「今日も暑いわねえ。タクヤご飯美味しい？」
と、母が聞いてきたから、
「美味しいに決まってるじゃん。僕夏休み大好き。お昼もママのご飯食べるからさ。
だから、不味い給食の時間が一番つらいんだ。」
と、僕が言ったら、
「ありがと。じゃあタクヤは学校で一番何が楽しいの？」
と、母はニコニコして聞いて来たから、

「うーん、あんまりないな。でも、授業参観の日だけは楽しいかも。
だってね。みんなママを見て、タクヤ君のママ綺麗。とか、お前のかあちゃん若くで美人。俺のかあちゃんなんてマジ、オバサン。いいなあタクヤは。とか、言われてヒーローに成れるんだよ。」

母は、ニコニコしながら、テレビを消した。
「ママどうしたの？」
「何か最近つまらないから消しただけよ。」

「そうだね。昼間は野球と変な事言った大臣のワイドショーばかりだから、せっかくの夏休みなのにつまらないよ。」
「じゃあ、ママと何かする？」
「ヤッター。」
と、僕はバンザイをしたのである。