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春眠の花
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ノンジャンル 官能小説   
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1:春眠の花
投稿者: いちむらさおり
まだまだ最後まで書けていませんが、見切り発車で載せていきます。
 けして万人受けはしませんので、ご了承ください。
2012/04/15 22:34:55(sBOolPf9)
17
投稿者: いちむらさおり
12



「ああっ、もうっ、あっあっ、だめあっ、うっうんふっ、はぁん、あんぅん」

 欲求不満、猥褻(わいせつ)、淫乱、浮気、それらはすべて女にあってはならないものだと思っていたのに、気がつけばいつも私の中にあった。
 膣を貫いて子宮をつつけば、そういう不潔な言葉はいくらでも出てくるような気がした。

「あわっ、はわっ、はっはっ、はあぁん、あはぁ……いっ、いいっ、あイク……あぁ……イクっ、ふっ、イっ……クっ……」

 そろそろ佐倉麻衣さんの身にも峠が迫ってきたようだ。彼女の膣の締めつけに負けないくらいの回転を指にあたえ、私は彼女を楽にしてあげた。

「……っ、……うっ、……うんっ」

 重たい瞼、据わらない首、痙攣する腰つき、それでいて恥じらいがある。
 私が彼女にしてあげられることは果たしたつもりだった。
 妊婦の膣から指をスローモーションで抜いてあげると、彼女は力尽きてしゃがみ込み、少量の失禁と大量の愛液で床を汚した。
 そして目に溜めた涙を指で払った彼女は、さっきまで自分の恥部をもてあそんでいた私の指を悩ましくうかがい、そこに被さってしわくちゃによれたコンドームを自らの口でしゃぶった。
 ねっとりと絡まる汚物を舐める仕草にも、なんとも言えない雰囲気がある。
 そうしてコンドームの端をくわえて私の指から脱がせると、飴玉でも転がすかのような扱いで、はぐはぐと舌の上で吟味するのだ。

それを私にちょうだい……。

 私の目が彼女にものを言う。絶頂の後味を振り払って彼女が私に寄り添う。

「こっちのほうが口に合うと思いますよ」

 そう言ったのは男性スタッフだ。男が上で女が下だと言わんばかりの口調で、彼もまた右手に使用済みのコンドームを持っていた。
 私や佐倉麻衣さんの色物狂いした様子を眺めながら、彼はすでに射精を終えていたようだ。

「不妊にはよく効きますよ、これ」と彼が差し出す避妊具の中には、まだ出たばかりの精液が濃厚な色をよどませている。
 淫らな食欲が湧いた。私が口をあけて舌をのばしたところに、彼は精液のしずくを垂らしてくれた。
 ふわっと生温かいものが味覚を狂わせていくのがよくわかる。

そんなもの美味しいわけがないでしょう。

いいえ、よく味わってごらんなさい、あなた好みの味がするから。

駄目よ、それはただの排泄物なんだから吐き出して。

どうかしら、女はいつだって男に飢えているものよ。

 2種類の私がいて、どちらかが嘘をついている。
 まどろっこしく舌をまわしている私の口の中に、彼のコンドームが落ちてきた。
 臭いものに蓋をするように、佐倉麻衣さんの唇が私の口を塞ぐ。ゴム臭く生臭いディープキスだ。
 何と何が混ざり合っているのかわからないほど複雑に絡んだ行為を、まわりの人たちは誤解の目で見ているに違いない。
 私は同性愛者ではないし、もちろん彼女もそうだろう。けれどもどうにも止まらない。
 妊娠したい女のそばで、妊娠できた女のレズ行為が今まさに行われているのだ。

「くちゅん……はぁ……んぐん、あっ……はぅんむ……んっんっ……ちゃぷっ」

 口うつしで交換される唾液と精液と愛液が音をたてて、二人の唇にグロスの艶をあたえていく。
 どうしてもモザイクをかけなければいけないとしたら、女性器のまえに、卑猥にぶつかり合うこの二つの唇の方がふさわしい。そう思えるほどに、見られたくないところを見られてしまった背徳感がある。

