2024/11/26 15:17:05
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一目惚れ、そう言われ目を瞑り、ヨハンセンの手を取り。
「過去を見ても良いかしら?」
ヨハンセンの指輪を持つ利き手を両手で包み、ヨハンセンが頷くと“記憶の遡りの魔法”を発動し過去へ、修道院の下働き時代のヨハンセンとの出会いまで遡る。
確かに前国王と魔族の前魔王の名代として人間界には居ないパープルの瞳、ひどく冷たい瞳。
思い出した、前国王と供に来院したヨハンセンは雲の上の人だと思い、そう接していたし
勇者に指名される前の王国の青年、優しいメルヒルと言う恋人がいた、純粋だった私は他の人に心惹かれないとそうも思っていた。
閉ざしていた記憶、「国王様、魔国の客人の革靴が少々汚れてしまっています、お帰りまでに綺麗に磨かせていただけませんか?」
下働きの者としては当然の事を言っただけ何の下心もない、ヨハンセンは自分の容姿に酔ったのかとベルの心を読む。
「(このままではこの方が恥を掛かれてしまうかも知れないです、気付いた私が磨くのは当然です。)」
パープルの冷たい瞳に少し変化した気がした、靴磨きの了承を得ると持ち合わせるスキルで磨く。
この時はまだ私が正聖女となるとは知らなかったがヨハンセンには磨き終わり渡した靴から正聖女と成り得ると読めた。記憶の遡り魔法を止めると。
「ヨハンセン。貴方、私の記憶を封印してたわね、貴方の事が私の記憶に残らない様に…、正聖女にさせる為に…、ありがとう。
ただ正聖女となってからは悩みの方が多かったわ、伯位の高い人間からは妬み嫉みなど…。
あとは貴方も知っての通りよ、……ヨハンセン、指輪嵌めてくれない?」
包んでいた手を開くと目の前に左手を差し出す。
「魔国ではどうなのかしら?そこまでの魔国の文献はなかったから知らないけれど
人間達は婚姻関係になると左手の薬指に指輪をするの…、是非、私を魔国に連れて行って?
貴方に嵌める指輪はないのかしら?指輪にタンザナイトの宝石が埋められてる指輪、お揃いの指輪をしたいわ。
文献に載ってたわ……、ヨハンセン、私、貴方の番(ツガイ)でいいのよね?ただ一人の……。」
指輪を嵌めてくれるのを待つ間に尋ねる。
「騎士や一部の人間に指輪が見えない魔法、そうして頂戴、それから私に凌辱を働いた者達にも…。
騎士が私を拐かす、その行為を罵る愚か者達、回想魔法を見せ身分を明かし、騎士と愚か者達に私が大切な人に見える様、魔法を掛けて狂わせるの。
狂わせてあげるわ、私優しくないから正気に戻してあげてまた同じ回想魔法を見せ、何度も何度も繰り返して……。
愚か者達には拷問して処分してあげるけど騎士には堕ちていく過程をしっかりと見せてあげるの。」
−−−パーティー一行−−−
散歩に行くと部屋を出たけれど行く宛がないわ、勇者に、勇者とも呼べない野蛮人と交わるなんてそんな真似したくないしされたくもない、それに私には心惹かれる……。
「いけない、修道女の私がこんな風に男性を想うなんて……。」
「おっ?姉ちゃん、ひとりか?俺等と良い事して遊ばないか?」
「いえ…、失礼します。」
二人の男の間をすり抜け様とした時、両腕を掴まれるルチア、勇者とハイルの部屋の前の廊下で両手が塞がり声しか出ない。
酔客は普段大人しい村の青年二人だがオートマタの魔法で操られルチアに絡んだのだった。
「こんな村にこんな美女が居るなんて驚きだ。
」
「たまには村以外の女と話したいんだよ。」
「そう言っていただけるのは有り難いですが……。」
勇者とハイルの部屋のドアが開くとハイルが上半身裸で顔を覗かせる。
「ハイル様!」
「ルチア殿、如何されましたか?」
「丁度、ハイル様とお話でもと…。」
「訓練中、上半身裸ですがどうぞ部屋にお入り下さい。」
チェッと村の青年二人が去っていくと部屋にはハイルとルチアの二人。
「ルチア殿、知らない街や村で一人になられるのは危険です、貴女は大変魅力的なのですから…、失礼、今の言葉忘れて下さい。」
「ハイル様、私、ハイル様から見ても魅了的ですか?勇者様に汚されていても…?」
ノックの音、盛りの付いた勇者が部屋に来るのは判っていた、ドアを開けると勢いよく入って来、ズボンと腰巻きを脱ぎ捨てると。
「ベル!温泉での続きをしないか?今度は俺も可愛がってやるからな。」
ムードも何も無い、盛りの付いた動物の様に勃起させた笑っちゃうくらいのペニスを見せつけてくる勇者。
「勇者様、語らいながら…、あっ、もう!せっかち過ぎますよ。」
ベッドに押し倒されたベルとニヤニヤと笑い乳房に手を置く勇者。
「ベルのオッパイ、柔らかくて揉みたくて、いいだろ?俺、勇者だし…。」
「勇者様、旅が終わるまでお待ち下さい、魔力が弱まってしまうかも知れないのです。」
「少しくらい魔力が弱まっても問題ない、さぁ、ベル、俺に抱かれろ!」
勇者、メルヒルがベルの服を脱がせていく……。
−−−あばら家−−−
〘ベル、勇者に挿入されたら反応するのは止めなさい、とは言ってもサキュバスの貴女に勇者のテクニックでは面白味ないでしょうね。〙
「人間は憎いわ、ただ関係ない者達まで傷つける気はないの…、待って?
関係あるわね…、村長と数人の村人には王国でお世話になったわ、村を守る為に孫娘、妻、娘、姉、妹を勇者に差し出したくないと言う理由で
拷問に参加して妖女と罵ったわ…、孫娘を妖女にして、村人の大切な人に回想魔法をかけましょう。
愛しの相方さん、この目で見たいから一緒に魔の子の村に行ってくれないかしら?高みの見物、空から観たいわ。」