2025/05/11 21:43:11
(hUIAy4MI)
~夜のライダー~
2024年の10月の夜の10時過ぎ。原付二種免許を取得した私は遊び場の廃墟にやってきました。アメリカンタイプの中古で買った125ccバイクで。
廃墟の玄関で着ている全てのものを脱ぎ捨てます。そうなんです。こちらの旧道から橋を渡って国道を全裸でバイク走行するのです。髪型はお団子ヘアー。ヘルメットみたいに見えるから。
エンジンをかけて旧道に時計周りで飛び出します。程よい風を受けて気持ちいいです。対岸を車が通っています。そこを素っ裸でバイク走行するのです。
橋の手前まで来て停止します。もうドキドキが止まりません。今から約2キロ弱の国道部分をバイクにまたがって素っ裸での走行。半端ないスリルが身体中に降り注ぎます。アメリカンタイプなのでシートが低いのでオッパイとかあまり見えないかもしれませんが後ろから来られるとお尻は見えないけど全裸バイクがばれてしまいます。
暗闇の中で車が途切れたのを合図に飛び出します。
「ああーっ、凄い凄い。素っ裸、素っ裸、いや、いや、すき、すき、素っ裸すき。何にもないの。ああーっ、いや、いや。気持ちいい。あっ、車来た」。
半分ほどで車とすれ違いました。私の裸が照らされたので思わず身を低くしました。その後に車は来なくて廃墟近くの橋から廃墟にたどり着きます。雪の中でおしっこした橋です。そこを全裸でバイク走行するなんて思いもしませんでした。素足なので左の足の甲が痛いです。
ここでやめようと思ったのですが味を占めると調子に乗るので当然もう一周することにしました。全裸のスリルは私を手放しません。
「いやあーっ」。鋭さを増した眼差しで飛び出します。
「ああーっ、凄い、凄い。見て、見て。私素っ裸よ素っ裸でバイクに乗ってるの。ああっ、はあっ、はあっ、いや、いや。ああーっ、車来た、車来た。オッパイ見てオッパイ見て。いやあーっ。あっあっ見られた見られた。あっ、後ろから後ろから来た」。
アクセルを回して左折します。此方は私の遊び場の林道のある方面で民家はほとんどありません。ミラーには車のライト。こっち方面に来てます。まさか全裸バイクがばれたのでしょうか。前からはまだ車は来ていません。
左側の細い道に入っていきます。途中で停まって後ろを向くと後方から来ていた車は通過していきました。
減速して後方からライトを浴びたかったけどやめといてよかったと思いました。帰りは三台の車とすれ違っただけでした。5キロぐらい全裸走行で往復10キロあまり。夜の裸イダーなの。