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逃げて来た女
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ノンジャンル 官能小説   
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1:逃げて来た女
投稿者: (無名)
俺(義弘30独身)は中距離の運転手をしている。…ある日の夜の事だった。荷受けする会社の近くのコンビニの駐車場で、荷受け時間になるのを待っていた。9時頃だった。俺がコンビニの外にあるトイレに行き、トラックに戻る時だった。長髪で金髪にしている女がいきなり「助けて下さいっ」と血相を変えて、俺に話し掛けてきた。女はシミーズ姿で素足だった。俺は驚き「ど、どうした?」と聞くと「アイツが来るっ!お願い匿って」と言った。俺は訳が解らなかったが、少し腫れた女の顔を見て「とりあえずトラックに乗ってベッドに隠れなっ」と言った。女は慌てて運転席から乗り込むと、席の後ろのベッドに隠れた。俺も運転席に乗り込んだ。…2、3分するとヤンチャ系の男が現れた。男は「どこ行ったぁっ…出て来いっ」と叫びながら、トラックに近付いて来た。俺は週刊誌を読んでる振りをした。男はドンドンっとドアを叩いた。俺は窓を開け「何だお前っ」と凄みながら言った。男は俺の剣幕にたじろいだ。
 
2018/02/21 03:12:53(Wi..f9w4)
42
投稿者: (無名)
それは七海の母親の事だった。七海の母親が園に現れたと言っていた。園の子供が「変なおばさんが居る」と言って、園長が七海の母親を見つけた。母親の話しだとたまに来て遠くから様子を見ていたと言っていたらしい。俺はその話しを聞き園長に、俺の住所と電話番号を書いて渡し「今度来たら渡して下さい」と言った。すると園長の奥さんが俺に紙を渡し「七海ちゃんのお母さんの電話番号よ…七海ちゃんに教えてあげて」と言った。俺は受け取ったが「多分七海は掛けないかもしれませよ?」と言うと「それでもいいから」と言われた。俺は戻りながら言うべきか悩んだが教える事にした。…家に帰ると「どうしたの?」といつもの様に出迎えてくれた。「ちょっとね…今日休んだんだ」と言うと「風邪ひいたの?」と言った。七海に座る様に言い切り出した。「今日…孤児院に行って来たんだ」「えっ!?何で?」「これのサイン貰いに」と婚姻届を出した。七海は驚いた顔をした。「でも貰えなかった」「何で?」と言った。
18/03/03 23:55 (qsojz8E7)
43
投稿者: (無名)
俺は紙を出した。「何コレ?電話番号?」と言った。「それ七海のお母さんの番号だよ」と言うと「えっ!?」と言って固まった。「お母さん…時々あそこに来てたんだって」「えっ!?嘘っ?」「でも…七海に会う事出来なかったって…七海を置いていった事で、会わせる顔がなかったって園長に言ったって聞いた」と言ったが、七海は何も言わなかった。「どうする?掛けるか?…俺の意見だけど、会った方がいいと思う…会って言いたい事言った方がいい…会わないと絶対後悔する」と言うと「何で今頃…」と呟き「会いたくないっ!!」と言った。俺は嘘だとすぐに分かったが「そっか…分かった…じゃぁコレ破くな」と言うと紙を取った。破こうとしたら「ダメっ!!」と言った。「何で?会いたくないなら必要ないだろ?」と言うと「破かないでお願い」と言った。「ホントは会いたいんだろ?」と言う「…うん」と言った。「じゃぁ今電話しよう」と言って、七海の携帯に番号を入れ「後は七海が押しな」と言って携帯を渡した。
18/03/04 00:16 (TGcJGHWu)
44
投稿者: (無名)
俺に勧められ七海は電話をした。俺は隣りで聞いた。「はいっ…〇〇です…どちら様ですか?」と声が聞こえた。少し黙っている七海に「ほらっ」と言うと「あの…七海です」と言った。「えっ!?七海なの?」と言った後すぐに嗚咽が聞こえた。「お元気…ですか?」「うん…元気…よ…ひぐっ…あなたは?…ひっ…」「元気です」「そう…ぐすっ…良かった…」と言い沈黙した。俺は電話を借りた。「あの…すみません」と言うと「はいっ…えっ!?…アナタ誰?」と言った。「今、お嬢さんと一緒に暮らしています〇〇義弘と言います」と挨拶すると向こうも「はい…〇〇奈緒子と言います」と言った。その後俺は経緯を話した。そして俺は「お会いして貰いたいんですが」と言うと奈緒子は「そんな急に…」と言ったが俺は押し切り会う事になった。予定日を決め七海に代わった。「じゃぁそう言う事ですから…また」と言うと「はい…また」と言い電話を切った。「はぁ…緊張した」と七海は言った。「俺も一緒に行くから」と言うと「…うん」と言った。
18/03/04 02:47 (TGcJGHWu)
45
投稿者: (無名)
俺はその日の為に有給を穫った。そしてその日になった。俺達は車で駅に向かい、駅前の駐車場に車を停めた。七海は緊張している様だった。「そろそろ行こうか」と言い車を降りた。七海の足取りは重かった。指定した駅前の喫茶店に入った。店員が「何名様でしょうか」と聞いたが「待ち合わせなんですが」と言って店内を見回すと、1人の女が立ち上がって俺達を見ていた。すぐに奈緒子だと分かった。七海に「あの人?」と聞くと、七海は視線をやり「…うん」と言った。柔らかな雰囲気を持った女性で七海に似ていた。俺は(やっぱり親子だなぁ)と思った。挨拶をして席に着いた。店員が来て水を置いた。俺は「アイスコーヒーとアイスティーを1つずつ」と頼んだ。七海は下を向いたままだった。沈黙が支配していた。俺はいたたまれなくなり「あの今、どちらに住んでるんですか?」と聞いた。奈緒子は「〇〇市の××って所のアパートで1人暮らししてます」と答えた。孤児院から数キロの所だった。
18/03/04 13:50 (TGcJGHWu)
46
投稿者: (無名)
奈緒子はいきなり「ごめんなさい」と謝った。「何故七海をあそこに?」と聞くと奈緒子は経緯を話した。七海がS3の時、父親が他界。僅かな財産は葬儀の費用等に使われすぐに底をついた。奈緒子はパートを掛け持ちして、働いたが物価の上昇等の波に飲まれ追いつかなくなった。そして最後はサラ金に手を出してしまい、高い利子を返せなくなった。と奈緒子は言った。奈緒子は七海と心中まで考えたそうだ。寝ている七海に手を掛けようとしたが、その時友達から電話があり思い留まったと言った。七海を置いて行ったのは七海と一緒にいてはまた同じ事を繰り返すと思った事と、七海の将来を奪う事は出来ないと思ったと、涙ながらに話した。そして最後にまた「ごめんなさい」と謝った。七海は聞いている間一言も言わなかった。俺は「今はどうなんですか?」と聞いた。「今はそのサラ金の会社は警察の強制捜査を受けて潰れて、私の借金も無くなりました」と言った。
18/03/04 23:26 (TGcJGHWu)
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