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1:第2の初夜 主婦から奴隷妻へ
投稿者:
(無名)
「いってらっしゃい。身体には、本当に気を付けるのよ。」
「お母さん、行ってくるわ。お母さんも元気でね。」 「おいおい、お父さんには?」 「ごめん。お父さんもお元気で。」 「うん。何かあったら、直ぐ連絡するんだよ。」 一人娘の沙也佳が、大学生として都会で一人暮らしになると決まった時、両親である克司と蓉子は、夜の夫婦生活は殆ど無く、一人娘が唯一とも言える二人の共通した関心で、それ以外は会話も殆ど無い状況となっていた。 このままでは、いけない。 二人とも心の中ではそう思っているが、冷えた夫婦の愛をどうすれば取り戻せるか分からなかった。 そんな時、克司は最近妻が、スマホで何か特定の記事を読んでいるのに気がついた。 それまでは、夫婦の間でも、お互いのスマホを盗み見することまではしなかった。 しかしこの時、克司は「浮気の相手を探してるのでは..」ととても不安に感じ、妻が宅配便の訪問に立ち上がった隙に、開いたままの妻のスマホを盗み読みしたのだった。 それは性的なページではあったが、克司が思っていた交際関係のものではなかった。 妻の蓉子が読んでいたのは、SMの体験談、妄想等の投稿だった。 思い返すと、二人が新婚の頃、克司は本格的ではなかったが、蓉子に縛りをしてみたことがあった。 まだ新妻で性的に未熟な蓉子は、普通のセックスでの快感も充分に味わえない頃で、SMと言っても遊び程度の真似事だった。 しかしその体験は、克司にとっては遊びだったが、蓉子にとっては土の中に埋め込まれた小さな種だった。 それから20年の間に、蓉子の心の中では、徐々にMへの憧れが大きく育っていったのだった。 克司も、あまり性に積極的で無いと思い込んでた妻が、そんな分野に興味を持っていた事は意外だったが、これは冷えた二人の夫婦生活を治す手段になるのではと思った。 そして、沙也佳が旅立つ2週間前に、妻に言ったのだった。 「お前がSMに憧れているのは知っている。 沙也佳がいなくなったら、俺の奴隷になってくれ。」 蓉子はいきなりの夫の言葉に戸惑った。 自分の変態的な性癖を知られた恥ずかしさ、屈辱から夫にご立腹もしたが、そのうちに夫が自分をからかったりバカにするために言っているのではない、と言うことが分かってきた。 それから数日、二人は娘の旅立ちの用意をしながら、たどたどしく二人だけになった時のことを話し合い、そして「新たな新婚生活として、克司がご主人様、蓉子が奴隷妻としてSM婚の生活を始める。」と決めたのだった。 沙也佳が旅立って行った夜、家のリビングでは、入浴して身体を清めた蓉子が、ショーツ一枚の裸体で床に正座していた。 正面のソファーには、夫の克司がパジャマにガウンという姿で座っている。 まだ縛られてはいないが、あからさまな主従関係を形にしたようで、既に二人の興奮は高まっていた。 蓉子がその場で深々と頭を下げた。 土下座である。 そして、そのままの姿勢で言った。 「これまで私は、わがままを言い、妻のお務めを果たしていませんでした。 そのお詫びに、これからは奴隷妻として、ご主人様にお仕えいたします。 奴隷に不都合な事がありましたら、どうか厳しく罰してください。 また、ご主人様がお望みなら、どのような過酷で恥ずかしい責めもお受けいたします。 どうか、この奴隷を可愛がってくださいませ。」 蓉子が数日間考えて暗記した奴隷宣言だった。 ご主人様となった克司は、妻を立たせると、その場で一枚、ショーツだけのセミヌードを撮影した。 これまでネットに晒されたM女の画像を見てドキドキしていた蓉子だったが、自分の裸体を撮影されたのは、初めてのことだ。 夫婦の間でも、画像と言う具体的な形で自分の恥ずかしい姿が残された、それも他人に晒そうと思えば出来る形で。 恥ずかしい..。 蓉子は自然に両手で胸を隠そうとした。 「だめだ!隠すな!」 夫から、いや、今はご主人様から叱咤される。 蓉子はビクッとして、両手を下に下ろした。 