とりあえず続きいきましょうか。あのウーパールーパー野郎が突然の邪魔をしてきてからは此れといって何をするでもない時間が夜まで続きました。僕はうたた寝して目を覚まし、また寝てしまって目を覚ましているうちに19時くらいに。優美さんは何をしているのかしりませんが、自分の部屋を片付けたりハル君の相手をしていたのだと思います。僕はもう明日の朝までずっと、この畳の部屋でうたた寝して朝を迎えればいいや。と思っていたのですが、ちょっと気になる動きが出てきたんですね。それはうたた寝しながら部屋の中の優美さんとハル君の何気なく飛び交う話声を睡眠用ラジオのような感覚で聞いていた時なのですが・・・。優美「ハルー、明日病院なんだからお風呂くらい入ろうよ」ハル「風呂風呂風呂 風呂風呂! いや風呂ってさ、シュメール時代から続く人類の栄光なんだよな。人類にとってさ!人類ってすげーよ。な?おい!」(多分、僕に何かふってきたんだと思います)優美「寝てるって。あんたうるさいから。とりあえず風呂入ろう。明日そんな状態でいけないから」どうやら、明日が入院日ということもあって風呂に入れようとしているのは理解できました。確かに、ここに来るまで何週間、いや何か月間(は流石にないか・・)風呂に入っていないのか知りませんが、相当量の髪の毛の油とフケと皮脂がこびりついた頭髪、顔をしているのは確かであり、少なくとも僕がきてから一度足りとも服を着替えている様子はありませんでした。ハル君の詳細を書くのはもしかしたらこれが二度目なのかもしれませんが、このまだ寒い季節というのにハル君は、寒さを感じる部分もおかしくなっているのか、一日中、トランクスとTシャツ姿だったのです。(しかも異臭がする)ただ、今回はこれから話す「勃起現象」がなにかに結び付いた事はなかったので此処までで書くことはなかったのですが、ハル君・・けっこうな率で勃起している事多かったんです。一番多いのがやっぱり寝起きだと思います。まぁ、、健常者である僕でも寝起きは勃起率高いのは生物的にみてもなんら不思議な事ではないのですが、いくら崩壊状態のハル君といっても生理現象まで消滅しているという訳でもなく、本人の自覚のあるなしはともかくとして、ハル君の身体そのものは「相当、性欲がたまった状態なんじゃないか」というのは考えられるのです。理由は簡単。病気になってしまって性行為や自慰行為をしていないので、強制的オナ禁状態が続いているから。。。です。ただ今回は、今までハル君の勃起なんて普通に見過ごしてきたこの現象なのですが、ちょっと話が変な方向へ行きはじめていたのでした。優美「お風呂はいろーw あ、ハルw お風呂でいいことしてあげるから♪ はいろー」ハル「このままでいいよ。はいらないから」優美「はいろー こうやってほしいんでしょw ほら、はいろw」僕は転がった状態でヒザを丸めて背中を向けているので優美さんたちの姿がわからないのですが、どうやら、、ハル君はこの時は勃起しており、それを優美さんがお風呂に入れる為の口実として、風呂に入ってくれたら気持ちいことしてあげるよ。」と、冗談か本気か知りませんが、そんな誘い方をしている見たいなのです。優美「こっち。立って! 早く」という具合にハル君を半ば強引に風呂場に連れて行っているので、実際のとこ、本気で風呂でHな何かをしてあげる気持ちがあったのかどうかはこの時はしりませんが、真剣に風呂にいれるつもりなんだな。というのは理解できました。しかし、目が覚めてしまったのは僕でした。なんっていうか、、うらやましいな。という嫉妬めいた嫌な感覚と、、覗き・・じゃないんですが(直接に肉眼で裸体を覗ける環境じゃありませんから)女の人が入っている風呂場っていうところに意味もなく接近したくなるっていうんですかね。そんな気分になったのです。風呂がある向こうの方からジャーーーー!!!というシャワーの音が聞こえてきました。そしてヌッツと起き上がる僕。そして恐る恐る、畳の部屋から風呂場にあるほうへ歩みを進めていくと、脱衣所につながる木製のドアの背後からは、話声とシャワーの音がよりリアルに聞こえてきたのです。家の構造上、脱衣所のドアをあけると感覚でいうと1.5M×1.5Mくらいの四角い脱衣所(洗濯機と洗面台がある)さらに奥にも1.5M×1.5Mくらいの大きさの風呂場があるのです。僕はその脱衣所のドアをゆっくり開けて中を見ると、すり
