2026/07/02 00:55:44
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小学校からの幼なじみの女の子がいる。
島の田舎町で育って、島の高校までメンツが変わることがなかった。
高校になって必然と言うか、他に相手もいないので「付き合う」と言うことを始めてみた。
長期連休に島を脱出して本土の街で遊んで帰る。
それが青春だと思った。
しかし幼なじみを「女」として見ていなかった。
本土にある大学に一緒に入学した。
田舎のくせに少し偏差値が高いから、生徒のほとんどが県外民。
地元民は珍しかった。
新しい友達ができて世界の違う話ばかりを聞いてカルチャーショックを受けた。
それと同時に「いいなお前は。入学から彼女がいて最高の大学ライフじゃん。ヤりまくり羨まし〜!」とからかわれて始めて幼なじみが女なんだと再認識した。
それから一緒に食事をする時も遊ぶ時も身体を意識してしまう。
そして思い切って「俺達付き合ってるんよな?ならアレもしていいんよな?」と聞いた。
そしたら「やっとか!言うの遅くね?」と笑いながら2人の初体験が終わった。
それからは最高の大学ライフが続いた。
好きなだけ彼女と過ごせる。堂々と言える。
一般的なカップルを体験した。
そして3年の終わり、就活問題になった。
彼女は実家が定食屋だった。
何も問題なければ食品メーカーを目指して就活するはずだった。
教授のコネもあった。成績も十分、資格もいくつかとった。
しかし問題が起きた。
父親が倒れた。
母親一人では店は回せなかった。バイトを雇う事もできない。
悩んだ末、彼女は定食屋を継ぐことになった。
それが決まったのは4年の夏。
僕は一般企業に内々定を貰っていた。
その頃から彼女は少しずつ荒んで行った。
大学と実家の定食屋の仕事を行き来し、目指すはずの食品メーカーへの就職も断たれ、次々に就職先が決まる友達が羨ましくて仕方なかったのだ。
僕も県外に行くことになる。
仲が冷えて卒業する頃には自然消滅していた。
3年経って、奇跡的に配属が地元のある県になった。
実家から近いので地元に戻り旧友と会って飲んだりした。
もちろん元彼女にも会った。
と言うより定食屋に連れて行かれて再会した。
少し驚いていたようだったけど、ぶっきらぼうな顔して「おかえり」と言われた。
旧友が空気を悟って先に帰った。
閉店までヘビに睨まれながら飯を食べた。
食べ終える頃に「元気してたの?」と声をかけられた。
「まぁボチボチかね…そっちは?」そう聞き返すと
「ずっと同じよ。早朝から仕込みして夜遅くまで残る客の相手…」
「すまんて…もう帰るから…」
「明日何か予定あんの?」彼女の質問に
「いや、ないけど?」と何気なく答えた。
「なら久しぶりに遊びに連れてって」と要求され有無を言わせない感じだった。
翌日、高校の時のように街に出て懐かしい街並みを見て回った。
彼女も少しはリフレッシュできたのか、眉間のシワが無くなっていた。
夕方くらいから飲み屋で軽く飲んで定食屋の現状を聞いた。なかなか大変そうだ。
昔話もして高校の付き合い始めのような空気になった。
いい雰囲気になったのだ。
彼女が不意に「久しぶりにヤッちゃう?」と意地悪気な顔をして覗き込む。
断るはずもない。
歩いてホテルに行ってベッドに入った。
「3年ぶりなんよ…」と彼女は恥ずかしそうに言った。
僕も久しぶりに触れる彼女に歯止めが効かなかった。
ゴムを付ける間も惜しいくらいガッついてしまった。
彼女も「え?え?」と言ったけどすぐに受け入れて背中に爪痕を残した。
そしてそのまま中でフィニッシュした。
「え?出しちゃったの?」
「うん」
「できちゃったらどうすんの?私産むよ?」
「そうしてほしい」
「え?どういうこと?父親になるってこと?」
「そゆこと」
「私、ここ(定食屋)から離れられないよ?」
「俺が定食屋に再就職する」
「……バカなん(笑)」
彼女は泣きながら抱きついてきた。
これが妻との馴れ初めです。
こんなところで言う話かとも思いましたが、プロポーズが中出しみたいな感じになっちゃったので人には言えず…ここでずっと言いたかったことを言わせてもらいました。
定食屋は大変です。
最近、島が観光地化して地価が上がり物価も上がり小さな飲食店にはツラい毎日です。
でもお義母さんと妻と3人で交代しながらやれば夫婦で半日遊びに出ることも可能になりました。
子供の面倒も見てくれるし、手伝ってくれる地元の高校生も来てくれます。
ちょっと恥ずかしいですが、妻がお義父さんの御前で「私の見込んだ人は良い人でしょ?」と語りかけています。