ご主人様から叱られて、裸を晒す。 ああ、私は惨め..。 そう思うと、すでに興奮で硬くなりかけてた乳首が、はっきり分かるほど硬くしこって尖ってきた。 カシャッ。 ご主人様がスマホで私のいやらしい姿を撮影してる。 恥ずかしいわ..。 蓉子は、自分の息が荒く熱くなっているのも気がついた。 もう、ご主人様には、私が興奮してること、知られてしまってるわ..。 克司はスマホをテーブルに置くと、ソファーから立ち上がり、綿の縄を手にした。 いよいよ私、縛られてるんだわ。 胸の高まりが押さえきれない。 蓉子は肩で息をする程興奮してる。 「後ろを向いて、両手を背中に回して。」 克司が命令した。 夫に背中を向け、両手を背中に回すと、夫の手が蓉子の手首を掴み、縄を巻いていくのが分かった。 この人の手、いえ、ご主人様の手は、こんなに強く逞しかったんだ..。 蓉子は、両手首を腰の部分で交差されて縛られた。 ネットで見たとおりだわ。 ちらっと自分の胸を見ると、両方の乳首が切な気に尖って突き出ている。 思わず自分の指で摘まんであげたい気持ちになったが、その手は居間では縛られて、自分の自由にならないんだ。 克司は更に、妻の胸に縄を巻いた。 乳房の上下を挟むようだ。 そして克司は、妻を縛り終えると、そのまま部屋の隅にある姿見の前に連れて行った。 「さあ、お前の縛られた姿を見なさい。」 既に口調まで、元の夫のものではなくなっている気がする。 ご主人様が奴隷に命ずる口調に思えた。 蓉子はちらっと姿見に映る自分を見た。 そこには、胸に縄を巻かれた、熟年の小肥りのみっともない女の、いやらしい姿が写し出されていた。 慌てて蓉子は目を逸らした。 こんなに、私の身体って..、歳をとって見苦しくなってたのね。 ああ..、もっと若い時に、今よりきれいな時に、この人から縛って欲しかったわ。 克司は顔を伏せた蓉子の髪の毛を掴むと、ぐいっと顔を上げさせた。 「ちゃんと見なさい。 お前のきれいな縛られた身体を。」 えっ?きれい? こんなおばちゃんになった私を、きれいって言ってくれるの? 戸惑う蓉子だったが、やはり恥ずかしさに目を開けられない。 すると克司は、いきなり蓉子の尖った乳首を摘まみあげた。 痛かった。 蓉子の乳首は敏感だが、それだけ強い刺激や痛みに弱い。 それが、快感を与えるためではなく、言うことを無理やり聞かせるために摘まみあげられたのだ。 「うっ、うう..」 蓉子は思わずうめき声をあげた。 「さあ、見るんだ。」 克司の命令と、乳首の激痛に、蓉子は再び目を開けた。 なんていやらしい姿..。 穿いているショーツは、この日ために夫が買ってきてくれた白のシルクのものだったが、下腹部の黒い繁みが透けて見える。 ああ、私って..、醜くていやらしい..。 そう思いながら、蓉子は夫から摘ままれている乳首に、激痛と同時に鋭い快感が走ったのも意識せざるを得なかった。
2021/12/19 05:44:02(AsFnPafb)
投稿者:
(無名)
全く隠しもせず、男に至っては勃起させたぺニスを誇示するかのようにして、若いカップルがは露天風呂に入って行った。
それから少し時間を開けて、克司と蓉子は露天風呂に入った。 広々とした岩風呂だった。 青空の下で微風が吹き通り、岩に植えられた松の木の緑も鮮やかだった。 混浴と言うと淫靡な響きがあるが、それとは正反対と思える程、健康的な明るいイメージの露天風呂だった。 克司は妻の脱衣を見て既に勃起しかけたぺニスを、なんとか落ち着かせて、前にタオルを当てて、軽く隠して歩く。 妻を他人に見せびらかすのが目的としても、さっきの若者とは違い、一応公衆浴場での最低限の礼儀やマナーは守るつもりだった。 蓉子はそれどころではなかった。 夫から与えられた白いタオルは、縦に広げても、蓉子の程よく熟した裸体の前部を隠すには小さすぎた。 蓉子は縦に広げたタオルを胸元の乳首ギリギリに当てがい、下に垂らすようにして、辛うじて下の黒い茂みまでタオルを届かせた。 そして胸元と茂みのところを、必死に両手で押さえながら、夫の影に隠れようと小さくなって洗い場を歩く。 