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温泉紀行②

投稿者:恭子 ◆zxQvcr90Ks
削除依頼
2023/11/18 22:30:10 (bIbVu1vN)
某地方へと、ひとりで温泉めぐりの旅行をしてきました。
もともと私は大のお風呂好きなので、もはやこれも趣味のひとつのようなものです。
こういうサイトに投稿しているぐらいですから信じてもらえないかもしれませんが・・・
決してやましい目的で旅行してくるわけではありません。
純粋に温泉でのんびりするのが私は好きなのです。

続きはレスの中に入れます。
初めにお断りしておきますが、期待していただくような過激な内容ではありません。
長文を苦にしない人だけに読んでいただけたらと思います。
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2
投稿者:恭子 ◆zxQvcr90Ks
2023/11/18 22:32:32    (bIbVu1vN)
とても長くなると思いますので、区切りのいいところまで書いたらその都度このレス内に続きを入れていくかたちを取ります。
ただ、昔とは違って・・・そういう長文の体験談を投稿しても、まともに読んでくれる人がはたしてどれぐらいいるものなのか、今の私には正直まったく見当がついていません。
割に合わないなあと感じたら、途中でも黙って筆を折るつもりです。
そのときはごめんなさい。

それから、私は自分で自分を美人だと思っています。
そういうことを書けば自画自賛だと批判されるのはわかっていますし、もちろん普段の生活の中でもそんなことを自ら口にすることは決してありません。
でもこれは体験談ですから、そういう正直な自分の心のうちもありのままに書いていくつもりです。
ではでは。


某地方へと、ひとりで温泉めぐりの旅行をしてきました。
もともと私は大のお風呂好きなので、もはやこれも趣味のひとつのようなものです。
こういうサイトに投稿しているぐらいですから信じてもらえないかもしれませんが・・・
決してやましい目的で旅行してくるわけではありません。
純粋に温泉でのんびりするのが私は好きなのです。

2泊3日の行程でした。
場所がわかるようなことは、あえて書きません。
飛行機を降りてからは、自分でレンタカーを運転しての温泉地めぐりでした。
1日目から順調に2か所の温泉地に立ち寄って・・・
旅を満喫していた私です。

ビジネスホテルに宿泊しました。
翌朝、早起きして2日目の始まりです。
日の出より前にチェックアウトした私は、2時間ほどかけて最初の目的地に向かっていました。
景色は完全に山の中です。

(明るくなってきた・・・)

爽やかな秋晴れの一日を予感させる夜明けになっていました。
目指していた地点に到着します。
野原のような駐車スペースに車をとめました。
そこからはさらに数十分、徒歩で進んでいかなければなりません。

(空気が澄んでる)

誰もいませんでした。
トレッキング気分で、とぼとぼ歩いていきます。
どきどきしました。
だって、向かっているそこは・・・
この旅で唯一の、野湯だったからです。
整備された温泉施設とは違いますから男女の別など望めませんでした。
事実上の混浴です。

(どきどきどき)

正直、混浴は望んでいませんでした。
冒頭にも書いたとおり、よこしまな気持ちなどまったくない旅だったからです。
でも、そこの野湯には入ってみたい・・・
そのジレンマの結果が、こんなに早朝の訪問になった理由でした。

それでも、
(もし人がいたらどうしよう)
せっかく苦労してここまで訪ねてきたのに・・・
人がいたら、回れ右して帰る?

(はるばる来たのに)
(それはあまりにも悔しすぎる)

でも、
(やっぱり)
混浴になるのはちょっときつい・・・

不安な気持ちを抱えたまま、
(どきどきどき)
反面それが非日常感と相まって、どこかわくわくしてしまうのも事実です。
なだらかな山道を歩き続けました。
やがて、目的地にしていた野湯へとつながるひらけた川の場所が近づいてきます。

(あれだ)

到着しました。
小さな川のすぐ間際です。
積石のような輪囲いで、川の流れが堰き止められているところがありました。
うっすらと湯気が出ています。

(よしっ、大丈夫)
(誰もいない)