「もっとアダルトな女性ホルモンを出してみましょうか」

 すでに私の子宮を捕獲している出海医師はそう言い、次の手を打とうとしていた。
 彼の手首から先は私の膣圧を跳ね返し、まだまだこれからだともがきながら私を『あちらの世界』に連れて行こうとする。
 そう──、オーガズムの中へと。
 その瞬間、脳が揺れた。彼は男らしく腕の筋肉をもりもりと太らせて、私の体の内側をその拳で子宮に向かって突き上げる。

「……ふ、……は、……ん」

 この快感を彼につたえたいのに、息苦しくて声にならない。
 私はコンドームを吐き出し、そして佐倉麻衣さんもコンドームに飽きて今度は私の乳首を口でむしる。
 自分はこのまま消えてしまうのではないか、そんな感覚が背中をはしって子宮と乳房をつないだとき、間抜けな格好で私は果てた。あっという間の出来事だった。

 佐倉さんは離れ際に私の瞼にキスを、そして出海医師は膣から腕を引き抜いて、白く変色したその手を評価する眼差しでまじまじと見ていた。
 もう何もする気にならなくなった私は、誰を見るでもない方向音痴な視線をあてもなくめぐらせていた。
 おや、と思った。私を取り囲むスタッフのひとり、いや、彼女はインターンの大学生だろうか。その子と目が合った途端に、私の頭におかしな映像が割り込んでくるようなひらめきがあった。
 理由はわからない。以前どこかで会ったことがある気はするが、マスクをされていては曖昧な記憶しか浮かんでこない。
 唯一露出しているあの目がまた特徴的だ。思いやりがあって、知的で、嘘のない目。
 育ちの良さがわかる姿勢をあたりまえに保って、あたりまえに私を観察しながらメモを取る。

「……くしゅっ」

 彼女は可愛らしいくしゃみをした。そしてポケットからティシューを取り出すとマスクに指をかけ、ゆっくり外した。

 あ、と言ってから私は思い出した。そこに居た彼女は、電車内で痴漢されているところを私が助けてあげた、女子高生の愛紗美ちゃんだった。
 でもどうして彼女がこんなところに──。
 看護師を目指しているとしても、高校生が出入りできるような現場ではないと思っていたし、それともこれが普通で、ただ私が知らないだけなのだろうか。

「愛紗美ちゃん」

「……」

 私の呼びかけに彼女は無反応で、まるめたティシューをゴミ箱に捨てた。

「奈保子さん」

 出海医師が私の名前を呼んだ。私は彼に顔を向ける。

「いかがでしたか、子宮を突かれた気分は?」

「え……っと、あの……それは……」

「これは問診なので、正直に言っていただきたいのです」

「はい……、とても……良かったです」

「陰核や膣へのストレスはどうでしょう?」

「あ……あの……、なんだか変になったというか、その、すごすぎて変になったという意味ですけど」

「自分でするよりも感じましたか?」

「いえ、私は自分でそういうことはしないので……、あんまり──」

「嘘はいけません。あなたの膣内検査で何が出たと思いますか?」

 私は黙ってしらを切る。

「生理用品の繊維のほかに、シリコン片や植物の細胞なんかも残留していましたけど、心当たりはあるはずですよ」

「……そんな」

「あなたが大人の玩具や野菜などの異物に頼っていた証拠なのです」

 私だけの秘密、女性として知られたくない秘密が彼の口から告げられた。
 確かにひとりエッチに依存していた時期もあったけれど、もう数年も前のことだ。

「私、ほんとうにしてません」

「そういうことにしておきましょうか」

 そこに居合わせた男性という男性の目の色が変わったのがわかって、もうすぐにでもそこから逃げ出したい気持ちになった。

「今日のところはアプリは使わずに、実物の生殖器で治療をして終了とします」

 彼の合図で男性スタッフの何人かが下半身を露出させ、それぞれにオリジナルの男性器を自慢げに勃起させていた。
 痩せ型、メタボリック型、アスリート型、どれもこれも皮の剥けた先端からは透明な汁を垂らして、私の穴を犯そうと狙っている。
 分娩台の高さを調節して、彼らの腰の位置と私の膣の位置を合わせていく。

