肌にあたる風が気持ちよく、川のせせらぎや鳥のさえずりが耳に心地いい。都心から1時間半ほど電車に揺られるだけで、風光明媚な土地が癒やしを与えてくれるなんて心が踊る。
涼子がこの地に旅行で訪れたのは秋のことで、色鮮やかな紅葉が目を楽しませてくれた。
宿の温泉も素晴らしく、料理も最高だった。小さな宿だけれどおもてなしの心が素晴らしく、女将の心遣いが印象に残っていた。
……こんな田舎ですから四季折々の景色は自慢なん
ですよ……
……今度は夏にいらしてください、お祭りでお神輿
が見られますから……
そんな話を女将はしてくれたのだ。謙遜していたけれど都会のように情報が少なく、自然があるから心和むのだ。料理だって岩魚の塩焼きや山菜を使った料理、ジビエのお肉はほっぺが落ちそうなほど美味しかった。
涼子は夏になったらまた訪れることを約束し、再び女将と再会を果たしたのだった。
久しぶりに会う女将は変わらぬ笑顔で涼子を出迎え、待ち焦がれていたかのように喜んでくれた。
出されたお茶で一息してから散歩に出掛け、昨年の秋に見た景色とは違う夏の勢いに溢れる緑に心を癒やす。強い夏の陽射しに川面は輝き、釣人が長い竿を出して何やら魚を釣っていた。あとで聞いてみたら鮎の友釣りなのだと、初めて知った。
宿に変えると温泉に浸かり、板前さんが腕によりをかけた心尽くしの料理に舌鼓を打つ。
山女魚の甘露煮や刺身こんにゃく、この時期にしかない山菜料理に牡丹鍋や釜飯。こんな贅沢をしていいのだろうかと思いながら、日頃の疲れを落としていった。
翌日は朝から身体が喜びそうな朝食に、日頃は朝ご飯など食べない涼子でも箸を、動かしてしまうのだから不思議である。
一度温泉に浸かってから予約していたところまで出向き、陶芸を初体験。出来栄えは焼いてみなければ分からないけれど、きっと味のある物が出来たはず。
それが終わると近くにある昨年も立ち寄ったお蕎麦屋さんで、冷たいお蕎麦で昼食とした。
途中で見かけた神社で手を合わせ、何やら賑やかな雰囲気に声のするほうを覗いてみるた。
そこには見事な神輿が引き出され、男たちがお祭りの準備に余念がなかった。
陶芸に夢中になっていたけれど、この旅行の目的は女将と再会することとお祭りを見ることだったのだ。今朝も女将にそのことを言われていたのにもかかわらず、開放感に浮かれてしまっていた。
涼子はこの日のために用意していたものがある。
宿に帰り、髪の毛をアップにして持参した浴衣を取り出した。下着はどうしようか、数十年前の親の代のように、わざわざ脱がならない時代でもない。それでもブラのストラップのラインが気になって、一応は着けずに着てみる。
肩から肩甲骨まで綺麗に見えるし、バストトップも目立はしない。さすがにショーツは身に着けたままにして、これもまた持参してきた下駄を履いて結局そのまま涼子は外へ足を踏み出していった。
やっぱりノーブラだと心許はない。巨乳でなくともCカップもあればしっかり揺れるし、布ずれで擦れる乳首が何となくむず痒い。
女であることの特権はそれなりにある。お洒落やメイク、この浴衣だってそうだ。
けれど男性にはない煩わしさだって、やっぱりそれなりにはある。ブラジャーを身に着けなければならないし、でもこれは下着のお洒落を楽しめるから、まだいい。一番はなんといっても生理だ。
それも毎月やってきて、数日の苦行が待っているのだ。そして、それだけではない。
男性にはない、おりものである。
身体の作りが違うとはいえ、生理が近付けばより厄介なのだ。気にしても仕方がないと大らかでいられる性格の女性もいるかもしれないが、涼子は時期が近づくと専用のシートを使用している。
下着を汚さなくても済むし、衛生的だからだ。
皮肉なことに乳首のむず痒さが、思い出させてくれた。もう習慣になっているからか特段に意識はしていないけれど、おりもの専用シートを着用している時点で、つまりは遠くない日に生理がやって来る前段階であり、そこには排卵期が含まれている。
粘り気が強い特有のおりものは分泌量が多く、だから専用のシートを着用するのだ。身体にも変化が現れ、涼子の場合は1つには肌感覚が敏感になる。自宅でノーブラで部屋着を着ていてもそこまで気にならないのに、やはりむず痒さを覚えるのはそういうことなのかもしれない。
我ながら自分の迂闊さに後悔しても仕方がない。気づけば周囲には地元の人らしき浴衣姿の女性もちらほら目についてきて、普段着の人に混じって甚平を身に着けた男性も季節を感じさせる。
そして威勢のよい男たちの声とともに、神輿を担いだ半裸の勇ましい姿が現れた。
出店や人々の喧騒、掛け声がその場の空気を盛り上げる。
日頃オフィスでスーツを身に纏い、働く涼子にはすべてが新鮮に映る。父親に肩車をされた幼子が目を輝かせ、綿菓子を頬張る小さな女の子が愛らしかった。
気づけば人並みに押された涼子は満員電車さながらの人の波に飲まれ、男の蒸せる匂いの最中に居た。それは地元の若い衆たちであり、いつの間にか前後左右見渡す限り半裸の逞しい肉体が、涼子を取り囲む状態にあった。
腰、お尻、太腿に否応なしに男の化身が擦り付けられ、胸が押し潰される。不意に誰かに腕を掴まれて、その集団の中から引っ張り出してくれた者がいた。
彼もまた半裸の出で立ちから地元の若い衆のひとりらしく、見ていられなくて助けたのだという。
まだ20代らしい若者で、勇ましい身体をしながら好青年らしい笑顔を見せている。
……お姉さん、観光客でしょ?
