イメプレ

＜紐だけど///でも履いたもんっ！＞


「ありがとう」

くるっと向き直って貴方に抱き着く。


「恭はお仕事するんだよね。その前に」

ぎゅっと貴方の腕を引き、いつも通りしゃがんだ貴方の唇に
触れるだけキスをする。

《紐じゃ寝ている間にほどいて裸になってそうだよなぁ(笑)まあ履いたんだから良い子だね。》

こんな風にしたら立派にお嬢様風で自分に自信がある男以外は気後れして声も掛けないだろう雰囲気の鈴香だった。くるっと向きを変えて抱き付き軽くキスをする鈴香。

『キッチンに昨日の道具や材料は鈴に分かるように並べてあるから。出来るよね？ちょっと仕事部屋に行くけど何かあったら呼んで。』

お菓子を作り始めれば鈴香は一人で出来るのを分かっていて。

『じゃあ、作業開始だぁ。チュッ』

今度はこっちからキスをすると鈴香はキッチンに、自分は書斎兼仕事部屋に向かった。

＜おはようございます。
恭平さんは今日はお出かけかな？＞


「うんっ」

貴方と別れてキッチンへ。
しかしその腕には忘れずにセバスチャンと貴方に買ってもらったエプロン。


「セバスは椅子から下りたらだめだよ？」

キッチンに連れて行くと汚れない様に、セバスチャンを椅子の上に。
自分はしっかりとエプロンを。

貴方の言う通り、小麦粉など普段キッチンの上の方に
置いてあるだろう物もしっかりと出してあり、
小さな鈴香が使いやすいようになっていた。

《鈴香さん、おはよう。台風は思ったより荒れず通過して、今は蒸し暑く、雲の多い天気です。昨日はゆっくり寝れましたか？今日も家に居ます。》

セバスチャンと新しいエプロンを抱えた鈴香。手を繋いで一緒に寝室を出てリビングで別れる。

『じゃあ、何かあったら呼んでね。もちろん合間に部屋に遊びに来ても良いからね。』

部屋に入るがドアは開けたままにした。リビングからクッキー作りを始めた音が聞こえてくる。

（さて、鈴香が呼ぶとしたらオーブンレンジの使い方が分からない位だろうか？）

部下に渡す資料に目を通しながらキッチンの音にも気を配った。

＜お天気悪いのは嫌だけど、恭平さんが構ってくれるなら
鈴香は嬉しいな＞


「よいしょ」

小麦粉やバターを混ぜたものを一生懸命こねている。
手に力を入れる為、時々小さくだがぴょんぴょん飛び跳ねている姿は
貴方も見たことないであろうもの。


「どの型でつくろうかなぁー」

貴方に買ってもらった色々な型。
何で型を抜こうか。
アヒル、ウサギ、星型。

何の形が貴方に喜んでもらえるだろうか。