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番外編
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ノンジャンル 官能小説   
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1:番外編
投稿者: 銀狼のスレ主 ◆Df3LS3WJTE
私は新婚時代にルカに料理をならった。      今日は肉じゃがを作る。
「ふんふーん・・」
美空は地下で研究中。
美月は居間でテレビを見ている。
ベル君とランちゃんは師匠の所に修行に行った。
二人とも強いけどまだまだ未熟。
私に勝てるようになるまで修行に行かせる事になった
ま、師匠の修行は凄まじいから・・・・耐えられるか心配。
肉じゃがをお皿に盛る。
味見をしてみる。
「うむ・・・うみゃい!」
テーブルに運んでごはんを盛る。
母親って感じ。
「美月、美空にごはんできたって言ってきて」
「あ、うん」
美月は地下に向かった。
私はテレビを眺める。
ダイエットの番組か。
私には必要ない。
これ以上若く見られても困る。
30歳を少し過ぎた今でも女子高生に思われてナンパされまくるんだから・・。
もう少し大人っぽくなんなきゃね。

「もぉ!テレパシー使えばいいじゃん、ばか!」
「僕は直接呼びに行きたかったの!」
美空と美月が居間に戻ってきた。
ちょっともめている。
「能力は有効に活用しなきゃ、美月は・・ばか」
「ばかって言うなよ・・僕は美空のために・・」
私はパチンと手を叩く。
「はぃはーい!そこまで!ごはん食べよ!」
「あぅ・・」
「むぅ・・」
二人共もくもくと夕飯を食べている。
可愛いなぁ・・私の子供。ルカと私の・・・。
ルカ・・・・。

