『…あぅ…いっっ…』(みほの異常の事がよほど気になっているのか、しおりの体調は崩れたまま…次の日、学校を休みました。「帰りお見舞いいくね」今朝、みほに休むとラインしたら瞬く間に返事が入りました。気にしないでと返しておいたものの、嬉しさ半分怖さ半分でしおりはベッドで横になっています。)『くまくん…きみのご主人様、きょうお見舞いにきてくれるんだって…うれしいなぁ…けどね?なんだか怖いんだ…だってね、あたしの知らないところであの子、知らない間に大人になっていってるみたいな気がするんだ…いままでなら…何されても怖くなかったの…だから…求めたし、あの子も応えてくれた…お互いしたい事されたい事が言わなくてもわかってたんだけどね…いまは…ダメ…みほが読めないの。まるでね?他の誰かに…みほっていう女の子を丸々書き換えられているような感じ…どうしよう…あたし…今日…この間みたいにされたら…ねぇ?くまくん…(しおりは不安を紛らすようにくまくんにキスします。濡らさないように啄むだけを何度も…カメラから覗くと、しおりとキスしているかの様な臨場感。パジャマの中にくまくんを入れて抱きしめながらねがえりをうち、壁を見つめながら考えます)《みほは…誰に変えられたの?何をされたらあんなに…獰猛に身体だけを求めるみたいな事ができるの?考えられるとするなら…思い出したくもないあの日の…アイツ…でもあれはあたしが身を捧げることで…裸を晒して、恥ずかしい下着を奪われた事で…終わってるし……?「終わってる?」…》『!…あたしはバカかっ!…ぃっ…くぅ…』(確信したかのように叫んで飛び起きます。すぐに下腹部から痛みの信号が走り丸くなりますか、その痛みを堪えて立ち上がり、何やら物色し始めます)『なんで、なんであたしは、あれで終わりと決めつけた?アイツのあの絡め取らめるような視線、声…性格なら、あんな事で諦めるはずないじゃない!どうして!どうしてあたしはそんな事に…』(しおりはまず鞄を広げます。一緒の袋にいれたお揃いのペンダント。トップの中央には守り石が入ったそれを、しおりは祈るように胸に抱き締めます。次は服。ポッケのないニット以外…スカートとコート。まずはスカートを調べます。できればこの蓋は開けたくなかった…でも…しおりはスカートを調べます。何もありません…おねがい…何も出ないで…おそるおそる壁にかかるコートに手を伸ばし、ポケットの中を調べると…)『うそ…!…やだ、なにこれ…いつの間に…?』(手にした紙。ゆっくりとコートから引き抜きます。時間がたち、存在を消されていたので少しよれています。しおりはあわててくまくんをもってきて胸に抱きしめながら、その手紙をひろげます。ちょうどくまくんがしおりを見上げるように抱かれていたので表情が間近に。コートを投げ捨てて手紙を読むと…みるみるうちに顔色が白くなります。)『やっ…やっぱり…なんであたし…あんな嘘を信じたりしたんだろう…どうして…どうして…あっつ!んぁ…いた…ぃ…』(身体を貫く痛み…無理もない…内臓が剥がれ落ちるのと同等の事が身体の中で起こっているのですから…しおりはうずくまり、背を丸めてお腹を押さえて、くまくんに縋るように抱きしめながら、必死に痛みが和らぐのを待ちます。)『はっ!はっ!はあっ!はあっ!…たすけて…みほ…』(普通はここまでにはなりません。動けないくらいに痛むことはあっても、こんな刺されて抉られるような痛みにはならないのです…這うようにベッドに戻り、なんとか寝転びます。枕元にくまくんを置いて…そのくまくんには…よほど内容の事がショックだったのでしょう。精神的なダメージが体に影響するほどに…脂汗びっしょりになって苦悶の表情を浮かべるしおりが映っています。くまくんを抱くためにはだけさせたパジャマからは、ピンクのブラ…みほを想って色違いのお揃いで買ったあの下着…が見えています。肩紐がずれているのを直す余裕はなく、赤黒く大きく広がる痣も露わになります…何箇所も強く吸われ、広い範囲でまだ赤々と痕が残っている傷…しおりはその痣に手を添えると、息絶え絶えにみほ…みほぉ…とつぶやきます。リアルタイムで見ていたおじさんすら、「壊す標的」なのを忘れて心配するほどのしおりの狼狽ぶり…頭の中で相当のショックや後悔がかけめぐり、身体は痛みに耐え忍ぶ…しばらくして痛みも峠をこえ、息遣いが落ち着いてきます。さすがに疲労したのか、そのまま、すーっ…すーっ…と眠るしおり。手紙は転がってベッドの下に…寝顔をみればまだあどけない少女の面影が残ります。身体的には大人の階段を2段抜かしくらいで登っています。でもその寝顔は年相応。どれくらい眠っていたのでしょうか?固まったように動かないしおりの胸元を直して、布団をかけてあげる手の存在が、あらわれます。その手の存在はゆっくり本体を現すと、乱れたしおりの髪をなおしてあげ、頬にキスをして寄り添うように枕元に座ります。