「だめ……、いや……」

 一人目の彼が私に被さってきた。照明の陰になった彼の顔が黒く迫ってきて、いいのか、いくぞ、とプレッシャーをかけてくる。
 腰が重なる。亀頭は陰唇を貝割れさせながら、ミリ単位でゆっくりと私の中に入ってくる。
 なめらかな鱗(うろこ)を持った爬虫類が巣穴に潜り込むように、ぬめった感触が膣のひだを通っていった。

「……っあ、……あふっ……ん」

 たった一度の挿入で私の体はぴちぴちと活発に反応し、二度目には腰がくだけ、三度目にもなるとどこもかしこも気持ち良くて、この病院に来た本来の目的を見失ってよがり続けてしまった。

 彼の腰の振り幅もだんだん大きくなってきて、ばくん、ばくん、と性器を打つ肉体が悲鳴をあげる。
 泣き顔の私、射し込まれる男根、噴射する分泌液、彼の遠吠え。

「あんあっ、ゆっ、許してっ、いっんっ、あんだっ、めっ、あっ、だめっ、はんあっ」

 それは私の意図しない受け身の姿勢だった。両脇をぎゅっと締めた腕をそのまま乳房に寄せて谷間をつくり、女の生理を錯乱させる一突き一突きに堪える。
 けれど彼も私も限界が近かった。彼は、私の体が最高だと言い、私も絶頂をほのめかす言葉を漏らした。
 そして彼は私の膣に射精し、私は受精した。液体の生き物が私の胎内に寄生していくようで、とてもいやらしい気分だった。
 でもこれは終わりではなく、始まりだったのだ。
12/04/30 23:59 (cdPinmj4)
18
投稿者: (無名)
すごい作品です。生理中の身体を悶々とさせながら読みふけってしまいました。また、お邪魔いたします。
12/05/01 01:53 (1T6pOvHJ)
19
投稿者: ThirdMan
うーん、ほんとにありきたりだけど「すごい!」としか言いようがない。
女性のいちむらさんには失礼かもしれないけれど、正直読んでて立つからね。
まったく表現がうますぎる。
というか、反則過ぎw
女性の反応なんて、目で見て客観的にわかっているつもりでも、感覚的にはまったくわかっていないからね。
そこをこれほど文字でうまく表現されちゃうと万歳するしかありません。
もっと女性を勉強しようと思っても、やってる最中に「どうなの?」って聞くのもちょっとだしね。
想像の翼を拡げて、男側は男側で勝負するしかないんだろうか?
なんてことを少しだけ考えました。
物語のほうは、まだオチの欠片も見えてません。
どんな結末を迎えるのか楽しみです。
ほんとにうpのテンポもいいし、今一番お気に入りの作品です。
これからも頑張ってください。
12/05/01 03:11 (elyyOYG7)
20
投稿者: いちむらさおり
いつもコメントくださる方々、本当にありがとうございます。
どうやって締めるのがいいのか、日々悩んでいるしだいでもあり、でもやっぱり妥協はしたくないので、読み手の心に何か残るような結末にはしたくて。
なかなか思うようにはいかないものです。
12/05/03 23:26 (rBYYPCH5)
21
投稿者: いちむらさおり
13