「ママ、美味しかった!」
「うん、良かった」
美空はまた地下に行く。
また何やら研究しているらしい。
「美空は可愛いねぇ・・・あの子はアイドルになったら凄い事になりそう」
私はボソッと呟く。
美月は少し黙った。
「うん、でもアイドルになんてなって欲しくない」
美月はムスッとしている。私は肉じゃがを口に運ぶ。「美空は僕のそばにいて欲しい。だから、やだ・・」私は美月の隣に座って頭を撫でた。
「美月はいいお兄ちゃんだね・・・」
「うん・・・」
美月もアイドルになれば間違いく凄い事になる。
こんな可愛いのが売れない訳がない。
ルカと私の子供だ。
親バカかもしれないけど私とルカのいい所取り。
でも面影はルカにそっくり・・・。
「僕はアイドルになんかならない・・綾も嫌でしょ?僕がアイドルになるのは」ビールを一口飲む。
相変わらずお酒は好き。
「まぁ・・嫌だね」
「でしょ?」
私は心を読まれるのには慣れた。
ルカもそうだったし。
「ふぅー美味しかった」
「デザート食べる?」
「えっ?あるの?」
「うん、ケーキがあるよ」
「ほしい!食べたいよっ」
「ははっ、待ってて」
甘党は私譲りか。
目をキラキラさせて私を見つめる。
冷蔵庫からケーキを取り出す。
美空の分もある。
私と美月の二皿を持って行く。
私は二人共愛してる。
けれど・・・やはり、美月には特別な感情がある。
息子としてではなく・・異性として見てしまう。
だってルカにそっくり。
愛した人とそっくり。
「美空も呼んでくる!」
「美月・・二人で・・食べようよ・・」
美月は私を見て黙った。
「うん、綾と二人で食べる・・・二人きりで」
「ありがと・・・」
美空には悪いけど私も美月が好きだよ・・・。
とっても・・・好き。
私はレアチーズケーキを一口食べてビールを飲む。
「ビールとケーキって合うの?」
「合わない・・かな。私は好きだけど」
「ははっ、ビールって美味しい?飲んでみたいな」
美月はビールを見つめる。「だぁーめ」
「なんで?」
「お子ちゃまには分からないよ」
「僕はお子ちゃまじゃないもん!」
ムスッとしてしまった。
可愛い・・・。
「美月・・・」
「ふぇ?」
「愛してるって言って・・嘘でもいい」
「・・・綾?」
「言って・・お願い・・」
美月は私を見つめる。
少し照れながら。
「綾、愛してる」
「・・私も・・美月を愛してる・・」
ルカと暮らしてなんども聞いた言葉。
聞いたというか・・頭に浮かぶ言葉。
美月は照れてチョコレートケーキを一口食べた。
「美月、私にも一口食べたいな」
「えっ、うん・・はい!」
美月はフォークで一口分のケーキを口元に近づける。私は美月の手を握って美月の口元にやる。
「えっ?僕は・・んっ」
私はケーキを食べてすぐに美月にキスをした。
舌を絡めて味わう。
「んっ、ちゅっ・・」
「あっ、んんっ・・」
美月を抱き寄せる。
長い長いキス。
普通じゃないのは分かってる。
親子でしちゃいけない事。私も我慢してる。
でも無理。
ゆっくり離れる。
「甘いよ・・美味しい」
「綾・・えっちぃよ・・」
美月は美空を好き。
私はどうかな?
愛してくれてるかな?
「綾・・やめて・・僕は・・選びたくない」
また心を読まれた。
「僕は・・綾も愛してる・・・美空も・・・」
美月が欲しい。
たまらなく。
「今日は美空と寝るの?」
美月は首を横に振る。  「ううん、今日は徹夜で研究するって・・」
「じゃあ・・今日は私を愛して・・・エッチしよ」
私は男を誘惑するテクニックなら誰にも負けない。
そんじょそこらの女には絶対に負けない。
「あぅ・・・」
「ねっ・・しよ・・気持ちよくなろ?」
「うん・・僕も・・エッチしたかった・・綾と」
「じゃあ、お風呂行こっか・・・二人で」
「あ、うん・・・」
私は美月とお風呂に向かう「あ、綾・・」
「なに?」
「お風呂でエッチはしないでね・・・ベットでしたい・・・」
「ふふっ・・いいよ」
美月は私の手を握ってついてくる。
昔もこんな事があったな。ルカとお風呂に入った。
二人でシャワーを浴びる。ボディソープで美月を綺麗にする。
「気持ちいい?」
「うん、気持ちいいよ」
だんだんと下半身へ。
「あっ、下は自分で・・」
「・・・そう・・じゃあ自分で洗いなさい」
「えっ?」
美月は残念そうな顔をした、私の腕を握ったまま離さない。
「どうしたの?」
「あのっ・・・」
「洗って欲しいの?」
美月はコクりと頷く。
ルカと同じ。
可愛い・・・。
ゆっくりと洗う。
チンコに触れるとあの切ない声。
ルカと同じ・・切ない声。「んっ・・・」
「もっと強くする?」
美月は黙って頷く。
ゴシゴシと強めに擦る。
美月のはまだ皮が完全にむけきれていない。
勃起してもまだ可愛らしいチンコだ。
まだまだ子供。
首筋を舐めてあげる。
「んっ・・はっ」
「もっと・・いっぱい聞かせて」
先っぽをクリクリ苛める。「んあっ!」
切ない声と共に射精した。「あはっ、いっぱい出たね・・・」
「・・・っ・・」
「お風呂入ろう・・」
二人で湯船に浸かる。
美月は私の膝の上。
「綾・・・ママ・・」
「美月・・・」
この体勢でのキス。
あの時のルカと同じ。
初めて愛しくなった・・・人を好きになったあの時と・・・・。
唯一違うのは。
美月は息子・・・。
私の・・実の息子。
罪悪感も少し薄れてきた。けれどもイケナイ事なんだって思う。

私とルカの思い出。
なんとなく頭をよぎった。








2010/12/08 00:55:37(rQugZWpC)
37
投稿者: 黒猫 ◆Df3LS3WJTE
月曜日にいつもどうり学校に行く。
美月に何をされるかドキドキが止まらなかった。
あの表情・・・。
美月もきっとしたいんだ。刺激的なエッチを・・・。良くない・・・。
いや、悪い事だ。
バレたらクビだし・・。
学校でエッチは何度かしたけど。
きっと・・・。
想像以上の事になる。