もちろん隠せるのは前だけで、後ろからみたら、熟年女性らしい豊かなお尻とその割れ目は、丸見えになっているはずだった。 早く、浴槽に入らせてくれないかしら..。 恥ずかしくて私..、死んじゃいそう..。 蓉子の心の声がやっと夫に届いたのか、克司は備え付けの洗面器を取ると、浴槽の縁に蹲踞の姿勢でしゃがみ、豊かなお湯を汲んで掛り湯をした。 まず股間にお湯をかけ、反対の手で軽くぺニスから股間、尻の方まで洗い流す。 次に肩から数回お湯を掛けると、ザブンと浴槽に入った。 蓉子は一刻も早く浴槽に浸かって裸体を隠したいのだが、そのためには夫がしたように、掛り湯をしなければならない。 蓉子は、夫のようにお相撲さんの様な蹲踞の姿勢など出来ない。 洗い場に片膝を着く姿勢で踞ると、そっと前に当てていたタオルを外し、そっとお湯を汲んで身体に掛けた。 こんな明るい広い場所で、洗うためとは言え、手を陰毛の部分に当てるのは、蓉子にとってとても覚悟がいることだった。 その気持ちが動きに現れ、克司のように一連の流れるような自然な動きにならず、おずおずとした不慣れでぎこちない動きになった。 克司は浴槽に浸かりながら、妻が恥ずかしくて消え入りそうになりながら、それでも真剣な表情で、片膝を着いたまま自分のあそこを見下ろし、懸命にお湯を掛けて片手で洗うのを、面白がるどころか、感動するように見ていた。
21/12/23 05:40
(hLEflZKz)
投稿者:
(無名)
蓉子はやっとの思いで浴槽に浸かった。
洗い場の床から、片足づつ浴槽に入れるギリギリの時まで、タオルで陰毛を隠そうとしたが、夫からさりげなく、しかも優しく 「タオルをお湯に浸けるなよ。」 と言われて、慌てて外した。 少しくらい段差を降りても、蓉子の陰毛は赤い亀裂の内側まで周囲に見せないように守ってくれてる。 しかし蓉子にとっては、片足を浴槽の中に浸ける行為で、自分のいやらしく醜い性器の中が、他の入浴客に、いや、すぐ側にいて見守ってくれてる夫の目に見えてしまうのでは?との著しい羞恥に押し潰されそうだった。 それだけに、夫のすぐ側に寄り添ってお湯の中に肩まで浸かると、まだその身は全裸なのにも関わらず、心はほのぼのとした安心感に包まれた。 温泉のお湯は、硫黄泉のような白濁したものではなく、無色透明透明だった。 だから、お湯を通しても充分入浴中の人の裸体を見ることができる。 それでも蓉子は、夫の傍らで暖かいお湯に浸ることで、それまでの緊張が解されていくのを感じていた。 少し落ち着いて周囲を見ると、広い浴槽の中に数人の人が浸かっているし、洗い場で身体を洗ったり、石の洗い場の床に座ったり、岩に座ったりして休んでる人もいる。 女性も数人いたが、蓉子達と同じで夫婦者らしく、皆側に同じくらいの年齢の男性がいた。 それ以外は単独の男性らしい人が五.六人。 蓉子はそんな男性と視線を合わさないように、顔を伏せた。 広い浴槽は、築山を回って、蓉子達が浸かってる所から直接見えない向こう側まで広がっている。 さっき先に入った若いカップルは、そちらの方にいるらしく、大きな声でふざけた話をしているのが聞こえてきた。 「博人ー!タオル、返せー!」 「だめだね、タオル返したらお前、身体隠しちゃうじゃん。」 「自分の彼女を晒し者にするなんて、信じられないー!」 克司も蓉子も、さっきこの二人が脱衣場から浴場に裸で出ていく時、ちらっと見たが、女性の方は下腹部のあるべき所に毛がなかった。 最近はセックスとは関係なく、清潔面や美容面で、そのようにする女性がいるらしいことは、克司達も知っていたが、こんな明るい温泉で実際にそんなカップルを見ると、生々し過ぎると言うか、何か場にそぐわないような感じだった。 克司達はしばらくお湯に浸かり、やがて湯から出て、身体を洗うことになる。 やはり蓉子は、お湯から上がるのを羞恥した。 しかし、夫はお湯から出て、蛇口の洗い場の方に行ってしまう。 裸のまま夫から離れるのは、心細いと言うか、こんな明るいところでも、やはり恐い。 蓉子は浴槽の側に置いていたタオルを取ると、また胸と下腹部を必死に隠しながら、夫の後を追った。 