ーーーーー居酒屋サカモトーーーーー
「俺はそうだなぁ…飯食ってるからビールと鰤大根頂戴。
そうかぁ、材料ごと別々にか……手間も時間もかかるんだ……」
坂本「何宙ちゃん、今度は煮物覚えようっての(笑)
一人暮らしで煮物って、いろんな意味でハードル高いよ。
煮物食いたくなったら家(サカモト)に来なよ。その方が売り上げにもなるし(笑)」
「勿論美味しいのが食べたくなったら来るさ。でも覚えといて損は…」
坂本に対して宙斗が言い終わらない内に
海斗「宙、くっちゃべってないで、早く教えろ(若干怒鳴り声)」
「大将、悪いまた今度(坂本に対して小声)。分かったよ、そう怒鳴るな、そういうとこだって何度も言ってるだろうが。」
運ばれてきたビールでのどを潤し、海斗に向き直る宙斗。
「海、単刀直入に言う。莉奈ちゃんお前からの電話やメール、メッセージを迷惑がってるぞ。何度も何度も怖いし気持ち悪いんだとさ。」
海斗「そんな……嘘だ…宙、お前莉奈ちゃんに何か吹き込んだのか?」
「吹き込むも何も、お前の先日の行動がすべての原因だろうが。」
宙斗担当「(小声)なんか凄い展開だな」
海斗担当「(小声)あぁ…海斗はどう反応する?こういう場合大体大声で反論するか、飛び出していくかどっちかなんだよな。冷静に反論できるなんてごく少数だ。」
海斗担当はそう言いながら、いつでも対応できるように代金をテーブルの上に置く。
海斗担当「(小声)海斗が飛び出したら、俺は後を追うから。会計置いとくぞ。」
宙斗担当「(小声)いや二人で出よう。俺一人残ったら不審がられるからな。俺会計しとくから先に出てろよ。」
海斗担当「(小声)分かった任せたからな。」
海斗担当が出て行くと、その後わざとゆっくりと支度をしてたちあがる、宙斗担当。
宙斗担当「ごちそうさまです。会計お願いします。」
坂本「ありがとうございます…お早いお帰りですね、料理お気に召しませんでしたか?」
宙斗担当「いや美味しかったですよ。でも連れが急用で来てしまったみたいで、一人で呑んでてもつまらないんで今日は帰ります。」
お釣りを渡しながら
坂本「そうですか、又のお越しをお待ちしてます。ありがとうございました。」
一方宙斗と海斗
宙斗がお前の先日の行動がすべての原因だろうがと言ってから、ぶつぶつと同じ言葉をつぶやいている海斗
海斗「嘘だ…嘘だ…嘘だ…………」
少しの間鰤大根に箸を伸ばし、ビールを呑んでいた宙斗。徐に、
「で…莉奈ちゃんが正式にお前に話があるんだとさ。海、お前が何しでかすか分からないからって、話し合いの立ち合い頼まれた。」
ストラップを首にかけたまま、莉奈からのメールを表示させて海斗に見せる宙斗。
「でその日程調整なんだが、お前いつ都合が……」
宙斗がみなまで言い終える前に
海斗「嘘だぁ……」
一言大声で叫ぶと、店を飛び出していく海斗。
海斗が飛び出していくと
「あーあ、行っちったよ(笑)あ、あいつ金置いてってねえ……」
鰤大根の残りに箸を伸ばす宙斗。
坂本「か、海ちゃん……ちょっと宙ちゃんこのままでいいの?」
「このままでいいの?って言われても、もっと傷ついてるのは莉奈ちゃんだし、いい年した男なんだから自分のしでかしたこと反省して……ってなんで、長野さんがここに?それに森田君まで…」
宙斗は自分の背後の席に座っていた二人に気が付いていなかった。
そう言うと、入れ替わりがあった日のことを詳しく話す宙斗。
坂本「そんなことが……そりゃ海ちゃんが全面的に悪いな。」
長野・森田「で、彼女のあの荒れようか、成程。」
坂本・長野・森田「でも、そんな状態で良く連れ込まなかったね宙ちゃん(岡田さん)(笑)」
「葛藤は確かにあったさ、今なら確実に処女貰えるって…でもそこでやっちゃうと、俺莉奈ちゃんの中で悪者に分類されちゃうじゃん。それはどうしても避けたかったわけ」
坂本「計算高いもんね宙ちゃん(笑)」
「計算高いって酷い言い方だな、大将。誰しも綺麗な娘(こ)には、よく思われたいでしょ。それだけだよ。」
納得したようなしていないような顔をする三人
「それよりなんで、長野さんと森田君がここに?」
森田「聞いた話だと、うちのオーナーとここのマスターが、昔同じ店で働いてたとか何とか…ですよね、オーナー。」
長野「あぁそうだよ。森田君と閉店後に話してて、あれは岡田君たちが来てくれた夜だったかな?」
森田「えぇ、確か…」
長野「話してた時に、そういえば坂本さんも同好の士だったなと思い出して、久しぶりに電話したわけ…」
坂本「あの時は本当に吃驚したよ。直ぐには思い出せなかった(笑)」
「同好の士で思い出したけど、俺と海斗・長野さんと森田君グループ以外に、もう一組座敷に座ってましたよね。海斗の背中側に…」
坂本「あぁ、海ちゃんが出て行く寸前に一人が出て行った二人組ね。」
「あの二人俺と海斗の素行調べるために、莉奈ちゃんの母親が雇った、調査会社の調査員ですから。」
坂本「えっ、そうなの。俺また来てくださいとか言っちゃったけど。」
「いやここ自体は何の問題も無いかと。でも俺の趣味だけは絶対に口外しないでね。
長野さんの店rifugio segretoには少しの間足向けませんので悪しからず。」
長野「調査が終わるまではってことね、了解。終わったらまた来てよ、できれば近いうちに彼女と特別室使って欲しいな。」
「まだまだ先の話ですけど、使えるようになったら必ず(笑)」
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