「数多なる電子の世界」に隠すことにしました。
ただそれを隠すだけではつまらないので妻の日記と手紙を参考にした「夫婦の成り行き」に、僕の目線・感情も付け加えた一つの「物語」にすることにしました。
「リアリティがある」と幾つかご感想を頂きましたが、そう感じられたのはその為ではないかと思います。
ただ「参考文献」にないシーンもあるので、そういう箇所はお互いの記憶から引っ張りだしました。
「俺(私)こんなこと言った?」
ということもありましたが、言われた方は覚えているものなんですよね(笑)
一点、今回の投稿にあたって、困ったことがありました。
それは「混浴」の項についてです。
なぜなら、その時点で真実についてはまだ妻に明かしておりませんでした。
当時僕は嘘をついていた手前「エッチ日記」に記すことが出来ませんでした。
しかし、初めて大きく傷付けたことも描かなければ「それは嘘になる」と思い、妻に告白し書くことにしました。
そのため、妻にお小遣いの「減俸」をされかけましたが、時効というか恩赦というかギリギリのところで事なきを得ました(汗)
また、「隠された人間の能力」というのは底知れないと思い知らされたのもこの項です。
参考文献が一切ないにも関わらず全話中、一番短時間で書き終えたのがこの項でした。
書きながら会話シーンですら、一字一句も間違えてないかもしれないという程に記憶が蘇りました。
読んで頂いた方はお分かりになるかもしれませんが、ハタチの僕は欲望を満たす為の「企て」が異常に論理的でした。
それに加えて、泣かせて傷つけてしまったことで僕の心により深く刻まれていたのでしょう。
『愛してるを取り消して』
すべて目を通して頂いている方の中にお気付きの方がどれぐらい、いらっしゃるかは分かりませんが僕が「愛してる」と言ったシーンは僅か2回のみです。19歳で出会ってから34歳になる今に至るまで実際にこれを言ったのはそれだけです。
妻に再会した夜に僕は人生2回目の「愛してる」と言ったのですが、妻からSEXの後にそれを取り消してほしいと言われました。
本来はそのシーンを入れるつもりだったのですが、それを入れてしまうと多少話がブレてしまうのと、そこまででも非常に長い文章だったために削らざるを得ませんでした。
そのシーンの下書きが残っているので紹介します。
「やす君・・・あのね、さっきの愛してる取り消して」
「どういうこと?」
「『愛してる』の価値が減るからだよ」
僕には思い当たるフシがあります。
けれど、トモミが何故それを知っているんだろう。不思議でたまりません。
トモミはその理由を話しはじめました。
「おばあちゃんの手紙に書いてあったよ。3回しか言わないだろうって」
トモミは僕の20歳の誕生日に確かに、祖母から手紙を受け取っていました。
トモミが言うには、手紙には
「孫にはその言葉の価値を下げてしまうから、大事な言葉は人生で3回までしか使っちゃいけないって教えてあって、本人もそれを肝に銘じているはずだから「愛してる」っていう言葉をなかなか言わないだろう。
あなたも若いからそういう言葉が欲しくなる気持ちも分かるけども、本当にそう思えた時に必ず言うはずだから、その時まで待っててあげて欲しい」
という内容のことが書いてあったと、トモミは言いました。
確かに、これに関しては僕が決して忘れることがない一件です。
僕は小学三年生の夏休みのある日、祖父母と昼間にドラマの再放送を観ていました。
その時に「愛してる」というセリフが出てきて、いわゆる小学生ノリでじいちゃんも、ばあちゃんに愛してるって言ったことがあるのか、かなりしつこく聞いて冷やかしました。
すると、普段温厚なじいちゃんが、それまでに見たこともない剣幕で怒りだします。
僕は真っ暗な物置部屋に相当長い時間、閉じ込められました。
最初は「冷やかした」ことに祖父が腹を立てたのだと思っていました。
しかし、それが違うということを助けにきてくれた祖母が教えてくれました。
祖父母達は当時珍しい、恋愛結婚でなおかつ祖父は学生だったそうです。
祖父の両親には「勘当」され、行き場を失った祖父達は東京へ出たそうなのですが生活は、かなり苦しく、それを安定させるまでにかなりの時間を要したそうです。
祖母は、ただ懸命に働く祖父を尊敬していたそうですが、ある日いつもより多めの給料を貰ってきた祖父が
「辛い思いをさせてすまない、こういうことを言うガラじゃなけど・・・愛してる」
と言って、髪留めをプレゼントしてくれたそうです。
