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1:「警鐘」
投稿者:
いちむら沙織
今回、二回目の投稿です。
家事の合間に書きためているので、進捗ペースはかなり遅いです。 前回同様、女性目線の為、オブラートに包んだ描写となっているので、物足りなさを感じるかと思いますが、言葉を噛みしめるようにゆっくり読んでいただきたいと思います。
2011/02/18 15:50:34(tpVKGPNI)
こんにちは、沙織さん。
体験告白に書き込ませていただこうかな?とも思ったんですが、応援メッセー ジなのでこちらに書き込ませていだたきますね。 とっても素敵な小説ですね。 既婚の女性のほのかな恋心や、心情がつづられていて、あたかも自分がその光 景を目の当たりにしているような気になってしまいます。 クライマックスを迎えた三月里緒(私の中では沙織さん)の恍惚の様子、すご く生々しいですよね。 女性ならではの、女性でなくてはわからない気持ちや描写は、女性の一面をか い間見たような気がします。 応援しているので、これからも続けてくださいね。
11/05/24 10:05
(M8LbdYH/)
投稿者:
いちむら沙織
こんばんは、えいすけさん。そんなことを言われるとは思ってなかったので、とても嬉しいです。
なかなか反応がなかったので、誰も読んでないのかと思ってました。 相変わらず更新は遅いですが、一人でも読者がいるならこれからもマイペースで書いていきます。 コメントありがとうございました。
11/05/25 23:37
(7jHkynNI)
投稿者:
いちむら沙織
第二十九章
_私はまた美しいものを汚してしまった。その光景に欲情して、私は由美子の可愛らしい割れ目に思いきり吸いつきました。 「あ……あい……りお……い……いい……」 _肉体を舐めているのか液体を舐めているのか、わからなくなるほど由美子は濡れていました。 「さっきの由美子のオナニー、すごくエッチだったよ」 _そうささやいて、私は親指と小指以外の三本の指を由美子の中に挿していきました。 _なんの抵抗もなく根元まで入っていく指。そのまま手首をくるりとまわして、膣の肉を揺らすように掻き回した。 _陰唇の形がぐにゃりと歪む。 「里緒のオナニーも、可愛かったよ」 _彼女は喘ぎながらもそう言って、私の中に指を入れました。 _さっきイき果てたばかりで過敏になった部分がまた熱くなって、予測できない指の動きに身悶えました。 _互いの穴に指をはめ込み、女自身のどこがどう感じるのか知り尽くしているからこそできる愛撫で、女の悦びを分かち合いました。 _私たちは上りつめて、膣を痙攣させた。 _破水したように濡れるシーツ。はあ……はあ……と、鼻から抜いた荒い息づかいだけが互いの耳に届いていました。 _そして二人で体を起こして、ベッドの上を見まわした。 「由美子ったら、こんなに濡らして、ナプキンの夜用でも間に合わないよ」 「そう言う里緒だって、ほら、タンポン入れておかなきゃびしょびしょだよ」 「そういえば、タンポン買う時って恥ずかしくない?レジの人が男の人だと、すごい気まずい」 「私は平気。なんかレジの子が童貞くんぽい子だったら、わざとそっちに行って買ってみたりして」 「由美子って、男の人ダメなんじゃないの?」 「草食系の童貞くんなら大丈夫かも。エッチな妄想とかいっぱいしてそうだし、なんかイジメたくなっちゃう。里緒と私で童貞くん襲ってみよっか?」 「それいいかも。こどもの作り方、教えてあげる……とか言うわけ?」 「そうそう。で、アソコの写メとかいっぱい撮られたりして、オナニーしてるとこも見てもらうの」 _そんなふうに女同士の会話をしているうちに、私は──。 「ねえ、由美子」 「ん?」 「あれ……なんていうか……私、バイブが……」 「経験してみる?」 「ん……うん……」 _私はなんだか急に恥ずかしくなって、両手でアソコを隠しました。