こんなにもあけすけな感じの場所で、本当にいいんだろうかって気分でした。
あまりの心もとなさに、
(うわあ、まる見えだ)
誰もいないとわかっていても、ちょっとひざが震えます。
でも、間違いなく無人でした。

(ついてる)
(早く来た甲斐があった)

湯面を覆うように大量の落ち葉が浮いています。
そばに置いてあった網を使って、お湯の表面からすくい取りました。
2度3度と繰り返してあらかたきれいにします。

(どきどきどき)

今のうちでした。
脱衣場なんてありません。
完全に野湯でした。
周りを気にしつつも、素早くはだかになります。
脱いだ服はナップザックとともに、ひとまとめにして地面に置きました。

(どきどきどき)

女の私が、こんなところで正真正銘素っ裸です。
朝方のひんやりした空気に触れたまま、乳首が痛いほど突起していました。
おそるおそるお湯の中に入ります。

「じゃぼっ」
(ふうーーー)

意外にも、お湯は思っていたより熱めでした。
ここまでけっこう歩いてきたこともあって、格別の気持ちよさです。
ただし、あまり深さがありませんでした。
せいぜい胸までお湯がくるかどうかといったところです。
かなりからだを傾けないと肩まで沈めることはできません。

(気持ちいいー、最高ー)

どんな景色なのかを具体的に書くのはあえて控えますが、なかなかのワイルドな見晴らしでした。
お湯につかったまま、
(温泉、最高。。。)
強張った関節を伸ばします。
しばらくそんな感じでくつろいでいました。

(そうだ)

せっかくだから、
「ざばっ」
お湯から上がってナップザックを開けます。
コンパクトデジカメを取り出しました。
人がいるときだったら完全にマナー違反だとは思いますが・・・
どうせ誰もいませんから、お風呂の全景を写真に撮ります。
自分だけの旅の記念でした。

「ぴぴっ・・・ぴぴっ」

「ざぼん」

またお湯につかります。
そうこうしているうちに、少しのぼせてきました。
この後ももうひとつ別の温泉地を訪ねる予定なので、あまり疲れるわけにはいきません。
そろそろ行こうかなと思った矢先、
(あっ)
こっちに来る、ひとりの人の姿が目に入ってきました。

(うわ、まじか)
(男だ)

一瞬にしてからだが硬直してしまう私です。
反射的に両手で胸をおさえていました。
肩までつかるためにだらしなく寝そべり加減になっていた姿勢を戻します。

どきどきどき、
(やばい、やばい)
どきどきどき・・・

この野湯を訪ねてきたと思われる、50過ぎぐらい(?)の男性でした。
お湯の中にいた私に驚いて、目を疑わんばかりの表情をしています。
幸いにも紳士的な人でした。
目が合ってしまった瞬間、軽く会釈だけして・・・
その後は、お互いに相手の存在を無視するかのような空気感になっています。
でも、それはあくまでも表向きでした。

どきどきどき、
(恥ずかしいよ)
どうしよう・・・

意識せずになどいられるはずがありません。
私は、遠くの景色に目をやっているふりをしていました。
服を脱いでいるそのおじさん・・・
パンツを下ろすと、お〇んちんがぼろりんとまる見えになります。
そして、
「じゃばっ」
お湯に入ってきました。

(どきどきどき)

胸を手でおさえたまま、無言でうつむいている私です。
気まずいなんてものではありませんでした。
見知らぬ男性とふたりっきり・・・
お湯に入っているとはいえ、どちらも真っ裸です。

(どうしよう)
(出るに出られないよ)

お互いがお互いに平静を装ったまま・・・
おじさんも明らかに私のことを意識しているのが伝わってきていました。
それはそうでしょう。
80歳のおばあちゃんと混浴になっているのとはわけが違います。
同じお湯にいるのは、自分よりはるかに年下の女でした。
それも、一見してファッションモデルのように容姿端麗な『彼女』です。

(どきどきどき)

