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牧村涼子、36歳

カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ノンジャンル 官能小説   
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1: 牧村涼子、36歳
投稿者: ふう
久しぶりに晴れ渡る青空を見上げ、自然と笑みが溢れる。この国では青空が見えないことが常なのでもう慣れはしたけれど、やっぱり晴天は気持ちがいい。

涼子が海外のこの国に出向になって3年が経ち、食べ物が不味いとの噂も当てにならないことを知った。フィッシュ&チップスは嫌いではない、
ベーコンとポテト、玉子を使った日本で言うところの定食に当たる料理は、庶民に昔から愛される味はとても気に入っている。それを食べたあとのコーヒーが涼子は好きだった。

都市部は石造りの建物が残り、田舎へ足を伸ばせば長閑な風景が広がっている。そんな国に来て時は瞬く間に過ぎ去り、日本の本社に引き戻されることになった。

来たばかりの頃は日本食が恋しくて、堪らなかった。もちろんこの国でも日本食レストアはあり、そこで食べられはするけれど、とても高いのだ。
ラーメン一杯が日本円で三千円以上もするのだから気軽に食べられないし、それでいて期待したほどの味ではないことも珍しくない。なのにこの国の人は本当の味を知らないからか、それでも美味しいと高いお金を支払って食べるのだから気の毒だった。

海外のこの地に来て日本との違いを、涼子は思い知らされたことがある。それは映画に規制がないことだ。つまり濡れ場などで恥部がぼかす作業がされておらず、丸見えなのだ。

ある日、何気なくある映画を観たときだった。
若者同士が音楽のライブを通して出会ってことあるごとに情事に及ぶという、ヒューマンスドラマやラブストーリーとは程遠い内容に肩透かしを食らった気持ちにさせられたのだ。

それよりも頻繁にセックスの場面が映し出され、思わず席を立とうと何度思ったことか知れない。
それをしなかったのは、観客は皆普通に観賞をしていたからだ。文化の違いといえばそれまでだけれど、物議を醸す作品だったと知ったのは後になってからのことだった。

というのもこの作品は俳優同士が実際に性交をしており、ペニスの出入りが実際に映し出されていたからだ。情事はベッドの上だけではなく様々な場所で行われ、クンニリングスもフェラチオをするシーンも如実に映し出しているではないか。

俳優たちは誰もが知る一般的な作品にも出演をしている人達であり、決してポルノ俳優ではないといいのに………。

演じる女優の口から現れる唾液で濡れたペニスの生々しい姿。女優の下半身に顔を埋める俳優が舌や口を使う描写、そして結合シーン。

俳優の上に乗った女優のお尻を俳優の両手が持ち上げ、上下させるたびに粘液で光るペニスが現れては、女優の性器の中へ消えていく。

何回かに一度は女優が背中を反らせ、顎が持ち上がる。同じ女ならばあの反応が演技からくるものかそうでないものなのか、分かってしまう。
あれは本当に感じているからだと、涼子は確信して観ていた。

フェラチオのシーンでは実際に射精をする場面まで映し出され、勢いよく白い精液が飛び出すところまで目にさせられていた。

生まれてから他人の情事など見たこともなく、ましてやアダルト作品など目にしたこともない涼子はショックを受けていた。この国の異国文化に触れてそれを愛し、食の違いも受け入れられたのにこの違いは何なのか。

けれども涼子はもう30を過ぎた女性であり、それなりに経験のある大人でもあった。
表面上は周囲の人たちに合わせてなに食わぬ顔をして、内心の嫌悪感を隠すだけの度量はあった。
それに涼子も女性なのだ、嫌悪感を抱くだけではなく、本音をいえば心のデリケートな部分をくすぐられなかったわけではない。

ここ数年というものこの地に来て、ご無沙汰なのだ。この地で出会いがなかったわけではない。
スレンダーでありながら女性らしい魅力を見せるボディラインを、パンツスーツに浮かび上がらせる涼子。程よくカットされた髪の毛は緩くウェーブがかかり、後で纏められる程度の長さで見る者に清潔感を漂わせてもいる。

シャツブラウスのときは第二ボタンまで開けて、快活な印象を与え、それなりに美人なのだから異国とはいえ男性の目に止まらないわけがない。
涼子が受け入れなかったのはこの地を離れるときがきた時、別れが辛いと思ったからだ。だから深い仲になりたくなかったのだ。

バスルームで身体を洗うとき、夜ベッドに入ったとき、胸や下半身に自らの手を伸ばすこともしばしばある。けれど自分で慰めることが虚しくなって、やめてしまうのだ。女の自分にだって性欲はある、それを開けっぴろげにしないだけなのだ。

この映画のように、官能的になれたら…。

女性の涼子には俳優たちの性欲の結合部よりも、肌を合わせ舌を絡め合うシーンや、俳優たちが見せる表情やその時の声、息使いに心が揺さぶられていた。

過去に体験してきた自分に重ね合わせ、膣の中を埋め尽くすペニスの感触やその感覚。何もかも忘れさせる、あの目眩く快感を思い出させた。
つるりとした見た目をしていても、舌触りは肉感のあるペニスの亀頭。下半身に顔を埋められて死にそうなほど恥ずかしいのに、堪らなくいいあの行為。すべてが脳裏にフラッシュバックする。

こんな作品だとは知らなかったとはいえ、偶然に観てしまったことにあんまりだと思わずにはいられなかった。

そして涼子は3ヶ月後に期日を迎え、同僚たちに見送られて帰国の途についた。


海外に出向になる前は当たり前だったのに、帰国してから一ヶ月経っても通勤ラッシュの満員電車には未だに慣れないでいた。そうだ、こんな感じだった。よくもこんな毎日を送っていたものだと今更ながら、思わずにはいられない。出向先のあの国が、今では懐かしいと涼子は眉間に皺を刻むのだった。

