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1:密かな楽しみ~孝史と香奈~ 総合
投稿者:
自治厨
2009/04/09 02:05:36(fb/4vYbM)
投稿者:
自治厨
【11】
「好きだよ、香奈。」 「え?」 紗耶香が呟いた言葉がぼんやりとしか聞き取れなかった。 「今・・なんて・・?」 香奈は紗耶香に問いかけた。 紗耶香は、ハッとして香奈の方を見た。顔がみるみる真っ赤になっていく。 「・・え!?・・あ・・ほら・・ベッド無いじゃん?どこで寝てるのかなぁ って!?」 香奈は、慌てたように早口で喋る紗耶香を不思議に思ったが、多分自分の聞 き間違いだと思い紗耶香の問いに答えた。 「あぁ。ロフトがあるの。ここ。」 そう言って天井から伸びた紐を引っ張り、階段を下ろした。 「へぇ~!カッコいい~!ね?見てもいい?」 紗耶香は、興味深々で香奈の返事も待たずに階段を上り始めた。 香奈は紗耶香の後を追って階段を登る。 上を向くとスカートから覗く白く細い足が見えた。痣も黒子も無く、きめ細 かい白い肌、適度な筋肉がついた脹ら脛の上に柔らかそうな太腿、小さなお 尻にピッタリと張り付いたレースのついた白い下着。 同性から見ても、まるで絵に描いたような綺麗な下半身だった。 勿論、部活の着替えの時などで紗耶香の体を見た事はあるけども、あらため て見ても羨ましくなるような足だった。 「すごーい。あたしロフトって初めて見た~。」 先に上がった紗耶香は部屋の中を見渡していた。 「おお~。天井に窓がついてる~。いいなぁ~。」 無邪気にはしゃぐ紗耶香を見て、香奈は嬉しくなった。 「あ!あたし何か飲み物持ってくるね。」 香奈は、紗耶香にここで待ってるように促すと慌てて階段を降り、部屋から 出ていった。 香奈がいない間、紗耶香はロフトを見回した。 部屋の真ん中に背の低いベッド、隅には本棚が置いてあり、その上にはMP3プ レーヤーとオーディオシステムがある。 紗耶香は本棚の前にしゃがみ込んで綺麗に並べてある本を見た。 上の段には紗耶香が絶対読まないような文庫本がズラリと並び、下の段には 紗耶香もよく読んでいる漫画本が置いてあった。 紗耶香は自分の部屋を思い浮かべた。 3DKアパートの一室。 四畳半の部屋には、様々な家具やモノや衣服が散乱し、タンスの上には化粧 品やCDが無作為に置かれている。 「・・片付けなきゃなぁ・・。」 そう呟くと紗耶香は香奈のベッドに仰向けに寝転がり大の字になった。 それからうつ伏せになり、枕に頬をあて、シーツの端を掴んで目を瞑った。 「・・香奈の匂いがする・・。」 ガチャッ。 ドアの開く音がした。 紗耶香は跳び起きるとベッドの端に座り、捲れたスカートを直した。 「ごめんね。コーヒーしか無かったよ。」 そう言いながら香奈は、片手でコーヒーカップを載せたトレイを持って階段 を上がってきた。 「あ。いいよいいよ。」紗耶香は髪を後ろで束ねながら答えた。 香奈は部屋の隅から折り畳んだ小さなテーブルをベッドの側に用意すると、 その上にカップを載せてコーヒーを注ぎ紗耶香の前に置いた。 「で、相談って何?」 シロップとクリームをコーヒーカップの横に並べながら紗耶香に聞いた。 髪を括り終えた紗耶香は、コーヒーカップに口をつけながら話し出した。 「うん。実はね・・ほら、香奈のクラスに中村っているじゃん。中村光 輝。」 香奈は中村という男子を思い浮かべた。短髪の今風の髪型で背が高く結構カ ッコいい。クラスの中でも目立つ存在で、女子からのウケもいい。香奈はあ まり話した事は無いが感じのいい男子。 「中村くん?サッカー部の結構カッコいい人でしょ?」 香奈もコーヒーを啜りながら答えた。 「そ!中村君!実はね、この前さ・・告白されたんだ・・。」 「ええぇっ!!ホント!?」 香奈はそう答えたが、内心あまり驚かなかった。 紗耶香は、誰が見たって美人だ。本人がどう思ってるか知らないが、かなり モテる。恋愛話に疎遠な香奈の耳にだって紗耶香を好きな男子がたくさんい るという話は入ってくる。 