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1:妻として、母として 教習所編
投稿者:
マイペース
◆03ZKtqlKtw
【1】
地方のとある田舎町。 不況の煽りを受け、田舎は人口減少により何処も過疎地となっている。 一昔前には繁盛していた企業も、今では倒産や閉店となり活気が失われていた。 そして、この田舎町にある自動車教習所も例外ではない。 やはり人口減少に伴い、生徒が激減した影響で経営状況はどんどん悪化していた。 とはいえ、意外にも最盛期は昔ではなく数年前の事だ。 それは、たった1人の人物の存在が巻き起こしたものだった。 だが、ある出来事が原因でその教習所は一気に経営不振に陥る事となる。 正に閑古鳥が鳴く状況で、いつ破綻してもおかしくなかった。 噂によると、このままではもって数年だろうという話だ。 森浦町(もりうらちょう)の森浦教習所、それがこの物語の舞台。 田舎町らしく海と山に囲まれた風景の中、山を切り開いた場所にその教習所はある。 現在の教官人数はピーク時の半分以下で、10名にも満たない。 他には、女性事務員が2名。 教官は全て男性で、地味で特色の無い教習所の印象を更に引き立たせていた。 もっとも、以前は女性教官も居たのだが・・・。 そんな森浦教習所に転機が訪れたのは、桜が咲き始めた3月。 時刻は夕方17時、早番の中には帰り支度を始める者達もいた。 森浦教習所のシフトは早番8時~17時、遅番11時~20時。 最盛期だった頃は就業時間を過ぎても残業など当然だったが、生徒が激減した現在はシフト通りに帰宅できている。 そしてここにも1人、業務を終えて帰宅準備をする者がいた。 「それじゃあ恭子ちゃん、悪いけど残りの会計処理お願いするわね。」 「はい、牧元さん。お疲れ様でした。」 教習所の事務室には、教官などのデスクや事務員が事務作業を行うデスクもある。 その事務室から、後輩と思われる女性事務員に残りの業務を託して1人の女性事務員が出てきた。 何やら楽しみな事でもあるのか、表情は明るい。 すると、その人物に声を掛ける者がいた。 「お~い、幸子。」 「あらっ、あなた。どうしたの?」 「帰るんだろ? 俺も急いで終わらせるけど、先に始めててもいいからな。」 「えぇ、分かったわ。 でも、あまり遅れないでね。 今日の主役を怒らせたら、大変だわ。」 「あぁ、そうだな。なるべく早く戻るよ。」 笑みを浮かべながらの会話で、2人の仲睦まじさが十分に伝わってくる。 この親愛に包まれた空間を、他者が侵す事など許されるはずがない。 しかし、その光景を無遠慮に汚す者が現れた。 「ほぅ、随分楽しそうじゃないか。 私も仲間に入れてもらおうかな。」 一転して、女の表情が険しくなった。 「あっ、お疲れ様です所長。 いやぁ、他愛もない夫婦の会話ですよ。ハハッ。」 「そうか・・・夫婦の、ね。 ・・・・・あぁ、そういえば牧元君。 小川君が探していた様だが、早く行った方がいいんじゃないか?」 「えっ、本当ですか? すいません所長、教えて頂いて有り難うございます。 それじゃあ幸子、また後でな。」 「あっ、ちょっ・・・。」 女が引き止める間もなく、男はその場を去ってしまった。 すると、残ったもう一方の男はここぞとばかりに女へ話し掛ける。 「済まなかったね、幸子君。 どうやら、私は2人の邪魔をしてしまった様だ。」 「いえ、そんな事はありませんわ。 お気になさらないで下さい。」 言葉の割に、表情は冴えない。 この状況を煩わしく思っているのは、確かだ。 だが、男は会話を止めようとはしなかった。 「ところで、事務職はもう慣れたかな? 聞いた話によると、幸子君が事務員になってから作業が捗ってるらしいじゃないか。 