将さん、こんばんは、内科さんに行くために早退けしました。体が季節の変化に慣れません(´;ω;`)風邪などなどに気をつけてください。【本編です。】〈啓輔さん、将持ちですから遠慮なく頂きましょう。長く独身貴族していたんだから貯金たくさんあるでしょうからね。将あるわよね?まさかないとか言わないわよね?そうじゃなきゃ咲夢を任せられないわよ?〉実妹、将から見て叔母に暴露された啓輔との馴れ初めへの仕返しとばかりに将へとお小言。〈涼香、折角この旅館を持ってくれた将くんに言い過ぎだろう。〉ビールの泡が消えたグラスと氷の溶けたノンアルコールのカクテルを目上へまで上げ、乾杯をしてから食事を始めていく。「舟盛りとはどう言ったモノなのでしょうか?小説で読んだことはあるのですが実物は見たことないんです。」〈あとで若女将さん?と仲居さんが持ってきてくれるわよ、それまでの楽しみね。高等科卒業してから新たなモノを知れて新鮮でしょう?〉「はい、外部進学の方と知り合いましたし、アルバイト先のことも、世の中には善くない人が居るコト、あと将さんに“夜遊び”も教えていただきました。」〈善くない人?夜遊び?!〉「父さま、そんな大きな声出されなくとも夕方にドライブへ行って食事をして…、デートスポットでお散歩しただけですし善くない人のコトは…、将さんにあとで聞いてください。」少し頬を染め悪い遊びではないと言う咲夢、善くない人は…と言葉を逃がす。〈まぁ、咲夢にとっての初デートね。(顔が赤くなってるわ、キスくらいしたかしらね。善くない人は…、ナンパとかかしら?)〉「そうなんです、咲夢は将さんと“初体験”をたくさんしました。」〈……。(涼香がいなければこんなに咲夢が私と話してくれるコトはなかったよな。しかし初体験とは咲夢は将くんとどこまでの関係なんだろうか?)〉咲夢から初体験との言葉を聞き黙ってしまう父さまとクスクスと笑っているママさま。「季節の天ぷら美味しいですよ、舟盛り楽しみです。」〈舟盛りもそろそろかしらね、啓輔さん、飲み物どうします?〉【若女将さん&仲居さんと女将さん編です。笑】〈若女将、松の間と菊の間のお客さまに家族風呂お薦めしたらどうでしょう?〉〈そうね…、湯あみを人数分用意して差し上げてね。〉〈そうですね、お年頃のお嬢さまとですからね。〉〈多分ですがお嬢さまご家族とご婚約者さまとの旅行だと思うのよ。〉〈○子さん、よく観察されましたね。〉〈〈女将さん!〉〉〈少し複雑なご家庭のようだけど仲がよろしいのは間違いないでしょう。お嬢さまは男性を“さん”付けで呼んでいらっしゃって男性とご夫婦もお嬢さまをお名前で呼んでいらっしゃるから湯あみのご用意は必要よ、使うかどうかはお客さまにお任せするとしてもね。〉【再び本編です。】部屋の扉がノックされ舟盛りが運ばれてくる。〈こちらご予約頂いておりました舟盛りでございます。〉少しテーブルを整理をして舟盛りを真ん中に置くと一緒に持ってきた人数分の湯あみを入口に置く。〈ご家族さまでお出での皆さまにお薦めしておりて当旅館自慢の家族風呂のご入浴は如何でしょうか?〉〈家族風呂ねー、啓輔さん、皆で入りましょうよ。〉〈いや、しかし……。〉〈お食事の間、ご相談下さいませ。〉若女将と仲居が舟盛りを置いて部屋を後にすると父さまはやはり家族風呂は…と否定的で。〈将、少し外の空気でも吸いに行かない?〉〈涼香に将くん、今でなくてもいいじゃないか?〉〈いいじゃないですか、私も将に話したいことがあるのよ。〉と、ママさまは将を庭先へと誘い、父さまとふたりで大浴場の露天風呂に誘うよう言い、家族風呂へと向かわせる様に言う。〈これから益々、一緒に入る機会が減ると思うのよね。だから思い出として啓輔さんと咲夢にも残してあげたいのよ、勿論、私も貴方と減っちゃうし私の思い出でもあるかしら?〉
...省略されました。