2026/06/12 20:59:48
(xdnLTlZM)
「真奈美さん、実は君の彼氏が出張中に重要なことがあって今日やってきたんだ……」
その姿は以前とは違うように見えて、貴女は上司の話に耳を傾けようと思った。
「その前に、以前は君に不快な思いをさせてしまったことを今更ながら謝りたい。勿論、許されることではないだろうけれども……」
その言葉を聞いて以前されたことを思い出してしまった。
確かに気にはなっていた。
だが、心の底から嫌ではなかったのかもしれないと今でも少し思ってしまうこともあった私は、一旦そのことは胸に秘めながら聞いてみた。
「彼が一体どんなことをしてしまったのでしょうか……」
そこで上司はどう言うべきか悩みながらもゆっくりと口を開き始めた。
「彼の出張先は以前の私の顧客でね。そこで契約をまとめるどころか相手方に失礼なことをしてしまい先方から信用を失いつつあり、今回だけでなく今後の取引が行えないかもしれない状況になってしまってね……
あそことは長い付き合いで、且つ取引額も大きいから社内で先方への対応と彼の処遇をどうするか検討していてね。
先方には以前の担当であった私が向かうことで何とか出来ないかと思っていてね。
ただ、どうするべきか私と彼との関係を考えると少し悩んでいるんだ……」
そこで私は以前彼に相談した結果、この人が減給処分を受け、恐らくその影響もあり社内での立場も少なからず良くないことになったのは想像に難くない……
私はここにきて、どんな用件であれお茶すら出してない事に気付き
「今更ながら、お茶と珈琲どちらをお飲みになりますか?」
と伺い、何とか機嫌を取ろうと思ったのだが、
「いや、お気遣いなく。今日はこの事態について参考までに君の意見を聞きたくてね、それだけだから長居はしないかもしれないしね」
と先に言われてしまった。
「どうと言われても、もう退職した身の私が何か言える立場ではないと思うのですが……」
そう俯きながら私は答えたのだった。
「確かに普通に考えればそうだろう。だが、私が動けば何とか事態を収拾出来るだけでなく、彼の処遇も何とかなるかもしれないんだが、どうしたものかとね……」
その言葉に少し考えたあと、絞り出すように貴女は言った。
「先ほど、私の意見を聞きたいとおっしゃってましたが、私に出来ることがあるのでしょうか……」
そこで上司の目つきが変わったような気がしたが、きっと気のせいだと思うことにした。
「ああ、君はどうしたら私が何とかする気になると思うかな?」
45歳 部長
年齢相応とは少しい難い見た目ではあるが仕事が出来る。
上司については、女性関係でとある噂も在職中に聞いたこともある。
例えば、仕事後に新人の女性社員や気に入ったと思われる女性職員を食事などに誘っている所を見かけただけでなく、貴女自身も誘われたことがある。
やり取りはお互い無理なくやれたらいいなと思っております。
よろしくお願い致します。