古川君より仕事が早いって、みんな褒めてるよ。」 「また、ご冗談を・・・。 恭子ちゃんのフォローが無ければ、私なんてまだまだです。」 女の返答は、素っ気ない。 早くこの場から立ち去りたい、女の憂鬱な様子が伝わってくる。 しかし、男は構わず続けた。 「でも、本当に良かったよ。 君に事務職を勧めたのは、やはり間違いじゃなかった。 ・・・あの時はどうなる事かと思ったが、もう大丈夫だね。」 その言葉に、女の表情は更に曇った。 「おや、思い出させてしまったかな。申し訳ない。 だがね、幸子君。 ここには君のご主人だっているし、私だっているんだ。 何かあれば絶対に君を護るから、安心したまえ。」 「・・・有り難うございます。 所長には主人共々よくしていただいて、本当に感謝していますわ。 これからも、よろしくお願いいたします。」 もちろん、本音とは程遠い社交辞令なのは間違いない。 この男といつまでも同じ空間に居たくない為、何とか会話を終わらせようとしているだけだ。 何故、そうまでしてこの男を避けるのか。 ただ人間性に問題があるだけなら、ここまで警戒する事は無いだろう。 この男を頑なに避ける理由、それは先程から送られてくる視線がいつもと同様の淫らなものだったからだ。
2022/04/30 16:55:25(DT9iellc)
投稿者:
マイペース
◆03ZKtqlKtw
【12】
「・・・失礼します。」 念の為に許可を取り、原井の向かいのソファーに座った幸子。 しかし、座った事である部分が際立ってしまった。 それは、幸子の肉尻から太ももにかけての肉付きだ。 ムチムチとした肉感的な下半身が、スカートに張り付いている様だった。 昨日のパンツスタイルの時も同様だったが、幸子の肉付きはいつでも健在だ。 とはいえ、幸子自身にそんな事を気にする余裕は無い。 頭の中にあるのは、目の前の原井にどんな処分を言い渡されるのかだけだ。 幸子は、意味もなく壁に掛けられた時計に目をやった。 現実逃避とは違うかもしれないが、反射的に気を紛らわせようとしたのだろう。 ところが、その時計は止まっているではないか。 昨日までは確かに動いていたが、タイミングが悪すぎる。 幸子には、不吉な前兆ではないかと思わずにはいられなかった。 そして、幸子の不安など構わずに原井は語り出した。 「君の旦那には、どう落とし前をつけてもらおうかな。 私はね、恩を仇で返す人間が1番嫌いなんだ。 それとも、初めから私を愚弄するつもりだったのか?」 「いっ、いえ。そんな事は・・・。」 とりあえず、原井の怒りを鎮めなければいけない。 幸子は、何とか冷静にさせようとあらゆる手を考えた。 だが、その矢先に原井の口から出た言葉は最も危惧していたものだった。 「もう少し信頼できる男だと思ったが、見込み違いだったよ。 非常に不愉快だ。君の旦那には、今すぐ辞めてもらうしかないな。」 「えっ!?まっ、待ってください! 確かに、今回は主人の不注意でご迷惑をお掛けしました! でも、いくらなんでもクビはあんまりです!」 「別に、私は感情的になってるわけじゃない。 規律を乱す者は排除する、それだけの事だ。」 まさか、解雇通告までされるとは思いもしなかった。 由英が教習所の為に尽力してきたのを知っている幸子にしてみれば、抗議するのは当然だろう。 それに、由英が失業すると生活苦になるのは必至なのだ。 この田舎町で、50歳の男が再就職先を探すのは容易ではない。 現在は経営難の森浦教習所ではあるが、副所長という役職のおかげで一定の収入は得ていた。 しかし、それと同等の収入を森浦町で得るには年齢的に厳しい。 幸子の給与だってお世辞でも高いとは言えず、牧元家が遣り繰りしてこれたのも由英の副所長としての収入があったからだ。 牧元家が困窮するのは、時間の問題である。 