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4日目 AM:7:30アラームが鳴り、僕は目が覚めました。優美さんは僕が目を覚ます前ずっと前から起きて準備していたらしく、顔にはメイクをし、セミロングの茶髪をキレイに後ろでまとめて、、服装もお出かけ用の服をきていたのです。丈が太ももの中間くらいまであるクリーム色のセーター。そして下は足首まである黒のレギンスをはいていました。もしかしたら、初めて見る優美さんのお出かけ用の私服姿かもしれません。(役所にいくモードは見ましたが)一方ハル君は優美さんに半ば無理やり、「起きて!服着て!」と、いつもの母と子供のような光景で、ハル君は相変わらず、意味不明な何かをブツブツと言いながら、優美さんに着替えさせられていたのです。おっとこうしては居られない。僕もさっさと顔を洗い、歯を磨き、髪の毛を整えて出立の準備をし、それから優美さんと二人でとにかく半ば無理やり、ハル君を車に詰め込んだのです。優美さんの家から車を走らせること1時間半。目的の精神病院が見えてきました。病院内の駐車場に車を止めて、降りてみたのですが・・・。なんというか底知れぬ不気味さが漂った雰囲気であったのです。まず、建物が古い・・・。そして刑務所じゃないので有刺鉄線があるという訳じゃないのですが、塀が異様に高いんです。そして院内に入り、まっすぐ受付にいって「入院予定の〇〇ですけど」と声をかけると、受付のスタッフがすぐに担当者に連絡を入れると、これからハル君が入院する担当の職員が現れたのでした。それから僕たち3人は、職員の案内のもと入院病棟手前にある個室に連れていかれ、そこでハル君を昔から知っているという医者と面談。医者は家で看護している間、ハル君はどんな様子だったか。というのを重点的に聞いていました。それに対し、優美さんは何も包み隠さず、ありのままを医者に話していたのです。そして入院手続きが始まり、、書類関係は意外と簡単に終わりました。それからまた職員に連れられ、入院病棟に入っていくのですが、そこから今までの異様さをはるかに凌駕した不気味さがそこにあったのです。壁には「入院患者家族の皆様へ 宗教書、哲学書の持ち込みはご遠慮ください」とか、そういった張り紙のようなものも張っており、あらゆるドアというドアが施錠されていて、逐一、職員がドアの鍵をあけないと奥に進めない構造になっているのです。そして入院病棟の内装は、年期のはいったエメラルドグリーンのヌリカベでした。そして入ったところがすぐに食堂であり、朝食が終わった直後なのか、入院患者が(まるで刑務所の囚人のように)食器が乗ったトレイを返却するための列をなしているのです。そして、、、一斉に僕たち3人は「ジロ・・・・・」と、そこにいる集団からの視線を浴びたのです。これが・・・精神病院の中でした。(実際に僕たちが見た人たちは病院の中でも集団生活が出来る軽度な人であって、本当に危険な人は個室で繋がれていると聞きます)僕たちは「ハル君、じゃもう行くからね!」「迷惑かけないでねー」なんて別れの挨拶を済ませ、「じゃ、よろしくお願いいたします。」という感じで病院を後にしました。なんだか・・・・優美さんの雰囲気が変わっていたのは気のせいでしょうか。帰る車の中、ずっと優美さんは窓の外から景色を見て無言でした。きっと彼女なりに安堵の気持ちもあるだろうし、、、僕には理解できないくらいの深い悲しみもあるんだと思います。考えてみ見れば、幸せになるはずの新婚生活。家具をかったり電化製品を買ったりするのも二人で一緒に選んだりきっと楽しかったことでしょう。それが、今は家具はリサイクルショップに行くためにバラされ、電化製品は二束三文の値段で売り払い、これから思い出が詰まっていく予定だった二人にとっての借家も、今は立ち去るための段ボールの山が置いているだけ。きっと今この瞬間は、優美さんの人生にとって、おおきな分岐点なんだろう。。そう思いました。シーン・・・。そして家が近くなった時・・・。僕「そういや食事がまだでしたね。」優美「そうだったね。朝食べてなかったからね。お腹すいた?」僕「そうっすねー。何か食べにいきます?」優美「そうしよっか。鍋いかない?鍋w」僕「お、季節がらいいチョイスですねw」優美「鍋とか怖くて食べれなかったからなぁ」
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