そんな私の仕草を見て、彼女はイタズラっぽい笑みを浮かべた。 「なんか里緒、処女みたいだね」 「ぜったい痛くない?」 「うん、すごく気持ちいいよ」 _彼女との会話を重ねるうちに、私はふとあることを思い出しました。それはノブナガとのメールセックスのやりとり。 _私はまだ、いちばん大事なことを確かめていないことに気づきました。 _それは──。 「由美子だったんだね」 「え?なにが?」 「あの交流サイトで私が知り合ったノブナガが由美子だったなんて、意外」 _私がそう言い終えると、妙な沈黙がふたりの間に流れて、小さなえくぼを口元につくって微笑んだ彼女はこたえた。 「ちがうよ──」 _たしかに彼女はそう言った。 _あまりにも期待はずれな彼女の言葉に、正直とまどった。 「ちがうの?私はてっきり由美子がノブナガだと思ってた。オリオンのこともよく知ってるし、ノブナガしか知らない私のことだって──」 「私はノブナガじゃないけど、ノブナガさんのことはよく知ってるよ。ほんとうの名前は千石さんでしょ?」 「え……まさか……。じゃあ、由美子と千石さんはどういう関係なの?」 _まったく、なにがなんだかわからない事だらけ──。私のあたまの中はそんな状態だ。 「どういう関係だと思う?」 _そう言う彼女のいたずらな笑顔が、無邪気な少女のように若返って見えた。 「そういえばほら、もうすぐクリスマスでしょ?」 「そうだけど……、それと千石さんとどんな関係があるの?」 「千石さん……ていうかノブナガさんて、里緒も知ってる人だよ」 「え?でも私、メールアドレスしか知らないし、まだ会ったことないよ……」 _その時──。 コンコン…… _誰かがドアをノックした。この部屋には裸の女が二人きり。こんな所にいったい誰?と、彼女に視線を送ると、突然の訪問者にひるむことなく彼女はドアのほうに近づいて私に言いました。 「来たわよ、サンタクロース」 「……?」 _私は言葉もなくドアと由美子の顔を交互に見ていた。 _ドアの前でしとやかに立つ全裸の彼女をあらためて目にした時、大人の女性の肉体の生々しさが匂ってくるようでした。 ガチャ──。 _部屋に響く、ドアの鍵を解除する金属音。 _私にとっては招かれざる客である訪問者を、夏目由美子は招き入れようとしていた。 _とっさに毛布をたぐり寄せて素肌に巻きつけた私でしたが、血流が青すじをたてて火照った体は無防備であることに変わりはなかった。 「誰なの?」 _毛布の中で肩をすくめたまま由美子にたずねてみても、彼女はそれに答えずドアにもたれかかるようにして、そのドアを……開けた。 _細長い隙間からドアの向こうの様子が見えてくる。 _そこに感じる人の気配。 _息づかい、体温、感情までも見えてくるようでした。 _部屋中に充満していたセックス臭を外に逃がした代わりに、新しい風が吹きこんでくるのを感じた。 _ドアが完全に開け放たれた時、そこに居たサンタクロースとは──。 _昼間、自室で眠ってしまった時に見た悪夢の光景がそこにあった。 _逆行の中に人影の輪郭だけが見えて、得体の知れない「存在」が部屋の中に侵入してきた。いや、実際にはそう見えていただけでした。あの悪夢の印象が強すぎて、私に錯覚を起こさせていたのです。 _その人物の顔がはっきりと見える。 「まさかあなた……あなたが千石弘和……ノブナガ」 「やっと会えましたね、三月里緒さん。それとも、オリオンさんと呼んだほうがいいですかね」
11/05/28 00:40
(p/xNBvly)
投稿者:
いちむら沙織
第三十章
