苦し紛れともいえる男の言葉にも真っすぐ耳を傾ける素直さ。都合の良い言葉だけを並べている自覚はあった。しかし、その言葉を受けている当人にしてみれば、当然そんな風には考えられていない。見方を、聞き方を変えれば、もっともらしく聞こえてしまうのだろうか。明るく振る舞ってはいても、悩みを抱えている少女であることに変わりはない。もちろん、本人が一番悩んでいることは言うまでもないが…、打ち明けられた家族や友人も、少なからず接し方で戸惑うことはあるだろう。もし、自分の娘がそうだったら…。さすがにそんなことを考えずにいられない程度には男にも、人間らしい感情はまだ残っているらしい。しかし、今、有砂が赤の他人である男に対しても、ここまで気さくに話ができているのも、やはりその父や友人が真っ当に向き合ってくれたからなのだろうと言う事は、有砂の返答からも分かった。有砂の想いに触れ、こちらから提示した都合の良い言い分は、少なからず有砂の共感を得ることに成功していたらしい。スカートは中が見えるモノ。見られたくなければ、履かなければいい。言ってしまえば、犯罪者側の思考ともいえる。しかし、あどけない少女がそんな言葉を口にしているのだ、本心からそう思っているのに違う無いだろう。「嬉しいよ…わかってくれて…。有砂ちゃんなら、わかってくれるんじゃないかって、思ってたんだ…。反面、もしかしたら、他の人みたいに…、がっかりされたり、引くんじゃないか…。ぱんつを覗いた犯罪者だと、警察にでも通報されるんじゃないかって…。そう思った部分もあったんだ…。でも、話してよかった…。勇気を出して話してよかった。」男にも問題があるということはきっちり明言している有砂。にもかかわらず、巻き込むようにそんな言い方で露骨に喜ぶ表情を見せる。「たぶん、有砂ちゃんが本当に男の子だから…理解できる、共感できる部分もあるのだろうね…。数段上の階段を上がっている女の子のスカートの中が見たい…。靴紐を結ぶ為にしゃがんだ女の子を、覗きたい。パンツが食い込んだお尻…、四つん這いでお尻を向けたらどうなるのって…。有砂ちゃんには、男の興奮を、もっと知ってほしい…男をもっと知ってほしいって…今は思っているんだ。はぁ…はぁ…。」本音を露骨に口にすれば、少し男の息も荒くなる。もはや犯罪者の様相。視線は幾度となくスカートの中へと走り、握ったスマホのカメラがおもむろにそちらに向けられる。「そしてこんな風に…スカートの中を盗撮されるかもしれない…。覗きたい気持ち…、興奮…、男の君ならわかってくれる…よね‥?」自分は男だ…、強くそう自覚している有砂の気持ちを利用するかのように。そこに理解を示さない、イコール、女…とでもいうかのような卑怯で、ずるがしこい男の言葉。さらに状況をエスカレートさせていく為の下手な駆け引きが再開されるように。【遅くなりました。ありがとうございます、都度都度そう言うフィードバックのようなものがいただけると励みになりますね…。もっといろいろ伺いたいものです。結末…に関して考えないわけではありませんでしたが、どうなっていくのかな…程度で考えていました。正直申し上げると、やはり、興奮を求めてイメを楽しみたいというのが本音。いくら物語として良いものになっていても、切ない、悲しい、興奮要素がない進展を望まれるのであれば、ほどほどのところで終わりを迎えたいかなと思っています。
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「通報だなんてw 大袈裟だよw」そんな事はない…普通、スカートの中を見せてほしい…なんて事を男から言われれば、周囲に助けを求めるもの。いくら特質系だと言え、女へ言っていい頼みではない。増してや、有砂の様な少女になど…それに、勘のいい子や純粋過ぎない子であれば、自身の性質を利用されている、おもちゃにされようとしている…と気づくはず。貴方のコミュニケーションは…極めて悪質なのだ。「う~ん…スカートの中を見られるって事に対して殆ど何も感じないっていうか。 理解とか共感とは違うかな。単に、何も思わないって感じ。 いきなり階段下から覗かれたら驚くし、何で?ってなるから、そういう感情はあるけどねw 男の子は大きく足開いて座ったりを普通にするじゃん? だらしない子だとソファーへ寝転んで片足を乗せたりさ。 そんなのスカート穿いてたら丸見え。服装の違いがあるだけでしてる格好は同じだし、パンツが見えたらそんなに変?…っていうか。 下着だから気軽に見せてもいいものではないってわかってるけどさ、スカートを穿いてるからジーンズの時と違う格好をするって…なんか変な感じがするんだよね。 マナーとして見えない様に気遣う意識は必要だけど、変に隠す必要はないんじゃないかなって思うんだ。それだったら穿かなきゃいいじゃん? 穿くんだったら自分で選んだ服装なんだし、もっとそれを楽しんだ方がいいと思うんだ(笑) そりゃ見えちゃう事もあるよw って…私は、そういう感覚なんだw 確かに、トランスジェンダーだからかもね(笑)ハハッw」貴方が話をする度、自ら自己開示していく有砂。