そんな涼子が異変を感じたのは、それからわずか数日後のことだった。
自分のお尻に誰かの手が、明らかに触れてきていた。涼子は誰ともわからないその手を触れられるたびに払い除け、その攻防はしばらく続いた。

身動きはままならなかったけれど振り返り相手を睨みつけることはできる、怖かったけれど憤りが上回っている。涼子が身体を反転させようと、動いたときだった。涼子の前には自分よりも背の高い男性が2人が立ち、壁になっている。そのひとりが前を向いたまま片方の手首を抱え込まれ、もう一人に空いていたもう片方の手首を同じように抑え込まれてしまった。

何が起こったのか理解が追いつかず、パニックを起こしかけた涼子に魔の手が忍び寄る。
今までよりも露骨にお尻を撫でる手が前に周り、パンツのボタンを外すとファスナーを下げはじめたのだ。涼子が腰を捩って抵抗を見せても、それは虚しい努力に過ぎなかった。

形の良いお尻を浮かび上がらせるタイトなパンツはゆっくりと剥がすように途中まで下げられ、白い肌にはっきりとした黒いショーツが、熱気の籠もる満員電車内の空気に触れる。

誰ともわからない男の手がそこに触れると前側はレースのザラザラした感触が、指先に自己紹介をしてきた。その隙間は細かなメッシュになっているようで、下の毛の混雑ぶりが伝わってくる。

必死に身動きを試みようとする涼子は男2人に両腕を抑え込まれ、手首から先の指を開いたり握ったりをすることしか出来ないでいる。その2人の広い背中を睨みつけ、今まさに下着の中へ侵入する背後にいる3人目の男の手を噛みつかんばかりに見るしかなかった。

不意に涼子の肩がピクリと跳ね上がった。
その両肩には力が入り、やがて首を竦めては顔を俯かせて周囲を伺うように首を動かして、縋る場所が見つからなかったように再び俯いてしまった。

ショーツの前を膨らませて蠢きを見せるその中では、手首を曲げた男の手が人差し指と薬指を使って両岸を開き、中指の指の腹を当てて盛んに敏感な急所を揺さぶっている最中だった。

カットをされてはいるものの程よく伸びている、そんな縮れた毛が男の指の股に絡みつく。その心地よさを覚えながら憤慨したように、勃起した蕾をあくまでそっと撫で回し続ける男。

抗う力を奪われていく自分が、涼子は忸怩たる気持ちを噛み締めながら逃げ切れない感覚に支配されていく……。

時おり下がる男の中指はとろりとした粘液を捉え、蕾に塗りたくる。必死に声を押し殺す涼子は途切れとぎれの鋭い吐息を吐き出しながら、お尻の途中でだらしなく留まるタイトなパンツを揺らす。

刺激に耐えられず腰が落ちそうになると男は指を温かな壺の中へと沈め、関節をわずかに曲げて壁を撫でるように前後に揺り動かすことにシフトする。

反応の良いところを探し、力の加減を相手に合わせ器用に出し入れを繰り返していく。入口を時おり締めてくる反応、すっかり大人しくなり緩く長い吐息を出すようになったことから、男には相手が虜になっていることが手に取るように分かって口の端を吊り上げていた。



理由が分からなかった。
例えるならば真水が海水に少しづつ入れ替わり、自覚のないまま抗うことを忘れてしまっていた。
望まない男の手で感じさせられ、理屈とは次元の違うところで従わざるを得なかった。

それは口にもしたくない、快感という魔性の感覚にほかならない。
男は空いたもう片方の手でパンツをお尻の下までずり下げ、ショーツも下げていく。こんな公共の場の空気に決して触れることのない、涼子の白い下半身が露わになった。

そのことに気付けても涼子には成す術はなく、忙しなく下半身の指を動かされながらも首を振って必死に拒絶を示したつもりだった。なぜなら自分のお尻に熱を帯びた何がが押し付けられていたからだ。

次の瞬間、入口から中へと押し広げられる苦痛を覚え、ゔぅっ……っと息が詰まった。それは途中まで少しづつ迫り来ては下がり、男に腰を引き付けられて全てが収まっていた。

子宮の入口に接触される久しぶりの感覚に、涼子はやっと長い吐息を吐き出しだ。男は直ぐには動かずに意図的にしているのか、ペニスに力を込めたようにピクンっ…ピクンっと動かしてくる。

まるで逞しさを誇示するようでもあり、認めたくはないけれど、女としての涼子を高揚させるには十分だった。

この期に及んで成す術がなかったとはいえ受け入れてさしまった後悔、道徳心と自尊心が最後の悪足掻きをし、それに自らの欲望が対峙する。もうこうなってしまえば人目に晒されることは恐怖であり、誰かに気付かれるのは耐えられない。

絶対に気づかれるわけにはいかない………。

岸壁から豪華客船が離れるように、子宮の入口から男のペニスが下がっていく。露出した涼子の腰の肌の両側を男がそれぞれの手で掴み、半分ほど後退しては前ゆっくりと前進を繰り返し始める。

滑らかな壁を伝い来るペニスが、ここ数年忘れていたあの感覚を呼び起こしはじめた。
滑らかで柔らかく、身体が溶けてしまいそうなあの感覚。涼子は揺り籠で揺られるかのような甘味に目を閉じて、前に立つ男の背中に身を預けた。

その壁のような広い背中に熱い吐息を吐きかけ、ゆったりと頭を持ち上げては首を後に反らさんとばかりに顎が持ちがる。

下半身では涼子の壺から半分外へと出てきた男のペニスが、深々と中へ潜り込むところだった。
電車の騒音も密集する人々の息使いも涼子の耳には入らなくなり、ただゆっくりと前進と後退を繰り返す滑らかな快感が全てだった。