授業が終わってお昼休み。お昼が終われば文化祭の準備だ。
私は机でお昼を済ませる。ドキドキしてしまう。
練習中にエッチするのかな・・・?。
美月は求めてくるのかな?
「先生・・」
「はうっ!?美月?」
演劇の衣装を着ている。
見とれちゃう・・・・。
「ちょっと手伝ってほしいんですけど・・・」
「うにゃ?何を?」
美月が手を引っ張る。
どこに行くのかな?
職員室を出て廊下を歩く。美月に視線が集まる。
美月は愛想笑いをして返す「美月?何を手伝うの?」
「・・・来れば分かるよ」
手を繋いでグイグイ引っ張られる。
こんな強引な美月は初めて・・・・。
・・・どこに行くのかな?
進路指導室。
滅多に使わない所だ。
部屋に入って美月が鍵を閉めた。
まさか・・・。
「綾・・しよ・・」
やっぱり・・・。
私は拒む事もできる。
けど・・・。
「私もしたかったよ・・・ずっと・・待ってた」
抱き合う。
強く強く・・・。
教師の私が壊れていく・・・・。
美月がキスをしながらお尻を触ってくる。
「んっ・・ちゅっ・・あん・・あっ」
「綾・・んんっ・・」
私は美月の腰を掴んでチンコに体を擦り付ける。
だんだんと固くなる。
美月がスカートの中に手を入れてきた。
いやらしい触り方。
こんなの出来たんだ。
美月・・・。
美月の綺麗な手先が私のパンツの中に入ってくる。
ゆっくりと割れ目を触る。「綾・・僕のも触って・・」「うん・・・」
美月の衣装の隙間から手をいれてパンツに触れる。
そのままパンツの中に手を入れてゴシゴシ擦る。
「美月・・バレないかな」
「大丈夫だよ・・・」
触り合だけど済めばバレる事はない。
でもそんな焦れったいので終われるはずがない。
もう十分濡れた。
私は近くにあった机の上に座る。
美月は衣装の下を脱ぐ。
着物の袴のような構造で袴を脱いでも白い羽織が太ももまで隠している。
美月のその姿がやらしくて・・。
美月がパンツを脱いで近づいてくる。
「早く入れて・・・」
「うん・・・」
パンツを少しずらして挿入できるようにする。   美月のチンコが触れる。
どんどん私の中に・・。
「ああっ!入った・・・」
「綾っ・・くっ!」
スカートを腰までまくりあげてある。
私は脚を開いて美月にしがみつく。
「あっ、んんっ!」
「きもちいいっ!綾っ、あやぁ・・・んっ」
外に聞こえる。
ドキドキする。
机がガタガタ動く。
美月のがいつもより固くて・・・私も興奮してる。
休み時間はもうすぐ終わる美月の吐息も腰の動きも激しくなる。
乱暴になる。
「綾っ・・いやらしいよ・・とってもエッチだよ」
「うん・・あっ!美月もいやらしいよ・・」
美月・・・。
そんな顔でイクの?
可愛いよ・・・。
そんな切ない顔・・。
涙目で私を見ないで。
「きもちぃ・・きもちぃよ・・ああっ・・もう・・出すよ・・いっぱい出すよ・・んんっ!」
美月の動きが止まる。
ブルッと震えた。
ドクッドクッ!
私は精子を受け止める。
「あぁ・・いいよ・・凄いいっぱい・・美月のせいし・・・出てるよ」
「綾・・んっ!」
気付いたら美月を押し倒していた。
美月の上に股がってまた繋がる。
全然固い・・すごいよ。
「綾っ、すごいよぉ・・きもちいいよ・・」
美月が衣装の袖を噛んで耐えている。
それを見て私の興奮は最高潮に達した。
「凄い・・キツいよ・・ああっ!」
「美月・・んっ、可愛い・・・・凄く凄く・・」
美月も私の腰を掴む。
ズンズン突き上げる。
「イクッ!ああっ!」
「んんっ!」
ドクッドクッ・・ビュッビュッ!
注がれて・・私はやっと正気に戻る。
美月から離れて服の乱れを治す。
美月は苦しそうに喘いでいる。
学校でこんなに激しくのは初めて。
「美月、衣装着なさい」
「はぁはぁはぁ、うん・・最後に綺麗にして・・」
「もぅ・・・」
美月のチンコを舐める。
綺麗に舐めまわしてからパンツをはかせる。
美月はやっと立ち上がって下の衣装をはいた。
「早く教室行こうよ・・」
「綾・・気持ちよかった?」私は纏めた髪の乱れをなおしていた。
そんなの・・・。
「気持ちいいに決まってるじゃない・・バカね・・」美月とねっとりキスをしてやっと離れて・・・。
「綾・・好き・・」
「うん・・」
またキスをして・・。

教室に戻ったけど10分遅刻した。
教室ではみんな作業していた。
美空がよってきた。
「美月?どこ行ってたの?」「うん?・・あ、美空・・これどう?」
美月は袖を噛んで誘惑するようなポーズをした。
教室の女子から悲鳴が上がる。          視線が美月に集中する。
「な、何よ・・・それが何なの?」
美空は手を振るわせている今の美月のポーズは破壊力は抜群。
美月はニヤッと笑った。
「へへっ!誘惑せいこうっ!」スキップしながら美空の手を取って利奈の所へ行った
一瞬私を見て。
ウィンクした。
頭に文字が浮かぶ。
【またしようね・・】
私は・・凄く期待してしまう。
美月とのエッチを・・・。