夫が浴室用の腰掛けに座って髭を剃っている間に、蓉子は洗い場の床に横座りして、手早く髪を洗う。 家のお風呂に一人で入る時は、蓉子も浴室用の腰掛けに座るが、浴室用の低い腰掛けに座ると、どうしても両足を大きく広げることになる。 もちろん蛇口の方を向いてるのだから、直接広げた足の間を見られるわけではないのだが、こんな場所で全裸で両足を広げるなんて、蓉子にはとても出来なかった。 俯いて頭からシャワーを浴びてシャンプーを流してる間にも、背中に多くの視線を感じた。 やっとリンスを洗い流して顔を上げると、隣の夫から 「背中を流してくれ。」 と言われた。 夫は優しくしてくれるが、自分は奴隷妻になったんだった! ご主人様が、背中を流せと命じられたんだから、ご命令にしたがわなくちゃいけないわ。 夫からのこの命令は、ある意味蓉子の羞恥に対する不安、恐怖を和らげてくれた。 蓉子は意を決して、タオルを持って立ち上がった。
21/12/23 07:44
(hLEflZKz)
投稿者:
(無名)
数歩歩んで、蓉子は夫が座る後ろに膝ま付いた。
タオルに石鹸を塗って泡を立てながら、蓉子は何となく視線を感じ、ふと周囲を見渡した。 すると、視界の中の広い浴槽内に入っている人、洗い場に座ったり立ったりしている人、そして山の岩に座っている人等、さっきお湯に浸かっていた時には居なかった筈の大勢の単独男性が眼に入った。 そのほとんどの視線が、蓉子の方を見ていた。 ど、どう言う事なのかしら? さっきまでほんの少ししか居なかったのに! それに、なぜ私の方を見るの? 激しい羞恥が、再び蓉子を捉えた。 見られたくない! そう思うと、出来るだけ自分の乳首を見せないようにと、蓉子は自分の身体が夫の陰になるように夫に不自然に接近して、その背中を擦り始めた。 動きもぎこちなくなった。 そのせいで一瞬ではあるが、蓉子の乳首が克司の背中に触ってしまった。 蓉子の乳首から全身に、官能の電流が流れ、蓉子は思わず、 「あっ!」 と悲鳴に近い声を上げてしまった。 克司が「どうかしたのか?」と聞くと、もちろん羞恥の為に本当の事は言えず 「いえ、ちょっと..」 と答えた。 しかし夫である克司は、自分の背中に触った硬い感触が、妻の勃起した乳首である事を察知した。 もちろん触られた方も気持ちがよかったが、そそれよりも、妻が裸体を他人に晒されて、羞恥の中で的興奮をしてくれた、と言う事に対して、性的な興奮をしてくれた事を可愛く思った。
21/12/24 22:44
(.1k1.WXY)
投稿者:
(無名)
克司も時々周囲を見ていたが、どうやら単独の男性達が増えてきたのは、築山の向こうで騒いでる若いカップルの女性を見ていた組が、こちらに動いてきたようだ、と思った。
単独男性のほとんどは蓉子より年下だが、そんな彼らでも、若い派手な女の子より、慎ましやかな蓉子に魅力を感じてるらしいと思うと、克司は夫して誇らしかった。 混浴温泉に恥ずかしい妻を連れてきた目的が達せられたのだ。 蓉子は、やっとのことで夫の背中を流し、両腕までは洗ったのだが、立ち上がって姿勢を変える度に、大勢の視線が肌に、特に胸やお尻に突き刺さるように感じた。 健気に克司の胸の方を洗おうと克司の前に身体を移した時、浴室用の椅子に座った夫のぺニスが、とても逞しく斜め上に向いて勃起してるのを見ると、自分への夫の欲求の激しさ、それを見て歓喜と言うくらい嬉しさを感じてる自分への戸惑い、それに周囲から突き刺さる男達の視線への羞恥から、洗い場の床にお尻をペタンと付けて座り込んでしまい、顔を真っ赤にして息もハアハアと荒いままで動けないようになってしまった。 「どうした?」 と夫に聞かれても、 「貴方、ごめんなさい..、私..」 と喘ぐような掠れた声で答える。 さすがに克司も、妻が精神的な緊張の限界に来てるのを察知した。 直ぐに妻を周囲からの視線から隠すため浴槽に入れようと思ったが、今の自分も股間を著しく勃起していて、直ぐに立ち上がれない程だった。 克司は残った身体の部分を自分で洗いながら、口では落ち着いているふりをして、蓉子に 「そのままで、ちょっと待っていて。 