男の目に映る涼子の背中はスキーのジャンプ台のように緩やかなカーブを描き、男を楽しませていた。涼子は気付いてはいなかったけれど、異国で観た無修正映画のスクリーンの中で情事にふける男女、その女優が俳優の身体の上で見せた快感に酔う姿。背中を反らしながら顎を持ち上げるその姿そのものだということに。

そう、奇しくも男によってペニスをゆっくり出し入れされて酔いしれるという意味では同じだった。急がず慌てず堪え性のない相手では味わえない、味、涼子は相手が痴漢だということも今この時だけは忘れ、身を預けた男の背中に縋りつきながらスーツの生地を握りしめる。

自分はなんて女なのと卑下しながら、この後のことを考えると怖くて考えたくなかった。それを打ち消すように、心を麻痺させる快感の波が打ち寄せてくる。

やがて涼子の腰の両側を掴んでいた男の両手は、ブラウスに場所を移していく。息も絶えだえのようになっている涼子のブラウスのボタンを、2つ外すのはさして難しいことではなかった。

涼子は外資系企業に勤めており、外国人の同僚は沢山いる。下着が表に響くことを嫌う保守的な日本人とは違い、文化の違う彼らは日本人ほど気にはしない。だからわざわざトップスの下にインナーなど身につける女性は稀なのだ。

涼子も海外勤務を経ていつしかその為だけにインナーを身に着けなくなった。人前ではアウターを脱がなければいいだけなのだから。今となってはこの場の痴漢には有利に働いた。ブラウスの下はいきなりブラジャーなのだから。

上下がお揃いのレースが設えられ、肌が透ける部分のある黒のブラジャーは海外勤務をしているときに購入したものだった。良くも悪くも涼子の胸はCカップであり、巨乳好きの男には物足りないかもしれない。けれどこの男は大きさよりも形を重要視をする美意識があった。

背中のホックを外すことなく上にずらし、両手に包み込む。張りも十分、男の好みでしかない。
何より男を喜ばせたのは、乳首が大きいことだった。男が引いた腰を涼子のお尻に密着させる。
少しだけペースを早め、涼子の吐息が途切れて息を飲むことが増えてきた。

指の間から飛び出た小指ほどの乳首が指の股に挟まれ、硬くなったその首の方向を変える。指の腹で触れると急に腰を引き、ここも弱いのだと白状をする。感度もよくスタイルもいい、気の強さがありながら快感には正直……なんて女だと男は興奮を覚えた。

人目を気にして最小限に身悶える涼子を観ているうちに、もっとめちゃくちゃに感じさせてやりたいと残酷な気分なる。後のことを考えて胸にブラジャーを戻し、ブラウスのボタンも止めてやる。

再び腰に手をやるとこの人が密集する中で、できる限界まで腰の動きを男は早めていった。



水面を漂うような穏やかで濃密だった快感が突如勢いを増して、涼子に襲いかかってきた。
激しいというには断然足りず、普段ならば物足りないと感じたかもしれない。
けれどもスローペースで十分に感じさせられ続けた身体は敏感になり、ペースを少し早められただけで涼子は堪らなかった。

前にいる男のスーツを皺になるくらい強く掴み、立っていられそうにないのに貫く男によって強制的に支えられる、涼子は操り人形だった。

このままでは、耐えられない……。

だめ、もうだめ………。


思考が停止して、視界が真っ白になった。
記憶の片隅に子宮の入口で、ペニスが何度も脈動していたように思う。


縋り付く男の広い背中のスーツにはメイクが薄っすらと付着し、涼子の唾液でその部分だけ色が濃くなっていた。
 
2026/09/28 22:47:42(xCer4ohs)
2
投稿者: ふう
人生にはおもいもよらない事がある。
ある事に気を付けようとすればするほど墓穴を掘ってしまう、理不尽さが時にはある。

車の運転時にカーブに差し掛かる手前で、スピードを落とすのは当然のこと。
カーブを曲がるときは無意識に進む先に目線を向けるものだけれど、迫りくるカーブの外側を見続けてしまうと、自分の意思に反してそちらに吸い寄せられてしまうように。

確かに人肌を欲してはいた。
生理の周期で高まる時期でもあったけれど、それが30歳を過ぎて痴漢を引き寄せる理由だったのだろうか。

あの出来事の気持ちの整理は3ヶ月が経った今になっても、折り合いはつかなかった。この歳になってこともあろうに痴漢に遭うなんて、そして人で密集する電車内で挿入までされたなんて……。

恐怖と羞恥、焦燥と忸怩たる思い。憤り、そして
それらを凌駕する快楽を受け入れてしまった自己嫌悪と罪悪感が涼子の胸の内に重く居座っていた。

エリート街道を歩いてきた道のりは、決して平坦だったわけではない。自分なりに努力をしてきた自負はある。両手を拘束された時点でなぜ声を上げられなかったのか、それはあんな満員電車内で何をされるかわからないという、そんな恐怖心からにほかならない。

そしてパンツスーツの下だけを下着もろとも途中まで下げられ、お尻を出しだ状態で犯される姿。
そんな姿を不特定多数の人の目に曝されるなんて耐えられなかったし、大事になれば職場にも知られてしまう。

当局には事情聴取を受けて根掘り葉掘り聞かれ、洗いざらい話さなければ行かなくなる。あの忌まわしくろくでもない官能の果に快感に酔わされ、
オーガズムに導かれたことを思い出しながら……。