10/12/16 14:01 (dWIw5CP/)
38
投稿者: 黒猫 ◆Df3LS3WJTE
今は文化祭を成功させる事に集中しなければ・・・。リハーサルもだいぶ様になってきた。
ステージで通しでやってみる。
私はステージが見渡せる体育館中央に立つ。
「はーぃ!じゃあリハーサルスタート!」
私は台本を見ながら劇の様子を眺める。
いいな・・かなりいい。
みんな本気だ。
一生懸命演じている。
勇者と魔法使いが出会うシーンだ。
美月・・美空・・頑張れ!
「あなた達が・・噂の魔法使いですか?」
美月と美空は同時に喋る。「その通りです・・あなたは勇者さんですね」
ナイスハモり!
みんなちゃんと台本覚えてきているな・・・。
感心感心・・。



リハーサルが終わってクラスのみんなが集まってきた。
美月と美空は手を繋いでいる。
美術班は私と一緒に見ていた。
「いい出来だよ!この調子で文化祭2日間も頑張ろうっ!!」
みんながオーッと歓声をあげる。
教室に戻る。
「はい、今日はお疲れ様でした。明日の文化祭頑張ろうね!」
今日は早めに切り上げてみんなをゆっくり休ませる。教室が静かになる。
美月と美空と利奈が残っている。
「明日頑張ろうね!」
「うん!利奈の勇者カッコいいし良かったよ!」
「むぅ・・私も誉めてよ」 美空が不満そうな顔をするたまに見せる嫉妬の顔もまた・・かわゆい・
美月は美空の頭を撫でた。ニッコリ微笑む。
「美空は完璧だもん・・誉めなくても分かるでしょ?・・ねっ」
「うん・・うん・・そうだよね」
美空が一気にデレた。
「あは、ラブラブだね!」
利奈が二人に抱きついた。可愛い光景だなぁ。
私は教室を片付けてパンパンと手を叩く。
「はぃはぃ!そろそろ帰りましょうね!」
もう5時だ。
薄暗くなってきた。
「先生、明日頑張ろうね!」利奈が手を振って帰って行った。
教室の中には私達家族だけ「ほら、美月と美空も帰ろ・・・」
振り返ると・・・。
キスをしていた。
魔法使いの衣装のまま。
「ちゅっ・・んっ」
「んっ、あっ・・」
そんな見せつけるようにしなくても・・・・。
二人は見つめ合っている。「美月・・大好きだよ」
「美空・・愛してる」
私は・・どうすればいいのかな。
ただただ眺めるしかない。
いや、止めないと。
まだ学校にいるんだから。「ほら、帰ろう・・キスはお家でしましょうね」
「うん・・・」
「美月・・手・・」
二人共・・・手を繋いで幸せそう。
双子で愛し合うか・・。
二人で幸せになればいい。私はそう願う。

帰ってから夕飯の支度をする。
教室は焼き肉だ。
「美空、キスしよ・・」
「うん・・しよ・・」
またキスしてるし・・。
「あんっ・・はぁ・・」
「んっ、ああっ」
私はホットプレートを用意する。
テーブルに置いてコンセントに繋げる。
「ほらほら、焼き肉食べよう・・・」
まだ離れない。
舌が絡まって・・・。
いいなぁ・・・。

「こらっ!二人共いい加減に・・・・」
美月が美空を押し倒した。もうダメだ。
完全に聞こえてない。
私は逃げるように部屋に向かう。
「やってらんない・・何よ・・・」
ベッドに倒れこんで・・。目を閉じる。
ルカ・・・・。
やっぱり貴方が一番・・。












その日は公園で遊んでいた私とルカと美月と美空で。
美月と美空はとても可愛くて・・・仲良くて。
天使と言う言葉がぴったりで・・本当に本当に可愛かった。
ルカは出会った時と変わらない。
美しいまま年を重ねている「ルカ、ジュース買ってくるね!」
ルカは頷いた。
美月と美空は無邪気にボールで遊んでいる。
「ママっ!僕オレンジジュースがいいっ!」
「私も美月と同じがいい!」可愛い・・・。
母親になったんだよな。
「はいはい、分かったよ!」手を振って返す。
ゆっくり歩いて・・。
幸せを噛み締めて。
自販機に向かう。
母親になって・・。
愛しい人がそばにいて。
可愛い子供がいる。
やっとあの人に言える。
クリスおじさん・・助けてくれてありがとう。
今、凄く幸せだよ・・。
自販機でジュースを買う。缶が一つ一つ重たい。
幸せが詰まっている。
ふと・・頭に文字が浮かんだ。
【幸せになってね・・】
ルカ?何を言ってるの?
さっきの所に戻る。


いない・・・。

何で?