そうなると、晶にも苦労させてしまう。 いつも、家族の存在に救われている幸子。 何とか由英の失職だけは、免れなければいけない。 幸子は、覚悟を決めた。 「お言葉ですが、主人は恩義を忘れる様な人ではありません。 それなら、先程あなたに無礼な態度をとった私の方が規律違反だと思います。 代わりに、私をクビにしてください。」 自分が辞めても、牧元家の収入が減る事に変わりはない。 新しく仕事を探そうとしても、数万円程度のパートしか見つからないだろう。 だとしても、家族の笑顔を守る為にはそれが最善の選択だという結論に至ったのだ。 更に、由英を侮辱された事も幸子は許せなかった。 原井に、言われるがまま黙ってはいられない。 幸子の、そんな気の強さが表れていた。 だが、それは原井にとって気分を害するやり取りだったらしい。 「ふざけた事を言うな!! 君が辞めたところで、済む話じゃないんだよ!!」 原井の怒号が、室内に響いた。 見え隠れしていた暴虐的な姿が、顕わになった瞬間だった。 やはり、この男は普通ではない。 誰かが居るならまだしも、この2人きりの状況でこれ以上刺激するのは危険だ。 幸子は、慌てずに押し黙った。 すると、この男の恣意的な一面がすぐに現れた。 頑なに由英を許さなかった原井が、一転して態度を軟化させたのだ。 「だが、まぁ・・・君の、あの男を想う気持ちはよく分かった。 何としても、旦那を庇いたいわけだな。 ・・・・・では、こうしよう。 君のその夫婦愛が本物なら、私も考え直そうじゃないか。」 高飛車な発言に、幸子は再び怒りがこみ上げてきた。 とはいえ、原井の口振りでは由英の解雇は回避出来る様だ。 譲歩したのであれば、ひとまず落ち着こう。 幸子は、思わず警戒心を緩めた。 しかし、原井の言葉の意味が常軌を逸したものだと幸子は直後に思い知る。 おもむろに立ち上がった原井は、反対側へ移動した。 つまり、幸子側である。 そして、粗暴な態度で幸子の隣に座ったのだ。 「なっ、何ですか?」 平常心を保とうとするが、幸子は動揺を隠せない。 両者の膝が当たる程の近距離なのだから、狼狽するのも当然だ。 これまでも原井の振る舞いは異様だったが、この行動はあまりにも大胆過ぎる。 だが原井はそんな幸子を気にも留めず、醜悪な笑みで眺めていた。 更に、幸子の身体を鑑賞する様に無遠慮な視線で吟味しているではないか。 濃紺スーツの上からでも際立つ豊乳、同じく濃紺スカートの上からでも際立つ豊満な太ももと肉尻は、横からだと一目瞭然だ。 昨日、初めて原井に会った時の記憶が蘇る幸子。 淫らな視線と欲望が自身に襲い掛かる感覚は、他の男達よりも異質だった。 あの矢島以上にどす黒い淫欲が秘めているとさえ、感じずにはいられなかった。 それと同様の危険な雰囲気を、まさにこの瞬間も醸し出しているのだ。 誰も居ない夜間の教習所で、そんな男が何を求めているのか。 言わずもがな、幸子は女としての危機を直感した。 この場から、逃げた方がいい。 恐らく原井は激昂するだろうが、今の幸子に後先考える余裕など皆無だ。 とにかく原井から離れる為に、幸子は立ち上がろうとした。 しかし、その矢先だ。 幸子は、自身の膝の上に手を置いていた。 あろうことか、原井はそこに自身の手を重ね合わせたのだ。
22/05/02 21:26
(IZQS07Vy)
投稿者:
幸浩
マイペースさん!お待ちしておりました。
楽しみに拝見しております。
22/05/04 01:01
(m6ZhTT2J)
投稿者:
マイペース
◆03ZKtqlKtw
【13】