洗い終わったら、直ぐにお湯の中に連れていく。」 と告げた。 蓉子は床にしゃがんで、タオルで自分の身体の前を隠しながら、こくんと頷いた。 冷たい水を浴びたりして、勃起がやや収まると、克司は力なくしゃがんでる妻の手を取ると、ぐいっと引いて立たせてあげた。 蓉子は片手でタオルを持ち、胸のところに当てていたが、片胸が隠されただけで、もう片方の乳首と下の黒い茂みまでは隠すことが出来ない。 蓉子は、周囲の視線がその部分に集中するのが、分かるようだった。 お湯に入る時は、タオルを外す。 全裸を皆に見られている..。 緊張のあまり、蓉子はお湯の中で、ついフラッとよろけてしまい、その身体を夫から抱き止められた。
21/12/25 04:58
(8103M625)
投稿者:
(無名)
やっとのことで、蓉子は夫から手を引かれ、お湯の中に浸かることが出来た。
しかし、顔を上げてちらっと周りを見ると、単独の男性が克司、蓉子の二人を遠巻きにして、次に蓉子がお湯から上がる時には、恥じらいの仕草の中に見える、豊かな胸や黒い茂みの魅力を残さず見てやろうと言う視線を送って来ていた。 克司は他の男性が妻に魅力を感じてくれたのは嬉しかったが、その雰囲気には不健全な不気味な物まで感じるような気がした。 他人の妻の裸体を覗くだけでなく、なんとかその女性を抱けないか? あの主人は、最近流行りの寝盗られ趣味があるのでは? もしそうなら、自分が奥さんの相手をしたいものだ。 克司は、そんな卑しい感情が、取り囲んでいる単独男性達から漂ってきている気がしてならなかった。 妻も敏感にその気配を感じてるようだ。 羞恥は耐えらるが、恐怖は耐え難い。 もう、上がろう。 そう克司が思った時だった。 一組の夫婦と思われる男女が、ごく自然な感じで浴槽に入ってきた。 年齢的に克司と蓉子より、少し上のようだ。 「こんにちは。お宅もご夫婦ですか?」 相手の主人から挨拶された。 その言葉は、落ち着いて常識のある社会人のものだと感じられた。 克司は挨拶を返した。 「はい、夫婦です。 初めてですが、ここはきれいな露天風呂ですね。」 「初めてでしたか。 うちは時々来てますよ。 私も妻も温泉が好きなものですから。」 こうして克司は相手の主人と雑談をし始めたが、奥さんの方も蓉子に近づいて話しかけた。 その様子は、あわよくば蓉子を寝盗ろうと思ってたような、周囲の単独男性達から見ると、もう自分達に見込みは無さそうだ、と言う雰囲気を醸し出した。 自然、気持ち悪い気配は消えていった。 それに気がついた克司に、相手の主人は、 「私は混浴は好きです。 やはり、女性はきれいですからね。 見る価値はありますよ。 でも、最近は常識を越えるような人も増えてきた。 困ったものです。」 と言った。 克司が頷くと、 「おたくは、まだこんな温泉に来た経験が少ないようですね。 しかし、旦那さんにこんな事を直接言うと怒られそうだが、おたくの奥さんはきれいと言うか、可愛くて素敵な女性だ。」 その言葉には、妙な下心は無さそうだったし、克司にとっては、立派な社会人から妻が誉められたのは嬉しかった。 「旦那さんにとって宝物でしょう。 だから、こんな温泉に連れて来たくなる気持ちも分かります。 私だって、自分の妻が宝物ですからね。 だから良くこうして温泉に連れて来るんです。」 ああ、良かった。 このご主人は、自分と同じ感性で、しかも常識を備えた人だ。 だから、自分達が陥りかけた危険から、救ってくれたんだろう。 克司はそう思えた。 奥さんも、まるで蓉子の姉のように、気さくに雑談して、蓉子の気持ちをほぐしてくれた。 20分ほど雑談をした後、ご主人は克司に、 「我々は日帰りですが、おたくは今夜はお泊まりですか? ここは夜8時以降は、泊まり客しか入らせないから、その時にまた奥さんとゆっくりお入りなさい。」 と言って上がって行った。
21/12/25 14:29
(8103M625)
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