私の幸せが消えた・・。

車が急発車した。
黒いワゴン。
まさか・・。
手からジュース缶が落ちる、夢中で追いかける。
ナンバープレートをチェックする。
必死に追いかけたけど。
追い付けなかった。
公園に戻ったけど。
捜してもいなくて・・。
私は・・・。
泣かない。
すぐに師匠に電話した。
「師匠、助けて!」
「・・・どうした?」
「ルカが・・私の子供が・・拉致された・・」
「すぐに行く・・待ってろ」私は家に戻る。
シーンとしている。
「ルカ?帰ってる?」
家中捜したけどいない。
美月も美空も。
崩れそうだ。
けど・・私がしっかりしないと・・・。
しばらくして師匠がやってきた。
「楓、大丈夫か?」
「師匠・・ナンバープレートは確認しました・・」
事情を説明する。
あの車が怪しい。
「今すぐ俺の知り合いに捜してもらおう・・行くぞ!」「はい・・」
師匠は日本にもネットワークがある。
殺しの仕事は辞めたけど今は探偵をやっている。
日本全国に仲間がいる。
すぐに師匠の家に向かう。師匠の家は少し離れた所にある。
すぐに連絡が取れるようにと師匠も近くに住んでる。師匠は電話で仲間に連絡を取っている。
私は落ち着かない。
さすがに今回ばかりは・・無理だ。
「楓、今連絡を取ったから・・大丈夫か?」
「師匠・・どうしよう・・私・・怖いよ・・」
師匠は私を抱き締めてくれて。
ゆっくり落ち着かせるように背中をさする。
「大丈夫だ・・きっと大丈夫だよ・・」
「師匠・・」
数日間しても・・見つからない。
私はもう怖くて心配で・・・・・。
師匠は私に寄り添ってくれている。
私は少し大人になったつもり。
母親になったから。
精神的にも強くなったと。でも・・なんで?
こんなの拷問だよ・・。
耐えられる訳がないよ。
師匠の携帯がなる。
「あぁ・・分かった、今すぐ行く」
「師匠・・・」
「楓・・場所は分かった・・・・研究所にいるそうだ・・・一応仲間が偵察しているが・・覚悟はしておけ・・・いいな」
私は崩れそうになる。
そんな・・・。
研究所って・・・。
ルカが狙われてたの?
「しっかりしろ!母親だろ!」そう、私は母親。
家族を守る。

すぐに仲間の所に向かう。仲間・・・クロスだ。
彼も暗殺者をやめた。
「クロス・・私・・」
「あんまり心配するなよ・・・・大丈夫だよきっと」クロスのいつもの冗談はない。          研究所の周りはフェンスで囲まれている。
かなり大きい。
車で装備を着る。
防弾ベストとM4といつも持っているPx4。
「警備がいないぞ・・?」
仲間が呟く。
仲間はクロスを含めて10人セキュリティは厳重なハズ・・・。
「どうする?」
師匠は少し考えている。
「Aチームは正面から、Bチームは搬入口から。俺と楓は裏口から行く」
「了解・・・」
私は師匠を見つめる。
「楓・・大丈夫だ」
「うん・・」
師匠は私のお父さん。
そう思って生きてきた。
恨む事もあったけど大切な人だ。
私の大切な育ての親。

