喧騒の一夜が明け、当日の開店準備の為、酒場の扉を開ける老爺。掃き掃除を終え顔を上げると、小高い丘の上に王宮が建っている。「王様か…あそこから街を見下ろす気分は、どうなんだろうな…おっといけない準備準備。」その時、店の奥を間借りさせている、美人の占い師が姿を現す。「おぉ〇〇。早いな。中まだ掃除終わってなくて。」薄く笑いを浮かべ、会釈をしながら店内の奥に入っていく〇〇。王宮の国王執務室「国王、この頃以前にもましてお盛んのようで(笑)」「何を言っとる、ヨハンセン…お主が宛がうからだろうが(笑)」「王国中の女と言う女は、老若・既婚未婚問わず王様のものゆえ。そういえばそろそろ王女(姫)様もお年頃でございますな。」「どういう意味だそれは?」「いえ、別に私からは何とも……王女様お綺麗で、お年頃になられましたから(笑)」国王と参謀ヨハンセンがそんな話を終え数刻後、国王執務室へ向かう一人の男。「国王より呼ばれて参った。お目通り願う。」そう言い身体をずらし、窓際の壁の前で物思いに耽り始める勇者。(この私が夢精とは…まだまだ修行が足らないようだ。)「これは勇者殿、今国王へ取り次ぎますので、しばしお待ちくだされ。」執務室のドア前を警備していた衛兵は、そう言うとドアを小さく開け中へ向かい声をかけようとするが、「国王様、お戯れを…およしになって……あっ…いや……だめ…だめですってば…こくおう…さま…だ…だめ…で…す。いやっ……そんな…とこ。」「いやいや言ってる割には、洪水になってるではないか…好きなんだろ(笑)」「だ…だめ…で…す。。あうっ…あっ…あんっ…」その声を聞き衛兵は一瞬<またか。>という表情を浮かべるが、「国王様、勇者殿が参られました。」と務めて冷静に声をかける。「きゃっ…」っという小さな声の後に響く衣擦れの音。それに被せるようにこれも小さな「ちっ…」という舌打ちが聞こえるが、つづいて「わかった、ちょっとまってくれ。」との声が流れてきた後、しばらくして「待たせたな。勇者殿をこちらへ。」との誘いが聞こえる。衛兵はその言葉を聞き、「勇者殿、お待たせいたしました。国王様の用意が整いましたので、どうぞ中へ。」薄く苦笑の表情を浮かべながら、ドアの前を一歩退き勇者を執務室の中へ誘う。「では失礼して。。」衛兵にそう声をかけ軽く頭を下げて、執務室の中へ入る勇者。「勇者殿、お呼び立てして申し訳ない、どうぞそちらへ。」数段高くなった場所にある椅子に座った国王は、入ってすぐにある椅子を指すように言葉をかける。国王の後ろにあるカーテンが少し揺れている。勇者が椅子の前に立ったのを確認して「どうぞ、お掛けくだされ勇者殿。」一言声をかけた後続けて「勇者殿を見込んでなんだが、〇〇山山頂の祠のそばに咲いているという青い百合の花と、祠の中にあるこれも真っ青な石を、取ってきてくれまいか。」「百合の花と石…ですか?」「ああ。どんなものかは、町にある修道院にいる、修道女が知っているでな…道案内も頼むといい。では頼んだぞ、話はそれだけじゃ。」そう言うと、立ち上がってカーテンの奥に消えていく国王。勇者はそれを見送ってから、執務室を出て王宮の後にし、町の修道院へ歩みを進める。勇者が王宮を出て、町の修道院に向かう準備をする為に自宅へ戻ったころ、〇〇山のさらに奥にある△△山山頂近くの洞窟<サキュバスよ、今年も〇〇山に青い百合が咲くころだな。><魔王様、そうでございますね。今年も人間共が取りに来ますかね。><あぁ、来るだろうな。あの百合には強壮の効能があるからな。人間共も強壮剤は欲しいらしい(笑)><今年も先に取ってしまいますか?><あぁ、勿論。。今年は別のものを植えといてやろうか(笑)><別のもの?><こちらにはあの百合に似た、別のものがあるだろうが。
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