2025/08/29 12:39:50
(QI28hL0n)
翌朝・・・島はしとしとと降る雨に覆われた。
ちさと「雨ねえ・・・」
朝靄の中、農園はとても手を付けられる雰囲気では無かった。
昨日はちょっと飲み過ぎたみたいだし、今日は浜中さん来ないかも・・・。
そう思っていると、インターホンが鳴った。
私はラフな服装をしたまま、浜中さんを出迎える。
その姿は今日は中止だと、何も言わずに物語る。
ちさと「おはよう、とりあえずリビングにどうぞ」
リビングのソファには、二日酔い気味のようすけさんの姿があった。
ちさと「島の天気は気まぐれだから・・・仕方ないよね」
がっかりした口調で、私が言うと・・・
ようすけさん「雨の中、作業しても水が溜まって土が重いだけだよ・・・」
ダルそうにようすけには、この雨が都合よかったかもしれないと思っている様だ。
ようすけさん「状況を見て、やるかやらないは、それからだな・・・」
ちさと「そうね・・・風邪ひいても困るし・・・」
ぐったりしている、ようすけさんを見て私は・・・
ちさと「さて・・・じゃあ、何して過ごそうかな?浜中さんはどうするの?」
浜中さん「土を耕すことしか考えてなかったから・・・特には・・・」
ちさと「じゃあ、スタジオでも見て行く?・・・?どうぞ」
浜中さん「凄いっすね!」
キチンと防音が効いて、ここで私はこれから曲を作るつもりだ。
キーボードやドラムにギターが並べられ本格的なスタジオだ。
浜中さん「ここで曲作ってるんですか?」
ちさと「そうよ、これからは、ここで作るんだけどね」
浜中さんはギターを見ると触っていいかと尋ねると手に持ち軽く弾く。
ちさと「あら、ギター弾けるんだぁ」
浜中さん「ちさとさんの曲なら覚えているので弾けますよ」
浜中さんは得意気に言うと私の曲を弾きだした。
ちさと「凄いじゃない!」
私は喜び、パチパチと手を叩いた。
浜中さん「ちさとさんのバックバンドに入りたくってずっと練習してました」
冗談ぽく言うと、私もキーボードで合わせてくれた。
そして、楽しくなってきた私はドラムのスティックを持ち
ちさと「最近、全然叩いてなかったから・・・出来るかなあ」
そう言ってドラムを叩く。
段々と夢中になってくると足でキックペダルとフットペダルを踏む両脚が開いてくる。
ショートパンツの隙間から見える位になるが、気にもせずに続けていた。
浜中さんは音を合わせる振りをしてギターを抱えながら、私に近付き絶好の位置に座り込んだ。
そんな下心を知らずに、私は盛り上がっていた。
髪を振り乱し、ついつい浜中さんに乗せられて二人のセッションは熱くなる。
欲求不満の吐口の様に・・・。
スタジオは防音が効いて、ようすけさんの耳には入らない。
(あらら・・・失礼しました・・・ごめんね。
自然な流れが良いし、私からきっかけを作ります。
それまではこのままファンでいてください。
無理矢理がお好きですか?・・・それもそれで・・・)