僕のわがままを聞いてもらって西野さんの家へ

｢君とうまい焼き肉食って遊びに行くつもりだったのになぁ､､､｣

すっかり話し込んだからもう夕方だ
西野さんのマンションについた

エレベーターに乗ってから
ここで･･･姉さんとしてたんだ

背中がゾクゾクっとする
なんで興奮してしまうんだろう､､､
僕はソファーに座って待たせてもらった

西野さんがmicroSDカードのケースを持ってきた
大容量のが5枚も･･･
｢これ･･･だいぶ撮ったから､､全部見るのには何日もかかると思うよ｣

｢･････､､､｣


｢瑞希くん、これを見てもなんのプラスにもならない、君が傷つくだけだよ？｣

｢僕････弱かったから｣

｢え？｣

西野さんがコーヒーのマグカップを手渡してくれた
僕の隣に座って首をかしげた

｢僕、西野さんが迫ってるとこから知ってました。でも僕とは後ろめたい関係だからって･･･むしろ姉さんが幸せになるなら西野さんとくっつけばって･･･そう思って･･･放っておいてしまったんです｣

｢うぇ！？､､､見られてたの？､､､､､瑞希くん･･｣


｢姉さんの夢、知ってます？｣

｢いや･･｣

｢平凡な家庭でお母さんになる事だって言ってました･･･西野さんとならそれが叶うから･･･どんなに好きでも僕とじゃ叶わない、ずっと後ろめたいから｣


｢･････｣

｢姉さんが離れるのが辛くて辛くて、でもどうしようもなくって｣


｢瑞希くん、これからはもっとわがままになるんだ！｣

｢ひっ！？｣

西野さんに肩をつかまれた

｢大体、姉弟で愛し合ってなにが悪いんだ！いいじゃないか！世界が敵にまわったって！俺も味方してやるから！｣

｢あの時に言ってた事と全然違う､､､｣

｢う､､､それは､､｣

｢西野さん、ありがとうございます｣

｢うん､､､････あ、時間的にもちょうどいいね。｣

｢ん？｣

｢お姉さんを･････有村先生を、迎えに行こうか｣

｢あ、はい！｣

西野さんが微笑んでカードのケースをポケットに入れようとした

｢それは貰いますよ？｣

｢え？､､｣

｢ください？､､｣

｢いや､､さ､､､俺も恥ずかしい事言ったり、したり、してるからさ､､､勘弁して､､｣

｢僕、わがままになりますから勘弁しません｣


｢うぅ､､できれば見ずに廃棄して｣

｢考えときます♪｣

｢････その微笑み、憎めない､､｣

また車に乗って、空港へ

スマホで動画は見れる
見れるけど････

どうするか････

分からない
保管しとこう･･･､､､

少し登り加減と申しますか、
また助走に入られましたか？
西野はまだキャラクターの様ですが、
またまた姉弟に波風波乱の試練をお考えなのでしょうか？
纏めては散らし、散らしては纏める手法は流石で御座います。
御期待申し上げます。

