俺は｢持ちましょうか？｣と言った。｢あっ…大丈夫です…ありがとうございます｣と言った。｢旦那さん今日も出張なんですね？｣｢はい…そうなんです…最近多くて｣と言った。｢寂しいですね｣と言うと｢ええ…まぁ｣と答えた。…そんなこんなであっという間に半年が過ぎた。旦那は相変わらず出張と言う名の浮気をしているらしく、時々女性と歩いている姿を見掛けた。俺は(あんなに綺麗な奥さんがいるのになぁ)と思った。そしてその週の金曜日の夕方、俺は仕事が終わり部屋に帰るとすぐに呼び鈴が鳴った。出るとゆかりだった。｢どうしたの？｣と聞くと｢あの疲れてる所すみません…あのちょっといいですか？｣と言い｢何ですか？｣と聞くと｢廊下の電気替えて貰いたくて…｣と言われ、俺は｢いいですよ｣と言いゆかりの部屋へ行った。夏だったのでゆかりはタイトなＴシャツを着ていて、結構大きな胸をしていた。｢すみません…届かなくて｣と言った。俺は小さな脚立に乗り電球を替えてあげた。

｢じゃぁ戻りますね｣と言うと｢あっ…あの…佐藤さん夕飯は食べました？｣と聞かれ｢いえ…まだ帰って来たばかりだから｣と言うと｢あの…良かったら一緒に食べません？｣と言われた。俺は心の中では(よっしゃぁ)と叫んでいたが｢でも悪いですよ｣と言って断った。しかしゆかりは｢大丈夫ですよ…今日もあの人…出張に行ってるとから…急には帰って来ないですよ｣と誘われ俺は｢じゃぁお邪魔しても？｣と言うと｢是非っ｣と言った。ゆかりは嬉しそうに夕飯を作った。｢佐藤さんはお酒飲みます？｣｢あっ…そんなに呑まないけど一杯だけ…｣と言うとゆかりはビールを注ぎながら｢弱いんですか？｣と聞いた。｢普段全然呑まないんです｣と答えると｢意外ですね…強そうに見えるけど｣と言った。俺もお返しに注ぎながら同じ質問をすると｢私も弱いです｣と答えた。俺が｢何に乾杯しようか？｣と言うと｢う～ん｣と考え｢とりあえず何かにっ｣と言った。俺達は乾杯してご飯を食べた。ゆかりは３杯目で愚痴をこぼし始めた。

続きを楽しみにしています！

｢旦那さんとはどうやって知り合ったの？｣｢私が大学４年生の時の合コンです…｣｢そうなんだ…何で結婚したの？｣｢何か向こうが何度も来て…その勢いに負けて…｣｢なし崩し的な？｣｢はい…そんな感じ…｣とゆかりは言った。そして｢アイツに女がいるの知ってる｣｢何でそんな事分かったの？｣｢アイツ女に会う時いつもコロンつけるの…普段全然つけないのに｣俺は(ダメじゃん旦那っ)と思った。確かにゆかりの言う通りエレベーターで一緒になる時、つけてる時といない時があった。つけてる時は必ずキャリーを持っていた。｢浮気…結婚する前からでもう四回目｣と言った。｢よく別れなかったね？｣｢いつも泣いて謝るから…｣と言うと、ゆかりはまたビールを注ぎ一口呑むと｢ねぇ佐藤さん…私って魅力ない？｣と言った。｢いやっ…そんな事ないよ…少なくとも俺には魅力的だけど…｣と言うとゆかりは微笑み｢佐藤さんて優しいね…｣と言った。それから急に話しは変わった。｢佐藤さんて今彼女いるの？｣と聞かれ｢半年前に別れた｣と言った。

｢えっ？何で別れたの？｣｢あ～…最後の方マンネリになっててさ…それであっちに好きな奴が出来てさ…それで｣と別れた理由を言うと｢佐藤さんは未練ないの？｣と聞かれた。｢ないよ…口喧嘩も多かったし…別れようって思ってたから｣と言うと｢ふ～ん…｣と言った。そして｢別れて半年じゃぁ…あっちの方はどうしてるの？｣とゆかりから下ネタを振ってきた。｢それはたまに自分で｣と答えると｢そうなんだ…私と一緒だね｣と爆弾発言をした。ゆかりは｢ちょっとトイレ｣と言って席を立った。俺は(いきなりだったなぁ)と思った。ゆかりは大胆になっていた。戻って来ると｢佐藤さんソファーの方で呑も？｣と言った。｢あっ…う、うん｣とどもった。２人掛けのソファーに座ると、ゆかりは俺の隣りに座った。俺はドキドキした。始めはゆかりも少し距離を置いて座っていた。そしてビールを注ぐと｢はいっ｣と渡してきた。俺は(キャバクラみたいだな)と思った。ゆかりは俺の太ももに手を置くと、頭をもたれてきた。俺の鼓動はますます速くなった。