2020/05/20 19:53:07
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第014話【混浴露天風呂】
いつものデートコースから外れた私たちは、今日はどこに行こうかと、車を走らせながら相談していました。
彼女も私も、肉欲に溺れた先週の続きがしたいという所では一致していたものの、それをする為にどこへ向かうべきか正直悩んでおりました。
しかし、どの様な話しから展開したのかは正直覚えていないのですが、俄かに温泉の話になり、その後はどうするのかは別にして、ドライブがてら温泉でも入りに行こうか?という話になったのです。
実は、私には、気楽に行ける温泉宿があります。
この時には既に、家族的な付き合いにもなっていましたが、私が二十歳くらいの時から客として、月に何度かのペースで利用しているうちに、そこの父さんと息子の二人と仲が良くなって、何度かに一度は無料で入らせてもらえるという特典迄つけてもらえるような関係に至っていたのです。
それを十数年続けていたわけですが、その親父さんがかなりのAV好きだったことがわかり、たまに私がそれ系のDVDをお土産代わりに貸し出すという下ネタ系の関係でもありました。(笑)
彼女と車を走らせていた場所から1時間少々走れば、その温泉宿があるのですが、山の中にありますので、土曜日とはいえ、時間も割と早いことからそれほどお客はいないはずです。
温泉話をする際に、この宿のことを彼女に話しました。
すると、そんな宿があるのならば、行ってみたいと彼女が言い出したのです。
そこの宿の売りは、露天がセミ混浴で、男女それぞれに湯船があるのですが、その中間にももう一つ湯舟があり、女性用からも男性用からもそれぞれ木戸や垣根の間を通ってそこに行けるというものがあるということです。
つまり、女性の湯舟から出たくない人は出ずに、カップルで来ている人はその中間の湯舟で待ち合わせて、一緒に湯浴みができるという作りになっているのです。
彼女は、一人で風呂に入るだけならば、ちょっとつまらないけれど、俺と一緒に入れるならいいということで、そこに行きたいと言い出したものでした。
風呂に行くのは良いのですが、入浴を想定しての待ち合わせではなかったので、風呂の準備をしていたわけではないので、途中のコンビニで買う事が出来た一番大きいフェイスタオルを2枚だけ持ってその温泉旅館に行きました。
受付に座っていた親父さんに挨拶して入っていきます。
「おー、アツキくん。よく来たね。へぇー、今日は女の子と一緒なんだ。」
と爽やかに問いかけてきます。
「こんにちは。初めまして。」
彼女も笑顔で親父さんに挨拶をします。
そして、目の前にトイレを見つけると、私にトイレに行ってくる旨を告げ、いそいそと入っていきました。
彼女がいなくなったその後は、親父さんからの質問攻めです。
「誰だよ。あの可愛い子。」「久しぶりじゃないか。女の子連れてくるの。」
などと散々です。
本当の理由を話すこともできず、「ただの温泉仲間だって!」という説得力のない説明に、
親父さんが不審がる中、トイレから出てきた彼女に声をかけ、奥の露天風呂の脱衣室へと急いだのでした。
露天風呂の脱衣場は、当然女湯入口と男湯の入口があります。そこで、彼女と別れて、素早く衣類を脱ぐと、男湯の湯殿へと出て行きました。
そして、垣根を越えて、中間の湯殿へと進みます。
男湯も中間の湯殿も、さすが、土曜日の日中だけあって誰もいなく、そこで、私は数分待っていました。
やがて、彼女が木戸を開けて出てきました。タオル一枚で胸と股間を隠しながらですが、なにぶんにもタオルの幅も長さも十分ではなく、
彼女の豊乳も、濃い陰毛も十分には隠しきれておりませんでした。
「やっぱり、タオル短かかったね。」
私が言うと、
「見えちゃいました?」
と彼女が聞き返してきます。
「えっとね。正直言うと、乳も毛もチラチラ見えていたよ。」
「えー、そうなの?うまく隠したつもりだったのに。」
と悪戯天使のようにはにかんでいます。
でも、先に湯に浸かっている私と対面するようにお湯に入ってくると、急に真面目な顔つきになって、
「ちょっと照れるけれど、こういう時間もいいですね。ねえ、アツキさん?ここでチューしてくれません?って言ったら嫌?」
そう、一言言うと、静かに瞼を閉じます。
上げ膳食わぬは男の恥。この名言に則り、彼女の唇や舌を頂きます。
湯の中で二人じゃれあう様に、暫く甘い時間を過ごしていました。
少し熱めの湯にのぼせかかった頃、二人で半身浴状態となるように湯舟の縁石の上に腰掛けて、話をしていました。
彼女は、他のお客など周囲に人が全くいないのに安心したのか、フェイスタオルを股間の上に置き、大きいお乳は丸出しという状況で私と話をしていました。
でも、次の瞬間信じられないことが起きたのでした。