警備がいない。
全く・・・。
何かおかしい・・・。
私と師匠で裏の入り口から侵入する。
私の前に・・・。
とんでもない光景が広がる・・・・。
真っ赤・・死体だらけ。
そこらじゅう真っ赤。
警備や研究員。
重武装した兵士もいる。
みんな血まみれ。
「師匠・・」
「楓、気を抜くなよ」
「はい・・」
感覚は鈍ってない。
M4を構えて捜索する。
いたる所に死体。
誰が・・・?
コンピュータがまだ生きている。
少しいじる。
研究データー・・。
双子について・・。
嫌な汗が流れる。
美月と美空・・・。
双子には戦闘能力特化が見られる。
あらゆる点で最高のバランスである。
遺伝子変更実験予定日は明日の日付。
生殖能力は無い。
実験して詳細を調べる予定・・・。
もう張り切れそうだった。こんなの見たくない。
「楓っ!子供がいたぞ・・生きている・・」
「本当ですか?」
すぐに仲間の所に向かう。クロスが美月と美空を抱えていた。
真っ赤で・・・。
二人共真っ赤・・。
「怪我してるの?手当てを」「大丈夫だ。美月が頭に怪我をしていたが手当てはした・・・」
「な、なんで・・血まみれなの?」
クロスはうつ向く。
「二人の近くにナイフがあった・・・分かるな」
「えっ?・・・まさか」
二人がやったの?
この研究所の全員を?
ありえないよ・・・。
「・・・ルカは?」
「まだ見つかっていない・・おいっ!」
私は走り出していた。
制止の声も振り切って。
ルカ・・ルカ・・どこ?
いつものように語りかけてよ・・・。
大丈夫だよね・・・。
実験室を一つづつ開けていく。
「いない・・ルカ・・どこなの?」
捜して捜して・・・金属製の扉の部屋。
ここかな・・ルカ・・。
扉を開けて・・・。
私はライフルを床に落とした。
「あ、ああ・・・あ・・」
ルカがいた・・・。
でもルカの中身が出されていた。
保存用の瓶の中に中身が一つづつ保全されている。
薬品につけられている。
パソコンがついている。
こう書いてある。    解剖結果。
成果なし。
必要性無し。
内蔵類、脳は標本として採取・・・。
ルカが必要性無し?
何言ってるの?
私のルカを・・・。
ルカの体は冷たくて。
手にはたくさんの傷痕。
守ったんだね・・美月と美空を・・・。
ルカの顔は・・・。
もう・・動かない。
笑ってくれない。
私は床に崩れ落ちた。
「いやぁ・・・いや・・ああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
なんなの・・・。
こんなの酷すぎる。
「楓、大丈夫か・・・」
師匠が来た。
たぶん吐いている。
こんな酷すぎる。
酷すぎる。
酷すぎる。
なんで?
ルカはいい子だよ。
必要性ないなんて言わないで。
そんな言葉で否定しないで・・・・。
またルカと一緒になりたいよ。
そうだ・・いい方法がある「ははっ、あははっ!るーかっ!すぐに・・会おうね!」ホルスターからPx4を抜いて頭に押し付ける。
「ルカ・・好きだよ・・すぐに行くよ」
ルカにキスをして。
引き金を引いた。
バシッと弾かれて。
拳銃が遠くに飛ぶ。
「楓!やめろ」
師匠がやったの?
なんで?
なんで邪魔するの?
「なんで?・・なんでよ・・・邪魔するなよ・・あははっ・・あははっ・・あははっ!」
師匠に殴りかかる。
けどお腹をゴッと殴られて。
気が遠くなる。




目が覚めた。
ベット?
「楓、起きたか?」
「殺してよ・・殺して・・殺してよ・・なんでよ」
手首を縛られている。
「ダメだ、生きるんだ!」
「いや、殺して・・はやく・・はやく・・はやく殺してよぉおおおお!」
もう叫ぶしかできない。
幸せを掴んだ。
けどすぐに溢れ落ちてしまった。

私は何ヵ月も拘束された。何も食べなければいつか死ぬから何も食べない。
もうダメ・・・。
私の子供もおかしくなった、私もおかしくなった。
もうこんな世界、嫌・・。
部屋には一人監視がいる。部屋の扉が開いた。
武器庫のおばちゃん・・。結婚式以来あってなかった私の頭を撫でてくれた。
「楓ちゃん・・」
「おばちゃん・・」
私を見て泣いている。
「辛かったね・・・」
「おばちゃん・・死にたいよ・・・」
「楓ちゃん・・いっしょにおいで・・ルカ君のお墓作ろう」
「・・・お墓?」
「そう・・おいで」
私の拘束を外してくれた。おばちゃんは私をおんぶしてくれた。
部屋を出て。
車に乗って。
私は久しぶりに眠れた。


おばちゃんの家だ・・。
前に来た事がある。
「目が覚めた?何か食べようね・・」
「いらない・・・」
「楓ちゃん・・お願い・・」「いや・・」
ギュッと抱き締められて。頭を撫でられて。
「楓ちゃん・・・死んじゃだめ・・」
何週間もそう言われて。
私も死んじゃダメって思うようになった。
ご飯も食べれる用になった白い犬がいた。
モコモコしてて可愛い。
大福って犬。
おばちゃんと私で遊んであげた。
「楓ちゃん、名前変えよう・・・もう別人になろう・・その方が楽だよ」
「うん・・もう忘れる・・全部忘れる・・」
黒木綾・・。
私の新しい名前。
楓は死んだの・・。