「ちょっ・・・・・やっ、止めてくださいっ!」 原井は、掴んで離そうとしない。 揉む様に握りしめる手の感触は気色悪く、淫醜な欲望が肌を通して伝わってくる。 当然、幸子は手を振り解こうと抗った。 すると、遂に原井は本性を剥き出しにして幸子に言い放ったのだ。 「いいのか!?私がその気になれば、お前の旦那くらい簡単に消せるんだぞ!!」 権力者の凶暴性が、露わになった発言だった。 原井の脅迫は、まだ止まらない。 「偉くなると、便利なものでな!! 検察や弁護士にも顔が利くんだよ、私は!! 横領の罪を着せる、なんてどうだ!? 私の頼みなら、奴らはすぐに動くだろうな!!」 「そっ、そんな事が許されるわけないじゃない!! 私が、全て証言するわっ!!」 「お前が騒いだところで、まともに相手をする奴なんかいるわけないだろう!! それだけの権限が、私にはあるんだ!!」 恐らく、法曹界にコネがあるというのは嘘ではない。 それに、原井なら幸子の証言を揉み消す事だって雑作も無いだろう。 まさに、権力を振りかざす暴君である。 原井は、更に幸子を苦悩させる言葉を放った。 「旦那が逮捕、家庭崩壊は確実だな!! お前の可愛い息子も、辛い目に遭うぞ!! 犯罪者の息子と罵られ、苦しみながら生きていくんだ!! それでもいいのか!?」 晶を脅しの材料にされ、幸子は思わず顔を強張らせた。 息子の将来を心配しない母親など、いるわけがない。 ましてや、幸子にとって晶と由英の笑顔が心の支えなのだから当然だ。 だが、幸子は一瞬だけ不審に思った。 何故、晶の存在を知っているのだろう。 由英と夫婦である事は分かっているのだから、子供がいると考えてもおかしくはない。 しかし、息子だと言い当てたのは不自然ではないか。 もちろん、幸子は言っていない。 原井に私生活を知られるなど、まっぴら御免だ。 由英が喋った可能性もあるが、幸子は昨晩の2人の会話を思い出す。 原井との話し合いでは仕事の内容だけで、雑談は無かった。 そうなると、由英が話したとも思えない。 一体、誰から・・・。 とはいえ、今はそれどころではない。 どうしても、この状況の打開策が見つからないのだ。 逃げる、抵抗するは幸子に許されない。 苦境に陥り、追い詰められる幸子。 原井は、そんな幸子に無慈悲な言葉を畳み掛けた。 「さっきも言ったはずだ!! お前の覚悟が本物なら、旦那の愚行は忘れてやる!! 家族を守りたいんだろ!?」 合意など、到底出来るはずがない理不尽な要求だ。 幸子は、どうにかして原井を説得する手段を考えた。 だが、淫獣が目の前にいる極上の獲物をいつまでも放っておくわけがない。 業を煮やした原井は、幸子に襲い掛かったのだ。 「嫌ぁっ!!!」 幸子の悲鳴が、一際大きくなった。 それも、当然かもしれない。 原井は、握りしめていた手を引き寄せると幸子に抱き付いたのだ。 間違いなく、れっきとした猥褻行為である。 幸子を凌辱したいという淫醜な欲望は、もう隠す必要がない。 原井の、そんな意思表示だろう。 身体をまさぐる様に抱き締められ、その感触だけで幸子は震え上がった。 「はっ、離してっ!! 何をしてるか分かってるの!?」 外の雨が本格的などしゃ降りへと変わった中、幸子の怒声が室内に響いた。 しかし、今の原井には何を言っても通じない。 耳元で聞こえるおぞましい鼻息が、異常な興奮状態を物語っている。 更に、原井は耐え難い言葉を幸子の耳元で発した。 「ハァ、ハァ・・・・・どうした幸子!! 2年前を思い出すのか!?」 幸子はすぐに理解出来なかったが、続く言葉で全てを察した。 「車の中で、ストーカーに襲われたんだろ!!」 「・・・なっ、何故あなたがそれを!?」 2年前、幸子が被害に遭った強姦未遂事件。 一部のメディアで報じられはしたが、あくまで表面的な内容だけだ。 詳細を知っているのは、教習所内の職員のみ。 その詳細というのが、原井の言葉だった。 襲ってきた男は、只の幸子目当ての教習生ではない。 幸子が以前勤めていた教習所時代から、付き纏っていた男なのだ。 