なんと、親父さんが、一緒に風呂に入るようないで立ちで、股間にらりとタオルをぶら下げながら、お茶のペットボトルを3本持って、中間の露天に入ってきたのです。
「アツキくん。これ差し入れ。ほら、そっちの彼女の分もあるから。」
という感じで
「きゃっ!」と彼女は短い悲鳴のようなものを上げました。
急いで胸を押さえて隠そうとしながら、湯の中に潜り込みましたが、とっさに隠しきれるような大きさの胸ではありません。
完璧に、真正面から親父さんに見られたのは間違いない状態でした。
しかし、こういう宿主である親父さんも慣れたものです。
「ああ、ごめんごめん。いや、男湯にアツキ君がいないかったからさ。こっちかなと思ってね。」
と、悪びれもせずに、私たちと同じ湯船の中に入ってきて会話に加わってきます。
元来、愛想の良い彼女でしたが、さすがにタオル一本のみの無防備な状態では普通通りにすることができずにいたようで、発する言葉は少なく、湯の中にずっと浸かり、ひたすら、自らの肌を極力出さないようにという事だけに集中しているようでした。
彼女の状態を察したのか、親父さんは、それほど長時間私たちと一緒にいませんでした。
湯船の中で早々とペットボトルのお茶を飲み干すと、「さあ、仕事しないと。」などと言いながら、いそいそと露天風呂をあとにしたのでした。
再び、私たちだけの貸切空間へと変わります。
「あーびっくりした。急だったから驚いちゃった。」
親父さんが、男性用の露天風呂の方へ移動し、姿が見えなくなるとそう彼女は呟きました。
「ああ。ちょっと予想していなかったからね。ごめんね。いつもこうやって話しかけてくる人だから。」
そう、言葉をかけます。
しかし、ここに来る間の車中で、ここの親父さんのことは簡単に説明していました。
「うん。さっき一応聞いたけれど、でも、今日は流石に私も一緒だから、今は来ないだろうなあ。なんて思っていたんですよね。」
「まあ、そうだよね。気の利かない親父さんだよね?」そう笑います。
「見られちゃったかなあ?」
「うーん。まあ、美樹ちゃんすぐに隠したからね?オヤジさんも目がいいのかどうかわからないし、多分…大丈夫なんじゃないかなあ?」
とは言ったものの、真正面からバッチリ見られたのだろうな。というのが、私の正直な感想でした。
そんな感じで少し、話をしていましたが、美樹が先ほどのオヤジさん襲来により、暫くの間、湯船から上がれなかったことから、少しのぼせ気味になってしまっていたため、一度風呂から上がってロビーで休憩して、また入りに来ることとしました。
よって、彼女とそこで一度別れました。
私は男性専用露天風呂を通って、露天風呂用脱衣場へ。彼女も、女性用の露天風呂を経由して、女性用の脱衣場へと行きます。
私が男性用の露天風呂脱衣場に行くと、先に上がっていたはずの親父さんがそこで待っていました。
「アツキくん。これ貸してやるよ。」
そう言いながら、私に一つの鍵を手渡してくれました。
その鍵は、宿の部屋の鍵でした。先ほどのお詫びと称して、いつものようにロビーで休むのではなく、宿泊者用の部屋をひとつ貸してくれるというのです。
それなりに気を遣ってくれたんだなと感じていました。
その部屋は、宿泊棟の一番奥の部屋でした。
「でもよ?アツキくん、いい女連れてきたよな?女優とかTVのアナウンサーとかみたいにべっぴんさんだしよ。お前がこれまで連れてきた女の中でピカ一じゃねえのか?」
「同じ美人でも、ツンツンとした感じじゃないしよ?すれからし女でもない。性格の良い、いい所のお嬢さんみたいだぜ?おまけに、すげえ、ボインちゃんだったしな。キャッなんて可愛らしい声声上げて、おっぱい隠してさ。いい女だよ!羨ましいな、おい。」
そう一方的に言うと、ニヤリと微笑んできます。相変わらずのオヤジです。
(しかし…やっぱり、バッチリ見られていたって事か…)
「ま、この後は邪魔しねえからよ?折角来たんだから楽しんで行けよ。じゃあな。」
そう言って、先に露天風呂の脱衣所を出ていき、母屋へと戻っていきました。
親父さんに渡された部屋の鍵を持ちながら、男湯と女湯の脱衣場入口近くにある木製ベンチに座り、私は彼女を待っていました。
なかなか出てきませんでしたが、10分程度待っていましたら、出てきました。
遅かったねと聞いてみると、身体を洗っていたとのこと。ああ、そういえば、俺はそのまま真っ直ぐ上がってきたから、体洗っていないやと、苦笑します。
そして、ここで、先ほどの親父さんの粋な施しの説明をすると、彼女は喜びました。確かにロビーで待つのもアリと言えばありですが、部屋を貸してもらえるならば、これ以上嬉しい事はないから当然です。
一度ロビーに出た私たちでしたが、そこにいた親父さんに彼女が最大級の笑顔を見せてお礼を言うと、
「なんも、いいんだって。部屋なんていつでも貸すから、また遊びにこいよ。おじさん、あんたのこと気に行ったんだから。アツキ君とこれからも仲良くしてやってくれな。」
と照れたように返答してきます。