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1:家族愛
投稿者:
味噌バタ子
◆ljF/ZTgs8w
玄関の戸を開ける
「あなた、おかえりなさい」 そう言って妻が笑顔で出迎えてくれくれたのは遠い昔の事 暗く静まった廊下の向こうの部屋に向かう 居間で妻がテレビを見ている 「ただいま」 俺はそう言った 妻は私にゴミを見るような目を向けた 「ご飯かってに作って食べて、私はクタクタだから寝るわ」 妻はそう言って居間から出て寝室に向かった 妻は専業主夫だ 俺もかなり家事を手伝っている・・というか大半の家事は俺がやっている 恐らく習い事や主婦同士の遊びでクタクタなのだろう 俺はネクタイを外してため息をする なるべくいい夫になろうと努力したのだが 今年で38歳 もう男としての魅力は無くなってしまったのか 冷蔵庫を開けてビールとチーズ、サラミを取り出す いつも晩酌は一人だ ソファーに座りテレビを眺める 笑えない・・・ 結婚して17年目 俺は今だに妻が好きだ 向こうは嫌いなようだが 「お父さん、おかえり!」 後ろの方から聞こえてきた声 振り向いた パジャマ姿の娘だ 今年で17歳の高校生だ 艶々の黒髪をバスタオルでふきながら俺の隣に座った 「ただいま、結愛」 「お父さんの帰りを待ってたんだよ!」 ニコニコしながら俺に擦り寄ってくる 世間一般の17歳の女子ともなればオヤジなんぞ嫌う年頃だろうが 結愛はいつも俺にベッタリ擦り寄ってくる 「学校はどうだ?勉強してるか?」 「うんっ!」 俺は結愛の頭を撫でながらビールを一口 かわいい娘だ 顔も妻に似てかなり美人だしスタイルもいい 大きな胸が腕に当たっているがどうという気も起きない 娘にいやらしい事を考えた事は一度も無い 「おっぱい大きいでしょ?」 娘は悪戯っぽく笑いながらさらに押し付けてきた 「大きければいいってもんじゃないよ、量より質だ・・・」 「むー・・お父さんのバカ」 ビールを飲みながらチーズを一口食べる 「結愛、彼氏できたか?」 「ん?できないよ・・てかいらない」 「いらない・・だと?いいのか?結愛はかわいいがそんな余裕は30までだぞ たくさん恋愛をしないと売れ残って・・いてて」 娘が俺の腕をつねる かなり本気で 「大きなお世話よ!バカっ」 「わ、分かったよ」 17歳で彼氏がいないとはな・・ 親としては間違っているが避妊をしっかりするなら早くに経験をしておいてもいいと思ってる まぁ、急かさずそっとしておこう 夜が更けていく 娘はまだ俺の隣に・・
2012/07/25 07:19:36(kIHE29hk)
投稿者:
味噌バタ子
◆ljF/ZTgs8w
「おきろーっ!」
「うぉ!??」 結愛に起こされた なんだなんだ・・ 「お父さん、寝過ぎ」 「あ、ああ・・すまん」 「ま・・昨日はいっぱいしたもんね」 「あ・・」 昨日の夜 後でピルを飲むからと何度も中出ししてしまった 反省せねば・・ 「結愛、ピル飲んだか?」 「うん、飲んだよ」 「はぁ・・妊娠したら不味いんだから・・もう中ではしないぞ」 「たぶん一回したらまたしちゃうよ?」 「・・はぁ」 もう二度としない自信は無い 気を失いそうになるくらい気持ちよかった あんな快感は結愛でないと味わえないだろう 「あ、言い忘れてた!遅刻しちゃうよ!」 「お・・わぁああ!」 早く行かないと 着替えながら時計を見る あと30分あるからなんとか間に合う 「い、行ってくる!」 「私はもう少ししてから学校行くね・・お父さん、忘れ物」 「ん?」 娘にキスされた 舌が入ってくる 時間が無いのに・・ もう遅刻の事がどうでもよくなった 「んっ・・ちゅっ」 「はっ・・んっ・・結愛、出勤前なんだから軽めにしてくれよ」 「ご、ごめん・・行ってらっしゃい♪」 「お、おう!」 