イメプレ
1:無知病弱令嬢
投稿者:
サリーナ
◆yPwHPtuzPE
2024/02/25 19:43:48(usFLROVs)
削除済
2024/02/26 23:19:24(*****)
すみません、書き足し部分に気がついていませんでした。
その続きになります。
「これから…ですか?…なるほど、皆に祝福されるための結婚式ですものね。私たちには確かに必要のないものです。昼は体調が優れませんでしたが、今はだいぶ楽になっていますので、それでは、よろしくお願いします。」
少し深呼吸して軽く呼吸を整え、アレクの手を取り、ベッドから立ち上がった。
ネグリジェ姿に軽く上着を羽織り、廊下を進む。
下着の上に薄い絹布だけの格好だが、家族のように信頼しているアレクならば、特に気にならない。
「なんと…、それは、本当に…。アレク、貴方も辛かったのですね…。」
アレクの嘘の身の上話を聞き、簡単に信じ込んで、少し涙を滲ませる。
アレクの手をぎゅっと強く握り、歩きながら肩を寄せ、
「私などではその方の代わりにはなれませんが…、精一杯『妻』として頑張りますね。」
嘘に引っ掛けられ、経験があると信じ込み、アレクの思惑通り、より深くアレクに信頼を寄せてしまった。
24/02/26 23:35
(oeExL2f5)
申し訳ないです…少し物足りないと思い書き足してしまい、二度手間をとらせてしまいましたね。
礼拝堂は屋敷の奥まった所にあった…城の礼拝堂とは違い、小さな祭壇が置かれ神を模した偶像があるだけの質素なもの…それでも礼拝堂の中は特別な空気に包まれていた。
(何回来ても嫌なところだ…)
礼拝堂の中は綺麗に掃き清められており、神の前に2つのロウソクが火を灯している。
城では、サリーナのお父上に反省の意を示すために礼拝堂を掃き清めていたアレク…神など信じてもいないアレクにとって見せかけの奉仕活動で、それはこの屋敷でも行われていた。
その結果、サリーナのお父上からの信頼を得、ここでもサリーナからの信頼を得る一端となっていたのだ。
「少しここでお待ちください…準備をしてまいりますから…」
アレクの嘘の身の上話を信じ込みアレクの手をぎゅと握りしめ肩を寄せていたサリーナを留め置き、夫婦の契を結ぶ儀式の準備をはじめた。
礼拝堂にあるすべてのロウソクに火を灯し、手には2枚の紙を持ちアレクはサリーナを振り返った。
「サリ……ナ…様…」
アレクは言葉を失った…サリーナは、神の前にひざまづき祈りを捧げていたのだ。
何十ものロウソクの揺れる炎に照らされたサリーナは黄金色に輝き、白いネグリジェは天使の羽のように見えたのだ。
神など信じてもいないアレクだったが、女神が降臨したように思えた…それほどサリーナは美しかった。
「どうかしましたか?」そんなサリーナの声にアレクは我に返った。
(オレとしたことが…神なんかいるわけないのに…)
「い、いえ…何でもありません…お待たせして申し訳ありません…では…これから夫婦の契を結ぶ儀式をはじめましょう…」
アレクはひざまづいていたサリーナの手をとり祭壇の前へと…
「本来ならば神父様に立ち合ってもらうところですが…簡単に済ませましょう…神の前でこの紙にそれぞれ誓いの言葉と名前を…」
アレクはサリーナに手本を見せるようにペンで誓いの言葉と名を記した。
「私…アレク槌スノウはサリーナ槌フローレンスを妻として迎え命尽きるまで愛することを誓います…さぁ…サリーナ様も同じように…」
アレクは、サリーナにペンを渡した…サリーナは黙ったまま頷くと誓いの言葉を紙に記した。
「これで私たちは夫婦となりました…この誓いを記した紙は大切にしまっておいてください…」
いかにも正式な夫婦の契を結ぶ儀式のようだが、誰かの結婚式で見たことを真似たにすぎず、アレクにとってこの誓いを記した紙は保身のためのものでしかない…
「さぁ…最後に神の前で口づけを…でも…もしサリーナ様がお嫌ならばやめても構いませんよ…」
24/02/27 02:54
(9ZIeaTOl)
「これほど清潔に保つのは大変でしょう。アレクには本当に世話になりますね。」
屋敷の奥にあることもあり、時折しか訪れることができず、偶に来ては祈りを捧げていた礼拝堂。
しばらく来ない間も掃除が行き届いていることがすぐに分かり、アレクに微笑みかけ、感謝を伝えた。
(城でも確か、礼拝堂を清めていたと聞きました。やはり信心深い、真面目な性格なのでしょう。アレクが将来を誓ったという彼女のために、ほんの少しでも…)
アレクがせっせと儀式の準備をする背を見て、幸せ半ばにこの世をさってしまった(架空の)恋人のことを想い、そっと手を握り組み、目を閉じて祈りを捧げる。
