似たような患者さんが居ましたよ。
私は今日、勤務先病院の救急センターの当番医だったのですが、今日の夕方
に似たようなというか、女性で脱肛女性が急患で来院されました。
肛門近くの直腸の一部が肛門から飛び出してしまった状態で来ましたよ。
付き添いの男性がいたので、それとなく聞いたら、どうやらアナルセックス
をしたそうで、そのために脱肛を起こしてしまったのです。
今回の容子さんのケースが脱肛になるのかは判りませんが、アナルセックス
は実際にこのように脱肛になってしまうことがありえますから、医師の立場
からでは、控えるべきと思います。
今日の急患の女性は、大出血こそ免れましたが、今日は一応１泊の入院をし
てもらいました。明日、再度検査です。
アナルセックスをする限りこのようなことがあり得ますから、十分気を付け
て下さいね、というよりも、お止めになった方が良いと思います。

今日は、本当に応急処置だけです。ちょっと難しいのですが、「痔核蕨頓整
復法」と言って、肛門から飛び出した腸の組織を応急処置で戻すというもの
です。
応急処置でこれを施しておかないと、飛び出した腸の組織が壊死してしまう
危険性があるのです。
排便にも差し支えるし、安静にした方が治りも早いし、ご本人の希望もあっ
たので、入院となりました。
救急病院はこういうこともあって、必ず常時ベッドを空けているのです。
もちろん、命に関わるほどではありませんから、一般病棟です。
明日の検査は、飛び出した直腸を戻す際の戻し先に何かの病変が無いか、内
視鏡での検査です。
もし、明日以降に戻した腸の組織が再度飛び出してくるのなら、手術での切
除となります。
それで、脱肛は手術による治療になってしまうことは結構あります。
一度飛び出した組織はとりあえず戻しますが、根本的には手術で切除してし
まうのが、今の段階では多い治療法です。