警察から聞いた話では、幸子が教習所を辞めて引っ越した後も執拗に探し回っていたらしい。 そんな男に見つかってしまった原因は、幸子が森浦教習所で働き始めた事にある。 森浦町という教習所に、魅惑的な女教官がいる。 噂は瞬く間にネット等で拡散され、幸子の居場所が判明するのに時間は掛からなかったそうだ。 だが、ここまでの内容はどのメディアでも報じられていない。 これを知っているのは、教習所職員だけのはずだ。 もちろん、これも由英が喋ったとは思えない。 誰もが知り得ないその情報を原井が入手していたのだから、幸子が困惑するのも当然だった。 そして、いよいよ原井の醜い淫欲は自身でも制御出来ない状態にまで膨れ上がった様だ。 「ハァ、ハァ・・・幸子、思い出させてやるよ!!」 乱暴に変わった口調からも、昂ぶる興奮が感じ取れる。 原井は、抱き締めたまま幸子の身体のある場所に狙いを定めた。 それは、目の前で濃艶な香りを漂わせる幸子の首筋だ。 「アァッ!!!」 幸子が気付いた時には、もう遅かった。 原井の汚らわしい唇が、幸子の首筋に襲い掛かったのだ。 首筋に吸い付かれるおぞましい感触は、幸子の脳裏にあの忌まわしい記憶を蘇らせる。
22/05/06 21:52
(57enzfyw)
投稿者:
マイペース
◆03ZKtqlKtw
【14】
当時は車中という密閉された空間だったとはいえ、白昼の出来事で教習所内に多くの人間が居た。 そのおかげで、すぐに助けを求める事も可能だった。 しかし、今回は助けてくれる者など何処にも居ない。 つまり、このままでは2年前以上の悲惨な現実が待っているのだ。 幸子は、手足をバタつかせて抵抗した。 やはり、逃げるしかない。 こんな男に犯されるという現実を突きつけられると、さすがに気丈な幸子でも耐えられるものではなかった。 とにかく、この場から逃げる。 幸子の頭の中にあるのは、それだけだった。 「幸子、家族よりも自分が大事か!? 全く、母親失格だな!! まぁ、男を誘惑する下品な女に母親が務まるわけがないか!! ハァ、ハァ・・・わっ、私の情婦になれっ!! おっ、お前に相応しい身分だろ!?」 侮辱的で、許しがたい発言である。 ましてや、家族を見捨てるのかという理不尽な言葉に幸子が黙っているはずがなかった。 「ふっ、ふざけないでっ!! あなたに、家族の事を言われる筋合いは無いわ!! そっ、それにあなたの言いなりになるぐらいなら死んだ方がマシよっ!!」 追い込まれた状況でも、勝ち気な性格で対抗する幸子。 だが、原井にはただの興奮材料でしかなかった。 「ハァ、ハァ、ハァ・・・なっ、生意気な女め!! ・・・だが、それでこそ張り合いがあるというものだ!! 幸子、やはりお前は私の物にしてやるっ!!」 幸子の首筋に吸い付きながら、鼻息を荒げて叫んだ原井。 すると、いきなり幸子の後頭部を両手で固定する様に掴んだ原井は、すかさず幸子の唇へ自身の不潔な唇を押し付けたのだった。 「ん゛~!!!」 強引な行為に、幸子は対応出来なかった。 何とか離そうと、原井の体を押したり叩いたりするが、唇は密着したまま離れない。 一方、原井にしてみれば絶対に離すわけにはいかなかった。 幸子の程よい量感で柔らかな唇の感触は、絶品だったからだ。 目を閉じ、眉間に皺を寄せて苦しむ幸子の表情も、淫欲を高めるには十分である。 薄目を開け、そんな幸子の様子を視姦しながら原井は堪能した。 『ブチュッ!!ブチュッ!!』 卑猥な淫音と、幸子の漏れ出る悲鳴が響いている。 こんな心地よい感触を味わえるなら、いつまでも続けていられるに違いない。 しかし、どうやら原井の様子だとそうも言ってられない様だ。 何故なら、原井の股間は既に暴発しそうなほど盛り上がっているからである。 