紗耶香は香奈の目をチラリと見ると続けて話し出した。 「でね。その時さ、返事に困っちゃって、ちょっと考えさせてって言っちゃ ったんだなぁ。」 「どうすんの?紗耶香?」 「それを相談したいんだよぉ。」 「あ・・そっか・・ゴメン。」 香奈は、恋愛経験も少なく男子とのコミュニケーションすらウマくとれない 自分が相談役として助言出来るのだろうかと不安に思った。 が、やはり年頃の女の子らしく、恋愛の話には好奇心が断然湧いてくる。 「でさ。紗耶香はどうなの?その・・中村君の事・・好きなの?」 「ん~。ていうか、好きもなにも話したことも無いし、突然だったかんね ぇ。カッコいいなぁとは思ったけど・・。」 そう言えば、紗耶香とこんな話をするのは初めてだ。 香奈は思い切って聞いてみた。 「紗耶香は好きな人いるの?」 コーヒーを啜る紗耶香の動きが一瞬止まったように見えた。 紗耶香はコーヒーカップをテーブルに置くと、手を膝の上に下ろし、指を絡 ませながら下を向いてゆっくりと答えた。 「・・・うん・・・いるよ。」 紗耶香の頬と耳が真っ赤になっている。 普段の活発で男勝りで、一見今時の女子高生らしく派手に見える紗耶香と、 今ここで顔を真っ赤にしてうつむく紗耶香とのギャップがとても新鮮で、紗 耶香の心に一歩近づけた気がして、嬉しさがこみ上げてきた。 「でもね。多分・・ていうか絶対ムリなんだなぁ・・・。ね?香奈だったら どうする?」 「どうするって・・その・・好きな人を諦めて、中村君とつき合うか・・好 きな人を追いかけるかってこと?」 「うん。」 香奈は考えた。 紗耶香の好きな人が誰なのか、なぜムリなのかは知らないけども、好きな人 がいるのに違う人と付き合って上手くいくとは香奈にしてみれば考えられな かった。 「あたしだったら・・・あたしだったら、好きな人がいるなら他の人とは付 き合えないなぁ。」 香奈は下を向いて答えると紗耶香の方へ顔を向けた。 紗耶香はうつむいたまま黙って香奈の言葉を聞いていた。 そしておもむろに顔を上げると真正面を見据えて口を開いた。 「・・そうだよね。アタシもそう思ってたんだ。このまま中村君と付き合っ たって絶対忘れられないもん。」 そう言った紗耶香の目は涙を浮かべているように見えた。 紗耶香の純粋な恋心を知った香奈は、今すぐにでも紗耶香を抱き締めたい衝 動に駆られたが、無責任に楽観的な励ましの言葉をかけるわけにもいかず、 どうしてよいのか解らないまま無言で紗耶香を見つめていた。
09/04/09 02:12
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自治厨
【12】
しばらくの間、二人は無言でいた。 紗耶香は手を膝の上に置き、指を絡ませたまま真正面を見据えていた。 香奈はそんな紗耶香をじっと見つめていた。 紗耶香の少し目尻の下がったくっきりとした二重瞼の大きな眼は、赤く充血 し、涙がキラキラと光っている。 なんて綺麗なんだろう・・・。 香奈はいつの間にか紗耶香の横顔に見とれていた。 「・・・ね。香奈は・・好きな人・・いる?」 しばらくして紗耶香は香奈の方に振り向き口を開いた。その目にはもう涙は 消えていた。 ふいに自分の事に話を振られた香奈は、答えようとしたが言葉に詰まってし まった。 「アタシだって打ち明けたんだから、いいじゃん。教えてよ。」 優しい笑みを浮かべながら問い詰めてくる紗耶香の顔をチラリと見ると、香 奈は考え込んでしまった。 『好きな人・・・。高校に入ってからは考えた事も無かったな・・。』 香奈は中学の時を思い返してみた。 付き合ったと言えるのは後にも先にも一人だけ。 相手から告白されて、惰性で付き合っただけで苦い思い出になっている。 中学三年の時に好きになった人は違う高校に進学して、卒業以来一度も会っ てない。 確かにたまにその人の事を思い出して会いたいとさえ思うけども、多分その 恋も忘れかけている。 「いたけど・・もういないかなぁ・・・。」 香奈はポツリと呟いた。 「・・なにソレ?」 紗耶香が身を乗り出して香奈の顔を覗き込む。 