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1:建築士見習いの女性 (51才)
投稿者:
後藤ソウヤ
僕は28才、市内では名の通った電気工事会社に勤務をしている。
高卒でこの会社に入り、今では現場代理人(監督業)として工事現場を任されるようになった。 その会社が、名前も聞いたこともない工務店から仕事を貰うことになる。とあるパチンコ店のリニューアル工事だった。 その工務店の社長さんと初めての打合せ。とても明るくて、気さくな方でした。年は60才くらいでしょうか。 個人で建築設計を営んでいるそうで、他に従業員はいないとその時は勝手に思っていました。 工事はとても順調に進み、その面白い社長さんともとても仲良くなっています。 しかし、工事が終われば、うちの会社規模とではかなりの差があるため、「もう2度と会うこともないだろう。」と思っていました。 ところが、僅か数ヶ月後。うちの会社は、またその工務店から仕事を受けることになります。 「お前の事がとても気に入ったそうだ。」、それが理由。上司からそう言われました。 次の工事は、ラブホテルのリニューアル工事でした。営業中のホテルを一時閉鎖をして、2ヶ月後にリニューアルオープンをします。 その最初の打合せ。うちの会社からも僕だけでなく、一緒に上司が出席をします。 他業者も力が入っているのか出席者も多く、予定をした狭い事務所は関係者で溢れかえっていました。 それでもなんとか全員が席につくと、オーナーから順番に自己紹介が始まります。 次に挨拶をしたのは、この工事を請け負ったあの工務店の社長さん。しかし、続けてまだ挨拶をする方がいました。 それは社長さんの隣に座っていた女性。年はその時は不明。「もしかして、奥さん?」なんて気もしておりました。 それからも何度か打合せを繰り返し、いよいよ工事の前日を迎えます。 ホテルはすでに休店に入り、そのお昼間に最後の打合せがあります。 当然、僕は電気工事の管理をします。休店をするのですから、看板や外灯は夜に点灯をしないようにはします。 ただ、なにせ昨日まで普通に営業をしていたお店です。調査も満足には出来ず、僕の知らないところに何かあるのかも知れません。 「夜に100%点灯をしない。」なんて自信はあまりなかったのです。 そこで、「今夜、心配なので見に来ますよ。」なんて、信頼の得られそうなことを言ってしまいます。 しかし、本心は「怖い。」、誰が好き好んで誰もいない不気味な夜のホテルに来たがりますか。 午後8時。車で遠くからでも分かるくらい、その大きな建物は真っ暗になっています。 「どこも点いていないでくれ。」と願いながら、ホテルに近づきます。 しかし、その願いは届かず、裏側の最上階である3階のベランダのライトアップ用の照明が一列並んで綺麗に点灯をしていました。 「なんだよ、こらー。」と言いながら、しかたなくホテルの駐車場へと入っていきます。 どこにそのスイッチやらタイマーがあるのかは知りませんが、とにかく探すのに結構な時間は掛かりそうです。 「!!!」 駐車場に入った僕は、更に驚くことになります。誰も居るはずもない駐車場に、乗用車が一台停車をしていたのです。 「誰よー?休店してるのを知らないで入って来たお客?」、白線内に停車をさせるのを忘れ、ライトだけがその車を照らします。 すると、「ガチャ。」と扉が開き、運転席から誰かが降りて来ました。 僕は怖くて、バックしながら逃げる準備を始めます。 しかし、その人物は「後藤さーん?」と僕の名前を呼んで来ました。 それは明らかに女性の声で、降りて見るとあの工務店の女性の方でした。 彼女の名前は「大橋悦子」さん、51才。あの工務店の社長さんのところで、建築士の見習いをされています。 とても責任感がある方で、このリニューアル工事の中でかなりの仕事を任されているらしいです。 昼間の打合せで、僕が「夜に来ます。」と言ったのを横で聞いていて、それを気にしてわざわざこんな夜に来てくれていたのです。 「電気、上の方でまだ点いてますねぇ?」と言って来た彼女。 「一人で怖いでしょ?私も一緒に行きますから。」、それが僕と悦子さんとの始まりでした。
2024/03/29 22:22:45(3g/frm69)
投稿者:
ファンになった
面白すぎー!!