10/12/17 00:37 (qBkcFV68)
39
投稿者: 黒猫 ◆Df3LS3WJTE
おばちゃんの家の暮らしにもなれてきた。
「綾ちゃんも新しい家が必要ね」
「新しい・・家?」
「ちょっとおいで」
大福を連れてしばらく歩くと。
かなり大きな屋敷。
庭もあって豪華だ。
「おばちゃん・・ここは?」おばちゃんのしわしわの手が私の頭を撫でる。
ニコッと笑っている。
「ここは私の秘密基地よ」
「秘密基地?」
家に入る。
所々ホコリだらけ。
クローゼットを開くとエレベーターがあった。
「わぁ・・」
「綾ちゃんもおいで」
エレベーターに乗る。
地下?広い広いシェルター・・・。
銃器や装備が並ぶ。
「私のコレクションよ」
「おばちゃんの?・・凄いね・・・」
新型の物から大戦時代の物まで。
「ここを綾ちゃんにあげる」「おばちゃん・・」
「一人で暮らすのは嫌?」
「ううん・・頑張る!」
一生懸命家の中を掃除して綺麗にした。
一人暮らしには広すぎるな・・・・。
毎日おばちゃんの家に行った。
大福の散歩もした。
しばらくしてルカのお墓が出来た。
私の愛した人。
おばちゃんとお墓に向かう
お寺にあるお墓。
長い階段。
ゆっくりと昇る。
女の子がいた。
箒で掃除をしている。
「こんにちわ!」
おばちゃんは女の子の頭を撫でた。
「こんにちわ・・」
女の子は私を見つめる。
「綾ちゃん、この子は利奈ちゃんって言うのよ」
私は利奈を見つめて。
「利奈ちゃん、よろしくね」「はぃ・・」
利奈と握手した。

ルカのお墓はこじんまりしている。
白木ルカ、楓と書いてある私の前の名前。
手を合わせて・・・。
祈る。

しばらくしてこの田舎にある学校で教師をやる事になった。
初めはなかなか慣れなかったけど。
子供たちが無邪気に笑う。それを見てとても幸せになる。
可愛いな。
私にも子供がいたけど。
忘れたの・・昔の事。

いつものようにおばちゃんの家に行くと。
おばちゃんは眠るように亡くなっていた。
私はおばちゃんの遺言通りに葬式をあげた。
遺言には私宛に遺産があると・・・。
とんでもない額の・・。

大福と私はおばちゃんがくれたこの家で暮らした。
お墓にお参りに行くうちに利奈とも仲良くなって。
前からデザイナーの仕事をしていたのでそれも続けた
学校の新しい制服のデザインも私が担当させてもらった。
近所の子供が私の所にやってきて。
「私、清水雪っていいます。師匠と呼ばせてくださいっ!」
「うん?師匠?」
眼鏡をかけた可愛らしい子、デザインの勉強をさせてあげた。
色々教えてあげた。
そんな日々。
私もまた幸せになってきた・・どんどん心の傷が癒えていった。

利奈のパパに剣術を習って
学校で教師をして。

利奈と雪と遊んで。

数年がたった。
もう田舎の人とも顔馴染み学校では猫先生と言われるようになった。
今年は利奈が中学生にあがる年だ。
「綾さーん!」
「利奈ちゃん!おめでとう!」利奈とハイタッチ。
「これからは先生って呼ばないとね!」
「うん、勉強がんばろうね」
私の子供はどうしてるかな・・・・。
クロスが引き取ったと聞いた。
師匠から連絡先を聞く。 国際電話をかける。
「もしもし?クロス?」
「その声・・楓?」
「あははっ、今は綾って名前に変えたんだ」
「そうか・・大丈夫か?」
「いつもの冗談はどうしたよ!」
電話ごしにクロスは泣いている。
「良かった・・元気になったんだな・・美月と美空は元気だぞ」
「そっかあ・・会ってみたいな」
「そろそろお前の元に返した方がいいかと思う・・」いいのかな・・。
私は綾・・。
楓じゃない。
「私はクロスの知り合いって事にして・・しばらく引き取ってもいいかな・・理由はどうしよう」
「俺が適当に言っとくよ!ヨーロッパに迎えに来い!」
「うん、わかった!」
住所を聞いて。
休日を利用してヨーロッパに向かう。
飛行機に乗るのは久しぶり空港で車を拾って住所に書いてあるクロスの家に向かう。
楽しみ・・。
また会えるんだ。
私の子供・・元気かな。
タクシーからおりて。
出迎えた子供は・・。
予想以上に綺麗で可愛くて・・・。
どちらも超美形。
男の子は美月。
女の子は美空。