 二人目の彼が私の両脚を高く抱き上げ、毛深い股間から突き出たペニスで私の下半身に穴をあけた。

「いやんっ、やっあっ、はっあっあん、あっいっ、いっくっ、いっくっ、うっ」

 私はイった、思いきり。溜まっていたストレスも解消されてる……はずだった。
 でも彼はまだ私をあきらめてくれない。
 絶頂を終えた私の穴を休ませることなく、私のことをスケベな女だと言いながら挿入を速めていく。
 私は彼のテクニックにまんまとはまり、ふたたび意識を絶頂までとばされてしまった。
 たっぷりと注がれたザーメンがそこから漏れ出して、白いラインストーンのように床に滴る。
 それでも私の体は休息のひますらない。
 代わる代わるセックスの相手をさせられ、射精の受け皿になり、何度でもイく。
 おかげでクリトリスもラビアもヴァギナも、わるい癖がついてしまった。
 さんざんいじくりまわされた神経が過剰反応を起こし、かるくタッチするだけで腰が引きつり、イってしまう。

「小村さんの体質も改善されてきたようですね。少しずつ安産型の体にしていきますから、明日からもよろしくお願いしますね」

 椅子に腰かけて見物していた出海医師が立ち上がりざまに言い、そのまま私の性器にキスをしてきた。

「へぁっ……、あっ……ふ」

 いきなりのクンニリングスに、私は膣をゆるめて愛液を吹いてしまった。
 彼がその体液を飲み込むとまた新しい体液が分泌される。
 私はずっとオーガズムを感じたまま、彼の舌づかいに愛情が秘められているのではないかと勘違いするのだった。

 さすがに喉が渇く。私の体の水分はほとんど下から出ていってしまったのだから。
 痙攣する体をなんとか押さえつけて、私は飲み水の催促をした。
 コップ一杯の水、それでようやく興奮が和らいだ。

こんなことがあと何日つづくのだろう──。

 私の願いはただひとつ、愛する人の子どもを産みたいということ。
 そして彼らは不妊治療の第一線で活躍する有能な医師団であり、あらゆる不妊患者から信頼される看護ネットワークも備えている。
 今だってほら、明日からの私の治療について真剣にミーティングしているのだから、あとはその道のプロフェッショナルに任せておけばいいだけの話。
 何日後かには彼に、篤史さんに良い報告ができるといいな。

「そしたらですね──」と主治医の彼が私に資料らしき紙を見せてきた。

「明日はまた、この開発されたばかりの婦人科医療機器『ヘラクレス』で、いくつかのアプリを試験的に組み合わせながら治療していきましょう」

 そう、それは夕べ私が嫌というほどその威力を思い知らされた、人工的な快感を生み出す装置だ。
 男性器型の挿入部を膣に挿しこみ、端末からアプリケーションを読み込んで操作するだけで、不快な痛みや痒みを感じることなく治療ができてしまう──そんなふうに説明書きがされている。

「ひとつだけ言い忘れていました」

 彼は私の全身を隠すためにバスタオルをかけながら説明をつづける。

「今回、僕たちの医学研究に協力していただいている小村奈保子さんには、しかるべきところから多額の給付金が支給されます。ですから──」

「いいえそんな、私はお金なんて──。ちゃんと妊娠できて、無事に出産もして、普通の母親らしい生活ができればそれでいいんです。治療中はすごく恥ずかしいですけど、なんていうか、体から毒が抜けていくような感じがして、それから若返ったような気もするし」

「それはたぶんホルモンバランスが良い状態だということでしょう。女性が活き活きと輝いて見えるとき、たとえば恋愛や仕事に対して意欲が湧くことがありますよね?」

「はい」

「植物が花を咲かせるときに出すフェロモンに似たものを、そういう女性の体からも分泌されていると聞きます。僕があなたに興味を抱いてしまうのも、おそらくそのせいでしょう」

