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大人になった嫁

投稿者:大家 ◆ulcmOHd8H6
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2023/07/09 03:52:01 (Xr2heTUo)
もう4年も前になりますが、親が残した長屋の物件。
壁を挟んで3軒分有、内の1軒は親が住み、残りの
2軒を賃貸していました。
入居者も2人いましたが退居されていき入居者も決まらい
状態でした。物件の維持管理と手間も負担に感じた私は
2軒分の壁を撤去しリフォームしました。
私自身もアパートを借りていたので、リフォーム後は
そこに引っ越しました。逆に、親が住んでいた1軒だけを
軽く手入れして賃貸として残しました。
そんな生活がスタートしたかと思うとコロナの流行が始まりました。
私も在宅ワークをする状態にまでなって行きました。
それまでは家に居ない時間帯の生活のおかげでしょう。
新しい出会いと、生活が色々な意味で待っていました。
学校の正門前通りを抜けた道沿いの直ぐ近くにに私の家が有ります。
通学の時間帯には、父兄の人が子供を車で送っていました。
そのためか、道沿いに数台の車が入れ替わる様に停車し場合によっては
私の家の前で車を停車する日もありました。そんなある日の事でした。
決まった時間に子供を迎えに来ている車がある事に気付きました。
その時点では何の興味も無ければ、その親子とも無関係でした。
ある日、私は正門通りから道沿いに出た直ぐ角にある自動販売機で
飲み物を買おうと家を出ました。少し小雨が降り出していました。
自動販売機から少し離れた場所に一人の女子学生が立っていました。
ふと思いました。もしかしたら、時間的にもあの迎えに来てもらって
いる子かな。その子の前を通り過ぎ私は自販機で飲み物を購入。
帰り際に少しだけですが、顔を会せ彼女の方から軽く会釈をされました。
小柄で、ごく普通の女子高性という印象でした。
家に戻り少しすると、小雨だった雨足が少しひどくなったなと
思う雨音に変わりました。それと同時に会釈をした子の事が気になりました。
私は自然と傘を持って表に出て確認しました。まだ迎えを待ち
辛うじて雨宿り出来そうな軒下に立っていました。私は家に戻り
使っていない傘を持って彼女の所まで急ぎました。
「これ、使いなさい。」 私が初めて掛けた言葉でした。
彼女も驚くと言いますか、傘を受け取るのを戸惑っていました。
初めて会った人に、急に傘を差しだされたのですから。
私は、傘を広げ彼女に持たせました。
「すみません。ありがとうございます。お借りします。」
「遠慮なく使いなさい。」
「また返しに行きます。家ですが、近くですよね?」
「返さなくていいよ。」コンビニで買った透明の安い傘なので。
数日が経った夕方でした。ピンポンとドアホンが鳴りました。
モニターを見ると、あの子と母親と思われる2人が映っていました。
玄関を開けると「先日は、ありがとうございました。」と言って
貸した傘を渡してきました。続けて母親から「先日は、娘がお世話に
なりました。」と言って、紙袋を手渡されました。逆に私の方が
恐縮しました。コンビニの傘一つだけでしたから。
この出来事が切っ掛けで私の私の生活が変化していきました。



 
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投稿者:大家 ◆ulcmOHd8H6
2023/07/09 08:49:12    (a1bA8pSp)
一度、真由美ちゃんにも意志の確認をしました。
「本当ですか。大家さんが大丈夫なら、ここに居たいです。」
その晩、景子さんにも返事をしました。その週末に
契約の更新も兼ねて2回目となる食事会を開きました。
私だけが思った事ですが、家族のような気持ちになりました。
期限は年末までとしました。そして、夏休み前に新しい
出来事も発生しました。真由美ちゃの件でした。
定期的にプレハブに置いてある雑誌を持ち出している
行動は変わりませんでした。私はある意味、真由美ちゃんの
ために雑誌を買って置いておく様になってもいました。
私は、ある事を思いつき実行してしまいました。
雑誌の中に簡単なメモ書きを挟んだのです。
「男性?女性? 誰だか分からないけど時々、持ち出してる
 よね。別にいいけど、戻すときに何か感想とか、
 どんな人なのか教えて欲しいな。」
私は、パソコンで文章を作成し数枚印刷した紙を何冊かの
雑誌に挟み込んでみました。
数日後でした。挟んであった雑誌が持ち出されていました。
私は、毎日戻って来ていないか確認しました。
それは週末になる前日の深夜でした。確か私が一度
確認したのは、21時頃。 その後、何故だか気になり
夜中の2時頃だったでしょ。もう一度、確認をしに行くと
雑誌が戻されていました。私が手に取ると2枚の便箋が
ヒラリと落ちました。期待はしていませんでしたが、本当に
便箋が2枚挟まれていたのです。急いで部屋に戻りました。
可愛らしい字で書かれていました。真由美ちゃんの字でしょう。
「はじめまして。
 Mと言います。
 あの付けていた手紙読んで書いてます。
 私も誰だか分からないけど、知られてたんだ。
 女子です。
 年齢は秘密です。
 一人暮らしをしています。
 ドキドキしながら読んでました。見ていました。
 色々と勉強になっています。
 まだ経験はありません。
 彼氏無です。
 返事書いていいのか迷ったけど書きました。
 書いた後、挟んで戻そうかも迷いました。
 この手紙を読んでくれていたどうなるの?