「中学の時にね、好きな人いたんだけど、告白出来なくて・・卒業してから は会うことも無いし、忘れたって言うか・・だから・・今は好きな人いない と思う。」 香奈は考えながら一つ一つゆっくりと話した。 「で、でもさ!それって・・その人と会ったらまた好きになるかもしれない ってコト!?」 紗耶香は、真剣な顔をして香奈に問いかけた。 少し声が大きくなっている。 「わかんない。でも・・多分そうならないと思う。今だって好きかどうかも わかんないもん。」 「そうなの?ホントに?」 「うん。」 香奈はそう答えた。 あらためて考えてみると、その男子の事は頭の片隅に思い出として残ってい るだけで、今の自分にとって特別な存在には成り得ないと思ったからだ。 「・・そう。・・そうなんだ。」 紗耶香は香奈から目線を逸らし、軽く頷きながら笑みを浮かべた。 それから二人は互いの事を話した。 家族の事。友達の事。好きなテレビ番組。音楽。趣味。服装。男子と付き合 った回数。 そして性の話になった。 「ね・・香奈。シたことある?」 「え!?って・・なにを?」 「なにとぼけてんの?話の流れで解るでしょ!?」 勿論、香奈には解っていた。 そして、そういう話には人一倍好奇心が強かった。 それだけに、そういう事を悟られたくなく、惚けて見せたのだった。 「無いよ!無い無い!!」 「じゃあ、まだ処女?」 「そうに決まってるよ!」 「ホントに~?」 「ホントだって!」 「ふ~ん。」 「そう言う紗耶香は?」 「アタシ?う~ん・・なんか恥ずかしいなぁ・・。」 「あるの!?」 「・・・うん。中三の時にね。」 香奈は紗耶香の告白を聞いて驚いた。 確かに紗耶香ほどの美人なら、セックスをする機会だって沢山あったと思 う。 そういう事に驚いたのではなく、自分のすぐ側に経験者がいるという事に驚 いた。 セックスと言う行為がどんな物かは、同じ年頃の女の子よりも遥かに知識を 持っている。様々なプレイがあることも知っている。色んな趣向でセックス を楽しむ人たちがいるのも知っている。 全てネットや本や兄のAVから得た知識だ。 そして、それらの知識を基に毎晩のように、今紗耶香が座っているベッドの 上で、時に制服のまま、時に素っ裸になり足を広げオナニーをしている。 イクという感覚も知っている。 しかし、それはあくまでもオナニーによる快楽であって、自分が誰かに抱か れる、セックスをする、というイメージがいまいち掴めず漠然としていた。 それだけに、経験者である紗耶香が別次元の人間に見えた。 「・・・そうなんだ・・シたことあるんだ・・。」 紗耶香がセックスをしている場面を思い浮かべながら香奈は呟いた。 「香奈・・驚いた?・・・軽蔑する?」 紗耶香が不安そうな顔で上目遣いに香奈を見て尋ねた。 「ちがうよ!ただ・・驚いただけ。軽蔑なんて・・あたしだって・・興味な いって言ったら嘘になるし・・・。」 最後の方は消え入りそうな声で香奈は答えた。 「良かったぁ~。香奈ってさぁ、なんか潔癖なカンジがするからさ、嫌われ たかなって思っちゃったよ。でも・・・香奈でも興味あるんだ?」 紗耶香は、ホッとしたような表情の後、意地悪そうな笑みを浮かべて香奈の 顔を見た。 「・・あ・・うん。フツーにね。みんなと同じだよ。」 「ふ~ん。でも実は香奈ってメチャクチャスケベだったりして!」 紗耶香の言葉が、まるで自分を見透かしているように聞こえて、香奈は顔を 真っ赤にして否定した。 「ちがうよ!そんなワケないじゃん!フツーだよ!フツウ!!」 「なに怒ってんのよぉ。解ってるって。冗談だよ。」 紗耶香は笑いながら香奈の頭を撫でた。 香奈は、慌てた自分が余計に怪しい事に気付き尚更顔を赤らめながら作り笑 いを浮かべた。 『ホントのあたしはスゴいスケベなんだよ?いつもいつもスケベな事ばかり シてるんだよ?』 心の中でそう呟きながら香奈は優しく頭を撫でる紗耶香の手の平の柔らかさ を感じていた。 「うわっ!もう11時過ぎてる!やっばー。ゴメン、香奈!帰るね!!」 「うん!大丈夫!?送って行こうか?」 「ヘーキヘーキ!てか、香奈が帰り道に独りぼっちじゃん!」 