どういうわけなのかあの出来事を経験してからというもの、電車内で痴漢の被害に遭うようになっった。もちろんあんなに酷いことにはならないけれど、緊張して身体が動かなくなる。パンツスーツだろうが涼子が抵抗しないと見るや、遠慮なく下半身を弄れてしまう。

もっと若くて可愛い女性は沢山いるというのに、自分の何が痴漢を惹きつけるのか涼子には分からなかった。




この日の涼子は、緊張していた。以前から決まっていた仕事で、ある企業の人材集めのための講演を依頼されていたのだ。会社員としての心得であったり、必要とされる人材になるためにはどうあるべきか、人生の先輩として話は任せられている。

いざその場に来てみるとパイプ椅子が並べられた正面が一段高くなり、教壇が作られていた。
聴衆者からはある程度の距離が開けられているのは、有り難かった。
1時間ほどの長丁場になるからか机と椅子が用意され、机は立派だけれど、椅子が見るからに心許ないように見える。涼子が椅子の高さ調節のために座ってみると、調節するダイヤル状のつまみが壊れて取れてしまった。


それを手に涼子が呆然としていると、先方は慌てふためきだした。それは当然のことで準備不足が祟っているだけでなく、開催時間がもうすぐそこまで迫っていたからだ。涼子は立ちっぱなしでいいと言ったのに、中小企業であるがゆえにつまらない威厳を見せたいらしく、代わりの椅子を探すと言って聞かないのだ。

それで差し出されたのは社長室から持ってきた、無駄に座り心地のいい豪華な代物である。
まず背もたれが高く、角度がありすぎる。
次いで座り心地の良すぎる座面は低すぎて、机の高さとあまりにも合っていない。これでは涼子の顔は机の上に顎が乗るように見えてしまう。

頭を抱える相手方の担当者は、とんでもないことを提案してきたのだ。先に誰かを座らせて、その膝の上に座ってはどうかと。確かにそれならば高さは合うけれど自分は女性で、人を膝に1時間も座らせる苦行に耐えるのは同じ女性とは思えない。

案の定抜擢されたのは学生時代に何かスポーツに勤しんでいたのか、立派な体格をした若い男性だった。どう見ても入社して1〜2年の社員にしか見えず、困り果てた表情のまだ20代前半の若者である。上司に命じられれば、断ることは彼としても難しいだろう。

こんなことは受け入れられないと、断って帰ることはできた。失礼にもほどがあるではないか。
それでも涼子は踏み切れなかったのは先方があまりにも必死であり、若い彼も仕方がないとはいえ涼子に恐縮しながらも気遣ってくれたからだ。
そんな彼らを無下にはできず、涼子が断れば影響は少なくないと容易に想像ができたから……。

走行するうちに傍聴者たちが会場に、集まってきた。気不味さと抵抗感はあったけれど、涼子は腹を決めた。すでに椅子に身体を横たえるように座る彼の膝に腰を下ろし、挨拶わ皮切りに説明会は始められていった。

同じ位置に座り続けて彼は痛くないだろうか、気になって仕方がない。だから涼子は体感的に10分置きに座る位置をずらし、お尻をわずかに移動させていた。ところが座面に角度がありすぎて深い位置から動けなくなり、前側にいけなくなってしまった。

涼子の体重は軽いとはいえ、50キロ近くはあるのだ。そんな中、涼子はお尻の下の異変を察知していた。若いとはいえ彼も男性なのだ、これは彼が男性としての生理現象だと、涼子は自分に言い聞かせながら話を続けなければならない。

それは硬く逞しく、涼子のお尻に押し潰されていて申し訳なくて、せめて時おりお尻を浮かせて位置をずらすことに努めるしかない。
そして異変はさらにエスカレート……いや、彼はついに暴走をはじめていく。

いつものようにパンツスーツにしていれば良かったのに、少しでも柔らかい印象をとスカートを選んだのが間違いだった。
涼子がパンツスーツばかりを身に着ける理由は、動きやすいからだ。タイトスカートは嫌いではないけれど、動きが制限される。

フォーマルな場であまりフェミニンだったり華美になるなのは、涼子の好みではない。だから大人しめのフレアスカートか、タイトスカートに見えるラップスカートを揃えている。今日は明るめのスカートスーツ、ラップスカートを選んでしまっていた。

話を続ける涼子に後から伸びてきた彼の手が膝に触れ、一瞬言葉が詰まった。心臓が早打ちを始めだし、緊張で身体が強張った。ストッキングに覆われた肌を彼の指が滑るように撫で、やがて我慢ができないとでも言うようにスカートの中へ侵入をしていく。

こんな真似をされてもどうして自分は話を続けるために口を動かし続けるのか、涼子は自分でも分からない。あの満員電車の中で体験したときのように肌がひりひりする緊張感に震え、彼の手によって強張った両膝が開かれていく。

ラップスカートゆえにそれは可能であり、太腿の内側を彼の指が滑るように触れていく。何度か手を往復させていくうちに奥へと進み、やがて生肌との境界に指先が触れる。

パンストではないことが彼に伝わり、俄然やる気になったかのように脚の付け根まで到達したのは間もなくのこと。普通なら初対面の若者が触れることはあり得ない、女性が身に着ける薄い生地に指を這い回らせ、やがて溝を上下に往復させはじめた。

わたしは今どんな顔をしているのか、変に思われないようにそれだけを意識しながら涼子は口を動かし続けていく。身ぶり手ぷりを交えて時には情熱的に、基本的には女性らしく柔らかな印象を心がけて笑みすら浮かべて。

不意に頭まで電流のような感覚が走る。彼の指先が敏感なところに触れ、宝物を見つけたようにその部分に執着をし始める。彼の手は薄い生地を浮かせて中へと入り、肌を滑らせるように密林を潜り抜けていく。

