階段を降りようとしたときスカートの裾を掴まれた。
今にも泣き出しそうな女の子が裾を握っている。
そのまま姿勢を低くすると。
「どうしましたか？」
女の子：パパとママが…、ヒックッ……。
「泣かなくて大丈夫ですよ、お兄さんとお姉さんが係の人にお父さまとお母さまを探してもらうようにお願いしますね。」
女の子：本当に？お兄さんも？

将と咲夢は近くにいる飼育員さんにお願いをすると女の子の手を引いてショーが行われる台に女の子を乗せると。
飼育員：○○ちゃんのご家族の方いらっしゃいますか？

と、マイクを通して呼び出すと直ぐに現れる。
「良かったですね。」


おやすみなさい、いい夢が見られますように。

こんにちは。

昨夜は早々の離脱、失礼しましたm(__)m
気が付いてもらえるかなぁ(笑)


イルカショーの現場で、迷子の女の子を引き取りに現れた両親に、頭を下げられて恐縮する、咲夢と将。
女の子が、＜おねえちゃん…バイバイ（笑顔）＞と。

『良かったね、あの子。』
そうこうするうちに、ショーが始まる。
飼育員を背中に乗せて泳いだり、高いところに吊るされているボールに、ジャンプして鼻先でタッチしたりいろいろな芸を見せてくれるイルカ達。
そのたびに会場から、大きな拍手が沸き起こる。

＜では今から、何人かのお友達に、イルカさん達に、タッチして貰おうかな。＞
＜イルカさんを触りたいっていう、お友達いるかなぁ。＞
会場から、ハイ…ハイ…ハイと元気な子供たちの声。

＜じゃあ、中ほどの赤いシャツを着た女の子と、一番上に座っている男の子…それから…＞
何人かの子供が選ばれて、プールの前に集まってくる。

＜おねえちゃん！！おねえちゃんも一緒にいこ。＞
そう声がかかったかと思うと、咲夢を引っ張る小さな手。さっきの女の子であった。

将さん、こんにちは。
今日もお休みでした。
来週の半ばから職場が再開出来ます。
それまでお休みです。


デートの続きです。

女の子に手を引かれ…。
「あっ、待ってください……。
し、将さん、行ってきます。」

触れ合いコーナーに連れてこられてしまい戸惑い気味の咲夢。
遠くでも少し目立つらしく将の近くのカップルが。
女性〈あの娘、美少女ね？〉
男性〈あぁ、美少女だな、でも俺はお前のが好みだ。〉
女性〈あら、嬉しいわ、本当に？〉
男性〈あぁ、あまり美少女過ぎると気後れする。〉
女性〈私もよ、あまり美男子だと気後れするわ。〉
男性〈俺らお似合いってことだよ。〉

イルカと触れ合い将の元へ戻ってきた咲夢の手には選ばれた人だけに送られるガラス細工のイルカがある。
（子どもたちには縫いぐるみ。）
「将さん、戻りました。
イルカって主張が強いんですね。
飼育員さんにあの男の子は嫌だ。と言ってました。」
「将さんも来れたら良かったのに……。」

女の子に手を引かれながら、ふれあいコーナーに向かう咲夢を、微笑みを浮かべ眺めながら、
（今回は衆人環境で、来たのが女の子だからいいけど……）
（悲しいことだけど、やっぱり人を疑うってこと教えといたほうがいいかもな。下手したら誘拐や、レイプなんて可能性もあるし。）

ふれあいタイムが終わり、隣に戻ってきた咲夢。あった出来事を楽しそうに話す。
『ハハハ…男の子は嫌か。。じゃあイルカは雄だったのかな。咲夢が触れた時には、喜んでたんじゃないの。(笑)』
ショーも一通り終わり、集まっていた観客も、それぞれの目的の場所にばらけていく。

＜どうも、先ほどはうちの子が失礼を…＞
あの女の子とその両親が横に立っていて、父親が話しかけてくる。

『いえ、大丈夫ですよ、ねっ。。』
咲夢を見て笑いかけ、今度は女の子に
『お嬢ちゃん、イルカさんどうだった(笑)』
＜こーんなに大きかったんだよ。。＞
両手をいっぱいに広げる女の子。
『そう、、良かったね(笑)』