いつまでもこうはしていられない・・・
行くしかない・・・出るしかない・・・

早くあがるに越したことはありませんでした。
時間が経てば経つほど余計に出づらくなるのは目に見えています。

(なるべく平然とした様子で)
(そっけなく、さっさと)

なんでもないような素振りを貫き通すしかありませんでした。
だってここは、
(野湯なんだから)
恥ずかしいけど何もやましいことなどないのです。

どきどきどき・・・

(あっち向いてて)
(こっち見ないで)

えーい、あがれ・・・
「ざばっ」
お湯の中から立ち上がりました。
積石のいちばん低いところをまたいで湯だまりから出ます。

(ひいいいん)

すっぽんぽんの自分が恥ずかしすぎて、思わず両手で胸と股をおさえていました。
平然を貫くはずだったのに・・・
そのタイミングでおじさんと目が合ってしまって、
(嫌あああああ)
内心たじろいでしまいます。
だからといって、またお湯に戻るわけにもいきませんでした。
本当はひざがガクガクになっている自分の気持ちを奮い立たせて・・・
はだかのまましずしずと荷物のもとに歩み寄ります。

(ひいいいい)

さっきおじさんのお〇んちんが見えてしまったのと、今度はまったく逆の立場でした。
自分のナップザックのところで、湯だまりに背を向けて立っている『彼女』・・・
ちょうどおじさんの前、
(嫌ああ、イヤあああ)
たったの3~4メートルしか離れていないこの近さです。
そう思った瞬間、私の中でタガが外れていました。

(あああ、私は・・・)
(悪くない)

あの年齢ですから、きっと結婚している男性でしょう。
ねえ、おじさん・・・

(奥さん以外の女のはだか)
(最後に見たのはいつ?)

ザックの中からタオルを出しました。
すっぽんぽんの後ろ姿を向けたまま、ささっと簡単にからだを拭きます。

(恥ずかしいよう)
(あああ、見ないでえ)

脚を拭こうと前屈みになった瞬間・・・
細身のお尻が思いっきり左右に開いて・・・

(おじさん、ほら、ほら)
(この子のあそこが見えてる!)

滅多に見られないよ・・・
見知らぬ女性のこんな格好・・・

(ひいん、見ないで)
(見ないでえ)

ささっと脚を拭き終えると同時に、パンツをはいていました。
タオルを手に取ったまま振り返ります。

(しかもこんなに可愛い子)
(モデルみたいにキレイな女)

それまでの沈黙を破って初めて声を発したのは・・・
まだブラをつけていない私のほうでした。

「〇〇温泉って」
「ここから車でどれくらいかわかりますか?」

「あー、いちど〇〇〇に戻ってから」
「そこから1時間ぐらいかな」

私の胸はあまり大きくありません。
いわゆる『貧乳』というやつです。
紳士的に平然と振る舞っているおじさんですが、その目線は正直でした。
それこそ、
(嫌ああ、嫌ああ)
舐めるような目で私の貧乳を凝視しています。
じろじろ見ている男の前で、そのコンプレックスのおっぱいを出したまま・・・
屈辱感でいっぱいでした。
内心、あまりの羞恥に顔から火を噴きそうになっている私です。

(そんなに見ないで)
(恥ずかしいよ。。。)

平然とブラをつけながら、
「それほど遠くないですね、ありがとうございます」
なんでもない素振りで微笑みを返す彼女・・・
そんな堂々とした非日常の自分に、本当は興奮していました。

(あああん、恥ずかしすぎる)
(もう無理・・・)