名作の予感。
24/03/31 09:21
(Wa0k1Z6R)
投稿者:
後藤ソウヤ
午前6時過ぎ。僕は何かの物音で目を覚ましました。それはドライヤーの音。
見ると、悦子さんがドライヤーを使って、何かを乾かしています。それは、僕の着ていた作業着でした。 「汗にまみれた物をこのまま着させてはいけない。」と彼女が洗って乾かしてくれています。 アパートであるため、まだ洗濯機を回せる時間ではないので、早起きをして手揉み洗いをしてくれていたのです。 「靴下とシャツは乾いたよ?作業着は、全部は無理そう…。」と言ってますが、その優しさだけで充分です。 そんな彼女に、「パンツが一番汚れてるけど…。」と言うと、「なら、脱いで自分でやればー?」と言っていました。 午前8時。ホテルに着きました。夏用の作業着ですし、あれから時間も経ちましたから、ほとんどは乾いてくれています。 ただ、完全に乾ききってはいないため、身体のどこかはしっとり冷たい感じがします。 作業は順調に進んでいましたが、午後になってから、ある業者が責任者である悦子さんに残業の申し出をしています。 それはコンピュータのシステム会社。彼らのスケジュールは今日までなのに、予定より遅れているみたいです。 彼女が「何時くらいまでですか?」と聞くと、「7時くらいに終われば…。」ととても怪しい返事。 僕もこの仕事は長いです。これは大残業の予感でした。 18時を過ぎ、ホテルに残っていたのは僕と彼女、そしてシステム会社の2名。 どう見ても、まだかなりの仕事が残っているようで、彼らは更に1時間の残業を申し出ていました。 僕は、「大橋さん、先に帰りなよ。僕、残りますので。」と伝えました。 彼らが繋いでいる電線は全てうちが施工をしたので、責任がないわけでもない。それが残る理由です。 彼女は僕の言葉に、一瞬「甘えようかしら?」と思った感じがします。 しかし、「後藤さんが残るなら、私も残るわー。」と意地を張ったのです。 それよりも、かれこれ1日半以上風呂に入っていない僕。 もう身体はヌルヌル、自分から匂いはしませんが、「臭い匂いしてるだろうなー。」とそっちが気になってました。 しばらく事務所で過ごしていると、システム会社の男性が最後のお願いに来ました。 「すいません、たぶん10時回りそうです。」、それを聞いた僕達はガックシ。 彼らのために、まだ2時間半も拘束をされてしまうのですから。 悦子さんは、「なら後藤さん、ご飯でも食べてくる?」と言って来ました。 見れば彼女、なかなか不機嫌そうです。2度も時間延長をされたのですから。 彼らも、「ぜひ、そうしてください。」と言っています。待たせてた僕達が居ては、作業もやりづらいのだと思います。 僕と彼女な一旦ホテルを離れました。よくよく考えてみれば、彼女と外食をするのは初めてのことです。 運転する彼女は、「なによー!なら、最初からそう言えばいいでしょ!」と少しばかりご立派な様子。 僕は隣で、「まあまあ。」と彼女をなだめます。 雰囲気を良くしようと、「あの男性、結構イケメンじゃない?」と聞いてみました。 あのシステムの男性、僕よりも5つくらい年上で、顔もシューっとした方でしたので。 しかし、「どこがー?なんか、ナヨナヨしてるわ!女みたい!後藤さんの方が全然うえ!」と一蹴をします。 「悦っちゃんさぁー?」、彼女の機嫌を取り戻したのは、僕のこの一言でした。 それまで彼女を「大橋さん」としか呼んでおらず、いきなり下の名前でそれも馴れ馴れしく口にしたので、彼女も驚いたと思います。 もしかしたら、僕が「下の名前を知らないかも。」と思っていたかも知れません。 昨夜、「恋人同士」となった仲なのに…。 「悦ちゃんって、私のこと?」、その声はもう落ち着いていました。 「僕の彼女でしょ?名前で呼んで悪いー?」と言うと、「別にいいけど…。」としおらしくなってます。 「さあ、悦ちゃん、ガスト行きますかー!」と言うと、「なんか、恥ずかしいよー。」と言っていました。 そしてトドメの、「悦子、一緒にご飯食べに行くよー!」と声を掛けると、彼女はもう何も言えなくなっていました
24/03/31 21:46
(ql5/4MU8)
投稿者:
後藤ソウヤ