 少し恐ろしさもあったけど、手紙を書いて戻しました。
 相手は、どんな人なんだろうと想像しました。
 また、お借りします。
 よろしくお願いします。」
過激な内容では無かったけど、本当に返信してきた事に
感激しました。これから真由美ちゃんの事をもっと知れる
チャンスが来たのでした。


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投稿者:大家 ◆ulcmOHd8H6
2023/07/09 08:02:43    (a1bA8pSp)
その話をしたところ、景子さんも承諾されました。
仮住まいといいますか体験住まいみたいな話出たので
契約書的な書類は私が作成しました。その際、
景子さんの要望も聞きながら契約条件に記載しました。
・男性の入室は禁止(女子友はOK)
・夜間外出は禁止(20時以降)
などの条件も記載した書類に署名をもらう時は、
真由美ちゃんも同席して説明しました。数日間は
景子さんも一緒に生活をして、ここから出勤しました。
私は、形的に真由美さんを預かるような立場にもなっていました。
週末になると、景子さんが来て週明けにここから出勤。
こんな生活が1ヶ月程を過ぎ慣れた環境になった頃から
色んな出来事と変化が起こりだしました。
始まりは、ゴミ出しの説明もしていましたが、生ごみ
以外のゴミは一旦、家の前にある道沿いの駐車スペースに
設置してあるプレハブへ保管するように伝えていました。
少し物置の様にもなっていました。不要な広告チラシや
新聞をプレハブに持って行った時でした。
小さなシートで隠すように置いてあった雑誌関係ですが
真由美ちゃんが生活する事になり片付けたつもりでした。
掛けてあったシートに何か変化を感じました。もしかして
真由美ちゃん?私は真相を確認するために仕掛けをしました。
シートが掛かっている状態を携帯のカメラで撮り保存。
数日して、真由美ちゃんが学校に行っている間に確認をしました。
保存していた写真と見比べると、ビンゴでした。
無雑作に積んでいただけの雑誌の状態も写真と見比べると
これもビンゴでした。さらに数冊は持ち出されているようでした。
ふと我に返りました。という事は、真由美ちゃんからすれば
私が読んだ成人雑誌と、思ている。変に焦りましたが、
真由美ちゃんも持ち出して見ていると、思うと想像しても
おかしくはない様な事を考えてしまいました。
これって、景子んが来た時にプレハブで見つけたら
ヤバイと思い、直ぐにゴミ出しの件で修正した説明を
する事にしました。「そうそう。不要なゴミを保管している
プレハブだけど、近所の人も使ってもらってるから真由美ちゃんも
片付けだけはしてね。」そう、私個人だけでは無いと
説明しました。「お母さんにも今度来た時、伝えておいてね。」
とりあえずは、一つ手を打つことが出来ました。
真由美ちゃんの行動も気になってしまう展開になりました。
週末、景子さんが来ている時に我が家で食事をしました。
私と景子さんはアルコール関係を飲み。真由美ちゃんは
未成年なのでダメ。その日ですが、真由美ちゃんは先に
家に戻りました。私と景子さんは、そのままビールや酎ハイを
飲みながら談笑を続けました。色々と話している内に
私の事についての話題になりました。景子さんが
「大家さん。彼女さんはいないの?」と、聞かれたのを
初めりに話が進みました。私は、2人から「大家さん」と
呼ばれてました。間違いじゃないですけど。
「残念な事に彼女なしです。」
「景子さんの方こそどうなんですか?」
「私は娘もいるし時間も無かったから出会いなんて無理無理。」
「けど、今の内なら時間も少しは出来たと思うから
 出会いがあるといいですね。」
「そう簡単にはいかないよ。それで、大家さんは気になる
 人っていないの?」
私は、景子さんとは言えませんでしたが、作り話も含め
「いない訳でも無いと言いますか、難しいです。」
「いるんだ。どんな女性?」
「恥ずかしい話、その人は既婚者でして。勘違いなしですよ。
 別に変な関係になって無いですから。」
なぜか景子さんと恋話をしました。「その女性、例えば
どんなタイプ?」と聞かれた時、景子さんみたいな。と、
酔った勢いで言いそうになりました。
景子さんも帰った後、もの思いに更けました。
後1ヶ月もすれば契約期限の夏休みになるのでした。
その時期、外出にも規制がかかり外食や遊びに出る事も
自粛ムードになり始めていました。そんな中、唯一の楽しみが
私に有った事が日々の生活を満喫させてくれました。
真由美ちゃんの行動を観察する事は続いていましたから。
夏休みが来ると思うと私は、残り少なくなった日が
残念な気持ちになていました。私から期間延長の話をする事も
言い出せませんでした。すると私に嬉しい話が有りました。
景子さんからの相談でした。
「もうすぐ夏休みになりますね。契約期間も同じですけど。」
「はい。もうすぐですね。どうかされましたか?」
「大家さん。もう少し期間延長は無理ですか?」
私は、あえて即答しませんでした。