時間が過ぎるのも忘れて話していた二人は夜中になった事に気付き、紗耶香 は大慌てで帰った。 玄関を出るとき母親が泊まって行けとしつこく言っていたが、明日も学校だ し、そういうわけにもいかないだろう。 紗耶香は丁寧に挨拶すると物凄い勢いで自転車を漕いで走り去っていった。 紗耶香が帰った後、香奈は夕食をとってから風呂に入った。 湯船の中で、先程の紗耶香との時間の余韻に浸っていた。 結局、紗耶香は中村君にゴメンナサイと伝えるのだろう。 それが正しいのかどうかは香奈には解らなかったが、紗耶香も初めから断る つもりでいたみたいだったし、恐らくは自分が助言するまでも無かったのだ ろう。 それよりも、紗耶香と二人きりで色んな話をして、今まで以上に親密な関係 になれたような気がして嬉しかった。 風呂から上がった香奈は着替えを持ってきていない事に気付き、丁寧に体を 拭いた後、バスタオルを巻いて二階に上がった。 部屋の前で兄と鉢合わせし、兄から「風邪引くぞ」と言われた。 「スケベ!見ないでよ!」と言って急いで部屋に入った。 部屋の外から「バーカ。」と兄の声が聞こえた。 クローゼットの下の引き出しから下着とパジャマを出すと、バスタオルを外 し下着を付け始めた。 高校になってから下着は買っていない。 胸もそれ程成長していなかったし、必要な分はあったから。 しかし、ブラジャーを付けている時に多少きつくなったのを感じた。 「少し大きくなってきたのかな?」 香奈は鏡の前に立ってみた。 自分ではよくわからないが、締め付けられているような閉塞感は感じる。 「今度買いに行かなくちゃね・・・。」 そう呟きながら鏡の中の自分を見た。 そんなにスタイルは悪くないと思う。 もうちょっと腰が締まった方がいいかな?と考えているうちに、紗耶香の事 を思い出した。 「紗耶香はいいなぁ・・綺麗だし胸もあるし。」 香奈は自分の胸を触ってみた。 まだ手の平で隠れてしまうくらいの膨らみしかない。 軽く揉むと、下着と乳首がこすれてこそばゆい。 寒くなったのでパジャマを着た。 「どんな下着買おうかなぁ・・。」 香奈はまたクローゼットの引き出しを開けて、自分が持っている下着を見 た。 殆どが白で飾りもないものばかり。 他には薄いグリーンの上下がワンセットとストライプのパンツが三枚ほど。 「もっと大人っぽいものでもいいよね。」 引き出しを閉めると電気を消してロフトへ上がりベッドに潜り込んだ。 『何だか今日は色んな事があって疲れたなぁ・・。』 全身に気怠い疲労感を感じた時、帰り道の出来事を思い出した。 香奈の脳裏には、その一部始終がハッキリと焼き付いていた。 香奈は目を閉じて、その場面を瞼の裏側で再生した。 銀色の車の運転席に若い男が座っている。 男は黒いスラックスと下着を半分ほど脱いで下半身を露出させている。 男の下半身からは、はちきれんばかりに勃起して反り返ったペニスが高々と 上を向いている。 香奈は、その目で男性器を見るのは初めてだった。 男はその反り返ったペニスを右手で握り締め上下に動かし恍惚の表情を浮か べている。 香奈は静かに右手を下着に滑りこませ、ゆっくりとクリトリスを愛撫した。 男の右手の動きが速くなる。 香奈の右手の動きも速くなる。 香奈の陰部からは愛液が染み出し下着を汚した。 男の右手は尚も速度を速め、パンパンの膨らんだ亀頭の先からは透明な液体 が溢れ出し、それが潤滑油となってニチャニチャと音を発てている。 射精が近い。 香奈は左手を下着の脇から滑りこませ、大きく足を広げ膝を立てて腰を浮か せ、上下にグラインドさせながら両手でクリトリスを擦る。 もうすぐ甘美な絶頂がやってくる。 香奈の動きも激しくなる。 その時、香奈の瞼の裏側に紗耶香の顔が映った。 そして、あの男が紗耶香の上に覆い被さりペニスを紗耶香の股に突き立て激 しく腰を動かしている。 紗耶香は歓喜の表情を浮かべ目を瞑りいやらしく喘いでいる。 男は急に動きを止めてペニスを紗耶香から引き抜くと、その先端から大量に 精液を噴き出させた。 飛び散る精液は紗耶香の腹や胸、顔にまで達した。 紗耶香の体が汗と大量の精液で淫靡に光っている。 精液まみれになり、恍惚の表情を浮かべるその顔をよく見てみると、それは 香奈自身の顔に変わっていた。 「くふぅぁあああっっ!!!」 そこで香奈は絶頂に達した。 呼吸が荒くなっている。 体が熱い。 膣がヒリヒリする。 知らない内に指を中に入れて愛撫していたようだ。 しばらく放心していた香奈はベッドから起き上がった。 「・・下着・・替えなきゃ・・・。」