_ずいぶん遠回りをしてきたけれど、今、私と対峙している人物こそがほんとうのノブナガ。 _さらにその人物は、開かれたドアに寄り添う由美子を横目で見て、親しみを込めてこう言った。 「もう終わった?ゴールドさん──」 「まだ途中ですけど、さっきまで里緒と愛し合ってました」 (ゴールド?由美子のハンドルネームはゴールド?交流サイトで私にしつこくつきまとっていた、あの子が……) _聞き覚えのあるその名前。ノブナガが自分のメールアドレスを私に知らせてきた後、交流サイトを強制退会させられ、それと入れ違いで私に接触してきたゴールドが夏目由美子。 _そして、私の浮気相手であるノブナガは千石弘和……ではなく、見覚えのあるその人物は……庭朋美。 _密会成立──。 _由美子は後ろ手にドアを閉めると、欲情した笑みを浮かべて鍵をかけた。あなたをもう誰にもわたさない……と、目で語りかけてくるようでした。 _仕組まれたことなのか、それとも偶然なのか、どちらにしても私自身が自らの意志でここへ足を運んだことは事実。 _密室にふたたび立ち込める女の臭気は、しらふではいられないほど私を酔わせた。 _ノブナガ、ゴールド、オリオン。それぞれの視線と思惑が点と線でつながり、冬の大三角形をつくりあげていました。 「三月さん、私は手加減しませんよ、心の準備はいい?」 _青い水面をかすかに揺らす風のような涼しい声で朋美さんが言った。 _しかし、その優しい口調の裏にある女の本能が瞳の奥にひそんでいるのを、私は嗅ぎ分けていました。この人には逆らえない、そんな気がしました。 _善人なのか悪人なのか、そこまでは嗅ぎ分けられません。ただ言えることは、彼女もまた女しか愛せない女性だということ。 「千石弘和っていうから男の人だと思ってたのに……どうして朋美さんが?」 「こういう世界があるってこと、三月さんにもわかってもらえた?肩身の狭い思いはするけど、私たちはこういうふうにしか生きていけないから」 「里緒は私のことを愛してくれたし、里緒にもその素質があるってことじゃない?」 「素質って言われても私にはわからないよ。でも、由美子のことはママ友として好きだし……」 「好きだし?」 「……愛してる」 「里緒、ありがとう」 _ベッドの上で毛布にくるまった私に由美子がそっと寄り添って、朋美さんに目配せをした。合図を受け取った朋美さんは着衣をすべて脱ぎ落とし、バッグからある物を取り出しました。 _それこそがサンタクロースからのプレゼントでした。 「三月さん、これに興味があるんでしょ?これが欲しくてどうしようもないんでしょ?こんなに綺麗な顔した普通の主婦が、そんないやらしい性癖を隠してるなんて、覚悟しなさい」 _雪国で暮らす女性とはみんなこうなのでしょうか。陶器のように灯りを照り返す肌の白さ、細身であるのにほど良く体脂肪がついたムダのない体。 _女であるはずなのに、とても攻撃的な色気がある。その罪深い色気がサディズムとなって、私のマゾヒズムを刺激した。 _そして彼女の手に握られている物、それは男性器を生々しくかたどったバイブレーター、女性専用の大人の玩具でした。 _免疫のないものを目にして、一瞬、過呼吸になりそうになった私。乳首や窒のあたりの血が濃くなっていくような熱さを感じる。 「三月さん、いい表情してる。すぐ楽にしてあげますね」 _となりの由美子が私の体から毛布をはがし、反対側に朋美さんが座ると、ちょうど私がふたりに挟まれるかたちになった。 _バイブレーターをちらつかせながら朋美さんが話しはじめた。 「本館のワイルドガーデンズで遠隔バイブの快感に溺れて気絶してしまった梅澤という女性、それから別館のスクエアガーデンズのあの部屋で全裸のまま縛られバイブでイカされ続けていた若い女の子も、みんな私が救ってあげました。彼女たちはみんなあの交流サイトの会員なんです。男性に幻滅した女性が心と体の再生を願って集う場所、それがここなんです。彼女たちは信長の城と呼んでるようですけど、そんな大げさなものでもないし、それに私自身も男性には幻滅しているんです。そこにいる夏目さんだって──」 _朋美さんが向けた視線の先の由美子が話をつなげた。 「私が初めてベッドの上で心を開けた人、それが庭朋美さんなの。旧姓が千石で、弘和はご主人の名前……でしたよね?」 