2015/09/23 05:07:43
(4FI7u2Po)
あれからも私たち4人の交流は変わらず、私と健は競馬に、妻と涼子は電話で近況報告やたまに妻が身重の涼子の手伝いに家へ行ったり。
お互いの家を行き来していた食事会も、涼子を気遣い数は減り、たまにあっても健の家でしていました。
もうすぐ生まれてくる子どもの為の準備を楽しそうに進めていく健夫妻を時折羨ましく思いながらも、私たち夫婦も妻を悦ばせる努力を惜しまず、夜の生活も以前よりは充実していると思っていました。
あれからもたまに確認してもバイブに電池はなく、使った形跡もありませんでした。
そんなある日、珍しく涼子から妻に今週の土曜日、家においでよ。
との連絡がありました。
基本的に食事会を仕切ってたのは健でした。
ですが、私たちに断る理由もなく、週末食材や酒を健と私の二人で買いに行き、妻が料理を始めました。
涼子が最近赤ちゃんがお腹を蹴るのと嬉しそうに言う姿。
どれどれ…と健が涼子のお腹に頭を近付け「おっ、ホントだ」
とのろける姿を目にしながら、涼子以外の3人は酒を呑みながら食事をしていました。
「すっかり健もオヤジだな。もうバカ親確定」
など、私も二人の幸せをもらい、はしゃいでいました。
やがて料理も平らげ、お菓子を摘まみながら呑んでいるといつしか眠っていました。
健はソファーの上、私はその下で。
向かいに妻と涼子が居ました。
二人が最初どんな話をしていたかは知りませんが、健のイビキで目が覚めた私は、そこで眠っていた事に気付きましたが、話をしている妻と涼子に割って入るタイミングもなく、そのままもう少し寝ようと目を閉じていました。
「ねぇ…聞きたい事があるんだけど…」
涼子は急に話を切り替えたように妻に質問をしていました。
睡魔に襲われながらも何を知りたいのか気になった私は寝た振りをしました。
「ん?どうしたの?出産の事はわからないけど…」
涼子の深刻な声に妻も真剣な声で返しています。
どんな事を聞きたいのか。
私は嘘の寝息を立ててうるさい健のイビキから二人の会話に集中しました。
「うん…あの日の事なんだけど…健に聞いても、もう賭けはしないから。今回だけはの一点張りで」
涼子もあの日の事は気になっていたのだと思いました。
私は最初と最後を見ましたが、涼子は一度も。
健が妻ともう一度したいのか、妻が健に抱かれた後、どうだったのか。
もうすぐ母親になる涼子にとって不安な事を聞きたかったのだと思いました。
「あの日の事…やっぱり、気になるよね…」
妻は重い口を開きつつも言いたくなさそうにしてました。
「ねぇ…由紀はどうだったの?気持ちよかった?またしたいと思った?」
咳を切ったように質問してくる涼子に妻は「う、うん…涼子が私に自慢するだけの事はあったよ。凄く気持ちよかったし、何回もイッたよ。でも…」
「でも…?」
食い入るように飛び出す涼子の質問に「それだけ…気持ちよかったけど、健さんは涼子が好きで私は宏樹が好き。それを確認できた…みたいな」
そんな妻の答えに少し明るい声になった涼子は「本当に?」
妻は安心させる為に「本当よ」
と短く答えていました。
それでも涼子はしつこく。
そして私の眠りかけていた欲望を呼び覚ます事をいい始めました。