恐れていた敏感な部分を通り過ぎ、その下へ伸ばした指先で濡れ具合を確かめるように動かす。
ひたひたと自分たちにしか分からない程度の水音を机の下から奏でさせ、涼子に激しい羞恥を覚えさせてくる。

潤む瞳を瞬きをすることで誤魔化し、溝を割って粘膜の上を撫でる彼の指にひたすら耐える。
水遊びはもう飽きたと言わんばかりに移動をはじめた指先が、涼子の膝を硬く閉じさせる。

滑らせるように蕾を撫でる彼の指の腹は、涼子を動揺させるには十分。水面に堕ちた羽虫が激しく波紋を作るように、涼子の中に甘味な感覚が否応なしに広がっていく。あの日の電車内とは異かなり今日は、沢山の目が涼子を見詰めているのだ。
震えそうな手を組むことで誤魔化し、詰まる言葉も間を開けることで効果的な演説に変えていく。

こんなことがあっていいはずがない、ではどうすればいいのか……。
理性と欲望を隔てる針が前者側に留まる中、あとどのくらい時間が残っているのかと、そればかりが気になる。そんな時に、彼の指が不法侵入をしてきた。

講師の話に耳を傾ける若者たちは、その涼子の美しい顔の眉と眉の間に皺が刻まれた瞬間に気付いただろうか。声のトーンがわずかに下がり、喋るペースも少し遅くなり、途切れがちになっていく。

一本だけだった彼の指は二本に増え、手の平を上に向けて前後にゆっくりと揺らす。決して話を中断させることはないように。憂いを帯びた涼子の目元は見る者に優しく映り、声のトーンも相まって穏やかな気持ちにさせていく。

涼子は今深追いしてはいけない甘味な味に舌鼓をうち、上気して赤くなった耳を髪の毛で隠しながら努めて鼻呼吸をすることを意識していた。
視線を下に向ければ太腿の間を指の股まで粘液で光らせた手を、絶えず動かす光景が平常心を乱そうとする。

深く甘い味が官能の世界へと足を引っ張ろうとする。爪を自らの手の平に食い込ませ、わずかな痛みで平静をなんとか装うことを継続する。
食事をするときに下品な食べ方をする者が、発する汚らしい咀嚼音。自らの体の一部から発するそれに似た音から、耳を塞ぎたくなる。

その音を耳にしながらもっともらしい講釈を並べるのだから、笑い話にもならない。そんな嫌悪感と裏腹に手放したくない快感が皮肉にも涼子を、現実に留めさせる。分からないように薄く開いた唇から緩く吐息を漏れ出させパンプスの中の足の指に力が籠もる。

目を閉じてこの場に突っ伏して、感じ入りたい。そんな欲求に抗いながら、動かす手のペースを落とさせようと片手を机から落とし、彼の手を抑える。分かってくれたのか、彼は一旦その行為を止めてくれた。

なのに話を続ける涼子をよそに、涼子のお尻をずらそうとする。長く同じ位置にお尻を落ち着けていたから、辛くなったのだと解釈して座る位置をずらした。それでもモゾモゾと何かをしている。
再び涼子のお尻の位置が、元の位置に戻される。

そしてスカートの中へ、彼の手が侵入してくる。
今は止めてほしいけれど、それを阻止したくても片手では彼の両手には叶わない。
次の瞬間、涼子はぎょっとしなければならなかった。

Vの字に開いた両脚は左右に開かれて、ラップスカートが上げられた自らの白い太腿の付け根からは、自分にはあるはずのない男性器が立ち上がっていた。

どうしろというの、ここでこうして喋りながら手であたしにしろと……?

でも、涼子の考えは自分でも甘かったと知ることになる。
下着が片側にずらされたかと思うと、お尻を少し浮かされたのだ。涼子はそれを誤魔化すために、あたかも座り直すかのように装って見せる。
そして「あっ……!」っと気付いたときには、もう遅かった。

着座に合わせてあてがわれた先端がするっと滑るように入り込み、あとは彼に腰を引き寄せられるようにして埋め込まれていた。さすがにくぐもった声が出はしたけれど、座り直す真似をしながら軽く咳払いをする。

異物感が膣の中を占領し、極めて落ち着かない。
涼子の体重が軽いとはいっても、ほぼ50キロである。その身体をやんわりと揺らすように、彼自ら腰を揺らしはじめた。

もちろんその程度では感じるには至らず、彼の指先が敏感な蕾を優しく叩きはじめる。包皮の上からでも涼子には確かな伝わり方があり、それをいつまでも続けられたらさすがに堪らなくなる。

ブラウスの下の肌には汗が滲み出し、刺激を生み出すほどの動きのないペニスが存在感を放つ。
子宮の入口に接触される感覚が変な気分にさせ、不思議なことに感じるべきポイントが反応をしめじ始めてきた。

そんな、嘘でしょ……。

肌に美容液がじんわりと染み込むように、少しづつ確かな感覚が湧き上がってくる。体重が上がるにつれて酸素が欲しくなり、呼吸が早くなる。
ぬっ……ぬっ……ぬっ……っと奥を押し上げながらも入口付近の気持ちのいい所も、指の腹で撫でられていたとき動揺に感じてくる。

涼子は片手で髪の毛に触れ、軽く直す仕草を見せる。下唇を噛んだり、机の上の上資料を意味もなく揃えてみたり、気を逸らすできる限りのことを試すが、ほとんど意味をなさない。