明るい店内、多くのカップル。彼女との初めての外食は、ガストのハンバーグセットでした。
僕はそこでも過剰に彼女を「悦っちゃん」と呼び、口にすることにも慣れて来ていました。 しかし、彼女の方と言えば、照れくささの方が勝っていて、話をしていてもそっちの方か気になるようです。 「ソウヤくんですよねぇ?後藤さんって?」、彼女なりに考えて、なんとか絞り出した質問。 絶対に知っているはずなのに、わざとそう聞いてきました。 なので、「一回、呼んでみるー?」とからかってみると、「なによ、その顔ー。」と本心を読まれたことに恥ずかしがっています。 楽しい食事も終わり、またあのホテルへと帰ります。彼女の語りは仕事モードになっていて、僕もそれに従います。 もう、「悦っちゃん」なんて呼ぶことはできません。 仲がいいと言っても、彼女は元請け、僕は下請けの関係です。仕事の上では、彼女の方が上なのです。 駐車場に付きましたが、あと1時間半、どう過ごしますか。 車内は静かでした。暗い駐車場には僕達しかおらず、なぜか降りる気にもなれません。 そこで、やっと2人で話しが出来たのは昨夜のこと。キスをしあって、同じ布団で眠った仲です。 「あの部屋、生活するの大変でしょー?気を使わないといけないし。」と聞いてみました。 彼女は、「慣れよー。慣れたら、なんでもないよー。家賃も安いし。」とそう答えます。 僕は「なんて言うか、部屋の中を歩くだけでも気を使うと言うかー…。」と聞きました。 そんな僕に、「わかってるよ?あの部屋じゃ、男性と女性は愛し合えないよ?セックスは無理と思うー。」とハッキリ言います。 今度は、僕が本心を読まれていました。遠回しに聞いたつもりが、彼女はちゃんとそれを理解してくれていたのです。 「ソウヤくん、今夜お仕事が終わったら、私とホテルに行ってくれるー?」、突然の言葉だった。 そして、彼女は勇気を出して、僕を名前で呼んでもくれたのです。 「あのお部屋じゃ、大きな声であなたの名前を呼んであげられません…。」、そう言うと、彼女は僕に唇を寄せて来ました。 真っ暗な車内。僕達のシルエットが重なります。 時間は午後10時。明るく電気のついたホテルの事務所。 予定の時間を過ぎても彼らの仕事はまだ終わらず、僕と彼女は後ろの椅子に座って待っています。 互いに口には出しませんが、「はやくしろよ!」「まだかよ!」「何時までやってんだ!」と罵声を浴びせていたはずです。
24/03/31 22:38
(ql5/4MU8)
投稿者:
後藤ソウヤ
残業をしていた彼らが作業を終えたのは、もう11時近かったです。
変な連帯感のようなものも生まれていて、全員が「良かったー。」という安堵の顔をしています。 イケメンの兄さんが、「本当に遅くまでありがとうございました。」と丁寧にお礼を言い、このホテルを去りました。 残った僕と彼女は戸締まりをして、駐車場へと降りて行きます。 これから、約束通りに2人でホテルへと向かう訳ですが、僕の車はここに残すことにしました。帰宅をするつもりはないのです。 彼女と向かうのは、ここから15分くらいのところにあるラブホテル街。数件のホテルが連なっています。 車を走らせる彼女に、「ちょっと、コンビニに寄りたいんだけど。」とお願いをしました。 「お腹、空いちゃったー?おにぎりでも買おうか?」と聞かれましたが、欲しいものはそれではありません。 欲しかったのは、コンビニでは一度も買ったことのないもの。「下着」でした。 特にパンツはもう2日近く、これを履き続けています。 ホテル街に入ると、彼女の表情も変わりました。「後藤さん、どこがいい?決めて?」と言ってきます。 正直、僕もこんなホテルを利用するのは5年ぶり。なに食わぬ顔をして座ってはいますが、女性を抱くのもそれ以来なんです。 「私、あまりこういうところには詳しくないのー…。」と大橋さんも同様だと言います。 「じゃあ、そこ入りますか?」と見えただけのホテルに指をさし、入ることとなりました。 平日のホテルには空室が多かったです。なのに部屋選びがスムーズだったのは、2人ともに慣れてないから。 「この部屋でいい?」と聞けば、「いいよー。」と即の返事で、考えるほどの余裕もありません。 