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「話がしたい…か…。そんな余裕…、あるのかな…?」知らない連絡先からのメッセージ。しかし、送り主はわかっていた。何より、そのメッセージを送っている瞬間をリアルタイムで見ていたのだから。女性特有の体内メカニズム、どうやらみほはまだらしい徐々に身体が成熟し始めれば現れる兆候…生理。その状況さえも、プレゼントとして渡されたぬいぐるみを介して筒抜けのしおりの生活。そんな生活の中で、先ほど届いたメッセージも送られてきていた。手紙の存在にようやっと気づき、生理の苦痛に表情を歪ませながらもさらなる精神的な不安、恐怖で脂汗を滲ませるそんな表情を目にしたときも…、偶然、PCの前でその様子を眺めていた。みほが上手く渡してくれた…事は間違いないが、その「みほからのプレゼント」が、しおりにとって如何に重要な物なのかは、部屋に置かれてからの数日で本当によくわかる。よく、祖父母や両親が、娘孫に対して目に入れても痛くない存在だ…とは言われるが、しおりにとってのみほはそれに近いのかもしれない。愛おしく…そして、誰にも渡したくない。そんな、言葉で表すの難しく追いつかないほどの特別な存在なのだろう。皮肉にもそのおかげで、しおりの家族や友人にはもちろん、みほにも…そして、自分さえも気づいていないしおりを晒すことになり、文字通り内も外も丸裸のような状態になっているわけだが。最近の男の興奮の材料、射精のおかずになる要素は専ら、みほとしおりの二人である。しかし、ただみほのあられもない姿、あるいはトイレの時のような直接的な刺激に興奮を覚えるわけではなかった。互いの想いで内心が乱れに乱れ…、本心を曝け出しながら…時折、好意というものはいったい何をさすのかわからなくなるほどの錯乱状態に陥っている様子。あるいは、必死に自らに繋ぎとめるために、理性を欠いてしまいそうになる様子。そう…精神的に壊れていく様子が…何よりも快感だった。メッセージを送ってきた時のしおり…その震える手…少し青ざめた表情。送信ボタンをタップするのに、かなりの勇気を使ったことだろう。押した後の間…、少し力が抜けたようにへたれこむ様子もまた滑稽であり、必死さが伺え、堪らない興奮を覚える。そして、ゆっくりと返すメッセージを作り始めた。『随分遅かったじゃないか…。したいのは話…だけでいいのかな…?警察か…連絡されるのは困るなぁ…おじさんとしても…。でも…、困るのはおじさんだけ…かな…?』気丈に振る舞って見せるしおりに、容赦のない言葉を浴びせていく。『約束通り…、あの日…いや、あれ以来ずっと、私からみほちゃんへアプローチはしていない。約束したからねぇ…。でも、しおりちゃん…。君は約束を破った…、私には何をしても良いからみほには手を出すな…と。結局、嘘じゃないか…、何とかあの場から逃げ果せたから、もういいや…終わった…って勝手に思ってたんじゃないか…?だから遅れた…、忘れてた…なんてことはないだろう?ねぇ…君…本当にみほちゃんのことが好きなのかい…?その割には…、やっぱり遅いよねぇ…違和感に…気づくのがさ…。みほちゃんがわざわざ髪を切らなきゃ気づかなかったかい…?痣の形…変わってたのに気づかなかったかい…?同じようにつけ合ったはずなのに…、互いの痣の濃さが違うことに…気づかなかったかい…?ねぇ…君…本当に何が何でもみほちゃんを守るって…本当に思っているのかい…?』わざとらしく似たフレーズを使って揺さぶるような言動を投げつけていく。しおりのみほへの気持ちは、言うまでもない。ぬいぐるみとの対話の様子を見ながら、それが本物だということは理解していた。だからこそ…男は、揺さぶりをかける…。『言葉を間違えないことだ。いいかい…?おじさんが、君に「会ってあげるだけ」なんだよ…。わかるかな…?