まだ書き続けていただいて嬉しいです。

これからも続きを期待しています。

空港へ

姉さんが到着するまで一時間ほどある

西野さんとカフェで暇潰し

｢西野さん、ちょっと心配な事があるんですが･･｣

｢ん？なに？｣

｢これ、見てください｣

昨日の夜送られてきたメール
西野さんに画面を見せつける

【生くまもんに会えたﾖｫ！(*´∀｀*)連れて帰ってもいいかな？あとお土産にカレーたくさんもらったから楽しみにしててね！】

写真つきのメール
くまもんに姉さんが抱きついている写真

｢くまもん好きなんだね･･あー、やっぱ先生かわいいなぁ､､｣

｢･････｣

｢あ、ごめんごめん､､｣

｢姉さんの後ろをよく見てください｣

｢ん････｣

段ボール箱が12ケースほど
箱には熊本トマトカレーライスと書いてある


｢いやいや･･･まさか｣

｢ですよね･･･｣

｢････うん｣

｢････西野さんカレー好きですか？｣

｢あ、うん････これ、何食分あるんだろ･･･｣

｢････｣


まさか････ね

いやだよ？
夏休み中ずっとカレーなんて

ゲートの向こうから姉さんがやってきた
僕を見て驚いたようだ
｢えっ！？｣

嬉しそうに駆け寄ってきた

｢姉さん、おかえり！｣

｢瑞希くぅん//ただいまぁ//｣

抱き止めてあげる
ｷﾞｭｰｯとして姉さんを感じる

｢西野くん、ぐっじょぶ！新車買ったんだって？おめでとっ｣

｢いえいえ！ありがとうございます！｣

｢いやぁ//ちょうど良かったなぁ//ふふっ｣

｢ん？｣

姉さん、ずいぶんと嬉しそうだなぁ
やっぱりすこしでも離れると寂しいんだろうな

｢お荷物は配送でよろしいですかー？｣

｢あ、お持ち帰りしますぅ♪｣
係員の人が台車を押してきた

その台車に乗ってる段ボール
あのメールに写ってたカレー････

うそん････うそん！？

嘘だ！！

｢姉さん！？｣

｢くまもん愛してるって言ったら好きなだけ持ってっていいよって言われたのぉ//｣

｢････これ、食べきれるの？｣

｢愛があれば！｣

かわいいけど･･･困ったなぁ///帰ったらお仕置きしてやろっと･･･

西野さんの車に段ボールを積んだ
なんとか乗った


｢西野さん、一箱どうです？｣

｢え？､､あぁ､､､これ、一箱！？｣

食いきれない･･･ぜっつつたい！食いきれない！

｢ダメ！｣

姉さんが僕と西野さんの間に割って入ってきた

｢私の獲物よ！西野くんにはあげません！もれなく全部私が食べるっ！｣

なんだよ･･･､､､
子供みたいにわがまま言って､､､

｢何撮ってんの？｣

姉さんが渋い顔をしている
｢一応、脅迫ですからね？言う事聞いてもらいますよ｣

｢････それも脅迫材料にするの？｣

｢貴女が俺のものにならないなら｣

｢好きになる努力するって言ったじゃん･･･やめてよ｣

｢指図は受けません｣

｢もう･･･｣

姉さんのきれいな顔が近づく
唇が微かに震えている

｢ハメ撮りとか悪趣味･･｣

｢はは､､興奮するでしょ？｣

｢しないよ､､バカ､､｣

画面から姉さんが消えてガサガサと服が擦れる音と････唇を重ね合う音

ちゅっちゅとついばみ合っている
まだ軽めのキス

画面に二人の口づけの様子が写る

動画の日付は西野さんが姉さんに迫った日から三日後くらい

見る前にある程度覚悟はしてた
･･･キツい

それでも見たい
僕は見たい･･･どうしても

軽い口づけから徐徐に熱を帯びてくる

西野さんが片手でスマートフォンを持って撮影してるようだ
ピントがなかなか定まらない

二人が唇わ重ね、時おり舌が触れあう
どちらともなく舌が深く相手の口の中へ侵入していく

｢ちゅっ､､ん､､､｣

｢彩花、キスの仕方教えてあげるよ｣

｢お断りします､､｣

｢いいから､､､ほら、ベロ出して？｣

｢･･･､､､､､あ､､､｣

西野さんが姉さんの舌に吸い付いたり裏側も丹念に舐めたりしてる

｢ほら、彩花、同じようにやってみて？｣

｢･･･こーやってモデルの子食ってたんだね､､｣

｢ちがうちがう､､､｣

姉さんが西野さんに言われたように続ける

｢彩花、上手いよ､､じょーず、じょーず､､｣

｢なんかムカつく､､｣

｢ははっ､､｣

｢････えっち、バカ､､｣

見つめ合って、また唇を重ねようとした
唇より先に舌先が触れあう
ぐにゅぐにゅ絡んでいる
時折唾液が落ちてくるのにも気付いてない様子

｢有村先生！編集できました！チェックお願いしまーす！｣

｢んっ､､､！？は、はーい！！｣

あぁ、場所が分からなかったけど
ここは控え室かな？

｢バレたらどうすんの？､､｣

照れた姉さんが口をハンカチでふきながら西野さんを･･･カメラをにらむ

｢ドキドキしますね･･､､｣

｢おら、仕事行くぞ！変態！｣

｢は､､はぃっ､､｣

動画はここで終わり

一つ目、ようやく見終わって
どっと疲労感が体にのしかかる
悔しさと･･行き場のない興奮
動画はこれ以外にまだある
まだまだある
すごい量

一気には見れない

気持ち的にも時間的にも････