(私の我儘のために、アレクに付き合わせてしまい、申し訳ありません。天にまします我らの父よ、どうか彼女に救いを…)
アレクが嘯いた架空の人物のために、祈りを捧げると同時に、準備が終わったようで。
目を開けると、アレクが驚いたように跪いたサリーナを見下ろしていて、目が合った。
「ええ、よろしくお願いします。なにせ、このようなことには疎く…、作法を教えてくださいますか?」
紙を手に取り、ペンを用いて、見様見真似で愛を誓う言葉を記していく。
「私、サリーナ・フローレンスはアレク・スノウを夫とし、命尽きるまで愛することを誓います…。これで、夫婦…なのですね。一生経験することがないと思っていましたので…、なんだか不思議な気分ですね。」
愛を誓う紙を丁寧に折り畳み、胸に抱き締めて、神像を見上げる。
儀式を終えた…と思い、感傷に浸っていたが、アレクの言葉を聞いて驚きの声を上げた。
「…え、えぇっ!?ぁ、く、くくっ、く、口づけ…ですか?」
目を見開き、半歩下がって口元を手で隠す。
動揺を全く隠せない姿を見て、嫌がっていると思われたのか、「お嫌なら…」と続けたアレクに軽く首を振り…
「い、いえ、嫌などではなく…。しかし、その…、万が一、ですが…。」
微かな風に揺れる蝋燭の火に灯されたサリーナの頬が桃色に変わっていき、歯切れ悪そうに目線を逸らしながら続けた。
「その、…赤ちゃんが、できてしまったらどうしましょう…。」
もじもじ、と恥ずかしそうに身体をくねらせながら呟いた。
アレクの反応を待っていたサリーナだったが、アレクはまたも目を見開いて驚いた様子。
「あの…?」と声をかけたところで、口づけでは子を為せないということを聞き、今度はサリーナが目を丸くして驚いた。
「なんと、そうだったのですか…!?物語の中では、口づけするシーンのみであり、愛の終着点で、女性としての最後の仕事なのかとばかり…。それでは、どのようにして子供は…。い、いえ、神の御前で、これ以上話が逸れるのはいけませんね…。それでは、失礼致します…。」
数歩近づき、ゆっくりと目を閉じる。
口づけなど、初めての経験で、シンと静まる礼拝堂に響き渡っているのかと思うほど、心臓が強く高鳴っていく。
少しつま先を上げて、背伸びし、アレクの唇に軽く重ねた…。
「…、ふふっ、キス…、してしまいましたね…。」
そのまま軽く倒れるようにアレクに体重を預け、悪戯に笑みをこぼした。
長い髪がふぁさっと広がって靡き、ローズの甘い香りがアレクの鼻腔をくすぐる。
(お父様達に内緒で、隠れてイタズラしているみたいで、少しワクワクしちゃいますね…!)
アレクが何を企んでいるのかも知らず、初めて悪さをした気分になり、アレクの胸元でクスクス笑っていた。
いえいえ、お気になさらず。
付け足しなどある際は遠慮なさらず、お気軽にどうぞ。
こちらも何かあればそのようにいたしますね。
24/02/27 20:02
(z4UUc9qd)
(おいおいマジかよ…キスで赤ん坊なんて出来るわけねぇだろうが…そんなこと村のガキでも知ってるぜ…)
神の前で口づけを…そんなアレクの言葉に目を見開き驚いたように後ずさったサリーナ…どうやら本気でキスで赤ん坊ができるものだと思っていたようだ。
病気のせいで縁談もなく結婚の儀式などを知らないのは当然かもしれないが、まさかここまで無知とはアレクも思ってはいなかった。
(だが…ここまで無知だと面白いことになりそうだな…)
アレクから説明を受け自分の認識が間違っていたと知りサリーナはアレクに近づき目を閉じた。
(な、なんだこれ…?唇がこんなに柔らかいなんて…)
サリーナと唇を重ねたアレクは驚きのあまり、キスをしながら目を見開いた。
街の娼婦の唇とはまるで違う感触…生まれや育ちの違いがこれほどとは思ってもいなかった。
これまで世話をしてきたが、サリーナの息を感じるほど近づいたことはない…サリーナの吐息はほのかに香るバラの香りのようだ。
(唇でさえこれほどなら…さぞかし身体のほうは…クククッ…楽しみだぜ…)
キスを終えたサリーナは、まるで親になるナイショで初めてイタズラを子供のようにアレクの真意も知らずにクスクスと楽しそうに笑っていた…
「サリーナ樣…これで契を結ぶ儀式は終わりました…これで私たちは夫婦となったわけですが…サリーナ樣は結婚をした初めての夜…初夜に摺るべきことをご存知ですか?」
24/02/27 21:33
(z9Ja6YRN)
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