服を着て身なりを整えます。
ナップザックを背負いました。
早く行かないと、演技にぼろが出てしまいそうです。

「おさきに」

最後の一瞬まで胸のどきどきがとまりませんでした。


(続く)
3
投稿者:k ◆yHIyV2nk0o
2023/11/18 23:36:38    (GH/AwurE)
恭子さんっ!いつもながら最高です!
昔からホント大好きです。
素晴らしい文才ですね。
4
投稿者:kawa001
2023/11/19 03:21:48    (JXNdq1Mx)
恭子さん
続きが気になりますね
また同じ男性と出会いがあるのですか?
5
投稿者:   031825
2023/11/19 06:24:18    (VHSHTnij)
恭子さんの非日常を楽しみにしております。出逢う方たちに流されているように錯覚させ、さりげなく誘導されます。想像の斜め上を行くいやらしい展開は、緊張と緩和の連続。投稿を読むことに甘い中毒を覚えるようになりました。
6
投稿者:(無名)
2023/11/19 07:53:04    (ftgB3c/C)
ひとまず2回抜きました。どうなるのかな?
7
投稿者:OK
2023/11/19 08:05:02    (EyXpLL7G)
投稿楽しみにしていました。
今の時期、混浴でなくても温泉いいですね。

タガがはずれてしまう、、、ふっと訪れる恭子さんのその心の変遷に、
私もドッキンドキ、ワクワクしちゃいます。
このおじさんも美女が一人入っている温泉によくすっとは入れたなあ~、
きっと内心ドキドキしてたと思いますよ。

続きがありそうで、今週はワクワク感いっぱいの週になりそうで、
うれしいです。

8
投稿者:(無名)
2023/11/19 09:54:44    (ftgB3c/C)
うーん早起きしすぎて続き来る前に追加でもう2回1作目でシコってしまった
一旦出かけるか
9
投稿者:白玉 ◆/yaf3Y1ry2
2023/11/19 10:43:34    (/nv/ARjS)
投稿ありがとうございます。

長文大歓迎です。

恭子さんの的確な場面描写に加えて、
詳細な心理描写により、鮮明に情景が浮かび
とても興奮させられます。

続きが楽しみです。

10
投稿者:恭子 ◆zxQvcr90Ks
2023/11/19 17:14:46    (7XDyx8Kl)
おじさんを残して、野湯を後にした私・・・
山道に戻ってきても恥ずかしさに顔が火照りっぱなしでした。
本当は、
『嫌あーっ、男に見られたー!』
そんなふうに大声で叫びたいぐらいです。
胸のどきどきがとまりません。

予定を変更していました。
そのままさらに山奥に向かって歩いていきます。
しばらく行って、休憩できそうな場所をみつけました。
ナップザックをおろします。
あんなことの直後だけに、ものすごく気持ちが高揚していました。

(どきどきどき)

男の人がいたのに、
(はだかであんなに堂々と)
あああ、私・・・

(泣くかと思った)
(すっごく興奮した。。。)

小岩みたいなところに腰かけます。
一気に10歳も若返ったような気がしていました。
青く澄んだ遠い空・・・ゆっくり流れていく雲・・・
自分とはなんの縁もゆかりもない土地で、ぼーっと秋空を見上げます。
最高の気分でした。
誰にも迷惑なんてかけてない・・・
だけど、背徳的な感情の昂ぶりで胸がいっぱいです。

(もういちど・・・もういちどだけ・・・)

爽やかな朝の空気に五感が磨かれていくような気分を味わいながら、ひとりで佇んでいました。
30分ぐらい時間をつぶしてから立ち上がります。

(今ならできる)
(もういちど、さっきと同じことを)

引き返すように、再び同じ野湯に歩いていきました。
気をつけるべき点は、ただひとつ・・・
そこに男性がいた場合、紳士的な人なのかどうかは必ず見極めなければなりません。

(どきどきどき)

湯だまりが見えてくる場所の手前で、わきから藪に分け入りました。
どうしても事前に状況を把握したかったのです。
もしさっきと同じおじさんがまだいるようなら、
(さすがにそれはまずい)
そのときは諦めてそのまま立ち去ろうと決めていました。
首を伸ばすようにして遠目から確認します。

(大丈夫、あの人はいない)

完全に人が入れ替わっていました。
さっきのあのおじさんはもういないけれど、今は違う男性が3人いるのが見えます。

(どきどきどき)