「そうだけど、主人はここのスキー場に来た女性と浮気して出ていきました。離婚届もまだ……。だけどもうここには戻らないし、それ以来、男性が信用できなくなって再婚もできなくて。子供もいないから、寂しさを紛らわせるために私は猫に舐めてもらって慰めてもらうようになってしまいました。こんな性癖、軽蔑するでしょ?」 _私と由美子はなにも言えませんでした。他人の性癖をどうこう言える立場ではないからだ。 _話を変えようとして「どうでもいい話なんだけどね……」と由美子が私の膝に手を添えた。 「私のハンドルネーム、どうしてゴールドだかわかる?」 「わかんない」 「旦那に聞いた話なんだけど、夏目漱石の本名って夏目金之助っていうんだって。金之助の金でゴールド、ぜんぜん面白くない話でしょ?」 「由美子らしいね」
11/06/01 12:59
(6I4t66rh)
投稿者:
いちむら沙織
最終章
_同年代の女、三人が全裸のままベッドの端に並んで座っている。 _私は由美子のふくよかな胸に体をあずけ、両脚をひらいて朋美さんに向かって局部をさらしました。 _朋美さんがバイブレーターのスイッチを入れると、ごつごつとした黒いシリコンの塊が音をたててうねった。 _あれが中に入ってきたら私はどうなってしまうのか、想像しただけで鳥肌がたってしまって、体は受精の準備をはじめて濡れました。 「女同士のセックスなら避妊する必要もないし、思う存分たのしめるでしょ?」 _朋美さんが私の耳に唇をつけてそうささやくと、耳たぶのピアスがふるえていた。 「がまんできない……はやく……」 「三月さん、ちゃんと言わないとダメじやない」「バイブを……入れてください……」 _左右に首を振るバイブレーターの先端が私の太ももに触れ、焦らすようにゆっくりと濡れた入り口との距離をつめていく。 _膨らんだ陰唇の外側を撫でていって、膣口からクリトリスに向かうぬかるんだ道を愛撫する。 「は……あ……」 _私の体がのけ反り、由美子の乳房に押し返される。由美子の両手は私の乳首をまさぐって、同時にうなじや頬へのキスを繰り返す。 _バイブレーターにまとわりついた粘液ですべりを良くして、それは回転しながら膣口をほぐし、やがて中へと入ってきました。 「んぐ……んんん……はあ……はあ……」 _バイブレーターの機械音が小さくなった。私の体内で音がこもっている。太くて長いものが根元まで私の膣に飲み込まれていました。 _やさしい異物感、先端が子宮口にあたる、胴体に埋め込まれていたのは真珠?その粒々がちょうどいいところを突き動かして、気持ちいい。 _ちょっとやそっとの刺激じゃ満足できなくなっていた私が、こんな子供騙しの玩具にもてあそばれるとは、なんて生意気なやつ。 _私の反応を見守るふたり。 「今の三月さんがいちばん可愛い。体は嘘をつけないでしょ?女は男とちがって何度でもイケるから、溜まったものぜんぶ出していいよ」 _私の股間から水しぶきがあがる。朋美さんの目の前で私は潮を噴いた。 _お尻の穴までびしょ濡れにしている自分に恥ずかしくなりながらも、興奮した体はさらに激しく燃焼していった。膣が焼けるように熱い。 「終わらせてあげる」 _朋美さんがバイブレーターを操る。ふやけた膣から黒い棒を引き抜き、勢いをつけてふたたび私の中に突き挿した。ずしんと下から突き上げられる。子宮が揺れる。性器の割れ目から悦びの悲鳴が聞こえる。 _最短距離で出し入れが繰り返されて、嬉し涙が溢れる。 _性的なストレスを味わって痙攣しているのに快感が終わらない。 _私はイったことにも気づかず、何度もイかされていました。 _何時間も分娩台に乗せられているような、なにもかも垂れ流したままの下半身。 _由美子と朋美さんから代わる代わるクンニリングスを受け、子宮だけじゃなく卵巣までしゃぶられているような感覚がつたわってくる。 _互いの貝割れ肉を重ね合ったり、三人がそれぞれの唇をむさぼり、首をふたつ持った玩具で性器同士をつなげてみたり、それはもう女としての役目を果たすかのように快楽の限りを尽くしました。 ──数時間後。 _いつのまにか私たちはベッドの上で全裸のまま眠っていました。 _目を覚ました私のとなりで寝息をたてる庭朋美。部屋の中を散らかしているものを見て、さっきまでの出来事は夢じゃなかったんだと、私は大きく息を吐いた。 _電池切れのローター、乾いた体液で汚れた何本ものバイブレーター、産婦人科医療の器具、三人分の下着やその他の異物、それらすべてがそれぞれの仕事を終え、無造作に散らかっていました。 (あれ?由美子がいない) _部屋の中に夏目由美子の姿がありません。 _その時どこからか雨の音が聞こえて、私が音のする方へ行ってみるとそこにはバスルームがあり、カーテンを引くとガラス越しにシャワーを浴びる人影が見えました。 「由美子──」 _バスルームのドアを開けるとシャンプーの香りがする湯気が頬を撫でて、その向こうに由美子の姿があった。 「里緒、おはよう、目が覚めた?」 「おはようって、今、何時だっけ?」 「たぶん……6時前ぐらいだったと思うよ」 「そっか……いつのまに寝ちゃってたのか全然おぼえてない」 「ねえ、里緒──」 「なに?」 「一緒に洗いっこしようか?」 「いいよ。……あ、ちょっと待って」 _学生旅行でお泊まりに来ているようなウキウキした気分で、私は一度バスルームを出て、あるものを持ってまたバスルームに戻りました。 「これもバイブだっけ?」と、手にしたものを由美子に見せると、「これはディルドだよ、またしたくなった?」と、可愛い笑顔が返ってきた。 _二本のディルドの表面をボディーソープで洗い流して、それぞれ一本ずつ握りしめた。 「こうやって握るとほら、私の指じゃ届かないくらい太いよ」 _猫じゃらしを与えられた猫のような気分で、私は由美子の目の前で握ってみせた。 「里緒はさっき何回ぐらいイった?」 「そんなのいちいち覚えてないよ。由美子は?」 「ん……と、なんかわかんないくらいイったような気がする」 _照れ笑いするその笑顔が私は好きだ。 _私たちはタイルの床にディルドを立てて、内股でそこにまたがり、ゆっくり腰を沈めていった。 _物言わぬ弾丸が陰唇を突き破って体に穴を開けていく。 「あ……あん、あ……あん」 _泣き声に似た喘ぎ声と、じゅぷじゅぷという挿入音がバスルームで共鳴していた。 _由美子の肩が快感でふるえている。愛しい彼女を両手で抱き寄せ、乳房をこすり合わせて唇を奪った。そのまま腰を上下に動かしながら互いを求め合う。 「由美子の愛液を私の中に出して……」 「里緒の子どもを妊娠したい……」 _一本のディルドの両端からそれぞれフェラチオして、もう一本の両端を互いの膣に挿入して腰を交わらせる。 _奥深くまで導いてあげると、ディルドの姿はふたりの体の中に消えていった。 _分厚い陰唇の皮がめくれ上がるほど、淫らな赤身を重ね合わせ、ふたりで悦びの声をあげて果てた。 _ぐったりとした膣から異物が抜け落ちて、粘り強く白い糸を引いている。 _その直後、快感の余韻にひたっていた私に、とどめの一撃がきた。 _由美子はディルドを握りなおして、私の穴の真ん中めがけて押し込み、子宮を連打した。 「いい……やあああ……だめだめ……あああ……やめ……あっ……」 _内臓が揺れるほど突き上げる衝撃に犯される。私にレイプ願望があることを知っているからこそ、由美子はわざと乱暴に私の性器を扱ってくれていた。 _失禁しながら3回ほどイったあたりでようやく異物が抜かれ、由美子はやさしく私の恥部を舐めてくれました。 「もう……由美子……やりすぎ……」 「こんなに濡らしておいて、やりすぎはないでしょ」 「あのさあ、由美子……」 「なに?」 「またこんなふうに二人でセックスできるかな?」 「それは里緒しだいだよ」 「え?それじゃ私、由美子に会えない時は毎日オナニーしてる。