09/04/09 02:13
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自治厨
【13】
「あの娘、ずっと見てたんだろうか。」 孝史は、ハンドルに付着し流れ落ちようとしている精液をティッシュですく うように丁寧に拭きながら呟いた。 孝史にとってみれば、今日に限っては覗かれた被害者のようなものだ。 孝史の自慰行為を見られたいという特殊な性癖、独りよがりの快感は、先程 の少女により達成されたのだが、孝史の意識しない、まさに不慮の事故であ った為、その目的の達成感は満足のいくものではなかった。 驚いたのは自分の方だ。 射精を迎え全身を快感の波に震わせていた時、その余韻も感じない内に突然 の少女の声と薄い金属の束を落としたような鈍い音に現実に引き戻され、反 射的に音が発せられた方へ振り向くと、窓の外には少女が両手で口を押さ え、大きく目を見開いてこちらを凝視していた。 「やっぱり、こういうの見たらああいう顔するよな。でも・・・そんなに美 人じゃなかったけど・・・可愛らしい娘だった。」 孝史は、下着とズボンをずりあげシャツを中に入れながら覗いていた少女の 顔を思い返していた。 そんなに長い時間その少女を見る事が出来たわけでは無かったが、確かにあ る種の個性的な美しさを持つ少女だった。 しかし、ズボンを綺麗に履いてベルトを締める頃には、孝史の脳裏には陽子 の事がジワジワと思い出され、また深い虚脱感に襲われ始めた。 『こんな事してる場合じゃない・・・。これからどうするかを考えなきゃ。 陽子にはっきり聞かなきゃ・・・。』 孝史の頭の中は、先程妄想した陽子の痴態と、あの少女の顔と、そして、こ の先変化していくであろう陽子との関係と家庭の事がグルグルと渦巻き、射 精のあとの虚脱感も手伝って、全身に途方もない疲労を感じた。 『なんとかしなきゃ・・・。』 孝史は、キーを回しエンジンをかけると、乱暴にアクセルを吹かし急発進し た。
09/04/09 02:13
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投稿者:
自治厨
【14】
紗耶香の相談を受けた日から一週間が過ぎた。 翌日には「中村君」に付き合う意志の無いことをはっきりと伝えたらしい。 それから紗耶香は香奈のクラスに顔を出さなくなった。 休み時間には毎日のように香奈のところへ来てお喋りしたり、午後のホーム ルームが終われば、わざわざ迎えに来て一緒に部活へ行っていたのだが、楽 しそうに香奈と戯れる自分の姿を「中村君」に見せるのは善くないと考えた のだろう。 当の「中村君」は、それ程ショックを受けているようには見えなかった。 香奈の目には、皆の前でおどけてみせる明朗活発で爽やかないつもの彼に見 えた。 紗耶香が香奈のところへ来なくなってから、香奈は放課後まで退屈だった。 紗耶香は色んな話のネタを拾っては、わざわざ香奈のクラスに来て授業が始 まるギリギリまで面白おかしく話してくれた。 それに、紗耶香が教室に入ってくると、男子達は一斉にコソコソと紗耶香の 姿を目で追うので、紗耶香と一緒にいる自分まで注目されているみたいに思 えて、それが香奈にはとても心地よかった。 紗耶香や由美以外に友達がいない訳ではない。 クラスに馴染めない訳でもない。 仲の良いクラスメートだっている。 相変わらず男子とは、いつでも仲良く話す関係を作るには至っていないが、 皆と普通に接している。 だが、男女を問わず、あと一歩踏み込んだ友人関係を作ることができないで いた。 登校してから放課後まで彼等と一緒の教室で和気藹々と過ごす。 だが彼等との距離は、午後のホームルームが終わり終業のチャイムがなった 瞬間に引き離される。 