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キャンプへ行った妻
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ノンジャンル 官能小説   
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1:キャンプへ行った妻
投稿者: 不甲斐ない夫
今年の夏、妻がキャンプに行ってもいいか、と訊いてきた。
パート先で企画が持ち上がったらしく、日頃の慰安を兼ねて、バイトの子やパート仲間で行くのだという。
子供たちは夏休みであったし、無理に反対する理由もないので快く承諾した。
キャンプに出掛ける日は、軽装に着替えた妻をパート先の近くまで送ってやったものだ。
ぴっちりとしたホットパンツに小さめなTシャツと、めずらしく肌の露出が多い服装をしていたのが、いささか気になりはしたものの、若い男の子たちも来るというから、老けて見られるのを嫌って若い格好をしているのだろうと、あまり気にも留めなかった。
集合場所に着くと、待っていたのはキャンプ資材を積んだ真新しそうな新型のワンボックスと、バイトの子らしい3人の若者たち。
礼儀正しい青年たちだった。
まだ、大学生だという。
他に車は見あたらず、そこに立っていたのは、妻を含めてその4人だけだった。
「他は、まだ来ていないみたいだな。」
「うん、まだ早いから、これから来るんじゃない?」
パート仲間や従業員たちも一緒に行くのだと聞いていた。
だから、誰もいないのを不思議にも思いもしたが、何食わぬ顔で、そう言った彼女に私はまったく疑問さえ感じていなかった。
「ありがと。もう、いいわよ。」
行ってくるね、と手を振る彼女に笑顔で見送られ、私は、妻を残して家に帰った。

キャンプの予定は3日間。
日頃の妻の苦労をしっかりと肌に感じつつ、その3日間は、子供たちを相手に悪戦苦闘したものだ。
3日目の夕方になって、妻はようやく帰ってきた。
「ああ、疲れた!」と、玄関で荷物を下ろした彼女は、疲れてるわりには、とても晴れ晴れとした表情を浮かべていた。
きっと、仲間といっぱい遊んで、リフレッシュできたに違いない。
家計をやりくりするためにパートをふたつも掛け持ちしている彼女だ。
たまには家族を忘れて気分転換するのもいいことだ、などと、晴れやかな表情を浮かべる彼女を見て、私は心の底から喜んだりしていた。
しかし、よく見ると、妻は怪我をしていて、ひざやひじのあたりには小さな擦過傷が幾つもある。
小さな傷は、ふくらはぎや足の先にも見てとれた。
「それ、どうしたの?」
気になって、訊ねてみたら「ああ、ちょっと転んじゃって。」と、妻は、はにかむように笑っていた。
どれほど羽目を外したのかは知らないが、「歳なんだから気をつけろよ。」と、窘めると「失礼ね。これでも、まだ若いのよ。」と、彼女は勝ち誇ったように笑っていた。

それから一週間ほどが過ぎた頃のことだ。
近くのスーパーで買い物をしていたら、たまたま妻の友達にあった。
ママ友で、長女が幼稚園からずっと一緒だったせいか、私にも気軽に話しかけてくれる、気さくで明るい女性だった。
ノースリーブのシャツを着ていた彼女の肩が、真っ黒に日焼けをしているのを見て「さすがにキャンプに行ったら、焼けてるねえ。」と、私は笑った。
彼女も、妻のパート仲間で、この間のキャンプへ行ったのだ。
すると、不意に彼女が怪訝な顔をした。

