「ほんと、そうじゃないかなって思ってたんだよ。女の子、でさえ時には煩わしいと思うんだから…、男の子ならなおさらだよね…?だいたい、男はプールも海水パンツ一枚で泳ぐのは当たり前。乳首が浮き上がるなんて…、そもそも見えてるんだから気にするわけないよね。」有砂の回想を聞きながら、当然だという口ぶりで賛同する男。しかし、当然のことを言っているのはむしろ有砂の父親なのだ。その辺りをぼんやりと誤魔化しながら、「自分が男である感覚を疑わない」有砂の気持ちをうまく利用して都合のいい表現を絡めていく。「だからこその、鍵、だ。君のお父さんにとって、君はやっぱり娘の域を出ていない。そんな状況で男として振る舞っても、お父さんは戸惑うだけかもしれない。でもそれは同時君が、本当の君を隠して生活することになる。それじゃいくら何でも寂しいし、悲しい…何より辛いだろう。君が、有砂ちゃんが有砂ちゃんでいられる場所の鍵、がそれだ。ここでは君は男だ。ブラ?そんな煩わしいモノ今すぐ外せばいい。風呂上り…?堂々と全裸で家の中をうろうろすればいいじゃないか。うちの玄関を跨げば、君は男。そんな場所を君の為に、提供してあげるよ。」口調は、トーンは、実に理解のある大人としての言葉。しかしその実は「身体は完全に年頃の女」である有砂を言いくるめ、目の保養にしようと考えている邪で卑劣な男。「気楽に過ごしてくれればいい。その代わり…じゃないけど、私には、「男なのに女の子の身体で生まれてきてしまった」有砂ちゃんのことを色々教えてもらえたらって思っているんだ。下着事情や羞恥対象、興奮対象、身体つき、身体の変化なんかも含めてね。悪い話じゃ、ないと思うんだけどね…。だって、そう考えれば…。」そう言いながら、指摘されたスマホのカメラに少し目をやりながら「盗撮ってのは、男が恥ずかしがる女の子の恥ずかしい部分を黙って盗み撮ることを言うけど…。有砂ちゃんはそもそも、男、なんだからその理屈じゃないだろ?ただただ君に、興味があるんだよ。有砂。」ちゃん、という敬称をあえて取り払い、見つめられるその視線をそのまま見つめ返す。邪な感情はおぼろげにしながらも、時折見せる露骨な表現がむしろ本心に聞こえる。男の広げた大胆かつ繊細なトラップを目の前に、少女は少年として受け入れるのだろうか。【貴重なお時間を頂きながら、いつまでも相談というのも申し訳ないなと思いましたのでひとまず続きを描きました。複数人の登場人物のイメージに関しては承知しました。ころころ変えるのは情報が錯綜しそうなのでさすがに控えますが、ケースバイケースで登場させていくことができるように努めます。ただ、ストーリーとしての進展を有砂さんがどのようにイメージされているかは引き続き相談というか、お伺いしたいです。以前、結末はシリアスなものになる、ようなことをおっしゃっていたと思いますが。どういうゴールに向けて走っていけばいいのかは知りたいなと思いました。今のままだと人を変えて盗撮、覗き、セクハラまがいのスキンシップ、がただ続くだけのような気がしていますので。例えば、何をどう感じたって、結局は女だったことを自覚させられる。みたいなのも一つだと思います。というか、現状それくらいしか結末を進展先を考えられて
...省略されました。