まるで何かのスイッチが入ったように彼等は、一斉に個々の目的に向かって 脇目も振らずに動き始める。 だから彼等と戯れるのは学校にいる時だけだ。 その間、彼等との距離は縮まり、そして翌朝には元の距離感に戻っている。 そんな時、香奈は自分という存在が、消えて無くなってしまったような、或 いは自分だけが取り残されたような気分になった。 そのような疎外感を感じる原因は、香奈にもあった。 香奈の知的で端正な顔立ちは、その薄い表情と口数の少なさが相まって暗い 影のようなものを感じさせる。 そして何より、香奈は自分の事をほとんど話さなかった。必要を感じなかっ たからだ。自分が嫌いな訳では無いが、自己主張するような個性や魅力が見 いだせない為、聞かれもしないのにすすんで自分の事を話すのが滑稽に思え た。 しかし、感受性豊かな年頃のクラスメート達はそんな香奈の性格を知る前 に、その正体の掴めない影を作り出している高く堅固な壁とその壁に囲まれ た聖域を想像し、ある意味に於いては尊敬し、ある意味に於いては相容れな いものとして無視していた。 勿論、香奈は自分にそんな崇高な聖域があるとは思っていない。 触れられたくない聖域があるとすれば、それは性や快楽に対しての人一倍純 粋で貪欲な好奇心と探求心だろう。 確かに香奈の性に対する好奇心は、多少「特殊な性癖」とも言うべきもの で、セックスに対する憧れの混じった興味よりも、「いやらしい行い」に異 常な興奮を覚えるものだった。この年頃の女の子にしてみれば特殊とも思え るこの事だけは、壁を張り巡らせ聖域の中に閉じ込めて、誰にも知られない ようにしている。 しかし、それさえ除けば、どこにだっている普通の目立たない地味な女子高 生だ。 そんな香奈と気兼ねなく付き合ってくれるのは、紗耶香と由美だけだった。 【キーンコーンカーン・・・】 終業のチャイムが教室の正面のスピーカーから流れた。 担任の教師が早口で連絡事項を伝えているが、クラスメート達は立ち上がり 鞄をとって帰り支度を始めている。 教師は喋り終わると呆れた顔をして首を少し斜めに傾けながら教室を出て行 った。 香奈は自分の席を立ち上がると鞄を肩に掛け、ロッカーに向かった。 ロッカーからラケットやジャージが入ったバッグを取り出し、教室を出よう とした時、由美から借りていた漫画の事を思い出した。 『確か机の中に入れたままだった・・・。』 自分の席に戻り、机の前にしゃがみ込んで引き出しの中を探していた時、ふ いに声を掛けられた。「なぁ、岡本。」 顔を上げて声の主を見ると、中村だった。 「あのさ・・・岡本さ、小出と仲良いよな。」 小出と言われてピンと来なかったが、すぐに紗耶香の名字である事を思い出 した。 「うん・・・部活も一緒だし・・・。」 そう答えながら中村の顔を見上げた。 陽に焼けた健康的な褐色の肌に、優しくも力のこもった光を放つ目が印象的 だ。 わざとらしくなくセットされた短めの黒髪も男の性の魅力を感じさせる。 中村は、見上げる香奈に気を使ったのか、香奈の前にしゃがみ、目線を同じ 高さにして話を続けた。 「・・・小出の好きな人って・・知ってる?」 香奈は、少し考える素振りをしてから「知らない。」と答えた。 中村は、少し目を伏せてから「そう・・。」と呟いた。 その目は先程香奈が見た力強い光とは違う、物憂げな切ないものに変わって いた。 『やっぱり・・ショックだよね・・。でも・・・振られたって好きな人の事 は知りたくなるんだろうな・・・。』 中村の切なげな表情につられて香奈も下を向いて膝に顎を乗せ、上履きのつ ま先の部分を指でなぞりながら心の中で呟いた。 「ところでさ。」 短い沈黙の後に、ふいに中村が口を開いた。 香奈は、顔を上げ中村の方を見た。 「ところでさ。見えてるよ?」 さっきの物憂げな表情は無く、替わりに悪戯っぽい笑みを浮かべて中村が言 った。 机の中を覗く為、しゃがみ込んでいた香奈は、慌てて立ち上がるとスカート の前を押さえて真っ赤な顔になり、驚きと恥ずかしさの混ざった表情で中村 を見た。 