車をとばして会社まで向かった これで良かった 幸せな気分だ 娘にこんなに愛されるなんて 「ぐはぁ・・」 寝不足のせいか集中力が・・ダメだなぁ 「部長、お昼行きませんか?」 「あー・・今日はいいや、疲れてて食欲無いや」 「お疲れなんですね、わかりました!」 部下とは頻繁に昼飯を食べに行くんだがな 今日はもういいか ブブッ マナーモードの携帯が鳴る 結愛からだ・・ 【今日お仕事終わったら学校に来て(*´∀`)/カモ-ン☆夏休み前の盆踊り大会があるんだー♪】 ああ・・そういえばそうだったな あいつ浴衣持ってたか? 会社を定時で退社した 社長には無理するなと言われたがきっちり定時まで仕事をした 誘惑に負けて結愛に中出ししてまった自分が情けなくて仕事くらいはやりきろうと思った 俺は大人なんだから・・ 学校近くのパーキングに車を止める 一時間100円の所だ 車を降りて学校に向かう 夕日が道を照らす 新しい人生が始まった これで良かった・・ まだ確信は持てないけど これでよかったんだと思う 学校の近くまで来た なんだか人が集まっている ほとんどの人が浴衣だ 俺だけスーツで浮いている 太鼓の音がなって運動場の門が開いた 結愛はどこで待ち合わせるか言わなかったな どこにいるんだろうか
12/07/28 10:10
(7Z.Zzmvj)
投稿者:
味噌バタ子
◆ljF/ZTgs8w
綺麗な桃燈がたくさん
出店もあるんだな・・ ええい、一刻も早く結愛の浴衣姿が見たい 目の保養をしたい・・ 「ご来場の皆様!中央ステージで浴衣美人コンテストを開催いたしまーす!」 放送用スピーカーからそう聞こえた なん・・だと? 浴衣美人コンテスト・・ 結愛が出る 直感でそう思った 中央のステージで音楽が鳴り始めた 審査員が6人いるようだ エントリーナンバーと共に浴衣美人たちがポーズをとったりしている 綺麗な子ばかりだが結愛の可愛さには遠く及ばない なぜなら・・ 俺の娘だからな! 「ついに最後です!エントリーナンバー15番!二年三組の小悪魔!自作の浴衣で登場ですっ!村田結愛さん!」 うおおおお! と叫びたいが叫べない 社会人がみっともない 結愛が出てきた ゴスロリっぽいかんじの浴衣を着ている 自分で作ったのか!? あ、あのバックは・・前に俺と買いに行ったやつだ 結愛はその場でクルッと回った 俺がいる方に投げキッスをした 歓声がおこる 勘違いすんなよお前ら その投げキッスは俺のもんだ 審査タイムになったようだ、結愛が優勝に決まってる 「審査が終わりました!」 結果は分かってる 「優勝は・・」 俺の頭の中でドラムロールが鳴る 「エントリーナンバー15村田結愛さん!」 ほらね! 結愛はぺこりとお礼をした 麗しいぞ・・結愛 しばらくぼーっと立ち尽くしていた かわいかったなぁ・・ 「そこのおじさん♪」 結愛だ 近くで見るとまた・・ 「お父さん、見てた?」 「もう出る前から優勝確定してたな」 「えへ♪ね?出店でなんか食べよ♪」 「おう!」 結愛と出店を回る 「お父さん、にやけすぎ」 「顔面崩壊してる?」 「うん、してる」 「にやけさせて」 「あいあい、今日だけだよ」 やきそばを買った なかなか美味いな この行事は今年から始めたらしい 「ユメユメー!」 「おー!もっちー!みんな!」 結愛の友達か さっきコンテストに出場した子もいる わいわいキャッキャしてる 和むな・・ 「あ、ユメパパだ!こんばんわ!」 「や、こんばんわ」 キリッと返事を返した 「かっこいいー♪」 俺も捨てたもんじゃないな 結愛がジト目で睨でいる いいぞ、もっと睨め 「ちょっとお父さんと用事があるからみんな、またね!」 娘に服を掴まれて連れ去られる 「ユメユメとユメパパまたねー!」 「またねー!」 「またねー♪」 「お父さん、キモい」 「さーせん」
12/07/28 10:37
(7Z.Zzmvj)
投稿者:
藤丸
◆a9okHBrhP.