「キャンプ?なにそれ?今年は行ってないよ。」

「え?この間、うちの奴と一緒にキャンプに行ったでしょ?それで、焼けてるんじゃないの?」

妻は、彼女も一緒に行くと、確かに言っていた。
だから、安心して、妻を送り出すことができたのだ。

「これ?全然違うよぉ。実家の手伝いに行ってたの。毎日畑仕事させられて、大変だったよぉ。」

訊けば、実家のお母さんの具合が悪くなったらしく、帰省を兼ねて、家族ぐるみで農家をやっている家の手伝いに帰っていたのだという。

「じゃあ、キャンプには行ってないの?」

「行ってないよ。」

「でも、うちの奴が、○○さんも一緒に行くって・・・。」

「そんな話聞いてないよぉ。」

「だって、パート先の慰安旅行を兼ねているから、みんなで行くって・・・。」

言葉が続かなかった。
この辺りから、胸がざわつき始めていた。

「それって、いつぐらいのこと?」

妻がキャンプに行った日を教えてやった。
急に彼女が思案顔になって、不安そうな目を向けてきた。

「あのさ、こんなこと言ったら、なんなんだけど・・・。奥さん、気をつけた方がいいわよ。」

「気をつけた方が、いいって・・・?」

「うん、××さんの奥さんね、職場で意外と人気があるのよ。ほら、スタイルだっていいし、顔も可愛いでしょ?だからね、奥さんに声掛けてるバイトの子が結構いるみたいなの。まだ学生の子が多いから年上の人に興味があるみたいで・・・。奥さんは、相手にしていないみたいだったけど、その時って、ちょうどバイトの子の何人かがキャンプに行くって言ってた日なのよね。だから・・・もしかしたら、その子たちと行ったのかも・・。ああ!これは、あくまでも私の想像だけどね!」

慌てて否定していたが、もはや、私の頭の中には、疑念だけしか渦巻いてなかった。

「私が言ったこと、奥さんには黙っててね。」

まずいことを教えて妻との関係がこじれるのを嫌ったのか、バツの悪そうな顔をして、逃げるように立ち去ろうとした彼女を呼び止めた。

「悪いけど、頼みがあるんだ・・・。」

疑惑は、確信に変わりつつあった。
キャンプから帰ってきた日、妻はノーブラだった。
ふっくらと盛り上がっていたTシャツの薄い生地に、ふたつの小さな突起が飛び出していたのを思い出していた。
ひどく暑い日が続いていたし、日頃からブラジャーを嫌って、家の中では、あまりしたがらないのを知っていたから、さほど気にも留めなかった。
だが、今思えば、若い男たちの前にノーブラの姿をさらすなど、既婚とはいえ、羞恥心がないわけではないのだから、普通ならできることじゃない。
しかし、身体の関係があるなら、話は別だ。
私は、彼女にあることを頼むと、携帯電話の番号を教えて、別れた。

妻とは、結婚をしてから12年になる。
結婚したての頃は、25歳だったから、彼女は今37歳だ。
ふっくらとした顔をしていて、眼尻が下がっているから、年齢よりも幼く見られることが多い。
そのせいか、見ようによっては男好きのする顔をしている。
子供を3人産んでいるわりには、スタイルはまだ崩れてなくて、乳房なども目を見張るほどに豊かな張りに富んでいた。
尻も大きくて、細い身体とのアンバランスが、よく男の目を惹いた。
性格は、これと言って問題はない。
大人しいかと言えば、そうでもないし、かといって、特に口うるさく騒ぎ立てることもなく、毒にも薬にもならない気性をしているから、ことさら不満を覚えたこともなかった。
夫婦仲は、それほど悪くない。
ただ、2年ほど前から、軽いEDになって、夜の生活は、ここしばらくご無沙汰している。
私と妻は、8つ歳が離れていた。
妻も気遣っているのか、無理に求めて来ようとはしないので、申し訳ないと思いつつも、今まで甘えてきた。
だが、可愛がってやらないからと言って、それを理由に妻が不機嫌になることはなかったし、仲違いをしたこともない。
派手なことを好む女ではなかったし、ことさら癖のある性癖を持っているわけでもなかったから、あまり興味がないのだと思っていた。
どちらかと言えば性行為には控え目な性格をしていて、ことさらしたがるタイプでもなかったのだ。
だから、浮気などそれまで一度として考えたこともなかった。
ましてや、妻に変態的な嗜好があるなどとは夢想だにしたこともない。
実に、良き妻であったし、良き母親であった。
私は、心の底から彼女を信じ切っていたのだ。