「岡本のパンチラいただき~!」 中村は、まだ教室に残っているクラスメートに聞こえるぐらいの声で言う と、鞄を肩に掛け手を振りながら走って教室を出て行った。 あたりからは笑い声と中村を非難する女子達の声が聞こえた。 香奈は、ゆっくりと鞄を肩に掛けバッグを持つと赤い顔に苦笑いを浮かべな がら教室を出て行った。 この同級生の明け透けで屈託の無い子供っぽい言動は、香奈にしてみれば、 性的な興奮を誘うものだった。 それは、普段から目立たず、無意識のうちに自分を押さえ込み、他人と親密 に接する事の無い、しかし性に対する極度の好奇心を持つ香奈の欲求が、 様々な環境や出来事の中で深く長く複雑に絡み合い「見られる」という事に 興奮を覚えさせたのだろう。 『・・もっと見られたい・・。』 香奈の体は、無意識にその事を欲し始めていた。
09/04/09 02:13
(fb/4vYbM)
投稿者:
自治厨
【15】
部室に入ると何人かの部員が来ていた。 紗耶香と由美も既に着替えを終えてラケットの手入れをしていた。 香奈は無言でロッカーに鞄を入れると、バッグからジャージを取り出し着替 えを始めた。 ドアが開き、また何人かの部員が入ってきた。 一番最初に入ってきた背の低い、小太りのあまり可愛いとは言えない子が嬉 しそうに皆に向かって言った。 「なんかさぁ、今日先輩達部活来ないらしいよ。」 「え?なんで?」 着替えていた別の子が、スカートを降ろしながら聞いた。 「西高に練習見に行くんだって。ほら、あそこオリンピックの選手だったコ ーチがいるじゃん。」 太った子が早口で答えた。 「ふ~ん。先輩達みんな行ったの?二年も?」 また別の子が聞いた。 「そうそう。だから今日は一年だけだよ!台、思いっきり使えるよ!」 そのやりとりの最中も香奈は手を止めずに黙って着替えていた。 何か視線を感じて振り返ると、紗耶香がこちらを見ていた。 香奈が紗耶香に笑顔を送ると紗耶香も笑顔を返した。由美は、周りの様子な ど気にもとめずに一心不乱にラケットにムースをつけては塗り込むように拭 いていた。 着替えを終えた部員は次々に部室を出て体育館の二階にある練習場へ向かっ ていった。 香奈も準備を済ませ部室を出ようとしたが、紗耶香に呼び止められた。 「ねぇ、香奈。さっきさ・・中村君と何話してたの?」 紗耶香は香奈の前で右手にラケットとタオルを持ち、左手を腰に当て、膝を 軽く前に出して立っている。その顔は少し怒っているように見えた。 「先に行っとくねぇ~。」 由美が二人の間をすり抜けて出て行った。 部室には香奈と紗耶香の二人だけになった。 「あ・・・見てたの?うん・・なんか・・紗耶香の好きな人って誰?っ て・・・。あ、知らないって答えたよ!ホントに知らないし・・ね。」 香奈は中村とのやりとりを紗耶香が見ていた事に驚いたが、別に隠さなけれ ばならない事があった訳でもないのでありのままを話した。 「ふ~ん。」 紗耶香は『なーんだ』とでも言うように呟くと、くるりと向きを変えドアの 方へ歩き出した。 『なんだったんだろ?気になることでもあるのかな?』 紗耶香の態度がよくわからず怪訝な顔をしてその後ろ姿を見ていると、紗耶 香はまた此方を振り返り、 「早く行こ。」 と笑いかけてきた。 「香奈ぁ、あの漫画もう読んだぁ~?聡美が読みたいってぇ~。」 練習を終え、散らばった球を拾っていると由美が聞いてきた。 「うん!面白かったよ。ありがとね!えっとね、バッグの中に・・・。」 そう言いかけて、香奈は教室の机の中から取り出そうとした時に中村から話 し掛けられ、そのまま忘れて来たのを思い出した。 「ゴメン由美!教室に忘れてきちゃった!後でとってくる!」 「えぇ~!?まぁ~別に急いでないから今日じゃなくてもいいけどね~。そ したらさ、部室のロッカーに入れててくれない?明日聡美に取りに来るよう に行っとくから。」 「うん、わかった。忘れないうちに入れとくよ。」 「アタシ今日用事あるから先に帰るからさぁ。アタシのロッカーに勝手に入 れといて~。頼んどくね~。」 そう言うと由美は、皆に用事があると伝えて、早々に部室へ戻った。 