2023/09/25 20:55:28
(sh020nKc)
今回はエッチ無しです。
妊娠7ヵ月、レンタカーを借りて予約しているフォトスタジオへ。妹とマタニティフォトを撮りに。ウェディングドレスを着て4~5枚の予定だったが担当の人がいろんな衣装を持ってくる。「ねえ、りょう君wこれってヤバくない~。ほぼ裸だしw。これ探して家で着てあげよっかw」と黒の衣装?布?を纏った妹がニヤニヤしながら言った。妹はお腹以外は妊娠前と変わらずの体型で生きたマネキンの様だった。実際着替えてる時やメイク直しの時も「肌キレイ。」「妊婦さんなのに筋肉が引き締まってて
おっぱい大きいけど垂れてなくて上向いてる」「股下長くてモデルさんみたい」「まつ毛長くて羨ましい」と衣装合わせとメイクのスタッフさんのテンションが上がっていた。
撮影も俺は緊張でガチガチだったが妹は余裕でカメラマンの注文やポーズをすんなりこなしていた。モニタを眺め、写真を確認。緊張して強張った俺に比べ妹は自然体の笑顔だったり、聖母の様な表情だったりして素敵だった。
スタッフさんとカメラマンが何か話していた。
「もしお時間が大丈夫でしたら、他の衣装もご用意したいのですが…。」と担当者は言ってきた。どれだけ写真を買わすんだ商売上手め!!
でも買わない選択肢は俺にはない。「はい大丈夫です。」と言うと、知らぬ間に担当者とは別の人も増えていてモニターを見ながら何か話していた。偉そうな人が名刺を持ってきて「撮影した写真を弊社の宣伝用で使いたいのですが。もちろん写真は無償で結構です。モデル代もお支払い致します。」と言ってきた。名刺には責任者の肩書きが…。俺は悩んでいると「別にいいよw」とあっさりと妹は言った。たまに美容院のカットモデルで写真取りをしてるので抵抗は無さそうだった。別の部屋に移動し撮影は再開した。カメラマンも違う人になっていた。新しい衣装とメイクから戻ってきた妹の横に立とうとすると「いえ、お連れ様は結構です。ソロで撮りたいので」と妹単体で撮影が始まった。風や光といった小道具がさっきとは全然違った。
モニタで確認するととても綺麗に写っていて感動した。何度か衣装やメイク、ヘアスタイルを変えた。ド派手だったり、清純系だったり、大人っぽかったり、ミステリアスだったり色んな妹の顔が変わり改めて女性って化粧で化けるなって思った。「ミオちゃんこっちの方向いて、ちょっと切なそうな顔で~。はいOK」知らぬ間にカメラマンは馴れ馴れしくなり注文も多くなった。妹も堂々としていて、まるで本物のモデルさんみたいだった。「惚れ直したw?」と妹がニヤニヤしながら聞いてきた。「うん。可愛かったり、綺麗だったり、カッコ良かったり、いろんなミオが見れて嬉しい」と言うと「そーか、そーか。よかったw」と言った。撮影の合間に、新しく出来たスイーツの店やお勧めのショップ、化粧品など情報交換など雑談しながら妹とスタッフさん、カメラマンも馴染んで和気あいあいな場になっていた。
「ミオちゃんって絶対モデル向いてるからなりなよw背高いしスタイル良いしw」
「妊婦やし、子供生まれたらお母ちゃんやでw」
「ルックスもいいから子持ちってバレないと思うし、逆にギャップがあって良いかも」
お偉いさんも話に入ってきて「出産して落ち着いたら事務所紹介してあげるから試しにやってみようよ」
「ムリムリw。子育てや仕事もあるしw」
「スポットでうちの仕事だけで専属でー」
と雑談中に他のスタッフさんが「今、男性モデルを手配してるので、その間にこのウェディングドレスでお願いしまーーす。」
「えっ?りょう君とじゃあ無くて?」俺の顔を見る。
皆、気まずそうな顔をしていた。
「さすがに会社用で使うのはちょっと…。」
まあ、宣伝用だから男性とのツーショットもあるわな…。妹と一緒じゃないのは残念だけどやっぱり美男美女じゃないと映えないしね…。
男性が後ろから抱き締めたり、お腹に顔を近付けるポーズなど説明を受ける。
「やっぱ、モデル辞めま~す。」と妹は言った。
「えぇー。どうしてですかぁ~?」スタッフさんは困り、お偉いさんも驚いていた。「旦那以外の人とウェディングは写りたくないし。触って欲しくないんでw。」
モデルは辞めると言ったが単体での画像は使用させて欲しいとしつこく言われて了承した。
殆どの写真を購入した。いくらかは安くして貰ったが、かなり予算オーバーとなった。でも個人的には妹の写真がいっぱい撮れたので大満足だった。
「モデルならなくてよかった?」と聞くと「全然~。興味無いし~w。背だって高い方だけど中途半端だしモデルって言っても所詮、商店街のポスターや通販チラシ位でしょうw」と笑いながら言った。「それにりょう君はアタシが他の男と見つめ合ったり、触られたりして良いの?」それは嫌だ…。「じゃあ、いいじゃんw」と妹は言った。
後日、出来上がったアルバムと写真(額に入ったもの)を受け取りに行くと、断った筈なのにお偉いさんがモデル事務所の人を呼んでいてプチ面接みたいな流れになりそうだったが「その気無いんで、外にタクシー待たせてるので出来上がり確認したら帰りますw。」と言って隙を与えずきっぱり断った。ちなみにこの日もタクシーではなくレンタカーを借りて来ました。
家に帰ってリビングと寝室に額に入った写真を飾る。「これでよかった?」「これがいいんじゃんw」額に入った写真は最初に撮影した、お腹が開いたウエディングドレスを着た妹とタキシード姿の俺。緊張する俺にピースしながら満面な笑顔で抱きつく妹。もう一つは妹のお腹に耳をあてる俺。他の写真と比べると平凡だった。
ただ、リビングには溶け込んでいて嫌味な感じではなくこれはこれでありかと思った。
妹の単品のアートっぽい写真はスマホの壁紙にしているのだが…。なぜか後輩さんもパソコンの壁紙がそれでかぶっていた…。