部屋に入ると、彼女に2日近くお風呂に入っていないことを伝えました。 彼女も、「あっ、そうなるよねぇー?」と言い、「もう気持ち悪いでしょー?」と気を使ってくれます。 「先にシャワーで汗流してくるー?」と言われますが、「出来たら、一緒に入りたいんだけど…。」と伝えました。 彼女は、「うん、わかったー。」と冷静な顔をして言ってはいますが、無理をしていることは一目で分かりました。 先にお風呂に入ったのは、もちろん僕です。シャワーを全快で流し、とにかくこのヌルヌルした感じをなんとかしたかった。 大急ぎで身体の汚れをタオルで擦り、シャンプーも高速で洗いあげます。 ただ、排水口に流れる垢の量を見ることはしませんでした。かなりのものだったと思います。 そんな頃、やっと悦子さんが姿を現せました。外から、僕の様子を伺ってくれていたのかも分かりません。 「もう、入ってもいい?」と聞かれ、「いいですよ。」と応えます。 ガラス越しの彼女はもう薄着姿となっていました。次つぎとそれを脱ぎ始め、全裸となったことが分かります。 すると、「後藤さん、あんまり期待なんてしないでよー?ひどい身体よー?」と言って、彼女はドアを開きました。 照れくささそうに、身体を屈めて浴室へと入ってくる彼女。低い身長が、更に縮んでいます。 想像してた以上に身体は細く、お尻もとても小さそうです。 ただ、少し心配をしていた胸には膨らみがちゃんとありました。たまにいる、極度の貧乳の女性ではなかったようです。 そんな彼女の顔にシャワーをあてると、両手を使って何度もぬぐっています。 髪は濡れ、その顔は僕の知る悦子さんではありません。 僕は彼女を抱き寄せると、唇を奪いました。彼女はそれに応えるように、僕を奪って来てくれます。 やっと分かりました。2人はこの時をずっと待っていたんです。
24/04/01 11:42
(UljLUkwW)
投稿者:
後藤ソウヤ
悦子さんが住んでいるアパートのある一室。その部屋の玄関が少しだけ開きました。
中から外を見ているのは、その部屋に住む男性。いつもはそこにあるはずの紺の乗用車を探しています。 彼女と一緒に飲むつもりで買って来たビールも、冷蔵庫で冷やしたままとなっています。 「大橋さんー?ない!ない!」と青年に言いはった彼ですが、あれは本心ではありません。 本当は、ずっと彼女に好意を持ち続けていました。 この関係が壊れてしまうことを恐れるあまり、自分の気持ちを伝えることの出来なかった弱さ。 「あの青年のように、彼女の前でもっと素直でいられたら、僕にもチャンスがあったのかも…。」、そう嘆いています。 部屋に戻った彼はビールを取り出し、ひとり物思いに耽ります。そんな彼は、無意識にある歌を口ずさんでしまいました。 それは、数年前に彼女がカラオケで歌っていた曲。あれ以来、男性は何気に口ずさんでしまうのです。 残念ながら、その歌詞は男性本人の今の気持ちを代弁するかのようなもので、なぜか涙が溢れました。 今夜の彼のお酒は、ヤケ酒になりそうです。 激しかったキスが終わると、僕も彼女はいつもの顔を取り戻していました。 恥ずかしがっていた互いの裸にも少し慣れ、やっと普通に会話が出来そうです。 「悦子さん、胸、ちゃんとあるねー?平らだと思ってたわー。」とからかうと、「全然小さいよー!」とスネます。 やはり、胸にはコンプレックスはお持ちのようです。 その後も浴槽の中でバカを言い合っていましたが、一瞬の静寂が出来てしまいます。 「好き…。あなたが、ずっと好きです…。」、これまで何度も口づけを交わしながら、まだ一度も言えてなかった「好き」という言葉。 それを最初に伝えたのは、悦子さんの方でした。 僕の腰は浮きあがり、「好きです…。」と彼女の身体を求めます。 僕達は互いの身体に触れあい、今まで言ってなかったその言葉を何度も繰り返すのです。 「ンンンンー、ンンンンンンー、 ねぇー?教えてぇー♪」、 思いを伝えられず、今夜フラれた男性が口ずさむのは、こんな歌でした…。
24/04/01 15:45
(UljLUkwW)
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