片付けを終えた香奈は急いで部室に戻り着替えを済ませた。 「紗耶香、あたし教室に忘れ物したからさ、取りに行ってくるよ。先に帰っ てていいから。」 後から入ってきた紗耶香にそう告げると香奈は急いで部室を出て教室へ向か った。 校内はもう暗くなっていた。隣の校舎は、まだいくつかの教室に明かりが灯 っている。文化部の生徒が残っているのだろう。 薄暗い階段を駆け上がり、廊下を走って教室に向かった。 教室の中はグラウンドの照明が差し込んで、ぼんやりしたオレンジ色になっ ていた。 ここまで走ってきた香奈は、教室に入ると呼吸を整えようと上半身を折り曲 げ膝に手を当てて、しばらくじっとしていた。 辺りは静まり返り、聞こえるのは、時折グラウンドから響く声と香奈の呼吸 の音だけだった。 呼吸を整えた香奈は自分の机に向かい、中から由美に借りていた漫画を取り 出すとバッグに入れた。 ふと教室の中を見回してみる。 机が整然と並び、黒板は綺麗に拭かれ、後ろのロッカーの上にはクラスメー ト達の私物やら花瓶やらが置いてある。 誰もいない教室は、昼間の活気を否定するように寂しさだけがどんよりと居 座り、机や壁は異様に古ぼけて見えた。 香奈は鞄とバッグを机の上に置くと、ベランダに出てみた。 秋風が香奈の髪を撫で、冷たくなった空気が肌を一瞬で冷えさせた。 グラウンドでは運動部が後片付けをしている。 彼等は四方から照明を受け細長い影をあちらこちらに伸ばしている。 その光景が何か胸を締め付けるような切ない気持ちにさせ、香奈は暫く彼等 を見ていた。 少し肌寒くなり、教室に戻ると机の上の鞄とバッグを手に取った。 が、ふと辺りを見回すと、また机の上に置き直し、ストンと椅子に腰掛け た。 誰もいない教室。 昼間ならばクラスメート達が席につき授業を受けている場所。 今は誰もいない。 誰も来るはずはない。 香奈は性的な興奮を覚え始めた。 ゆっくりと右手をスカートの裾から忍ばせ、股間に指を這わせた。 股間の谷間を下着の上から中指で軽く撫でると、鋭い快感と熱い何かがこみ 上げてきた。 香奈の心臓はドクドクと早い鼓動を打ち、顔の皮膚がジンジンと焼けるよう に熱くなってきた。 右手の指で股間を愛撫しながら左手を右の胸にあてると、撫でるように動か した。 『・・気持ちいい・・。』 教室で自慰をするという背徳感が、香奈を異常に興奮させ夢中にさせた。 香奈の陰部からは止め処なく愛液が流れ、下着を濡らしていく。 『・・こんなとこで・・するなんて・・あたし・・でも・・気持ちい い・・。』 香奈は、股間に指をあてたまま立ち上がると、スカートをたくし上げ、股間 を机の角に押し付けた。 堅い木の角は香奈のクリトリスに当たり、新鮮な快感を与えた。 香奈はその感覚に酔いしれ、机に手をついて夢中になって腰を振り貪欲に快 感を求めた。 ガニマタになり机に股間を押し付け腰を前後に動かし、上を向いて目を瞑り 口を半開きにして快楽を求めるその姿は、普段の香奈からは誰も想像できな いだろう。 その容姿と今行われている行為とは、それほどのギャップがあり、それはと ても淫靡な光景だった。 香奈の腰の動きはだんだんと激しくなり、机はガタガタと揺れ、床を打ち鳴 らしている。 しかし香奈の耳にはその音は届かなかった。 激しく腰を動かしていた香奈は急に背筋をピンと張り、二回ほど体を震わせ るとその場にヘナヘナとしゃがみこみ、机にもたれ掛かって荒い息をした。 普段のオナニーよりも遥かに激しい絶頂を迎えたのだった。 しかし、誰にも見つかる事の無いはずだったこの一部始終を廊下の窓から見 ていた少女がいた。 『・・香奈!?・・こんな・・ところで・・・そんなこと・・・。』 香奈の絶頂を見届けた少女は両手で鞄とバッグを抱き締めると、足音をたて ないように小走りに廊下を走って行った。 その白い肌は赤く染まり、目尻の下がった二重の大きな目は潤み、淡い色の 唇を噛み締めている。 紗耶香だった。
09/04/09 02:14
(fb/4vYbM)
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