2026/07/23 19:08:37
(r0vi7o1B)
ーーー慎二のターンーーー
俺が兄貴の一件を聞いた時の話はもういいだろう。
通夜、告別式の全てが終わり俺は直ぐに自分が経営している店に戻った。
だが俺はどうしても突然、未亡人となった美香ちゃんの事が頭から離れずにいた。
その思考は誠実なる良心なのか、それとも(少なくとも俺好みの女ではあったが)といった下心なのかは俺にもわからない。
確かに美香ちゃんは俺にとって理想とも言える容姿や振る舞いをする女性だった。双子の兄貴と俺が、好みの女といった領域まで共通しているのは俺もよくわかっている。
そんな理想の女性と結婚できた兄貴を羨んだこともあったのは事実ではあるが、なにも兄貴が世を去ったからといって兄嫁を寝取ってやろうなんて思うほど、俺はクズではないと思っていた。
だが、、本当にわからないんだ。
俺は仕事の合間に、法律上、未亡人となった兄嫁と再婚する事が可能なのか?または養父として立ち振る舞える事が可能なのか?などを調べている俺がいた。
なんというのか、、、兄貴が居なくなったのは事実として俺も悲しい。だが未亡人となった美香ちゃんを、、(俺が面倒みないと、、)といった、「性的なものですら含んだ」歪んだ正義感に悩まされるようになった。
もし俺に配偶者がいたら、あるいは美香ちゃんそのものが俺が好意を抱く存在でなかったら?そうであるならこんな悩みを持つ事もなかったかもしれない。
だからこそ、、俺は未亡人となった美香ちゃんと姪の面倒をみた。正義のエネルギーと邪悪なエネルギーが掛け合わされた、とても強いエネルギーである。
頻繁に連絡をとり、幸い自分が飲食店経営をしていたものだから食材などを主に届けていた。
兄嫁に下心を持つなんて不謹慎である。
そう自分に言い聞かせ、俺は正義のエネルギーに自分が傾き、邪悪なエネルギーを跳ね除けれるかもしれないと積極的に美香ちゃんと姪の面倒を見るようにした。
下心的なのは単に俺が女日照りしてちるから、これは単なるオスの本能にすぎないと。
だが、日に日に、、美香ちゃんが俺に接近してくるような気がした。
いや、俺が兄貴の模倣をし始めていた。
俺は水商売系らしく髪の毛は後ろで束ね、シャツの胸元を開けてネックレスをし、俺の見た目には浮かれた生活が醸し出されていた。
だが兄貴の葬儀の日から俺は無意識のうちに、、遺影写真の兄貴に寄せている自分がいた。髪の毛を切り落ち着いたスーツ姿で美香ちゃんや姪に会いに行く俺がいた。
美香ちゃんも姪も、、「まるでパパが帰ってきたみたい」と、、俺の心を掻き回してくるような、そんな事も言われた事がある。