「何か理由でも?」
「夏休みも講習とかで学校に行く日が多いみたいで。」
「そうですか。検討して見ます。早めに返事します。」
既に私の中では、承諾する気持ちはありました。
2
投稿者:大家 ◆ulcmOHd8H6
2023/07/09 05:36:27    (Xr2heTUo)
私は、普段の送り迎え大変だろなと思っていたので
「毎日、送り迎えでうか?大変ですね。」そんな言葉を
かけていました。その会話で親子について分かった事が
ありまいた。
・毎日、送迎
・母親が出勤前に送り、仕事帰りにお迎え
・自宅から学校までは遠い事。職場の方向が同じなので
 送迎をしている。
・そして、母子家庭
私は思わず変な提案といいますか案内をしてしまいました。
「そうですか。大変ですね。ここからなら学校も直ぐなのにね。
 私の家、長屋なんですが奥の家が空いてますから気になったら
 また声をかけて下さい。」
そんな会話をした後、2人は帰りました。
日が経つと、その日の話の事は忘れていました。
そうこうしている内に不動産会社から連絡がありました。
「奥の家を見学したいお客さんがいます。」でした。
不動産情報では、年配のご夫婦。何軒か見て検討。
やっと入居してくれる方が出来るかもしれないと思っている
時でした。まだ、ご夫婦からの返事を待っている間でした。
休日の昼過ぎ、ドアホンがなり訪問客がありました。
あの日の親子でした。訪問した理由は、奥の家の事でした。
まず話を聞けば新たに親子の家庭事情が分かりました。
・職場の方向と同じとは聞いていたが、職場を通り過ぎ
 学校までの送迎。単に、朝晩の時間に負担がかかっている。
・送りは問題無いが、前回の雨ではなけど迎えの時間が
 残業とかが有ると待たせてしまう日もある。
・それから一番の理由が、職場が移転したので逆方向になった。
そんな話を聞きながら、親子で住むものとばかり思っていたの
ですが、住むのは彼女だけと言われました。
すでに、入居の検討をされている方もいる一方、この話でした。
その日は、返事も出来ませんでしたが家の中だけは見てもらい
私から説明しました。 2人が帰ってから考えました。
確かに学校までは遠いけど、電車で通学している生徒も
沢山いるよな。家賃を払うより交通費の方が安くすむと
思うけどな。詳しくどこに住んでいるのか聞いてないけど
電車通学を勧める方がいいかな。親子でなら問題ないと
思うし。数日が経ち不動産会社から「ご案内してた話ですが
別の物件にされると回答がありました。」との連絡でした。
変な話、その頃からでしょうか彼女の母親の事を考えるというか
どこか意識しだしていました。連絡先を交換していましたが
平日に母親から電話がありました。「今日、お伺いしても
よろしいですか。」私も在宅ワークをしていたので問題
ありませんでした。なぜかソワソワしてしまいました。
私より見た目は若いと思いましたが、子供の年齢から考えたら
どうかな?そんな事まで考えてしまいました。
初めて家の中まで入ってもらい話を聞く事に。
簡単な書類を書いてもらいました。
2人の氏名、住所、勤め先などです。それと、生年月日。
私より3歳年上だと分かりました。当時、私は35歳。
38歳という計算になります。私は、親子で住んでくれたら
良いのにと望んでいました。母の名前は、景子さん。
娘さんは、真由美ちゃん。景子さんの事を意識していた
からでした。改めて、親子住むのはどうなのか聞いてみました。
少し悩んでいました。ここからだと、今度は景子さんが
職場まで遠くなる。職場が移転した事も重なっての事でした。
ここで、家賃の事も含め電車通学はどうなのか聞いてみました。
電車通学は可能だが、交通条件が悪いらしい。
自転車でバス停近くまで行くとしても行は15分も有れば
着くけど帰りは倍かかるらいしい。その理由も後で納得しました。
そこからバスに乗って駅まで20分。電車に乗って40分。
駅から学校まで自転車で20分。帰宅時に乗り遅れると、
帰るまでに3時間も掛かるらしい。当初は、電車で通学も
していたみたいで、経験済みでした。車の送迎でも4・50分は
かかっているようでした。全ての話を済ませ私としては
「検討します。近い内に返事します。」という回答をしました。
翌日、私は早速でうが書類に書いてもらった住所の自宅まで
車に乗り行ってみました。家の近くまで来た頃でした。
橋を渡るとバス停がありました。道の向こうに側に景子さんが
言っていた商店が有りました。自転車を置かせてもらっていた
店です。私は確かにと感じました。そこから先は、少し山道に
なっていました。行はいいけど、帰りは大変の意味が分かりました。
大きな家が数件建っていました。その内の1軒が景子さんの自宅。
亡くなった祖父母の家らしいです。 私は、返事として
「一旦、仮に住んでみますか?」と、提案しました。
期限は、とりあえず夏休みになるまでの数ヶ月。

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