大きなテントを張っている様は、まさに剛棒だった。 還暦を過ぎた男の物とは、到底思えない。 全て露わになった剛棒がどんな様相なのか、想像しただけで恐ろしい程だ。 だが、それも結局は幸子の魅惑的な色香がそうさせているのは言うまでもない。 恐らくこのまま唇に吸い付いているだけでも、数分後には果ててしまう。 原井は、先程よりも強引に幸子へ襲い掛かった。 自身の醜穢な舌を無理やり捩じ込ませ、幸子の柔らかく生暖かい舌に絡み付かせる原井。 「ん゛っ!!ん゛っ!!」 いくら逃げても気色悪い舌に執拗に追い掛けられ、幸子の苦しそうな悲鳴が一層増している。 幸子の口内も、言わずもがな絶品だ。 サラサラな唾液を吸い取り、飲み干すだけでも淫欲を抑えるのは困難だった。 次の淫攻に移らなければ、早々に誤爆するのは間違いない。 原井は、名残惜しそうに幸子の唇を解放した。 2人の唇から繋がる淫らで透明な唾液の糸が、濃厚な口付けだったと物語っている。 「ハァ、ハァ、ハァ!!」 両者ともに呼吸を乱しているが、表情は明らかに対照的だった。 幸子の苦悶に満ちた表情に対し、原井は狂気混じりの笑みを浮かべていたのだ。 そんな淫獣が次に狙いを付けたのは、抱き締めた瞬間から感触に酔いしれた豊乳である。 幸子を語る上で、豊乳は絶対に欠かせないものだ。 本人の意思など構わず主張する豊乳は、男達を幾度となく刺激してきた。 幸子の噂がネットで広まった時も、豊乳に執心する者達の間で喝采が起こっていた程だ。 もちろん、今日もボリューム感たっぷりである。 濃紺スーツの上からでも、豊かに張った膨らみの形状がはっきりと確認出来た。 露わになった豊乳は、どんな光景を見せてくれるのか。 幸子の豊乳に釘付けの原井は、勢いよく淫攻を再開した。 抱き締めて拘束していた幸子を、乱暴に突き飛ばした原井。 幸子は、ソファーに押し倒された。 すると、上から覆い被さった原井は幸子の濃紺スーツのボタンに手を掛けたのだ。 幸子もすぐに理解して止めようとしたが、欲情した淫獣の強引な行為に抗えるものではない。 濃紺スーツのボタンはあっという間に外されてしまい、左右に広げると中の白いYシャツが姿を現した。 予想通り、幸子の豊乳によってYシャツが苦しそうに張っている。 当然、原井の淫欲を更に暴れさせた。 次から次へと刺激的な光景が現れ、気持ちが逸らずにはいられない。 原井は、すぐさまYシャツのボタンにも手を掛けて脱がそうとした。
22/05/06 21:59
(57enzfyw)
投稿者:
マイペース
◆03ZKtqlKtw
【15】
力強い原井の淫攻に、幸子も間に合わない。 上からボタンを1つ、2つと簡単に外されてしまったのだ。 そこまでくると、原井の視線はあるものを捉えた。 大きくて深い豊乳の谷間が、垣間見えたのだ。 原井は、益々淫攻を強める。 Yシャツを脱がされたら、残るはブラジャーだけだ。 いや、原井にはブラジャー姿だって見せたくない。 幸子は、脱がされない様に必死に抵抗した。 しかし、暴走した淫獣を止める手立てなどあるわけが無い。 原井は業を煮やし、力尽くで脱がそうとした。 何と、残ったYシャツのボタン部位を左右に引きちぎったのだ。 「だっ、駄目っ!!」 『ブチッ!!ブチッ!!』 幸子の悲鳴と、Yシャツのボタンが引きちぎられる音が共鳴した。 そして、またもや原井は刺激的な光景に目を奪われた。 表面にレースが編み込まれ、シルク素材で高級感が漂う濃紺のブラジャー。 肉感的な幸子の豊乳を引き立たせるには、もってこいのブラジャーだろう。 だが、それも幸子の豊乳があってこそだ。 中心に造られた大きな谷間は、幸子の豊乳のボリューム感を顕著に表していた。 この光景に、原井の剛棒も敏感に反応している。 ガチガチに硬直した感触は、密着している幸子の下半身にも伝わった。 