藪から山道に戻りました。
3人は・・・ちょっと多い・・・
だけど、ぱっと見た感じでは全員が高齢の男性だったような印象です。

(あの年齢なら)
(だいじょうぶ)

高齢でも実際にここまで歩いてきてはいるのですから全員が健脚なことに疑いはありませんでした。
それなりに体力もあるのでしょう。
でも、明らかに『お年寄り』です。

どきどきどき・・・

(とりあえず)
(行ってみてから判断しよう)

どきどきどき・・・

野湯へとつながるひらけた場所に出ていきました。
やはり、1,2・・・3人・・・
下手すると、みんなもう80歳近い?
かなり高齢のおじいさんたち3人組がお湯につかっています。

(えー、どうする)
(すごい高齢・・・)

本当は、入るともう心の中で決めているくせに・・・
いちおう頭の中で葛藤するかたちだけはとって、自身の理性を説き伏せます。

(だいじょうぶだよ)
(この人たちなら危険はない)

どきどきどきどき・・・

3人と目が合いました。
私は、その場で立ちすくんでしまうふりをします。

ずっと歩いてきてようやく到着したのに・・・
男の人がいるから、とてもじゃないけれど入れない・・・

そんな演技をしていました。

(どきどきどき)

完全に戸惑ってしまっている『彼女』のことを、黙ってみつめている3人です。
足がすくんでいることを見透かしたかのように、
「あー、こんにちは」
ひとりが口を開きました。
・・・ここでは、あえて標準語に直して書いていきます。

「だいじょうぶ、だいじょうぶ、俺たちジイさんだから」
「気にしなくていいから大丈夫だよ」

気を遣うように、やさしく声をかけてくれていました。
そう・・・この人たちも『表向き』では。

(う・・・)

すぐに気づいた私です。
このおじいさんたち、高齢だけど私を見る目がいやらしい・・・

(どきどきどき)
(どきどきどき)

控え目な性格だとわかるように、逡巡するふりを続けます。

「せっかく来たんだから入っていきなさい」
「心配ないから」

その言葉に背中を押されたかのように、小さくうなずいてみせました。
ナップザックをおろして、シャツとチノパンを脱ぎます。
ああ・・・
(おじいさんたちの目)
けっこう露骨・・・

(うぅぅ、いやだ)
(3人とも絶対にすけべじじいだ)

見たいんだ・・・
年寄りなのに、女のはだかが見たいんだ?

(よかったね)
(キレイな女が訪ねてきて)

もじもじしながらブラのホックに手をかけて、外すと同時に左腕で胸を隠します。
3人の視線に耐えられず背を向けていました。
右手だけを使って、下着のパンツを脱ぐ私・・・
胸と股を手で隠したまま振り返ります。

(ひいいん、超見てる)
(恥ずかしいよ)

「あ、あ、あんまり見ないでください」
「なんか、は、恥ずかしいです」

謙虚な性格そのままに・・・
手のひらで必死に隠しながら、3人の前で死ぬほど恥じらってみせました。
顔が『かーっ』と熱くなったまま、
(ひいいいん)
積石をまたいで湯だまりに入ります。

(あああん、やばい)
(超エロじじい)

「あ、あ・・・なんか」
「やっぱり、は、恥ずかし・・・」

そこからは質問攻めでした。
会話の内容はあえて割愛しますが、個人的なことまで突っ込んでどんどん聞いてきます。
戸惑っておどおどしてみせる彼女・・・

「い、いえ・・・まだ結婚なんて・・・」
「いえ、混浴なんて初めてです」

本当のことを言う必要なんてありませんでした。
東京のデパートで化粧品売場に勤務していると、大嘘をついている自分がいます。
話の流れの中で年齢も30歳だと偽っていました。

「は、恥ずかしい」
「もっと離れてください」

楽しそうに話しかけてくるおじいさんたちですが・・・
若い女性との会話に夢中になって、私を囲む距離がどんどん狭まってきてしまっています。

(ああん、近いってば)

