「…。」笑みを浮かべたまま、飲み干した液体が喉元を通り過ぎていくのを見つめる。カップの中の液体は完全に空になった。上手くかわそうとしているわけもないことは理解していたが、それとなく「ちゃんと身体に入ったのか」が気になってしまった。幾度となく効果の程は確認してきた。何かあっても害のないような女を使って。どの程度の量でどの程度の効果を見せるのか。そもそもちゃんと効き目はあるのか、なども含めて。媚薬の効果で逃げ道を塞ぎたい、それは間違いない。しかし、何かされた、と思わせるのは得策ではない。媚薬…薬の存在を認知してしまえば、そこに罪悪感が欠落し、自分はただの被害者に慣れてしまうからだ。求めているのは、背徳、罪悪。そんな感情を内に感じながら、興奮と快感で流されていく過程。薬とは関係ない部分に理由付けし、自責の念に駆らせる…それこそが最高に愉悦。理由は何でもいいのだ、それが事実でなくても良い。夜の営みが減ったから。満足できていなかったから。あるいはすぐ傍に夫がいるのに、夫以外で身体を熱くしてしまっている。それとも、夫以外の男の手に反応してしまった。など…。ずるずると流されていく様子を感じるのもまた、興奮するという物だから。そこから徐々に、「早く目覚めて助けてほしい」から「お願い、まだ起きないで。」と考えが変わっていく…、そうなればもうこちらのモノ。そんなシミュレートを何度も重ね、今回の計画、配合する媚薬の量、部下に盛る眠剤の量、も全て計算したのだった。「えぇ、もちろんですよ…。課題や問題点には矢面に立ち、同僚の負担を軽減する為に戦っています。積極的に私のフォローもしてくれる…。」第一関門は突破。軽くとはいえ、身体に触れる瞬間は最も警戒すべきタイミングでもある。大きく身体を震わせたのを感じた、しかし、逃げる、避ける、抗うような素振りはない。むしろ謝罪の言葉を返し、自分から話題を変えてくる。そこから徐々に…。「反面、貴女…由真さんの事を気にかけていました。帰りも遅い…全然相手をしてあげれていない…と。夜の時間も、取れていない…とこぼしていましたね…。」もちろんそんな相談を受けているわけではない。が、帰宅が遅いのは事実、そうなっていてもおかしくない状況をカマかけ気味に話した。そこまで心を許している関係、相手などだという事に安心感を持たせ、現状の違和感を薄めるように。「寂しくはありませんか…?一般的とされている、夫婦の営みは日々1時間から2時間程度は必要。十分に取れていないんじゃないですか…?触ってもらっていますか…?彼の手に…。」聞き方によっては十分なセクハラ発言。しかし穏やかな口調、そして夫が信頼を寄せる上司、という職権を隠れ蓑にしながら問いかける。肩を撫で、ブラ紐を衣服越しに感じながら。【ありがとうございます。こちらは173㎝中肉中背よりも引き締まった体つき。
...省略されました。