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1:さやたん。
投稿者:
(無名)
僕の大好きなさやたん。SNSで知り合った。
年はまだ13才だけど、とてもしっかりしてる。多分僕よりも。 高校を卒業し、浪人していた僕。大学に行っても特に何をするという目的もなかったし、毎日が空しくて、寂しくて… 女の子の友達が欲しくて、女子中高生に人気の掲示板サイトに登録した。 そこでは、色んな女の子がスレッドを立てていて、同世代の男子女子がコメして、絡んでいた。 僕も同じようにコメしてみたけど、僕が浪人生だと言うと、無視されたり、スレッドごと消去になったり… でもさやたんだけは違ってた。 僕のコメに 「18才!すごくお兄さんですね 色々相談に乗ってくれるとうれしいな」 と答えてくれた。 でもほんとは、相談にのってもらい、励ましてもらったのは僕の方だったんだ。 さやたんのスレッドには、最初他にも何人か来てたけど、だんだんいなくなり、僕たちだけになった。 つきあいが始まって1ヶ月たった頃、僕は思い切ってさやたんにラインIDを教え、一緒に掲示板から出てもらった。 見てる人がいなくなったので、僕たちはもっと深い話ができるようになった。 写メの交換もした。(さやたんは、目が覚めるような美少女だった) 時にはちょっとエッチな話も… 3ヶ月が過ぎた頃僕は、彼女に告白した。会ったこともないのに、彼女なってほしいなんて、軽薄と思われるかもしれなかったけど、 「もうさやたんがいない人生なんて、考えられない。ずっとそばにいてほしい」 と書いて送った。 そしたらさやたんも 「あたしももう、ミーがいないとダメみたい…,」 と返してくれた。 僕たちは恋人同士になった。 さやたんが励ましてくれたから、勉強も頑張れた。今僕が大学生をしていられるのも、彼女のおかげなんだ。本当に。 募る想い。僕はだんだん、さやたんに会いたくて堪らなくなってきた。 小遣いを貯めて、さやたんの住む名古屋まで行こうかとも思った。でも、そんなことをしたら彼女に嫌われる。さやたんは、目標があるのに努力できない人間はすごく嫌いだから。 そこで僕は閃いた。 『そうだ。名古屋の大学に行けばいいんだ。そうすればさやたんに毎日会える!』 調べてみたら名古屋にも、僕が頑張れば何とか受かりそうな私立大が1つだけあった。 明確な目標ができたので、僕は更に猛勉強した。でもさやたんには、その事を伝えなかった。そこを目指すと言っておいて、受からなかったらぬか喜びさせてしまうし、すごく恥ずかしいから。 そして春。僕はなんとか、名古屋の大学に合格できた。 他にも都内の私大がいくつか受かっていたが、そんなのは眼中にない。 さっそく僕は、ラインでさやたんに報告した。 すごく嬉しかったし、はしゃいでいたが、彼女が重く受け止めすぎるといけないので、なるべくさりげない文面にした。 「いくつか受けた中で、名古屋の○○大に受かったので、そこに行くことにしたよ。そしたら、会ってもらえるかな?」 ところがどうしたことか、それ以来さやたんから全く返事が来なくなった。 僕は訳が分からなくなり、ひどく混乱した。
2016/07/26 07:44:07(qudNQAqc)
投稿者:
よし
続き、お願いします。
16/07/26 09:40
(d/qURlsG)
投稿者:
(無名)
さっそく読んでくださってありがとうございます。
書くのが遅いのでノロノロになりますが、よかったらお付き合いください。
16/07/26 19:00
(2DI35Gti)
投稿者:
(無名)
よくある話じゃん。からかわれてただけだよ。
誰が浪人中の男なんて相手にするか?
16/07/26 19:49
(RWMZteil)
投稿者:
(無名)
そうですよねぇ
ネットで仲良くなった男でも、リアで近づいて来ると怖くなる という子は多いみたいです。 でもさやたんは違ってた。 良かったら続きも読んでみてください。
16/07/27 12:38
(Dog0PJtO)
投稿者:
(無名)
僕は、さやたんとこれっきり連絡が取れなくなるんじゃないかと、すごく不安になった。
さやたんは僕の彼女だけれど、そういえば、正確な住所も、携帯の番号すら知らない。 けど、僕はすぐに思い直した。 さやたんに限って、ずっと連絡をくれなくなるなんてあり得ない。さやたんはそんな子じゃない。きっと何か訳があるんだろう と。 彼女がすごく忙しいのかも知れないのに、しつこくしたら迷惑だろうと思い、ラインは朝晩1回ずつだけにした。 その日の予定、あったこと、面白かったこと など、他愛ない事を書いて送った。さやたんからは返事はなかったけれど。 名古屋でのアパートも決まり、引っ越しの準備をしていた時だった。 突然、携帯が鳴った。 見ると、ライン通話からだった。 『まさか!』 僕の脈は一気に3倍くらいまで跳ね上がった。 「もしもし?」 「ミー?」 「さやたん?ホントに?」 「ミー ごめんね。あたし、全然連絡しなくて 悲しかった?」 初めて聞くさやたんの声は、想像してたのより少し低く、落ち着いていたが、僕はすぐにその声に夢中になった。 「…,信じてたよ。きっと何か訳があるって。待ってたら、きっと連絡くれるって。」 「…ミーが名古屋に来てくれるって、嬉しかった。でも、急に心配になっちゃって。」 「なにが?」 「…本当の私を見て、ミーがガッカリしたらどうしようって…」 「そんなこと、あるわけないよ!」 「ミー、私、ネットとかじゃ、いいとこしか見せてないよ?ホントはズルいこと考えたり、陰口言ったり…」 「そういうのもみんな含めてさやたんが好きだ!」 さやたんのこと、ほんとはよく知らなかったくせに、今思うとずいぶん軽薄な事を言ったものだ。 「……ありがと。ねえ、こっちに来たらどこに住むの?」 僕は名古屋のアパートの住所を告げた。 「そこなら、家からそんなに離れてないよ。近くに大きなショッピングモールがあるから、こっちに来たらそこでデートしよ?」 「ほ、ホントに僕と会ってくれるの?」 「当たり前じゃん。私はミーの彼女だよ?」 僕は天にも昇る気分だった。 その後、僕たちはラインや通話で連絡を取り合い、初めて会う日のことを話し合った。 待ち合わせ場所、時間、その日の服装など。 前の日にはさやたんは、当日着てくるつもりの服を着て、写メを送ってくれた。すごく、すごくかわいかった。 僕の引っ越しの日。僕は荷ほどきもせずに、さやたんとの待ち合わせ場所に向かった。 ショッピングモールの真ん中の、噴水の前。入り口から近づいて行くと、遠目からでもさやたんが先に来て待ってるのが分かった。 時計を見たり、周りを見回したり、落ち着かない様子。 僕は速足で彼女に近づいたが、終わりの方はほとんど小走りになっていた。 「さやたん!」 「ミー?」 ところが僕は、感激のあまり、そのままの勢いで彼女を抱き締めてしまった。 やってしまってから、しまった!と思った。 初対面なのに… けど、さやたんは、さすがに一瞬固まってたけど、すぐに 「じょうねつてき…」 とつぶやくと、僕の背中に手を回して抱き返してくれた。 喜びが、お腹の底から沸き上がってきた。
16/07/28 19:26
(3IQIFNjU)
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