祖母はとても喜んでプレゼントはいらないから、そういうことをいつも言ってほしいと言ったそうですが祖父は
「それが当たり前になると、その言葉の持つ価値が下がるから」
と断ったそうです。
それでも、まだ若かった祖母はたまには言ってほしいとお願いしたそうですが、それに対し祖父は
「じゃ、死ぬまでに3回だ」
と祖母に伝えたそうです。
このことを僕は確かによく覚えていました。
非常に長い文章で申し訳ありません。
では、なぜ妻は取り消して欲しかったのか。
それは、妻がカフェで僕に別れを告げた際の「愛してる」という叫びがあったからこそ6年間待てることができたそうです。「あれは魂の叫び」だったと。
なので、結果的に僕の人生初の渾身の「愛してる」は届いていたみたいですが、妻いわく
「27歳で2つ消費すると残りはあと一回になってしまうから取り消してまでも、まだ残しておきたかった」そうです。
『最近の我が家について』
現在の我が家は、当然ですが子供中心の毎日です。
息子はまだ小さいので、とりわけ娘が中心にまわります。
スクスクと育ち、顔が妻によく似たオマセな5歳。
と言えばきまりがいいのですが、実際はお義姉さんの子供の頃に瓜二つのようです。写真がないので僕はわかりませんが。
そして、まぁよく喋ります。そして音楽が大好きです。
昨年あるロックフェスで「BiSH」を観てからはアイナジエンドの歌声に魅了されたようで、家でもよくYou TubeでBiSHの映像を観て歌っています。
(今年の誕生日はBiSHのDVDをおねだりされました)
そんな娘が最近欲しいものは・・・・・「妹」です。
もちろん、弟のこともよく可愛いがってくれているのですが、その思いは今頂点に達しているらしく、よくせがまれます。
ついには、保育園でどうやったら妹ができるのか先生たちに聞きまくったらしく
「パパとママが仲良しだと生まれるかもね~」との回答を得てからは大変です。
子供達のお風呂係は僕なのですが、その際によく娘から
「ねぇーパパとママ仲良しだよね?」
とよく聞いてきます。「そうだよ~」と答えて濁していたのですが・・・徐々に娘は、「その」ためには、ママがもっとパパを大好きになる必要性があると感じたようで
「パパがもっとカッコよくならないとダメ!!」
との結論を出し
「パパ~ニノみたいになってよー!!」
と言われる日々です。
(そりゃパパだってなれるなら、なりたいよ・・・汗)
そして、これを利用し焚き付けているのは妻です。
さすがに結婚して5年以上も経過すると、夫婦の営みも・・・・・
というのは、ウチには無関係で妻の尽力もあって仲は良いのですが(笑)
(ママと妻(彼女)を使いわけてくれています)
経済的なこともあり、もう子供はと思っていました。が・・・
「ねぇ・・・やす君、○○(娘)もああ言ってるし、もう1人ぐらい~」
と悪魔の囁きをしてきます(笑)
我が家は一つのベッドに4人で寝ていて、子供達が寝たあとにリビングで・・・ということが多いのですが、最近の妻は積極的です。
お風呂あがりの妻が髪を上に束ねてAmazonで購入した「童貞殺しのセーター」で「夫殺し」を企ててきます。
この投稿期間は、さすがに僕も文章を書きながらムラムラしてしまうことも多く、そんな格好で妻に誘惑されたらひとたまりもありません。
若かった頃の妻も良いですが、歳を重ねた妻の柔肌も僕は好きなので・・・。
息子が生まれてからコンドームを使用していましたが、それを最近はどこかへ隠されてしまったようです・・・。
ギリギリ中に出さないようにはしてますが・・・時に妻の誘惑に負けることも(汗)。
あーどこかから、お金降ってこないかな~~~(笑)
おかげ様でこのように、毎日楽しく、時に誘惑に負けながら暮らしています。
(驚くべきことに妻と僕は喧嘩をあれ以来、1回もしておりません)
あとがきだというのに、また長くなってしまい申し訳ありません。
それでは、本当に本当にこの期間、暖かく見守って頂きありがとうございました。
最後に、皆様方のご多幸をお祈り申し上げて、私ども夫婦からの「あとがき」とさせて頂きます。
PS.
この後もコメントを確認しには来ますので、初めて読まれた方も感想を書いて頂けたら幸いです。
ちなみにですが、コメントを呼んだ妻が「私役を橋本環奈ちゃんが!?」と驚いていましたが、明らかに機嫌が良いです(笑)
それから、コメントで頂いていた「何かに残す件」ついてですが、それについては何も考えていませんでしたが、もし何かいい案があれば教えて下さい。検討してみます。
by やす&トモミ