 彼に真正面から見つめられて、私は動揺を隠せずに視線をそらした。
 そしてシャワーを浴びるために分娩台から降りると、看護師の佐倉麻衣さんに付き添われて浴室に向かう。
 あれだけ体力を消耗したというのに、お腹まわりの筋肉だけはまだ躍動して熱が冷めずにいた。

 汗を流してパジャマに着替えた私は、病室のベッドのやたらと硬い布団に腰かけているところだ。となりには佐倉麻衣さんがいる。

「──以上が明日のメニューになりますけど、なにか質問はありますか?」

「あの、佐倉さんって何歳ですか?」

 ふふっ、と品のある笑顔を見せる彼女。

「もう33です、若づくりして騙さないと外も歩けないですよ」

「うらやましすぎます、妊娠してなかったら男の人が放っとかないですよ」

「だといいんですけど」

 あ、と私は思い出した。それを彼女に確かめてみようとした時、私より先に彼女が口をひらいた。

「小村さん、誰かがあなたを訪ねてくると思いますけど、その人には会わないでください、絶対」

「誰かって、誰です?」

「それは──」

 意味深に口ごもる彼女。そして──。

「ホームレス」

 確かにそう言った。

え、なに、この感覚、やだ。

 右脳と左脳がおかしな情報処理をしている。
 バイパスを交流しながら記憶と記憶がひとつに繋がろうとしているみたい。
 あれは確か、花屋の店長の名見静香さんから聞いた話だ。
 ホームレスらしき人物が私に面会したいと、そういうことだった。しかも私の自宅マンションに現れた人物も、そのホームレスの彼である可能性が高い。
 女子高生の愛紗美ちゃんは誰も見ていないと言うが、彼女を痴漢から救った直後だということもあるし、会わずに済むなら会わないほうが良さそうだ。

「わかりました。でも、佐倉さんはどうしてその人のことを知っているんですか。まさか同業者?」

「そんなところです」

 多くは語りたくない、そんな様子だった。

「小村さんがさっき言いかけたことは、なに?」

 頭の中で話を巻き戻して、私は彼女に尋ねた。

「愛紗美、って名前に聞き覚えはありますか?私が治療を受けていたあの部屋に、その子、愛紗美ちゃんは高校生なんですけど、彼女に似た人がいたような気がするんです」

「さあどうでしょう。確かに研修生の中には女の子もいましたけど、私にはわからないです、すみません」

「いいえ、私の見間違いだったかも」

 あの子はほぼ間違いなく愛紗美ちゃんだった。こんがらがったものを少し整理しなければ、ここから先には進めない気がした。
 昨日……いや、もっと前かもしれない。この病院に搬送されてから今日までの出来事を、早送りで思い出してみた。
 するとどうだろう。途中で記憶がスキップされていたり、気がついた時にはもう別の記憶にすり替わっていたりして、肝心なところにぽっかりと穴が空いてしまっているのだ。
 埋まらない穴は埋まらないままで、それでも私はこうしてここに居る。
 夢でも現実でもない、つくられた空間に閉じ込められたアバターとして存在しているように。

「そういえば小村さん、あなたの恋人の彼、篤史さんといいましたっけ?」

「彼がなにか?」

「あなたが不妊治療に踏み切ったのは、彼の薦めがあったからじゃないですか?」

「ええ、そうですけど、どうしてそれを?」

「私からは何も申し上げられませんけど、そのうちきっと彼の口から聞くことができると思いますよ」

「彼のことを知っているんですね?」

「よく知っています。なぜなら彼は──」

 佐倉麻衣さんがそこまで言うと、病室のドアの向こうから携帯電話の着信音がピリピリと鳴っているのが聴こえた。
 私と佐倉さんは動作をシンクロさせて、ドアの外の気配に視線をそそぐ。
 そこにいる『誰か』は着信音を鳴らしたままドアを開け、くびれのあるシルエットを私たちの前に見せた。

「やっぱり」と私は確信を得たつぶやきを漏らした。
12/05/03 23:42 (rBYYPCH5)
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