彼曰く地元の人なら祭人の中で揉みくちゃにはならないから、すぐに分かるという。
彼の目線で乱れた胸元を、さっと直す。ブラを身につけていないことを、分かってしまっただろうか。
……よかったらもう一つ神輿があるんだ、見てみる
かい……?
彼によれば日を跨いで明日、担がれる神輿らしい。
あとで思えばなぜ、彼の口車に乗ってしまったのか。その時は祭りの雰囲気に浮足立っていたのかもしれない。
昼間にお参りをした神社の境内にある倉庫にそれはあり、堂々たる綺羅びやかさを見せつけるように、神輿は蹲っていた。
……すごいでしょ、この地で代々受け継がれてきた
んだよ……
それは人の肩の高さに収納され、そのまま担いで出せるようにされているようだった。
せっかくだから担いでみなよと彼に急かされ、こうやるのだと前後に並ぶ格好で肩に担ぎ、膝を屈伸させ雰囲気を醸し出す彼。
彼にならって涼子も身体を上下に揺らし、雰囲気を味あわせてもらう。
凄い、重そうだわ……肩は痛くないのかしら……
高ぶる気持ちで様々な思いを感じていると、彼の身体が不自然に近いことに気づく。
その場から逃げ出そうと思えばできたのに、身体が言うことを聞かない。緊張して強張る背中に彼の体温を感じ、お尻には明らかに硬いモノが当たっている。
イヤ……やめて……
そんな言葉が喉まで競り上がっているのに、乾いた喉からはかすれ声しか出てこない。
硬いものはお尻に押し付けられ、真ん中の溝に埋められるようにはまっている。
抵抗しない涼子を勘違いした彼は、前に回って浴衣の前を開け、魅力的な胸にむしゃぶりついつきた。すでに布ずれによる刺激と生理反応から硬くなりつつあった乳首を舌で転がされ、力を漲らせたように勃起していく。
舌先で弾かれては吸われ、思わず息を吐く。
やがてその場に膝をついた彼は浴衣の中に両手を入れて、ショーツを下げていく。
彼は張り付いた専用のシートをちらりと見て、涼子の足から抜き取った。
まるで神輿を担ぐように涼子の片足を肩に乗せ、女の芳香が漂うそこに顔を埋めてしまった。
涼子は肩に担いでいた部分に両手で掴まり、電気を流されたように身体を弾ませる。
彼は海中に揺れるもずくのような涼子の陰毛に鼻を埋めながら敏感な蕾に舌を走らせ、首を竦めたスッポンが顔を出すように、頭を覗かせる涼子の分身に舌先を震わせる。
息を短く吸っては止め、切れぎれに吐いては鋭く吸って、膝と腰をガクガクとさせる。
神輿を掴む涼子の手が汗で滑る。そのたびに掴まり直し、粘液と彼の唾液が混じった卑猥な音が織りなす鋭い快感に身体を踊らせた。
ついに耐えられなくなった涼子はその場にへたり込み、替わりに彼は立ち上がった。涼子の顔の前にはこん盛りと膨らんだ白いふんどしがあり、彼自ら分身を取り出す。
現れたそれは若さゆえに血流そのままに脈打ちながら、反り返っている。そんなものを目の前であからさまに出され、一度は顔を背けた。
でも何なのだ、汗と何とも言えない臭いが涼子を正面に向かせ、思わず凝視するそれを手にする。
誘われるように舌先を触れさせると、信じられないけれど夢中になって舌を這わせる自分がいた。
両手で持つそれを口に含み、何度も何度も………。
彼の息使いが怪しくなる。
止めた息を激しく吐き出し、呻いて耐えに耐え、涼子の口の中へ白い土石流を放った。
咳き込みそうになりながらも飲んだこともないのに精液を飲み下し、独特の匂いを鼻腔の奥に感じる。立ち上がらせられた涼子は背後に回った彼に浴衣を捲り上げられ、そこに圧力を感じた。
倉庫の扉は開け放たれたまま、遠くない距離に祭りで賑わう光景が涼子の目に映る。その景色が揺らぐのは身体が揺れているからで、両手で腰を掴む彼が腰を踊らせているから。
出しだばかりだというのに、有り余る彼の精力は留まることを知らない。
いたずらに激しく突くわけでもなく、一度放出して余裕のある彼はたちが悪い。
だって女を酔わせるには、十分だから。
涼子の視界がぼやけていく。
手が、足が、首が、背中が強張っていく………。
※元投稿はこちら >>