ママ友の彼女から、携帯に電話があったのは、つい先日の夕方のことだ。
スーパーで会ってから、1週間ほどが経っていた。
近くの喫茶店に呼び出されて、そこで落ち合うことになった。
結論から言えば、クロだった。
それも、開いた口がふさがらないほどの真っ黒だ。

「待ち合わせしたところに3人いたんでしょ?その3人を相手に頑張っちゃったみたいよ。」

アイスコーヒーのストローを口にくわえながら、彼女は呆れたように言っていた。
にわかには信じられない話に、呆然と聞いていたものだ。

「そこに背の高い子がいなかった?その子が、奥さんをすごく気に入ってるらしくて、強引に口説いて、キャンプに行く前から、もう関係はあったらしいわ。私も知ってるけど、なかなかカッコいい子だから、今は奥さんの方が夢中になってるみたい。それでね、その子には、仲の良い子が他に二人いて、奥さんは、その子たちの相手もしてるみたいね。それが、待ち合わせ場所に一緒にいたふたりよ。どうして3人も相手にすることになっちゃったのかは知らないけれど、無理矢理ってわけでもないみたいで、キャンプに行った時も、納得して行ったみたいよ。奥さん、最初から3人を相手にするつもりだったのね。」

冷ややかな目で彼女に見つめられて、思わず頬が赤らんだ。
思わぬ妻のふしだらさと、それに気付きもしなかった自分が恥ずかしくてならなかったのだ。

「向こうに行ってからも、ずいぶんとすごかったみたいよ。最初からエッチ目的だったみたいで、誰も来ないような山奥まで行ったんだって。行く途中も車の中で散々したらしいわ。向こうに着いてからも、ずっと裸で服を着る暇もなかったって話よ。奥さん、休むこともできなかったんじゃない?若い人って、ほんとにすごいし、3人もいたらねぇ・・・。それで、3人いっぺんに相手までしちゃったって言うんだから、ちょっと彼女の性格からは信じられなくて、話を聞いたときには私も耳を疑っちゃったわ。でも、事実らしくて、ずっとそんなことばかりしてたみたい。真ん中の日は、裸の奥さんを山の中に逃がして、強姦ごっこみたいなこともしてたって言うんだから、まったく驚いちゃうわよねぇ。3人で追いかけて、捕まえた人からしたんですって。ずっと、一日中そんなことばかりしてたらしいけど、奥さん怪我とかしてなかった?でも、なんか、私も聞いてて、少しだけうらやましくなっちゃった。ちょっと、憧れたりはするわよねぇ。」

そう言った彼女の瞳には、妖しい光が浮いていた。
あの妻からは、信じられないような話ばかりに、現実のものとして捉えることができず、夢の中で話を聞いているような気さえしてならなかった。
しかし、言われてみれば、確かに妻の手足には、幾つもの擦過傷があった。
あれが地面にひれ伏しながら犯された傷ならば、納得もできる。
だが、アナルまで使わせたなどとは、にわかに信じがたかった。
アナルに触れただけで、嫌がるような妻だったのだ。

「コンドームなんて使わないでしてたって言うから、避妊はどうしたんだろ?赤ちゃんなんかできたら、最悪なのにね。」

おそらく、それはないだろう。
それだけは、確信があった。
私との交渉は、ここのところまったく途絶えていた。
だから妊娠などすれば、すぐに浮気が発覚する。
もし、彼女の話が事実であるならば、おそらくキャンプに行く前から、妻は避妊の準備をしていたのだ。
子供の学校の支度は、必ず前日のうちに終わらせていて、朝になっても、子供たちが慌てふためくことなど、一度もなかった。
何事にも念入りに準備をして、きちんとしていなければ、気の済まない性格をした妻だった。
おそらく、彼女は妊娠することがないように、きっと用意周到に準備をしていたはずだ。
ピルでも飲んでいたのかもしれない。
今夜、タンスの中でも探ってみよう、などと彼女の話を聞きながら考えていた。

「ねえ、ほんとにまったく気付いてなかったの?私は気付かなかったけど、若い子の間では、奥さん評判にもなってたみたいよ。」

彼女の瞳には、非難するような色があった。
正直なところ、性欲というものが失せかけていて、ここのところまったく妻の裸を見ていない。
多少でも、妻を気にかけていれば、もっと早くに気付いていたのかもしれないが、私は、それを怠っていたのだ。
非難されても仕方のないことだった。