根元まで埋まった彼のペニスは、恐らく2センチほどの動きかしかない。涼子の粘液を纏って妖しく光り、女の業を貪るようにわずかに上下に動き続ける。

少しの水量でバスタブが埋まっていくように、時間をかけて少しづつ確かに積み重ねられ、そして追い詰められていく。

乱暴に胸を揉まれてしまいたい……。
もっといっぱい突かれたい……。
もう、めちゃくちゃにされてしまいたい……。

高まる性感が涼子の理性をぐらつかせて、膣道を収縮させる。
しなやかな涼子の口調、潤んだ瞳、柔らかな口調とは裏腹に握りしめられた華奢な手と必死な眼差し。
傍聴者たちは涼子の熱意と勘違いをし、胸を熱くさせていく。




………それでは、さんのご健闘を、心よりお祈りし
  ています……


拍手喝采を受けながら、机に突っ伏すように頭を下げる涼子。もう平静を装うのも、限界だった。
拍手の花吹雪を浴びながら下半身では彼が果てたことを告げる脈動を感じ、涼子はアンニュイな女の幸せを手にしていた。

若者というには年齢を重ね、熟女にはまだ遠く及ばない。言い換えれば若者の名残を残しながら、女としての魅力を見せはじめた女性。

内容はさて置きセックスの味を本当の意味で、知り始めたのかもしれなかった。
26/10/01 23:11 (OXH0zSqm)
3
投稿者: ふう
肌にあたる風が気持ちよく、川のせせらぎや鳥のさえずりが耳に心地いい。都心から1時間半ほど電車に揺られるだけで、風光明媚な土地が癒やしを与えてくれるなんて心が踊る。

涼子がこの地に旅行で訪れたのは秋のことで、色鮮やかな紅葉が目を楽しませてくれた。
宿の温泉も素晴らしく、料理も最高だった。小さな宿だけれどおもてなしの心が素晴らしく、女将の心遣いが印象に残っていた。



……こんな田舎ですから四季折々の景色は自慢なん
 ですよ……

……今度は夏にいらしてください、お祭りでお神輿
 が見られますから……



そんな話を女将はしてくれたのだ。謙遜していたけれど都会のように情報が少なく、自然があるから心和むのだ。料理だって岩魚の塩焼きや山菜を使った料理、ジビエのお肉はほっぺが落ちそうなほど美味しかった。

涼子は夏になったらまた訪れることを約束し、再び女将と再会を果たしたのだった。
久しぶりに会う女将は変わらぬ笑顔で涼子を出迎え、待ち焦がれていたかのように喜んでくれた。

出されたお茶で一息してから散歩に出掛け、昨年の秋に見た景色とは違う夏の勢いに溢れる緑に心を癒やす。強い夏の陽射しに川面は輝き、釣人が長い竿を出して何やら魚を釣っていた。あとで聞いてみたら鮎の友釣りなのだと、初めて知った。

宿に変えると温泉に浸かり、板前さんが腕によりをかけた心尽くしの料理に舌鼓を打つ。
山女魚の甘露煮や刺身こんにゃく、この時期にしかない山菜料理に牡丹鍋や釜飯。こんな贅沢をしていいのだろうかと思いながら、日頃の疲れを落としていった。


翌日は朝から身体が喜びそうな朝食に、日頃は朝ご飯など食べない涼子でも箸を、動かしてしまうのだから不思議である。
一度温泉に浸かってから予約していたところまで出向き、陶芸を初体験。出来栄えは焼いてみなければ分からないけれど、きっと味のある物が出来たはず。

それが終わると近くにある昨年も立ち寄ったお蕎麦屋さんで、冷たいお蕎麦で昼食とした。
途中で見かけた神社で手を合わせ、何やら賑やかな雰囲気に声のするほうを覗いてみるた。

そこには見事な神輿が引き出され、男たちがお祭りの準備に余念がなかった。
陶芸に夢中になっていたけれど、この旅行の目的は女将と再会することとお祭りを見ることだったのだ。今朝も女将にそのことを言われていたのにもかかわらず、開放感に浮かれてしまっていた。

涼子はこの日のために用意していたものがある。
宿に帰り、髪の毛をアップにして持参した浴衣を取り出した。下着はどうしようか、数十年前の親の代のように、わざわざ脱がならない時代でもない。それでもブラのストラップのラインが気になって、一応は着けずに着てみる。

肩から肩甲骨まで綺麗に見えるし、バストトップも目立はしない。さすがにショーツは身に着けたままにして、これもまた持参してきた下駄を履いて結局そのまま涼子は外へ足を踏み出していった。

やっぱりノーブラだと心許はない。巨乳でなくともCカップもあればしっかり揺れるし、布ずれで擦れる乳首が何となくむず痒い。
女であることの特権はそれなりにある。お洒落やメイク、この浴衣だってそうだ。

けれど男性にはない煩わしさだって、やっぱりそれなりにはある。ブラジャーを身に着けなければならないし、でもこれは下着のお洒落を楽しめるから、まだいい。一番はなんといっても生理だ。
それも毎月やってきて、数日の苦行が待っているのだ。そして、それだけではない。

男性にはない、おりものである。
身体の作りが違うとはいえ、生理が近付けばより厄介なのだ。気にしても仕方がないと大らかでいられる性格の女性もいるかもしれないが、涼子は時期が近づくと専用のシートを使用している。
下着を汚さなくても済むし、衛生的だからだ。

皮肉なことに乳首のむず痒さが、思い出させてくれた。もう習慣になっているからか特段に意識はしていないけれど、おりもの専用シートを着用している時点で、つまりは遠くない日に生理がやって来る前段階であり、そこには排卵期が含まれている。

粘り気が強い特有のおりものは分泌量が多く、だから専用のシートを着用するのだ。身体にも変化が現れ、涼子の場合は1つには肌感覚が敏感になる。自宅でノーブラで部屋着を着ていてもそこまで気にならないのに、やはりむず痒さを覚えるのはそういうことなのかもしれない。