そして美月は・・ルカにそっくり。
モジモジと挨拶をしてきた私は抱き締めた。
可愛くて可愛くて。
たまらなかった。
美月は・・ルカにそっくり・・愛した人に・・。




「綾・・・」
「ママ・・」
寝てしまっていたようだ。「んぁ?・・どした?」
「ごめんなさい・・」
二人共ショボンとしている「綾の前でキスしちゃって・・ごめんね」
「ママ、ごめんなさい」
また夢で昔の事思い出しちゃったか・・・。
私は二人を抱き締める。
「可愛いから許す!焼き肉食べよっか!」
「うんっ!」
「ママ、大好きっ」
私の幸せは掌からこぼれたけど。         美月と美空は残っていた。私の子供は・・・残っていた。
美月を求めてしまう。
親子でエッチをしてしまう・・・ごめんね・・ルカ。けど最後の言葉は・・忘れないよ。
幸せだよ・・・。
凄く凄く・・幸せ。


「こらっ!肉ばっかり食わないの!」
「あぅ・・はい・・」
「野菜も食べないと元気出ないよぉ!明日は文化祭だかんね」
美月がムッとした。   「綾もピーマン食べてないよ・・・」
「美月のために残したのっ!ほらっ食いなさい!」
「あぅ・・・」
美空は不思議そうな顔をする。          「美月はピーマン嫌いなの?」
「うにゅ・・嫌いじゃない」こんな会話が出来るのも。ルカ・・あなたのおかげ。ルカだけは。
ルカの事だけは絶対に忘れないからね・・・。


10/12/17 01:38 (qBkcFV68)
40
投稿者: 黒猫 ◆Df3LS3WJTE
いよいよ文化祭当日。
学校にはたくさんの人が集まる。
私はクラスでみんなに気合いを入れる。
「いよいよ・・文化祭!!みんな、気合いを入れよう!」オーッと歓声があがる。
みんな気合い満々。
「失敗は考えずに演じる事を楽しもう!行くぞっ!」
みんなで体育館に向かう。ステージ裏で準備をする。美月と美空が寄ってきた。「先生っ!」
私は二人の肩を叩く。
「やれる!頑張ろ!」
「はいっ!」
私は体育館後方に向かう。腕を組んで眺める。   体育館はお客で満員だ。
学校以外の人もいる。
劇が始まる・・・。
みんなで頑張った。
みんなで作った。
みんな主役・・!!



あっと言う間に終わる。
出演者がステージに並ぶ。「本当にありがとうございました!!」
みんなでお礼をする。
お客さんが拍手をした。
私も精一杯拍手を送る。
幕が閉じる。
私はステージ裏に向かう。みんながハイタッチしている。
私はまた拍手をした。  「みんな、最高だったよ!」最高の劇になった。
クラス全員笑っている。
私も笑った。
きっと最高の思い出になった。




文化祭の2日間はすぐに過ぎて。
みんなの熱も冷めてきた。授業も再開される。
まだ熱が冷めない生徒もいる。
これが青春・・・。
職員室で次のテストに向けて問題を作る。
教師はまだまだ忙しい。
「はふぅ・・コーヒーがほしぃ・・」
「はい、先生っ!」
「はうっ!美月!?」
微笑んでコーヒーを持ってきてくれた。
私はすぐにパソコンの画面を閉じる。
「こら、問題作ってるんだから職員室入っちゃダメ!」「えっ?そうなの?」
「うん、ダメ!」
「そっか・・じゃあ後で屋上に来て・・」
美月は早足で出ていった。屋上?何するの?
私は気になって仕事にならない。
しばらくして屋上に向かう・・ガランとしている。
美月がフェンスに寄りかかっている。
私は美月に近づく。
「綾、ありがとう・・」
「へっ?」
美月の笑顔・・。
綺麗な・・笑顔・・。
「日本に呼んでくれて・・本当にありがとう・・僕・・凄く成長できた!」
「そっか・・良かった!」
頭を撫でてあげる。
少し男の子らしい体型になったな・・・。
「部活、見に来てね!」
「うん、絶対行くよ」
後ろで扉を開ける音。
美空がムッとしている。
「美月!部活始まるよ!」
「あ、うん。今行くよ!」
美月が手を握ってきた。
美空も私の手を握った。
「ママ・・愛してる!」
二人同時に・・・。
私は涙が出てきた。
私は二人に愛されてる。
「私も愛してるよ!」
三人で・・家族で歩こう。幸せはもうすぐそこに・・・・ある。
三人で幸せになろう。
美月・・美空・・。
愛してるよ。

【つづく】



10/12/17 20:54 (qBkcFV68)
41
投稿者: すれぬし ◆Df3LS3WJTE
読んでくれてありがとうございました。

次もありますが・・・。
次はエロ無しになります。ただ会話や行動にキュンとしてもらえたらいいなと思います。
スレはこのまま使います。ありがとうございました。
10/12/17 20:58 (qBkcFV68)
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