＜ほら、〇〇そろそろ行くよ。じゃあ、失礼します。＞
＜おねえちゃん、バイバイ。。＞
去っていく親子。子供の腕にはぬいぐるみが抱えられている。

親子を見送った後
『俺たちもそろそろ行こうか？次は海月水槽だっけ？』

館内の水槽を見て回りながら、海月の水槽の前に。
そのスペースは、他に比べて一段と照明が絞られて、水槽の中が目立つようにされている。
水槽の中でゆらゆらと上下している、海月達。
その前で、咲夢の腰に手をまわし、軽く引き寄せる将。

こんばんは。


連れられ行き戻ってくると女の子のお父さんに声をかけられる。
「私も触れてみたかったので……。」

纏わりつくような視線。
これ、知ってます。
元店長と同じです。
そう思っているとアドレスを交換しようと言われる。
嫌だな、と思っていると将が代わりにアドレス交換をしてくれる。
すみませんね、婚約者と別の男が連絡してるのが許せないんですよ。
余裕ないですね。など言いながら咲夢のアドレスをききだせないでいる。

先に行く母親と女の子。父親が来ていないのに気が付き、
＜あなた、早くいきますよ。。次はアシカさんだって、この子張り切ってるんだから。＞
＜パパァ……はやくはやく…＞

子供のほうに行きかけ、名残惜しそうに振り向く父親。ねばりつくような視線を咲夢に這わせる。
『あの親子行ってから、海月水槽見に行こう。』

再度呼ばれた父親は、漸く諦めたように母親と娘のもとへ。
親子が館内へ消え、イルカショーの場所にも二人以外の人影が消え、漸く立ち上がる。
『咲夢、悲しいことなんだけど、やはり、あいつみたいなやつは一定数いるって、覚えといて。』
『あの父親だって、今日は家族がいたから引き下がったけど、一人の時だったら実力行使に出てたかもしれない。』
『人を疑うことは、本当はしたくないんだけど、一人の時は十分に注意して。』

そう言いながら、海月水槽を見て
『お土産ちょっと覗いてから、食事行こう。』

良かったです、早く治りました。


「はい、元店長と同じです、あの視線。
もちろん教えるつもりも着いていくつもりもありません。
が、しつこいようでしたら館内なら警備員さんへお外でしたら交番に行きます。」
「折角のデートなのに水を差されました。」
と少しご立腹だったが家族が見えなくなると海月の水槽方面に手を槌ぎ歩き出すと機嫌は若干直っている。

「海月みたいにプカプカ浮いたら気持ちいいんですかね？
海行ったことないので行ってみたいですね。」
「その前に林さんとりんちゃんとダブルデートですね。
りんちゃんの選ぶ水着、どういったものかも楽しみです。」

こんにちは、咲夢さん。

風がビュービュー音を立てて吹いてます。
明日からは暖かくなってくるとかの予報言ってたけど、どうなんでしょうね。
暖かくなると言えないから言っとこうかな
温めてください(笑)


『そうかぁ…海行ったことないんだよね……今度行こうか。日焼けしちゃうけどね。水着で隠されてた部分の肌の色と、日焼けした部分の肌の色のコントラストと言ったら(笑)』
『でも泳ぐの目的なら、プールのほうが絶対にいいよ。海の水しょっぱいし、波はあって泳ぎにくいし(笑)』

ぷかぷか上下する海月を見ながら
『海月も、水槽の中にいるのを見てる分には奇麗だけど、海にいたらなかなかの困り者だよ。刺すし…』

『ダブルデートか。。』
その話をした時の林の顔を思い出して笑いながら
『そうだね。予定立ててみる？咲夢の水着姿も見たいし(笑)』

先日、橘さんと電話で話していた咲夢が、急に橘さんが将さんに代わってくださいってと、渡された電話で橘さんが言っていたことを思い出した将。
『咲夢はりんちゃん（凄い言いにくそうに）の水着選ぶんだよね(笑)あいつ（林のこと）りんちゃんの水着姿見たら、卒倒するんじゃないの(笑)』