こんな異物で犯されたら、一体どうなるのか。 幸子の恐怖心は、どんどん膨れ上がった。 何としてでも、逃げなければいけない。 原井は、そんな幸子の心情に気付く余裕も無かった。 ブラジャーに包まれた豊乳を拝めた事で、早く幸子の衣服を剥いでしまい一糸纏わぬ姿にしたかったのだ。 とはいえ、このままでは埒が明かない。 幸子の抵抗力もなかなか衰えず、苦戦しているのは否めなかった。 相手が女とはいっても年齢は自身の方が上で、長引けば不利になる。 すると、原井は自身の衣服を脱ぎ始めた。 スーツでは動きづらい為、本来の淫獣の姿で幸子を犯すつもりらしい。 幸子の身体を跨いだ状態で原井はスーツ、ネクタイ、Yシャツを一気に脱ぎ捨てた。 更に、年配者が着る様な白いランニングシャツも脱ぐと、上半身が露わになった。 やはり、還暦を過ぎた体は老いを感じさせる。 しかし、股間の盛り上がった物体には淫悪な欲望が詰まっているのだ。 原井は、その剛棒が隠されたズボンも脱ごうとベルトに手を掛けて外そうとした。 だが、原井が僅かに油断した瞬間を幸子は見逃さなかった。 逸る淫欲を抑えきれず、ベルトを外すのに手間取る原井。 そんな時、まだ諦めていない幸子の視線にある光景が写った。 幸子の膝上の丁度いい位置に、原井の股間があったのだ。 起死回生の反撃を閃いた幸子は、身体に力を込めた。 そして、思いっきり足を振り上げると無防備な原井の股間へ強烈な一撃を食らわせたのだ。 「んぐっ!!」 情けない悲鳴を室内に響かせると、原井は床に転げ落ちた。 逃げるなら、今しかない。 幸子は起き上がると、応接室の出入口へ向かった。 とにかく、教習所から出れば逃げ切れる。 残された力を振り絞って、幸子は足を前へ進めた。 しかし、ここで誤算が起きる。 抵抗し続けていた為に、幸子は疲弊していたのだ。 足元がおぼつかず、思い通りに身体が動かない。 それでも、気力だけは失っていなかった。 何とか踏ん張り、目の前の扉へ向かう幸子。 だが、原井の幸子に対する執念はそれを上回っていた。 逃げる幸子の後ろ姿を確認すると、股間の激痛を忘れて立ち上がったのだ。 更に、すぐさま幸子を追い掛けて腕を伸ばした。 原井の伸ばした手は、幸子のスーツとYシャツの襟元を掴んだ。 逃げる幸子と、引き戻す原井。 当然、幸子の衣服は一気にはだけてしまった。 スーツとYシャツが袖まで脱がされ、幸子の豊満な上半身が露わになる。 それでも、幸子は逃げる事を優先した。 上半身がブラジャー1枚だけになったとしても、この地獄から抜け出したかったのだ。 Yシャツの袖ボタンが手首で引っ掛かっていたが、お互い譲らない攻防により勢いよく脱げた。 これで、幸子の豊乳を隠すものは濃紺のブラジャーだけである。 とはいえ、幸子に躊躇する考えは一切無かった。 振り返る事もせず、前だけを見ている。 家族の元へ戻る、幸子の頭の中にあるのはそれだけだ。 しかし、淫獣の執念にはどう足掻いても無駄であった。 原井は、再び淫醜な手を幸子に伸ばしたのだ。 その指に引っ掛かったのは、背中にあるブラジャーのホックだった。 すると、無理やり引き寄せた反動でホックが外れたのである。 幸子にも、ブラジャーから解放された豊乳の感覚は伝わった。 すかさず、ブラジャーを剥ぎ取ろうとする原井。 幸子は、思わず狼狽えた。 逃げるのを先決と考えていても、やはり豊乳を晒したくないと思うのは女の防衛本能なのだろう。 だが、ほんの一瞬の動揺を淫獣は見逃さなかった。 僅かに幸子の動きが止まった瞬間、強引にブラジャーを剥ぎ取ったのだ。
22/05/06 22:07
(57enzfyw)
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