あまり深さのない湯だまりでした。
ぎりぎりで湯面の上に出てしまっている胸を、ずっと手のひらでおさえている『彼女』です。
はだかなのにこんなに近づかれたら・・・
そんなふうに、ちょっと泣きそうになっているふりをしました。

(ああ、やっぱり私だめ)
(耐えられないかも)

「あー、ごめんごめん」
「こいつら遠慮ないからなあ、怖かったよね」

おじいさんたちは・・・
それぞれ積石の平らなところに腰かけたり、またお湯につかったりを繰り返しています。
前を隠す人などいませんでした。
老いた茶色いお〇んちんが細長く垂れ下がっています。

「俺たちみんな、カミさんに先立たれちゃってるからさ」
「若い子とお風呂に入れて嬉しいのよ」

私は、お湯につかったままでした。
のぼせてきたふりをして、
「ふー」
かなりの頻度で深い息をついてみせています。
昔やったことのある『のぼせて貧血のふり作戦』を頭の中で思い描いていました。
もし本当にこの場でそれをやったとしたら・・・
その恥ずかしさは、さっきのおじさんのときの比ではないとわかっています。

(どきどきどき)

「あんたみたいな美人さん」
「男が寄ってきてしょうがないんじゃないの?」

(どきどきどき)

そういう下世話な問いかけには反応しないふりをしました。
明らかにのぼせてきている顔で、
(どうする・・どうするの、本当にやるの?)
恥ずかしそうに身を縮こませている私・・・
混浴しているという過度の緊張で、一気に具合が悪くなってきている表情を装います。

「デパートの化粧品売場なんて言ったら」
「看板娘みたいなもんでしょう」

「そうだよな、そうだそうだ」
「お嬢さんキレイだから間違いない」

何度も深い息をつきながら、つらそうにうつむいていました。
おじいさんたちの会話を無視しておきながら・・・
心の中では、
(もっと言って・・・美人さんって言って)
ものすごく自尊心をくすぐられている自分がいます。

(もっと言って・・・)
(ほら、ほら・・・こんなにキレイな女なんだから)

羞恥心で、お湯から出るに出られなくなってしまっているかわいそうな彼女でした。
ちょっと涙ぐんでいるふりを装います。

(かわいそう)
(泣きそうになってるよ、この子)

勇気を出して混浴に挑戦してしまったものの・・・
そのことを心底後悔している様子の、内気な『美人さん』がここにいました。
半べそになりかけている、そんな女を演じている自分が快感でなりません。

「わかるわかる」
「看板娘って感じだわー」

「じゃあ、ちょっと肩だけ抱かせて」

「あ、自分だけ」
「何やってんだおまえ」

あまり望まない展開でした。
私は、からだにふれられたりするのは本当に嫌だからです。
でも我慢しました。
このシチュエーションを手放すなんて、いまさら考えられません。

「代われよ、おまえ」
「なんだよ自分ばっかり」

代わる代わる私の横にからだを寄せてきては肩を抱くジイ様たち・・・
どさくさ紛れに、
(ぃ・・・ゃっ)
腕や背中を撫でまわされていました。
お湯にのぼせたまま、気が弱くてうつむくことしかできない女になりきります。

(なにさわってんだよ)
(この子、嫌がってるだろ)

自虐的な気持ちがわきあがっていました。
まだ独身だというこのお嬢さんに、思いっきり赤っ恥をかかせてやりたくなります。

「やめてくださいっ、失礼します」

立ち上がって、
「ざばっ」
両手で股間をおさえながら湯だまりから出ようとしました。
露わになった若い女の胸に、ジイ様たちの視線が痛いほど突き刺さります。
そんな恥ずかしい状況なのに、
(あああ・・・)
お湯からあがると同時によろよろと崩れ落ちてみせていました。
数歩と行かず、その場でぺたんと座りこんでしまいます。
すべて演技でした。

(ああああ、こんな格好で)
(恥ずかしい)

「おい、どうした」

すっぽんぽんのまま、のぼせてへたりこんでしまっている『彼女』・・・
白髭のジイ様がひとり、
「ざばっ」
お湯からあがって声をかけてきます。

「大丈夫か」

(ひいいい、来なくていい)
(お湯の中にいてよぉ)

