もう、知っている自分ではなくなっていました。頭ではまだ冷静さを保っていたのですが、身体が勝手に女を求めてしまいます。母を後ろから抱き締めていた僕の手は、勝手に母の大きな両方の乳房を掴み、何度も何度も揉んでしまっていたのです。考えてやっている行動ではありません。それなのに、ちゃんと乳首を中心に抱えあげ、がむしゃらながらも感じさせるように揉みあげています。前屈みに立ち尽くしていた母は、いつしか楽な体勢になろうと浴槽の縁に両手を掛けていました。おかげで胸は垂れ下がり、更にその大きさが誇張されます。そんな母に僕は興奮し、後ろから抱き締め、胸を揉み、お尻にチンポを擦り付けているのです。とても、僕とは思えません。何か一生懸命でした。顔は母の背中にもたれ、いつしかそのまま背中にキスを繰り返していました。その度に、『チュ…チュ…』と風呂場に鳴り響きます。しばらく、この行為が続きました。ところが、これ以上が進まなくなります。結局、女性の愛し方が分からないのです。『母はつまらなくなってないだろうか?』『飽き飽きしているのではないだろうか?』、そんな僕の不安が母に伝わってしまったのかも知れません。そんな時、『慌てんのよ…慌てんの…。』とむこうを向いている母が僕に言いました。『ハァ~…』と一言いうと、胸を揉む僕の両手を切りました。そして、そのまま振り返ります。振り返える母の顔を見るのが、なぜか怖かった。怒り、苛立ち、呆れ、そんな顔をしているのだろうとしか思えなかった。ところが、振り向いた母の顔はどこか優しく、その顔を見ると愛しく見えてしまった。ただのおばさんが、とてもきれいに見えました。母は両手を前に出して、僕の両肘の辺りを掴み、正面に立ちます。何をされるか分からない恐怖だったのか、それとも母を求めてしまったのか、僕はその手を振りほどいて、その手に手を絡ませていました。握りあってしまった左右の手を、母は交互に確認するように目で追いました。無意識に、そんな母の顔を見ていました。『してみたい?』、もう正常に頭が回っていなかった僕は、瞬時にその言葉の意味が理解出来ません。『セックス?』と思ってしまったくらいです。『お母さんとキスしてみる?』と言われ、ようやく意味が理解出来ました。そしてその顔は、とても真面目な顔でした。ひとつひとつ理解していかないと、処理が出来なくなっていました。『真面目な顔で迫られたからキスをする。』『母親だから、キスはやはりダメ。』『でも、ここまでやったんだからキスはする。』いろいろ考えて、処理をしていきます。『いいの?』、そう答えた僕に、『あなたが私にしたいと思うなら、やりなさい。』と母は答えました。母に試されている気がしました。どっちが正解なのか、本当の答えなど分かりません。ただ、妙な安心感がありました。『母が僕に性教育をしてくれているんだ。』と言うのが、僕なりにも理解出来ていたからです。『やりたい。』と母に告げました。母が更に真面目な顔になり、覚悟を決めた感じがします。僕は重ねた手を振りほどき、今度は僕が母の両肘を掴みます。母はちゃんと口を作ってくれ、僕を待ち構えてくれました。その目標である口の位置を確認するようにように見ました。それは、とても大きく見えました。それは化粧もしていない、色気のないただのおばさんの唇でした。それでも重なると、母の作ってくれている唇の形を崩してしまうほどに求めてしまいました。母の唇は、思っているよりも柔らかく、厚いものだと分かりました。母が一瞬、不甲斐な顔を見せました。僕の圧力が強すぎたのです。それが理解出来ると、そこに線が引かれます。『これ以上はダメなんだ。』と子供のように学んでいくのです。キスは考えていたより、とても心地よいものでした。一度始めると、もっともっとと続きが欲しくなってしまいます。重ねた唇が離れては重なりと、終わらなくなります。30回目?40回目?もう何度目なのかも分からないキスの時、母の唇が変化をしました。リズムよく行っていたので、僕はその変化にすぐに気がつきます。『えらい、ちょっと休憩!』、母の唇の変化は僕にそれを伝えるためのものでした。その言葉通りに母は少し疲れた表情を見せ、口全体が真っ赤になっているのを見て、どれだけ母とキスをしてしまったのかと認識させられてしまいます。『疲れた?』と聞くと、笑顔で『あんたの相手は昔から疲れるの!私、何年お母さんしてると思ってるの?』と母らしい返しでした。その言葉に、『目の前の女性は母親なんだ。』と再認識させられます。でもそれは嫌ではなく、母ゆえにどこか安心が出来る結果となります。
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