2025/06/25 21:09:15
(xwCr/YTH)
「圭介、約束したよね? 私のこと、ちゃんと描くって。…それに、圭介の絵、嫌いじゃないよ。」 最後の言葉は、まるで囁くように小さく言う。
そして、圭介に背中を向けると背中に回した腕を組んだ。
「…わ、わかった。」
意を決して、圭介は縄を手に持ったまま私にに近づく。
窓から差し込む夕陽が、彼女の髪や制服の輪郭を柔らかく照らし、まるで絵画のような光景だった。
背中はしなやかで、肩のラインが少し緊張しているのがわかる。圭介の指が震えながら、縄を彼女の腕にそっと這わせる。
「冷たい?」
私は小さく首を振って、「大丈夫。…圭介、ちゃんとやってよ。適当だと許さないから。」
その言葉に、なぜか子供の頃の記憶がフラッシュバックする。私にいつも引っ張り回されて、負けず嫌いな私に振り回されながらも、どこか楽しかったあの頃。
縄を手に、ゆっくりと腕を縛り始める。
縄が肌に触れるたびに、ひんやりした感触と、ちょっとだけ締め付ける圧迫感が広がる。心臓がバクバクしてる。こんな状況、頭で想像してた時は「からかってやろう」くらいの軽い気持ちだったのに…今、めっちゃドキドキしてる。
圭介の手、震えてるの、わかるよ。そりゃそうだよね。私のこと、こんな風に縛るなんて、絵の中の話じゃなくて、現実だもん。子供の頃、遊びでロープで縛りっこしたことあったけど、あの時はただ笑い合ってただけ。なのに今、なんか全然違う。
圭介の緊張した息遣いが聞こえる。そっと、でも真剣に縄を結んでるのが、なんだか…変な感じ。
「…楓ちゃん、これ、きつくない?」
圭介の声、めっちゃ小心者っぽい。
私は肩をすくめて(まあ、腕縛られてるからちょっとしか動かないけど)、「全然? こんなゆるゆるで、私のこと縛った気になってるの? 絵の中の私、もっと…こう、ギュッて感じだったよね?」
わざとスケッチブックのあの絵を思い出させるように、ちょっと目を細めて言う。圭介の耳、めっちゃ赤くなってる。やばい、めっちゃ楽しい。
でも、なんか…次の瞬間、圭介の手の動きが変わった。さっきまでのビクビクした感じが、ちょっとだけ…真剣っていうか、なんかスイッチ入ったみたい。縄が私の腕にグッと食い込む。うわ、ちょっと、思ったよりキツい! 胸の上下にも縄か回ると腕がピタッと固定されて、動かそうとしても全然動かない。心臓、さっきよりバクバクしてる。え、待って、こんなキツく縛るつもりだったの?
「こ、これで…どう?」
圭介の声、ちょっと低くて、いつもよりなんか…カッコいい? いやいや、んなわけない!
でも、縄が肌に食い込む感じ、なんかゾクゾクする。スケッチブックの中の私、こんな気分だったのかな。子供の頃、圭介に負けたくなくて、いつも強気で突っかかってた私なのに、今、なんか…圭介に全部任せてるみたいで、変な感じ。
「へ、へぇ…圭介、意外とやるじゃん」
強がって笑ってみるけど、声、ちょっと震えちゃってる。バレてないといいな。縄の締め付け、キツいけど、嫌いじゃない…って、うそ、なにこの気持ち! 私、こんな状況でドキドキしてるの? 圭介の目、私をじっと見てる。夕陽に照らされて、なんか…絵の中の私を見てるみたい。
スケッチブックで見たあの「縛られた私」、今、ほんとに現実になってる。腕が動かせないこの感じ、なんだか…自由が奪われてるのに、妙に落ち着くっていうか。変だよね、私。
「楓ちゃん…これ、ほんとにいいの?」 圭介がもう一回確認してくる。なんか、その真剣な声に、胸がキュッてなる。
「…いいよ。圭介がちゃんと描いてくれるなら、どんな私でも…見せてあげる。」
頬、熱い。自分で言ってて、めっちゃ恥ずかしい。でも、圭介の絵の中の私、めっちゃ綺麗だった。
あんな風に、私のこと見てくれるなら…このキツい縄も、なんか、嫌いじゃない。
圭介がスケッチブック広げて、鉛筆持つ。私のこと、じっと見てるその目、なんか…心まで縛られてるみたい。
息をするたびに、なをがキツく胸を締め付ける。
「すぅぅ、、はぁぁ、、ウゥン、、、」
縄の感触を楽しむために大きく息を吸う。
私はだんだんと吐息が漏れはじめて、目が潤んできていた。
縛られるのやっぱり気持ちいい。幼い頃の高揚感が甦ってくる。
「圭介ぇ、なんでこんなに縛るの上手なの?」媚びるような視線で言ってしまう。
「やっぱり、圭介は悪者なんだ。なんかいい人っぽいけど、女の子を虐めるワルモノめ。」
言ってる言葉とは逆の媚びるような口調になっていた。
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