全裸のまま寄り添われる恥ずかしさで、頭の中が真っ白になりそうでした。
あとのふたりは湯だまりからは出ないものの・・・
お湯の中を間際の積石のところまで近づいてきて、すぐ横から私を見ています。

(この子は悪くない)
(不可抗力なんだから)

視線の定まらない目で、地べたに座りこんだまま首をゆらゆらさせていました。
涙をにじませながら、
「はあ、はあ、はあ・・・」
苦しそうな息をしてみせています。
かわいそうに、3人もの男性の前でおっぱいが露わなままの彼女・・・

「おい、しっかりしなさい」
「のぼせたのか」

本気で心配してくれているわけではないのが明白でした。
その平坦な口調の端には、どこか若い女のことを見下しているような傲慢さがあります。
そっけない口ぶりで、
「あー、湯あたりしたんだろ」
あからさまに彼女の胸を見まくっている、にやけ顔のジイ様たち・・・

「はあ、はあ、はあ」

(ああん、恥ずかしいよ)
(おっぱい見ないで)

ひとりだけぴったりと私に寄り添っている『白髭』のジイさんが曲者でした。
白々しく声をかけながら、
「だいじょうぶかあ」
無遠慮に背中や肩をさすってきます。

「すみ・・ま・・せ・・」

ああああ、私・・・
素っ裸なのに、
(この人たちに謝ってる)
かわいそうすぎる・・・

「顔色悪いなあ」
「立てそうにないか?」

まるで悲劇のヒロインにでもなったかのような、被虐の興奮を抑えられませんでした。
上から目線なこのジイ様たちを喜ばせてあげたくてなりません。

(美人の看板娘で)
(もっと目の保養する?)

へたりこんだまま、からだをねじろうとしてみせました。
つらそうに眉根を寄せながら、
「服・・・ふく、を・・・」
自分の服のところへ行きたがっている素振りの彼女・・・
ゆらゆらとようやく両ひざ立ちになったところで、貧血症状に襲われるふりをします。

「ぁ、ぁ・・・」

立ち上がることができずに、
「ひんけつ・・ひんけ・・・」
両ひざ立ちから『べたっ』と、両手を前についてみせていました。
なんとか耐えようと、そのままこらえているふりをします。

「はあ、はあ、はあ、はあ」

一糸まとわぬ姿のまま、四つん這いも同然でした。
すぐ後ろの湯だまりには、雁首そろえて私を見ているふたり・・・
人目をはばかる余裕すらなく、
「はあ、はあ、はあ」
ちょうどお尻がそのふたりに向いてしまっています。

(かわいそう)
(この子、かわいそう)

こんなに間近で、まさに特等席でした。
どれだけ口ぶりが不遜だろうと、どうせ実害のないお年寄りたちです。
そんな後ろのふたりを喜ばせてやりたい一心でした。
見るからに奥ゆかしいこの子に、思いっきり恥をかかせてやります。
朦朧となるふりをしました。

「はあ、はあ、はあ」
(イヤああ、イヤああ)

体重を支えるのもつらそうに、
「はあ、はあ、はあ」
ひじを折って、両腕そのものを地べたにべったりつけてしまいます。
被虐の快感に脳みそがとろけそうでした。
気の毒なぐらい女の部分が後ろにまる見えです。

(こんな格好)
(イヤあ、イヤあ)

「まったくしょうがねえなあ」
「キレイなお嬢さんが」

(あああん、恥ずかしい)
(死ぬ・・・死ぬ・・・)

余計なことをしてくるのは、私の横に寄り添ったままでいる白髭のジイさんでした。
必要ないのに手を添えてきて、
「大丈夫だよ、だいじょうぶ」
私の背中や腰を撫でています。

(あああ、もう!)
(さわんなってば)