より深く、少女の中へ潜っていける様な…スカートの中を見られても何も感じない少女…世のカメラマン、盗撮魔が聞いたら垂涎だろう。普通、こんな女はいない。それも、相手は青春真っ只中のJK。貴方は千載一遇レベルの出会いを経験しているのかもしれない。「……w………w……」呼吸が荒くなる貴方へ何も言わず、微笑んだ目を泳がせながら見ている…普通なら、「キモイ」「変態」…そう言った言葉が返ってくるだろう。しかし有砂は不思議そうな顔をしているのだ。嫌悪感がない。「わかる…よ? 相手の事を知りたい、見たい…中を見たい…そう気持ちは私にもある。 体、肌…どういう感じなんだろう?…そう考えた事はあるよ。 そういう感じなのかもしれないね、スカートも。 あ~…変な事言うかもだけど… 私ので良かったら…これからも見る?」!?「斎藤さんの気持ちもわかるけど、それを外でやったらダメじゃん? 警察のお世話になっちゃうw かと言って、ずっと自分の中で溜め込んじゃうと良くない。 あいにく私はそういうの大丈夫だし、どうかなって思ったんだ。 色んな格好があるみたいだし、またそういうのでもいいし、そのスマホを使って盗撮?みたいな事をしてくれてもいいし… ハハッw 変な提案だね(笑) 私も自分の事を理解してくれた時は、凄く嬉しかったから。 何か私も出来ないかなって、思ったんだ…」【人の混沌とした部分を言語化してくださるので興奮します。 物語の雰囲気や流れへ対し言っただけでメインになる様
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「そ、そうだね…。少し大袈裟に考えていたかもしれないね…。本当に良かったよ。勇気をだして話して…。違うな、勇気をだして話した相手が有砂ちゃんで良かったよ…だ。」大袈裟、などという言葉で片付けていい話ではないのは明白。そういう意味で、有砂が有砂で、本当に良かった、と男は心底感じていた。快活で人当たりも良い素直な性格、スタイルもよく、自然に振舞っていても人目を引くほどの容姿を兼ね備えている。本人さえ、有砂さえ望めば、いくらでも男が寄ってくる、それほどの魅力を放っている。にも関わらず、特殊な性質が故に男の歪んだ欲求、性癖に本来女が感じるはずの嫌悪感、違和感を感じないのだ。良かった、有り難い、嬉しい、そう思わないわけがなかった。「何も思わない…なら、気にする、遠慮する方がおかしな話…、になっちゃいそうだよね。お互い様、かな?私から見れば、有砂ちゃんはちょっとした息子みたいなもので。有砂ちゃんから見れば、私は、男として見てくれる全部さらけ出してもいいおじさんって所かな?」言葉巧み…、と言うほど、言いくるめている感覚は無い。ただただ、有砂の感覚に救われているだけ。しかし、そこまで言ってくれるなら、骨の髄までしゃぶり尽くすだけ。今まで、いや、今でも女として扱ってしまっていた父親、そして友人に感謝しかない。より深く理解し、受け入れた事で既に男に入り込んでいれば、こうはならなかった。否定こそされないまでも、男である自分をさらけ出すに至っていなかったことが、ここに来て、本来の自分に気づけている、表現出来る喜びを感じ、細かな懸念にブラインドを掛けてしまっているかもしれないのだから。「良いのかい?そう言って貰えるなら嬉しいな…?」都合のいい解釈が脳裏を巡る中、更に都合のいい言葉が飛んでくる。もっと見られるのか…、偶然ではなく、有砂の合意の上で。あくまで有砂の優しさから来る提案。それも少し、男だと思っている自分を理解してくれた男への感謝からくるもの。「有砂ちゃんがいてくれるなら、そうだね…、警察沙汰になることは、無いのかな…。だ、だったら…、このうちにいる時は、男として生活したらいいよ。有砂ちゃんさえ良ければ、だけどね。君が望むなら、うちへのもっと気軽にうちに出入り出来るようにしてあげる。男としての生活の練習のつもりでもいいさ。私も常に家にいる訳じゃないから、本当に気兼ねなく、ね。胡座をかいても、お風呂上がりに直ぐに服を着なくたっていい。必要なら男物の下着を身につけてもいい。ブラなんて、しなくていいさ…。ここにいる時は、私も有砂ちゃんも、本当の自分で居ていい。そういう場所にする。どうだい…?下着を覗いたり、盗撮が許されるなんて…、それに見合うものを私も有砂ちゃんにあげたい。どうかな…?」有砂を手篭めにしようと思った訳では無い。刺激が、平凡な日常にノーリスクな刺激が、色艶やかな刺激が手に入る悦び。「もし、いいよって思ってくれるなら、そっちの棚の上にスペアの鍵を置いてるんだ。使うか使わないかは任せる。受け取ってくれるかい?」ベッドの上で立ち上がらなければ届かない位置にある棚。その上できらりと光る、鍵らしきもの。そんなところで立ち上がれば、床に座ったままの男の目線の先にはスカートの中、その全貌が丸見えに。
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