2026/07/03 22:43:25
(S8c2cir6)
交わす言葉は決して多くない。
男は、行動で応える女に想いを馳せ、女は、男の期待を想像し応えようとする。
出来れば避けたいという展開があった。
それは男が促す行為を、指示を、期待を、疑問視すること。
この行為に本当に意味があるのか。
どういう効果につながるのか。
そもそも信じていいのか。
信頼させ、信用させて都合の良い状況へと導くという狙いに対して。
懐疑的になることは真逆の意味合いを持つ。
それは抵抗の意思を見せるよりも避けたい状況だった、が…。
(その心配はなさそうだね…。)
女の行動、応答は迅速とは程遠い。
戸惑いながら、不安を感じているわけだ、その行動ひとつひとつに時間がかかるのは仕方ない。
重要なのは、その動きが止まらない事。
男の視線、言葉を自分なりに解釈し、行動で応え続けている。
控えめに言っても理想に近い、順調そのものだと感じるに足る状況になっていた。
そして何より、ブラを取り払ってからショーツに手がかかるまでの時間が短い事。
これがかなり重要だった。
上半身を晒すことと下半身を晒すことはやはり大きな違いがある。
胸を晒しても、ショーツは脱げない。
そんなケースは往々にして存在する。
しかしこの女はそうではなく、むしろ積極的にも見えるほどだった。
そして、男は見逃さない。
どこか少し慌てた様子で下着を丸めて、バッグにしまったことを。
(少し仕掛けてみるか…。
全裸を晒すところまで来られたんだ、多少のことには違和感を感じる感覚すら麻痺し始めているだろう。)
「どうしてそんなに慌てて下着をしまったんですか…?
全裸になったわけです。
胸を晒した時はすぐさま胸元を手で隠すように覆った。
それは自然な反応ですね…。
ではショーツの場合は…?
決して日常的に、家族、恋人以外の対象に晒すような部分ではない場所が露になった。
にもかかわらず、貴女は股間を覆い隠す前に慌てて下着をバッグにしまった。
なぜですか…?」
少し声のトーンが落ちる。
そして出来たこと、細かな振る舞いにいちいち褒めたたえるスタンスを取っていた男が、全裸になったことを褒める前に問いかける。
褒めることが飴だとするならば、この問いかけは鞭、ということになるのだろうか。
ただただ応えることで悦ばれるだけでは意味がない、そんなことを暗に伝えるように。
男の視線はゆっくりと、女の顔からつま先までをゆっくり、舐めるように見下ろして。