我ながら自分の迂闊さに後悔しても仕方がない。気づけば周囲には地元の人らしき浴衣姿の女性もちらほら目についてきて、普段着の人に混じって甚平を身に着けた男性も季節を感じさせる。

そして威勢のよい男たちの声とともに、神輿を担いだ半裸の勇ましい姿が現れた。
出店や人々の喧騒、掛け声がその場の空気を盛り上げる。

日頃オフィスでスーツを身に纏い、働く涼子にはすべてが新鮮に映る。父親に肩車をされた幼子が目を輝かせ、綿菓子を頬張る小さな女の子が愛らしかった。

気づけば人並みに押された涼子は満員電車さながらの人の波に飲まれ、男の蒸せる匂いの最中に居た。それは地元の若い衆たちであり、いつの間にか前後左右見渡す限り半裸の逞しい肉体が、涼子を取り囲む状態にあった。

腰、お尻、太腿に否応なしに男の化身が擦り付けられ、胸が押し潰される。不意に誰かに腕を掴まれて、その集団の中から引っ張り出してくれた者がいた。

彼もまた半裸の出で立ちから地元の若い衆のひとりらしく、見ていられなくて助けたのだという。
まだ20代らしい若者で、勇ましい身体をしながら好青年らしい笑顔を見せている。


……お姉さん、観光客でしょ?


彼曰く地元の人なら祭人の中で揉みくちゃにはならないから、すぐに分かるという。
彼の目線で乱れた胸元を、さっと直す。ブラを身につけていないことを、分かってしまっただろうか。


……よかったらもう一つ神輿があるんだ、見てみる
 かい……?



彼によれば日を跨いで明日、担がれる神輿らしい。
あとで思えばなぜ、彼の口車に乗ってしまったのか。その時は祭りの雰囲気に浮足立っていたのかもしれない。


昼間にお参りをした神社の境内にある倉庫にそれはあり、堂々たる綺羅びやかさを見せつけるように、神輿は蹲っていた。


……すごいでしょ、この地で代々受け継がれてきた      
 んだよ……


それは人の肩の高さに収納され、そのまま担いで出せるようにされているようだった。
せっかくだから担いでみなよと彼に急かされ、こうやるのだと前後に並ぶ格好で肩に担ぎ、膝を屈伸させ雰囲気を醸し出す彼。

彼にならって涼子も身体を上下に揺らし、雰囲気を味あわせてもらう。
凄い、重そうだわ……肩は痛くないのかしら……
高ぶる気持ちで様々な思いを感じていると、彼の身体が不自然に近いことに気づく。

その場から逃げ出そうと思えばできたのに、身体が言うことを聞かない。緊張して強張る背中に彼の体温を感じ、お尻には明らかに硬いモノが当たっている。

イヤ……やめて……

そんな言葉が喉まで競り上がっているのに、乾いた喉からはかすれ声しか出てこない。
硬いものはお尻に押し付けられ、真ん中の溝に埋められるようにはまっている。

抵抗しない涼子を勘違いした彼は、前に回って浴衣の前を開け、魅力的な胸にむしゃぶりついつきた。すでに布ずれによる刺激と生理反応から硬くなりつつあった乳首を舌で転がされ、力を漲らせたように勃起していく。

舌先で弾かれては吸われ、思わず息を吐く。
やがてその場に膝をついた彼は浴衣の中に両手を入れて、ショーツを下げていく。
彼は張り付いた専用のシートをちらりと見て、涼子の足から抜き取った。

まるで神輿を担ぐように涼子の片足を肩に乗せ、女の芳香が漂うそこに顔を埋めてしまった。
涼子は肩に担いでいた部分に両手で掴まり、電気を流されたように身体を弾ませる。

彼は海中に揺れるもずくのような涼子の陰毛に鼻を埋めながら敏感な蕾に舌を走らせ、首を竦めたスッポンが顔を出すように、頭を覗かせる涼子の分身に舌先を震わせる。

息を短く吸っては止め、切れぎれに吐いては鋭く吸って、膝と腰をガクガクとさせる。
神輿を掴む涼子の手が汗で滑る。そのたびに掴まり直し、粘液と彼の唾液が混じった卑猥な音が織りなす鋭い快感に身体を踊らせた。

ついに耐えられなくなった涼子はその場にへたり込み、替わりに彼は立ち上がった。涼子の顔の前にはこん盛りと膨らんだ白いふんどしがあり、彼自ら分身を取り出す。

現れたそれは若さゆえに血流そのままに脈打ちながら、反り返っている。そんなものを目の前であからさまに出され、一度は顔を背けた。

でも何なのだ、汗と何とも言えない臭いが涼子を正面に向かせ、思わず凝視するそれを手にする。
誘われるように舌先を触れさせると、信じられないけれど夢中になって舌を這わせる自分がいた。

両手で持つそれを口に含み、何度も何度も………。
彼の息使いが怪しくなる。
止めた息を激しく吐き出し、呻いて耐えに耐え、涼子の口の中へ白い土石流を放った。

咳き込みそうになりながらも飲んだこともないのに精液を飲み下し、独特の匂いを鼻腔の奥に感じる。立ち上がらせられた涼子は背後に回った彼に浴衣を捲り上げられ、そこに圧力を感じた。

