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義兄妹2
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ノンジャンル 官能小説   
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1:義兄妹2
投稿者: (無名)
続きです……勝宏は晃のパスを受けると、難なくシュートを決めた。…夕貴は晃の異変に気がつき、すぐに誠に駆け寄り言った。「誠さん…アキ兄膝痛めたみたい…」「えっ!?嘘っ」と言って誠は晃の様子を見た。確かに晃は膝を庇う動きをしていた。…沼田が「くそっ…もう一本っ」と言って、続きをしようとボールを持った。しかし誠が「そこまでだっ」と言って止めた。沼田が「なんでっ!?」と言って誠を見た。誠は晃に近づき「晃っ…お前今の本気のパスで膝痛めたな?」と聞くと、晃は「…バレたか…」と言った。皆晃を見た。晃は隠さず「盛り上がってきた所なのに悪ぃ…ちょっと踏ん張ったら痛みが走った…」と言った。「大丈夫か?」と徹が言った。「まだ本気じゃ無理みたいだ…」と言って「沼…この続きは完全に治ってからでいいか?」と聞くと「分かった」と言い勝宏達に「お前ら…絶対この学校を受けろよ?」と言うと「受けますよ」と言った。…晃は誠に「何で分かった?」と聞くと「夕貴ちゃんがお前の異変に気がついたんだよ」と言った。
 
2017/02/16 13:19:27(UKgAD0D7)
72
投稿者: (無名)
S大との試合が始まった。S大はミスを連発し自らゲームを壊した。晃は(コレがあのS大か?)と思った。チームの呼吸がバラバラで、コンビプレーもパスも合わない状態だった。(よくコレで準々決勝勝てたな…)と思った。S大のベンチ入り出来なかった部員達の応援も静かだった。晃は情けかけずに攻めた。前半で勝負がついた。監督が総入れ替えをしようとしたが、晃は「もう少しゲーム感覚を掴みたいので、フル出場させて下さい」と懇願した。監督は少し考え「…分かった」と言ってくれた。晃は最後まで手を抜かずに、フル出場してS大に引導を渡した。S大の選手は誰一人晃を止める事が出来なかった。129-51で勝利した。晃は51得点、18アシスト、12リバウンド、12スティールとフォースWを記録した。…次の土曜日にU学に94-68で勝ったS高と、事実上の決勝戦をする事になった。この試合に勝った方が、2枚ある全国への切符の1枚を手にする。…晃は1人で学校の体育館で練習していた。
17/03/09 01:23 (8KT4TQ.9)
73
投稿者: (無名)
晃が黙々とシュート練習をしていると、突然「ナイッシューっ」と声がした。振り向くと誠と徹が立っていた。誠達は晃に近づいた。「何だ?あれだけ暴れたのに足りないのか?」と徹が言った。「いやっそうじゃないけど…お前ら帰ったんじゃないの?」と言うと「帰ろうとしたら電気が点いてたからな」と誠が言った。「お前どうしたんだ?」と徹が言った。「何となく嫌なイメージが浮かんで…」と言うと「S高との試合不安なのか?」と誠が言った。晃はその言葉に驚いた。「…不安なのかもな…因縁の相手だし」と言うと「大丈夫だ…今度の試合俺達がお前に負担掛けないから」と誠が言うと「そうだよ…あれから俺達だって何もして来なかったワケじゃねぇよ?もっと頼れよ」と徹が言った。「そうだな…そうするか…」と晃は言い「でも徹のシュート力は期待してない」と言うと「酷ぇな!?昔より入る様になったぞ?」と言ってボールを取るとシュートを打った。ボールはガンっとリングに当たり外れた。「これだもんなっ」と晃が言うと「確かに…」と誠が言い笑った。
17/03/09 01:53 (8KT4TQ.9)
74
投稿者: (無名)
「まぁ徹のシュートには期待してないし」と誠が言うと「クソっ覚えてろよ?」と言って悔しがった。晃は「まぁシュートは置いといて、リバウンドは信頼してるから」と言った。「確かに…徹のリバウンド力は俺達には真似出来ないな」と誠が言い「徹のリバウンドがあるから、俺達シューターは思い切ってシュートを打てるんだっ」と晃が言うと「そうだろう…それなら許してやろう」と言った。「今度の試合も頼むぜ?リバウンド王!」とおだてると「任せろ…リバウンドは全部捕ってやる」と言った。「よし…じゃぁ…後、百本っ」と晃が言うと「おいおいっ」と誠がツッコミを入れた。「冗談だよ」と言うと、晃はボールを籠に入れて倉庫にしまい、その場で着替え体育館を後にした。…そしてあっという間に日にちは過ぎて土曜日になった。いよいよ県No.1を懸けてS高との試合に臨んだ。スタンドにはH高の大勢の生徒や先生が詰め掛けていた。ベンチ入り出来なかった奴らがチャントの指揮を執った。晃達は控え室を出てコートに向かった。
17/03/09 02:17 (8KT4TQ.9)
75
投稿者: (無名)
晃はスタンドを見て夕貴を探した。夕貴と目が合った。夕貴は心配そうな顔で見ていた。晃は安心させるかの様に笑顔を見せた。夕貴は小さく頷いた。別に言葉を交わしたワケではないが、晃には夕貴が(気をつけて)と言った気がした。夕貴も(心配するな…ちゃんと見てろ)と言われた気がした。ベンチで準備をしていると沼田が「はぁ…緊張するっ」と言って「晃…緊張しするな?」と言ったが、晃は「えっ緊張?全然…」と平然として言うと「何で?大一番だぜ?」と言った。するとその会話を聞いていた誠が「晃って昔から緊張しないんだよ」と言った。「えっ!?昔から?俺なんか心臓が飛び出しそうなのに」と言って晃を見た。沼田はいつもと変わらない晃を見て「大物だなぁ」と言って関心した。やがて会場内に場内アナウンスが「只今より第〇〇回全国高等学校バスケットボール選手権大会、S県大会予選決勝リーグ第二戦、第一試合、県立S高等学校対県立H高等学校の試合を行います」と流れた。会場は静寂に包まれた。
17/03/09 12:43 (8KT4TQ.9)
76
投稿者: (無名)
続けて選手紹介がされた。「続いて白のユニフォームS高等学校のスターティングメンバーを発表します…#4北条君、#5忍君、#8長野君、#9古河君、#13松井田君(F1、184)」と紹介した。「続きまして、青のユニフォーム、H高等学校のスターティングメンバーを発表します。…#4丸山君、#6岡島徹君、#7上杉君、#10高梨君、#14岡島勝宏君…以上が両高等学校のスターティングメンバーです。」と言った。晃が紹介された時、会場全体が沸いた。会場に来た殆どの観客が、前年の晃の悲劇を目撃していたからだ。両メンバーが円陣を組んだ。誠が「勝っ始まったらすぐ走れっ…高梨ティップオフ絶対勝って晃に渡せ…晃は分かってるな?」と言い晃は「おうよ!」と言った。そして「絶対勝つぞっ!H高~っファイっ!」「ウェイっ」と言って気合いを入れセンターサークルに集まった。そしてマークする選手のNo.をそれぞれ読みあげた。「両高共準備いいね?…さぁ行こう」と主審が言ってボールを構えた。会場がまた静かになった。
17/03/09 15:37 (8KT4TQ.9)
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