2025/05/06 22:09:58
(9rtuG9pA)
咲夢さん、こんばんは。
今日は一日雨降りでした・・・
雨ってどうしてこうも憂鬱なんだろ。
【本編です(少し巻き戻しちゃお(笑))】
空港で両親と夕食を共にし、出国審査に向かう両親を見送り、滑走路が見渡せるベンチに並んで座り、一しきり飛行機の離着陸を眺めてから、
『行っちゃったね…俺たちもそろそろ行こうか。』
咲夢にそう言って立ち上がろうとするが、将の腕をつかんだ手に力を込めたまま立ち上がろうとしない咲夢。
『どうしたの?』
顔を見ると目にうっすらと涙を浮かべ、何事かに耐えているような顔。
空港への車内でも、空港でも(食事中も)務めて明るく振舞ってはいたがやっぱり寂しいんだろうなと思う将だった。
一度ベンチに座り直してから、
『寂しい??…完全な代りにはなれないけど、俺がずっと近くにいるでしょ。それに彩葉さんだっているし……今までも大丈夫だったんだから、これからも大丈夫、ねっ。』
そういうと、再度腕を掴んで立ち上がる将。
今度はそれに合わせてサクラも立ち上がる。
腰を抱き駐車場に向かい歩きながら、咲夢の耳に口を寄せて小声で、
『咲夢…湖畔のホテル覚えてる?……俺達が初めて身体を合わせたあのホテル。今日はあそこに停まって、マンションには明日ゆっくり帰ろう』
そう言うと腰を抱いている腕に一層力を入れ、咲夢を引き寄せる。
【本編、澤街美容皮膚科クリニックへ行く当日朝】
ダイニングで向かい合って朝食をとりながら
『咲夢、今日は午前中大学、午後から澤街クリニックだよね。調べたら駐車場もあるみたいだから車で行こうと思ってるんだ。〇時に華丘駅のロータリーでいいかな。それと、沢街医師が今まで使ってたスキンケア用品があれば持って来てほしいって言ってたけど、リビングテーブルに出しといてくれる。俺が車に乗せてくから。(今日は診察だけだろうけど、もし万が一、エステの方もとか言って施術でもされたら、ただでさえ目を引く咲夢が今以上に目を引くもんな。)』
【シマユウ編】
待ち合わせの時間にタクシーでクイーンの店に迎えに行く槙島。
タクシーを待たせて店のドアを開けながら、
<クイーンお迎えに上がりました(笑)用意はできてますか?>
店の中のソファには、それなりに着飾った、帰蝶・胡蝶・胡春の三人が。
<大丈夫なようですね。予約時間もそろそろですし、向かいましょう。>
ドアを開けたまま、三人にそう促す。
帰蝶・胡春の二人はなぜか少し赤い顔をし、胡蝶は薄笑いを浮かべていたが、槙島はそれに気が付かない。
茉生ちゃん・奏楽と会うのは、咲夢がエステ(オイルマッサージ)受けてからじゃないの?