ーーーーー天ぷら屋ーーーーー
注文した料理を食べていると、隣の席に家族連れ。
家族連れの内の母親が急に声をかけてくる。
朝香「莉奈ちゃん…偶然ね。デート?」
朝香は一瞬宙斗を見て、莉奈と話し始める。
父親はその間に、おぶっていた子供を座布団の上に寝かせて、
会話の輪に入って来る。
井ノ原が宙斗に向かって
井ノ原「岡田の…いや、海斗のお兄さんでしたか。」
「海斗と同じ部の…いつも海斗の奴が、ご迷惑をかけてると思いますが…」
井ノ原「えっ、ええまあ(苦笑)お兄さんは、海斗が会社で失敗したのはご存じで?」
「ええ……私が彼女(莉奈の方を見る宙斗)と知り合えたのも、それが…(笑)。
あっ、これは失礼。御社にとっては笑い事ではないですよね。」
井ノ原「いえ…まあ、うちみたいな企業にとっては、莫大な損失で。
お聞き及びかどうかわかりませんが、海斗の奴それが原因で、
弊社の〇〇県にある営業所併設のショールーム勤務に異動に。(声を潜める井ノ原)」
「そうですか…異動に……あいつなにも…格好悪くて言えなかったんでしょう。
(〇〇県のショールームか。ネットで調べれば場所や営業時間分かるだろうから、おおよその通勤時間も分かるな。ってことはその時間までであれば、サカモトに行っても問題はないということだな。)」
井ノ原一家が注文した食事が、座卓に並んだころ運悪く子供が目を覚ます。
ぐずり始める子どもに
朝香「〇〇ちゃん、ちょっと待っててね。すぐに食べちゃうから。」
莉奈と相談した上で、宙斗は
「良ければ食べ終わるまで、私達でお子さん見てましょうか?
お子さんも莉奈になついてるみたいだし」
朝香「で…でもご迷惑をおかけするわけには…」
「いえ、いいんですよ。私たちは食べ終わってるし…
折角の外での食事、ゆっくり召し上がってください。(莉奈に向けて)ねっ。
(こういう機会に、海斗との違いを印象付けておいて損は無いし。)」
莉奈と二人で子供の相手をし始める宙斗。
子供は宙斗達の座卓に残っている食べ物に興味を持ち始める。
親に確認を取った上で、OKが出た食材のみ、子供に食べさせる宙斗。
その内、井ノ原家も食事を終え、それぞれ会計を済ませて揃って店外へ。
一緒に電車に乗り帰路に着くが、井ノ原一家は途中の駅で降車していく。
ーーーーーターミナル駅ーーーーー
話しながら、莉奈の家に向かう路線への乗り換え通路を歩いている二人。
宙斗の手は莉奈の腰に廻されている。
ーーーーー海斗&沙栄ーーーーー
海斗「沙栄…置いて行くぞ…早くし……ちょっとなんで莉奈ちゃんが宙の奴と…
しかも宙の奴、莉奈ちゃんの腰に手を廻して……」
乗り換え通路から歩いてきた宙斗と莉奈を遠目で目敏く見つける海斗
沙栄「ちょっと、海ちゃん速いったら…少しは待ってくれてもいいでしょう。
それにマンションへは、こっちの階段じゃ?」
海斗が歩くスピードを落としたことにより、追いついた沙栄が文句を
海斗「しっ、静かに……(こっちの路線は莉奈ちゃん家の方角。このまま付けて行けば莉奈ちゃん家分かるよな。)」
宙斗と莉奈に続いて、隣の箱に乗る海斗と沙栄
ーーーーーrifugio segreto長野とのメールーーーーー
【長野さん、岡田宙斗だけど今日今から行きたいんだけど、今あっち関係の人来てないよね。彼女(莉奈)に見せるにはまだ刺激強すぎるからさ(笑)】
【岡田さん、連絡くれたってことは上手くいったんだね。大丈夫誰も来てないよ。】
【良かった。じゃあ悪いけど今日はあっち関係無しってことにして、お願い。】
【OK分かったよ。じゃあ待ってる。】
ーーーーー莉奈地元駅ーーーーー
「さあ着いた…(口を莉奈の耳に寄せるように小声で:莉奈歩きながら、振り向かないで聞いて。ターミナルから海斗と海斗の彼女が後付けてる。あのバーに入ってやり過ごすから、いいね。)」
その言葉に驚いて立ち止まろうとする莉奈に
「大丈夫、あそこ入ればやり過ごせるから。あのバーは会員以外入店させないし、しつこく何か言ってくる奴は、オーナーが追い払ってくれるから(笑)それに外で待ち伏せされても、裏口があるからそこから帰れるからね。」
ーーーーーrifugio segretoーーーーー
以前のように隠れているボタンを押す宙斗。
中からドアが開けられて、二人が入ると同時にドアが閉まる
「長野さん。悪いんだけどこの後すぐに、俺と同じ顔した奴が、中に入れろって来ると思うけど、絶対に入れないでね。」
一度カウンターに並んで座る宙斗と莉奈
「森田さん、久しぶり。俺には〇崎ダブルロックと、彼女には要望聞いて作ってあげてくれる。」
森田「畏まりました。」
長野「どうしたんです岡田さ……」
言い終わらない内に、ブザーのボタン位置が分からなかったのかドアが叩かれる音。
長野が近づき長い時間押し問答をしている。
疲れたように長野が戻ってきて、
長野「誰なんですあれ。岡田さんと同じ顔してるけど……話し方とかは無礼で野卑。」
「ご迷惑かけて申し訳ない。あれ俺の双子の弟で海斗って言うんです。
彼女の元カレなんだけど、振られたのを認めたくないのか何なのか、
今日付けて来てて…このまま帰ると彼女の家知られちゃうから、一度避難させてもらったというわけ。」
※元投稿はこちら >>