今後の展開が気になるいい作品だと思います。てか結愛可愛い!
12/07/28 10:39
(4mIOH7Me)
投稿者:
味噌バタ子
◆9bcz.Z1hHY
やきそばを食べながら歩く
結愛はなんだか怒っている 「結愛?」 「バカっ」 「バカですがなにか?」 「アホっ」 「アホ部長ですがなにか?」 「むー・・」 俺を涙目で睨む 「なんで無くんだ?」 「私・・嫉妬しちゃう」 「お?」 「お父さんがみんなと話してるだけで・・嫉妬しちゃう」 「んー・・いいんでないか?」 「ふんっ!」 プイッとそっぽを向いた 改めて今日の浴衣姿はかわいいな 「浴衣、自分で作ったのか?」 「うん・・」 「かわいいな」 「・・・」 頭を撫でてやる まだ拗ねてるな 「ね・・」 結愛が俺の袖を握ってくる 「先に進むのが怖くなった」 「ん?」 「お父さんが大好きなの・・・みんなおかしいって言う」 「・・・」 それが普通なんだろう 仲の良い親子・・それ以上の関係は異常だ 「私のせいで不幸になったんじゃ・・とか」 「結愛、大丈夫」 頭を撫でてやる 結愛も悩んで俺に迫ったんだ 「これから他にもたくさん悩んで大人になるんだ・・俺たちの事はもう悩むな」 「う・・」 「まぁ・・なんだ・・大昔の人たちは兄と妹で結婚する場合もあったらしいぞ」 「ほぇ?そうなの?」 「常識なんて時代で変わるんだ・・俺と結愛はよわっちい人間なんだから寄り添って生きて行こうよ」 「うん・・うんっ!」 娘の目が輝いた 涙をふいてやる 「遅くなったがコンテスト優勝おめでとう!」 「うんっ!」 「綺麗だったよ」 「うんっ!」 これでいい・・これでいいんだ 娘が生まれた時 すぐに決めていた名前で呼んだ 結愛・・ 誰かと誰かを仲良く結んで愛してあげられる 友達がたくさんできるような子に・・ そして自分も誰かを愛して結べるように 結愛・・ゆめ・・と呼ぶ 娘は俺の夢だ かけがえのない夢 大切にしたい夢 それから・・彼女が大人になっても俺の側を離れる事は無かった 喧嘩もしたけど彼女はずっと俺の側にいてくれた ずっと・・ずっと寄り添ってくれた 【終わり・・】 「お父さん!」 「なに?」 「この浴衣買いとりたいんだけど!」 「え?実費で作ったんじゃないの?」 「実は私が作ったんじゃないの・・・買って?」 「え?え?」 「後で買い取るからって・・呉服屋で言っちゃった」 「いくら?」 娘が耳元で言った 「ごにょごにょ」 「・・・あいたたた」 「だからバイトしたいって言ったのに!」 「諭吉さん50人とさよならしなきゃな」 「出世払いする!」 「期待せずに待ってる」 この先苦労は続く・・まぁいいか
12/07/28 11:10
(7Z.Zzmvj)
投稿者:
味噌バタ子
◆ljF/ZTgs8w
ご感想ありがとうございます
駄作でしたがなんとか書き終えました 入力できる文字数が少ないので描写があっさり気味になってしまいました 誤字脱字失礼しました
12/07/28 11:17
(7Z.Zzmvj)
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