由美子が言う物ならなんでも入れてあげるし、バイブ入れたままスーパーで買い物とか、ローター入れて保育園の送り迎えだってできるよ。だから……」 「可愛い奥さんはスーパーのキュウリをどんな目で品定めするの?美人のママは園長さんにどんな顔で挨拶するの?」 「由美子も一緒にやってみる?」 「ふたりだけの秘密で……ね?」 _夜明けが近いバスルームで体中の汗を洗い流し、生命の源から湧き出した匂いを消していった。 _これでもう女を愛した証拠はなにも残されていない、私はそう思い込んでみました。 _私と夏目由美子がバスルームから出てきた時、部屋に庭朋美の姿はありませんでした。 _なにもなかったように片付いた室内で着替えを済ませ、それぞれの部屋で帰る準備をした後、本館のワイルドガーデンズの食堂で合流した。 「──でさぁ、あの店の服がすごく可愛くて、今度行ったらぜったい買おうと思って」 「あれ可愛かったね。由美子、服の趣味いいから私も真似して買っちゃおうかな」 _夕べの雪はすっかり止んで、窓の外の朝陽は真横から私たちを照らしていました。 「おはようございます」 _かつぜつの良いはっきりした口調で挨拶をしてきたのは、庭朋美でした。 _スタッフの制服に身をつつんだ清潔感のあるその姿は、夕べの名残などまったく感じさせていませんでした。 「あ、朋美さん、おはようございます。今日も綺麗ですね」 「照れるからやめてください。そんなことより、二人とも朝食はどうします?」 「じゃあ、私トースト。里緒はどうする?」 「和食にしようかな、白いごはん食べたいから」 「オッケー、クラムチャウダーもおまけしときますね。ちょっと待っててください、すぐ持ってくるから」 _朋美さんのまわりだけ空気が濁っていない、そんな透明感をふりまいている。こんな山奥のホテルに閉じ込めておくにはもったいない、そう思った私は朋美さんを引き止めた。 「あの、朋美さん──」 「はい?」 「機会があったら一度、私たちのところにも遊びに来てください。由美子もそうして欲しいって……ね?由美子」 「え?ああ……朋美さんさえ良ければ」 「いいですよ、シーズンオフになったら休暇もとれるし、都合ついたらまたメールしますね」 _私はなんだかときめいた。デートの約束をしたような甘酸っぱい気分。 _知り合って間もない頃のノブナガに恋していた気持ちに嘘はなかった。 _あれから色々あったけど、今もあの頃の気持ちのまま変わらない。 _ありがとう、あなたに会えてよかった。 _年が明け、まだまだ春が遠い玄関先の正月飾りをくぐり抜けて、嬉しい便りがとどいた。それは庭朋美からの年賀状でした。 _年始の挨拶の背景には、私たちがワイルドガーデンズを離れる前に撮った写真がプリントされていました。 _三毛猫のマサムネを抱きかかえた庭朋美さんが真ん中で、その両脇で私と夏目由美子が半月型に目を細めふざけて笑っている。 _あの日の出来事がまるで昨日のことのように目に浮かぶ。 (はやく由美子に知らせなきゃ) _夫も知らない下着に履きかえ、薬指から結婚指輪をはずして、私は由美子に会いに行く。 _自分の妻が空白の時間にどんなサイトにアクセスして誰と会って何をしているのか、知らないほうが幸せなこともあると思います。 _もし、何かのはずみで妻の携帯電話を覗いてしまったら、その時は警鐘が鳴らされることでしょう。 _そして私自身が知らないほうが幸せなこと、それは夏目由美子が私に近づいたもうひとつの目的。 _彼女がまだ多感な高校生だった頃の痴漢体験、そんな陰湿で卑怯な行為をくり返していた痴漢のひとりが、私の夫であるということ。 _つまり、最愛の妻である私を寝取ることで、夏目由美子はあの頃の復讐を果たしたのでした。 「由美子……待った?」 「里緒……服を脱いで、こっちに来て」 おわり
11/06/07 14:00
(h.MhCdeq)
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