2013/12/01 18:52:04
(fbDaxHxF)
妻の脚元で愛撫を続けていたTokorotenが何かを言って立ち上がった。
座ったままの妻は斜め上を見上げ、首を何度も横に振り、何かを拒否した。
Montaも立ち上がった。妻に何か言った。囁くような声で聞き取れない。
困惑顔でまた首を振り拒否する妻。
カメラの方に向かってきたMonta。ガクッと音がして映像が傾き、次の瞬間テープが終わった。
「あぁっ...」と声を出しそうになった。目が充血してきた。ヌルった手で次のテープを探した。
6巻目。H-6と書いたラベル。
録画はされているが何も映らない。真っ黒な画面を固唾を飲んで見続けた。
ゴトっと音がした。画面の隅が明るくなったと思った途端、画面が回り、動くものが一瞬映った。
「妻だ...」ソファの下、床に膝を付き尻を突き出していた。左膝あたりにショートパンツ、パンティが絡みパンストが引こずっていた。
「うわぁぁっ...」さっきとは大違い。強め、荒々しいセックスだった。
頭を抑えられ銜えさせられていた。音を立てて突かれていた。腰を鷲掴みにされ持ち上げられていた。
これを待ち望んでいたはず。これを見たかったはず。なのに...見たくなかった。痛いほどに早送りボタンを指で押した。テープが終った事にも気付かなかった。
間違いなかった。Tokorotenに...床の上で...。
だが判らない...何でだ?...判らなかった...。帰ってきた時(の妻)はいつも通りだった...。何で?...
落ち着こうと深呼吸をした。
Tokorotenが凄いのか...Montaが凄いのか...。
テープを抜き赤ペンでラベルに◎を付けた。「まだ...続きがあるのか...」
7巻目。H-7と書いたラベル。Hの最後だ。
意外だった。朝の映像になっていた。
寝癖の付いた頭の男たちの姿。そして綺麗に身支度をし終えた妻の姿。何もなかったように振舞い、談笑していた。
少し腫れぼったい目。昨日と違う服装。オフタートルの白のニットにデニムスカート。
覚えていた。妻が自分でリメイクしたもの。確か丈44.5cmに拘っていた。「見えるぞ」と冷やかしたが「テクニックで隠せる」と言っていた。それを...前の日に...夜が明けて...男たちの前で履いている妻。クッションを膝の上に置いていた...。
残りはBのマークのテープ。隠し撮りだと言っていたやつだ。
B-1。車の中のもの。案の定だった。後のシートに座る妻を撮っていた。今更...脚や胸のアップを見せられても...だった。
時折、横に座るTokorotenが妻の髪の毛を触ったり、肩や腰に手を廻したりもしていたが、ムカつくだけだった。
B-2。観光している様子。「これもそう...」後ろ姿を撮ったり、階段の下から撮ったり、一緒にトイレに付いていこうとしたり...もう何も感じなかった。
B=3。最後の一巻。もう何もないのか...。テープを入れた。
飲み会前に仕掛けた時のもののようだった、ドアの上あたりに固定したのか...。
Oyakataが...見覚えがあるシーンも映っていた。が、あまりも遠過ぎる。防犯カメラのような映り方だった。
「こんなの...もう...」と早送りした。「妻の部屋のはこのテープにはないのか...」見落とさないようにと思った。
録画が終わり舌打ちをした直後だった。少し間隔を開け、また映像が映り始めた。
「あった...これか...あぁっ、違う!...」頭の先から汗が吹き出した。
裸のMontaと妻が映っていた。ベッドの上で絡んでいた...。
だが明らかに雰囲気が違った。ベッドの布団も違うし、映像のアングルも違う...。
「そう言えば...Montaが妻に手を出してたか?...じゃあ...これは何処なんだ?」。
もう何も考えられなくなっていた。夜が明けそうな時間。
「朝になる...仕事だ...妻も起きてくる...」
テープを取り出し、引き出しに戻し鍵をした。
隣の寝室に入り、妻の眠るベッドの脇を通り居間に下りた。
2日間眠っていない体、何も考えられない頭。これを望んでいたのかどうか...。
シャワーを浴びても答えは出ない。悶々悶々とし続けた。
(続きはまた)