それでも演技を続けていました。
地べたにべったり両腕をつけたまま、かなりつらそうな彼女です。
かたちだけ介抱のふりをしている白髭の声掛けにも、
「すみ・・ま・・・せ・・」
まともに反応できずにいるふりをします。
ジジイに腰を撫でられているのに、謝り続けている憐れな女がここにいました。

「すみ、ま・・せ・・」

ついには彼女のお尻にまで、ぴたんぴたん手のひらをあてている白髭ジジイ・・・
儲けものとばかりに、
(あああ、馬鹿・・・)
何度もしっかと手で掴んでは・・・
その感触を確かめています。

(ひいいん、やめて)
(はだかなのに)

屈辱の極みでした。
化粧品売場に勤務しているという女のすべすべしたお尻です。
無造作に掴まれるたびに、
(いやんいやん)
すぐ後ろから見物しているふたりの視線が気になって・・・
恥ずかしくて泣きそうに興奮しました。

(いじわる、意地悪。。。)
(見ないでえ)

恥ずかしすぎて気が狂いそうです。
半ば朦朧とした女を演じながら、脳内にどばどば快感があふれ出ていました。
とはいえ、
「すみ・・ま、せ・・・」
たとえ背中やお尻であっても、さわられるのは嫌でたまりません。
耐えられませんでした。

(ばか・・ばか・・・)
(セクハラじじい)

まだふらふらのふりをしてみせながら、
「はあ、はあ、はあ」
上半身を起こします。
白髭の手が、ぱっと私から離れていました。

「すみ、ま・・・せ・・・」
(恥ずかしいよ・・・恥ずかしい・・・)

素っ裸のまま、よろよろ立ち上がります。
お股の割れ目さえ隠せていない、すっぽんぽんの美人さんでした。
もう立ちあがっているのに、
「大丈夫か、立てるか?」
白髭がにやにやしながら私の腕を取ろうとしてきます。
もう本当は、今すぐにでも走ってこの場から消えたいぐらいの『私』でした。
でもそんなことをしたら、すべてが演技だったとバレてしまいます。

「大丈・・夫です、だい・・じょう・・・」

ふらつきながらからだを拭く私・・・
3人の視線を感じながら、
(早く・・・早く逃げたい・・・)
怪しまれないように最後まで具合悪そうに服を着てみせていました。
ザックを背負ってから振り向いて、ものすごく気まずそうな表情になってみせます。

「ご迷惑・・・を、おかけし・・ました」
「すみ・・ません・・・でした」

(さよならジイさんたち)
(長生きしてね)

最後まで内気そうな素振りのまま、その場を後にしました。
車をとめている場所へと急ぎながら、
(ひいいん、最高・・・最高・・・オナニーしたい・・・)
興奮を抑えられません。
からだが震えていました。
大胆で恥ずかしすぎる自分に脳みそがとろけてしまいそうです。

(ああああ、我慢できない)
(オナニーしたいよう)

旅行の目的が、非日常のどきどきを求めるモードに完全に変わった瞬間でした。
やっぱり私、
(このどきどきが好き)
こういうのは旅先じゃないとできない・・・

(私は、悪くない)
(誰にも迷惑かけてない)

車に乗り込んで、すぐにエンジンをスタートします。
次の目的地にしていた〇〇温泉へとハンドルを切っていました。


(続く)
11
投稿者:トウコ   touko-an
2023/11/19 18:36:22    (4TfdIpja)
お久しぶりです
この中に登場してくるジジイ達、うらやましいやら腹立たしいやらで
その場にいなかった自分悔しいです
でも、私なら状況に乗じてのぼせたふりをしている恭子さんに
濡れタオルをかけたりあるいは自分の着てきたTシャツを水に濡らして
恭子さんにかけて介抱してると思います。
もちろんわたしはどこも隠さずに
ちなみに、私は脱毛してツルツルです
自分のスケベ心と露出趣味の両方を満足させる良い機会と思ったことでしょう
付け加えるなら充分に過激だし、
私の妄想の中ではおそらく実際よりもっと過激です
この続きを楽しみにしています

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