恥丘に残す僅かばかりの黒い毛並みを覗かせ、咄嗟に重ねた両手で股間を被った彼女は『今朝、起き掛けに用を足したから…』と訴えかけるような眼差しを手向けていたのです。私はそんな彼女の言い分も他所に、ベッドの中央へとその裸身を抱える様に移動させると、急襲する愛欲の炎が私の中で膨れ上がり、ありのままの彼女をとことん愛し、その全てが知りたくて堪らなかった私にとって、愛すべき存在の排尿の有無など、全く気にもしていませんでした。そして右、左と、ゆっくりと彼女の両脚を見開くように屈曲させ、股間を被う彼女の両手を優しく払い避けると、観念したように吐息を漏らした彼女。『モッ君、私また噴いちゃうと思うから…』初めて呼称で呼ばれる照れくささに加え、自身の体質を素直に認める彼女は、バスタオルの下敷きを要求していたのです。やがてバスタオルを手にして戻る私を横目に、そっと腰を浮かせてみせた彼女に速やかにバスタオルを敷き入れれば、寝室の窓辺から射し込む夕陽が彼女の裸身に影を伴わせ、大きく見開いたその両脚の袂。私は膣口を被う左右の肉片の合わせ目を掬い舐め、内腿の付け根から鼠径部に渡り、焦らすような舌使いを反芻させるように繰り返すと、そのうっすらと口割けた肉片の隙間に乳白色の蜜が滲み始め、ふいに彼女の姿態に視腺を向ければ、自ら乳房に両手を添え、その頂を指先に捕らえながら、切なげに弄っていたのです。そんな彼女の痴態を覚知した私は、敢えてその両手も払い避け、自ら伸ばした左右の指先に捕らえ直すと、濡れそぼる女陰を舌先で転がしながら、同時に敏感な反応を見せる乳房も、嬲るように愛撫し続けていたのです。透き通った喘ぎ声と共に高鳴る心拍をその胸元に弾ませ、後頭部に回した両手で後ろ髪を握り掴む様は、仰け反らせた顎の尖端と相まって、その敏感な感度を物語るかのようで、更に口割けた小陰唇を左手の指先で見開けば、膣奥から湧き出る蜜がアナルまで滴るように伝い、私の視線の矛先にも、はっきりと見て取れていたのです。『エミの此処って、潮の香りと海鞘(ほや)のような酸味があって、凄く刺激的な味覚だよ…』私は彼女の大小の陰唇もろとも口に含み、舌先で啜り舐めた彼女の味覚を言葉にすると、大きな喘ぎ声を発した彼女は、私の後頭部に添えた両手の指先に、グッと力を込めたのです。乾いた空気が淀む寝室で、幾度も喘ぎ声を上げ続けた彼女。『冷えたペリエならあるから、持ってくるね?』とベッドから下りようとする私に、『うぅん、シャブリが飲みたい…』と返す彼女。私は再び冷蔵庫から取り出したシャブリをワイングラスに注ぎ直し、ベッドで半身を起こしていた彼女に手渡すと、ワイングラスを薫らせながら、『あぁ、とっても良い香り…』と一口含んでみせたシャブリを喉越しに鳴らせば、『モッ君、凄く上手だね…』と続けたのです。既に弓形に屹立した造形をスエットパンツ越しに浮かべ、私は素肌に纏ったジップアップフーディーを忙し無く脱ぎ、ベッドの上から見守る彼女を前に、ボクサーブリーフごとスエットパンツを脱ぎ落してみせると、飛び跳ねるように露呈させた肉の幹は、私の欲情の昂ぶりを忠実に模っていました。そして片脚づつ膝立たせたベッドの上、その両脚の袂に模らせた肉の幹を『赤べこ』のように揺らがせ、ベッドボードに背中を預け、半身を起こす彼女の目前まで膝立ちの体勢で辿れば、卑猥に揺らぐ私自身に熱い視線を注ぐ彼女は、左右に揺らぐ私の肉の幹を左手に捕え、深い吐息とともに横顔を充てて頬ずりをしてみせると、赤く欝積した私自身を手に、優しく扱き始めていたのです。これでもかと怒張した自身の肉幹を眼下に捉えていると、肩先で揃えたワンレングスの髪を無造作に掻き上げ、ヘッドレストに置いたワイングラスを右手に、一瞬上目遣いに潤んだ瞳を私に手向け、一口含んだシャブリを赤く欝積した私自身に溢してみせたのです。
...省略されました。
楽しく読まさせてもらってます。逢瀬の雰囲気の描写が良くてすごく懐かしい思い出を振り返ってます。お互いにどうしようもない恋なのですが胸に残る思い出は大切なものですね。