倉庫の扉は開け放たれたまま、遠くない距離に祭りで賑わう光景が涼子の目に映る。その景色が揺らぐのは身体が揺れているからで、両手で腰を掴む彼が腰を踊らせているから。

出しだばかりだというのに、有り余る彼の精力は留まることを知らない。
いたずらに激しく突くわけでもなく、一度放出して余裕のある彼はたちが悪い。

だって女を酔わせるには、十分だから。
涼子の視界がぼやけていく。

手が、足が、首が、背中が強張っていく………。
26/10/03 03:58 (2Vsm/IBz)
4
投稿者: ふう
肌に纏わりつく湿気、古い気の匂い、どこか厳格な雰囲気、男の汗の臭気。祭りに湧く喧騒からはさほど距離のない神社の境内。その社殿の近くにある扉が開け放たれた倉庫の中で、繰り広げられた若い男との情事。今は遠い昔の出来事のように思えてしまう。

まるで映画のストーリーのように思えるけれど、確かにあった現実。忙しく送る日々の中で記憶の片隅で少しづつ色褪せていく。

あんなことが頻繁に起こったら堪らないけれど、無機質な生活に馴染んで精力的に涼子は生きていた。特段に不満はないけれど、何かが足りない気がするのは尋常ではない体験をしてきたからだろうか。そんなことを車窓の外で流れ去る景色をぼんやりと眺めながら、電車の揺れに身を任せている涼子がいた。

部分的にカットがされて襟足に向けて長い、そんなヘアデザインは肩まで伸びたセミロングに変わった。程よく伸びた前髪は少し浮かせて左右に分けられ、いい意味で大人の女性として魅力を増して輝いていた。

あんなにパンツスーツにこだわっていた出で立ちも、スカートスーツを身に着けることが増えた。 涼子自身は気付いてはいなかったけれど、美しい花に蜜蜂が誘われるように男性たちの視線を集めるのも必然と言えた。

それでもこのご時世に痴漢に走る酔狂な輩は早々現れるはずもなく、また願望を抱いてはいても全てを失うかもしれない愚行を犯す勇気のある者もいなかった。

けれど何事にも例外はあり、切っ掛けさえあれば間違いは起こってしまうものなのかもしれない。

早くオフィスに出社して、コーヒーを飲みたい。
そんな渇望を抱く涼子の前に、ホームから人の流れに押されて一人の男性が流れ着いたのだ。

爽やかで清潔感があって、涼子と少しずれる形で真正面に立った彼はそのあまりに近い為に居心地が悪そうにしていた。ふんわりと香る女の匂いは男の中の何かをくすぐり、気持ちを落ち着かせるのに苦労をする。

涼子もまた自分よりも歳下、恐らく20代の半ばから後半であろうその男性が放つ男の匂いに、心は穏やかではなかった。少し顔を横に向ければ唇と唇が触れてしまうかもしれない至近距離に、胸の奥の鼓動が早鐘を打つ。

自然とガードするように両腕を胸の位置で固定して、防御壁を築く。肩と太腿が触れて体温が伝わり、自分の中の得体が知れない何かが身動きをする。手放しで喜べはしないものの、女として許容のできる相手として心に淡い潤いを感じる。

そんな出会いだった。

それからは何度となく電車内で彼を見かけるようになり、今までどうして気付かなかったのだろうと不思議に思った。そして近くに彼を感じるようになり、隣や自分の前後に感じることも増え、身体が触れるか触れないかという立ち位置になることも、必然的に起こるようになる。

まるで女子高生のように高鳴る胸をときめかせ、そのくせ顔には微塵も出さない。嫌な女になったのかな……と、涼子はそっと溜め息を漏らす。

ドキッとした。不意に彼の手が自分の指に触れ、でもそれは電車の揺れによる不可抗力だと知る。
彼は痴漢に間違われやしないかと焦ったようにして、涼子に済まなそうに会釈をしながら指先でこめかみを掻いて見せる。

紳士というよりは嘘のつけない人柄というのか、涼子は彼に感心を持つようになっていた。
けれどこれまでに歳下と付き合ったことはなく、恋心というには浅すぎる。

とりあえずは興味ということよね、興味……。

誰に言うわけでもなく、心の内で自分で自分に言い訳をしてみる。
そして再び身体が密集することが起こり、お尻の片側に彼の太腿の体温が伝わる。微量の嫌悪感、それ以上にときめきとは別次元のざわめきが胸の内を撫でていく。涼子はあえてその正体から顔をを背け、気づかぬふりをした。

肌が触れただけで条件反射をするだなんて、時期尚早も甚だしい。彼がそんな人ではないと信じたいし、反応してしまう自分が嫌で自己嫌悪に陥った。けれど女としての勘が働き、警鐘を鳴らす。

そしてその勘はやがて当たり、涼子の気持ちは打ち砕かれることになるなんて、このときはまだ思いもしなかった。




この日も清潔な下着を身に着け、身なりを整えていつも通りに自宅を出てきた。その日の仕事を終えていつもの時間の帰宅ラッシュに湧く電車へと乗車、いつもと同じ疲労を抱えて人の群れの中で見を落ち着けていた。

次の停車駅で人が入れ替わり、もう慣れ親しんだ彼が乗車してきた。話もしたことがないのに一歩ずれて隙間を開ける、お互いにそんなことをするようになっていた。

二人だけにしか分からない意思疎通が交わされ、今では暗黙の了解が成り立っている。
さすがに正面に立つのは身体の密着度から遠慮をしたのか、わざわざ背後に回る彼。

涼子としては彼の胸に収まるかのような形になる方が好きだけど、背後から包まれるようになるのも悪くないのかな……。そんなふうに呑気に構えていた。

背中と下半身に伝わる彼の体温が相変わらず心をざわめつかせるけれど、まだこのときまでは安心感があった。なのに彼もまた、ただの男だった。

存在感を見せ始めた彼の分身がお尻に本性を現し、お尻の溝へと収まった。涼子は動悸を覚えて身体が強張るのを感じ、こう思った。

あぁ、また始まる……と。

26/10/04 21:45 (BdCIHoMd)
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