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【括弧話がないのも珍しいですね?でもそれだけにおじさんのしおりに対する冷酷さが出てて、ものすごく怖く、これからの事にゾクゾクしてます。】『な…なにこの声…みほ?』(ノイズ混じりながら、それがみほだとしおりは確信します。こんな喘ぎ方、よほど快楽に頭を塗りつぶされない限り出さない…あの日から大なり小なりで何度も交わってきたふたり。お互いの部屋、学校のトイレ、通学路で別れる場所の角の公園…なのにみほは、こんなよがり方はした事ありませんでした…)『なに…うそ…じゃあみほは…あたしじゃ…あたしじゃなくても…いいってこと?好きだよ、愛してるって何度も何度も何度も何度も言ってくれたのに…適当に嘘ついてごまかして…気持ちいいふり…してたの?あの日…あたしの気持ちに応えてくれたって思ってたのは…あたしだけ?』(壁にもたれて座るようにベッドに置かれたくまくん。その目は部屋全体を見ています。おそらく一日中考え抜いてメールしたのでしょう。帰宅してすぐランドセルも下ろさず帽子も被ったままでへたり込むしおり。…大柄な小学生の女の子。こうしてみるとまだ子供だと思い返されます。しかし、その握りしめている携帯の中での会話は、もはや大人のそれ。みほは好奇心で快楽の沼に沈みました。深い思慮はそこまでなく…ですがこの子は、片想い時代を合わせると相当な想いの逡巡を繰り返しています。様々な選択肢を考え妄想し…純粋な『すき』では処理できないまでによじれ拗れているのです)『やっぱり…この人だった…んだ。みほをたぶらかしてあたしから奪って…中身を書き換えて…あたしを…中嶋詩織を…あの子から消した…抜いたんだ…おそらく…みほは…もうあたしを…あたしを…』(口にすれば最後の、まるで呪いの言葉。みほからしおりへの愛してるという気持ちは、何も変わっていません。それはしおりも感じてるはずなのに…たった数秒の音声ファイル。それがしおりの心をぐちゃぐちゃにかき混ぜ始めました。帽子に隠れて見えない表情、肩をすくめて項垂れて…言葉を紡げない時間が続きますが、そのしおりの肩が震え出します)『あは…ふふふ…そうだよね?…くまくん、きいて?あたし…きみのご主人様に…騙されちゃってたみたい…気持ちいい事覚えて…もっともっとって…あたしに黙って先にいっちゃって…よりによってあんな奴と連絡とって繋がって…あたしの知らないところで何度も…くまくんもきいたよね?ごしゅじんのものすごくえっちな声…あたしじゃ怖くて踏み込めない位のとこまで…いってる…狂ってるくらいに…身体中…えっちに染められてるよ?…それなら、あの時のみほの獰猛さも…わかるよ…あの血走った目も…理解できるわ…可愛らしくて…純粋で…包み込んでくれる優しさがあって…天然でおっちょこちょいで…笑うとものすごく柔らかい…あたしの大好きな…愛してるみほは…もういない……あたしは…もうみほには…ひ…ひつ…必要…必要ないんだ…こんな事なら…告白…しなきゃよかった…キスしなければよかった…みほの全部…もらわなきゃ…よかった…な…』(言ってしまいました。相変わらず俯いたまま、悲壮な雰囲気がカメラ越しにも伝わります。たかだか12歳の女子が纏う気配ではありません。肩がひく…ひく…と。おそらく泣いているのでしょう。もうみほは自分のみほでなくなった…しおりは聡い子です。あのみほの喘ぎ。たったそれだけで、おじさんの作った疑念の渦にまんまと飲み込まれました。とうとうみほに続きしおりさえも、おじさんの掌に乗ってしまったのです。涙で濡れた携帯画面。しおりはそのままで操作しています)[すみませんでした。あたしが思い上がってました。それでも、あたしはみほがいいんです。あの子じゃなきゃ生きて行けない。誰にも言いませんから、会ってください。お願いします。日曜しか時間…作れないから…その代わり、場所はどこでもいいです。なので…おねがい…会って?何をしたらみほを返してくれるの?どうか…教えてください…今度こそ…なんでも…します](送信し終わる…ランドセルを下ろして帽子をぬぎ…子供から大人に変わるように、しおりのまとう気配が暗く黒く変わっていきます。そのまま音もなく立ち上がり…ここじゃないどこか遠くを見つめながら笑って…)『…ころしてやる…ぐちゃぐちゃになるまで刺して刺して…その薄汚い中身を全部掻き出してやるから…あたしだけのみほに…手を出した罰は…うけてもらうからね…みほにも…おしおき…しなきゃ…ね』(殺気がドロドロに拗れます。その一部はみほにも向いてしまいました。冷たく冷たく笑うしおり。ですが、その罰もおしおきも…自分の身に降りかかることになろうとは…この時のしおりには考えもしてませんでした)【ほんとはね?みほちゃんの声をきいて、オナニーさせちゃおうとおもってたんです。でもダメでした。ショックからそれを殺意に変える時間が速すぎて…みほちゃんとの喧嘩を先にさせようか、おじさんに心身と
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