「なんかね、その3人のうちのひとりが良いとこの坊ちゃんらしくて、結構いいマンションに住んでるみたいでね、そこをたまり場にして、乱交パーティみたいなこともしてるんですって。それでね、時々は、その3人以外にも、他の子が混じったりしてたらしいのよ。手当たり次第だったみたいね。ほんと、迷惑な話だわ。」

ため息混じりに、ぽつりとつぶやいた最後の彼女の言葉の意味がわからなかった。
淡々と口にしていたが、その時の彼女は、まるで妻を嫌ってるかのようにも思えた。
いったい、妻が彼女になんの迷惑をかけたのだろうか?
同じパート仲間として恥じているのか?
それとも、同性として、妻のふしだらな行為を軽蔑しているのか?
妻と同い年の彼女だった。
歳が同じだったせいか、知り合ってからは、同じ勤め先を探してくるなど、ひどく懇意にもしていた。
だが、その時の彼女は、妻を忌み嫌っているようにも見えたのだ。
そう言えば、一人言のようにしゃべり続ける彼女に、妙な疑問を覚えた。
彼女は、いったい誰から話を聞いたのだ?
まるであたかも自分が見てきたように話をしているが、それはいったい誰に教えてもらったことなのだろう?
それを考えると、不思議でならなかった。

「ねえ、ところで、それは誰に聞いたの?」

疑問が、口をついて出た。
彼女は、迷惑そうな顔をしながらも、あっけらかんと答えた。

「私のカレから・・・。私も奥さんと同じで、あの職場に若いカレ氏がいるの。奥さんを気に入ってる子と仲が良いから、頼んで全部訊いてきてもらったのよ。それを、あなたに教えてあげてるの。」

予想もしなかった答えに息を飲んだ。
彼女も、浮気をしていたのだ。

「でね、訊いてよ・・・。」

急に眉根をしかめ、不機嫌そうな顔つきで身を乗り出してきて、彼女が続けた。

「あなたに言われてから、すぐにカレに聞いたんだけど、なかなか教えてくれなくて、おかしいな、とは思ってたのよね。でも、やっと昨日白状して、なかなか教えてくれなかった理由がわかったわ。実は私のカレもね、その子に誘われて、今言ったマンションに、行ったことがあるんですって。それでね、あなたの奥さんとしてきちゃった、なんて言うのよぉ。挙げ句にすごく良かったなんて言うもんだから、もう腹が立っちゃって。あなたが、しっかりと奥さんを見ていないから、私まで嫌な思いしちゃったじゃない。」

怒ったように告白されて、ようやく疑問が解けた。
そうか、彼女は男を寝取られたと思っていたから、妻を快く思っていなかったのだ。
まさか、妻が彼女の男まで相手にしていたとは思いもしなかった。
それにしても、なんと言うことだ。
あの妻が、次々と若い男たちに体を開いているの言うのだ。
まさに彼女が言うように手当たり次第ではないか。
だが、聞けば聞くほど、あの妻が、そんなことをしているなど、にわかには信じがたい気持ちが強くなっていき、戸惑いさえ覚えた。
それは、おそらく事実なのだろう。
わざわざ私を呼び出してまで、嘘を教えるメリットが彼女にはない。
むしろ、浮気の事実さえ教えてしまったデメリットに、真実味さえ感じてならない。
きっと、彼女の言っているとおりなのだ。
妻は、次々と若い男たちに身体を与え、そして喜悦の声を上げて悶えているのだ。

「これから、どうするの?」

塞ぎ込むように黙り込んでしまった私に、彼女が苛立つように訊ねた。
答えなど求められても、すぐには返答などできそうになかった。
どうしても信じられなかったし、信じたくもなかったのだ。
その時、不意に彼女の携帯が鳴って、彼女は慌てたように小さなバッグから携帯電話を取り出すと、耳へと当てていった。

「うん・・・うん・・・わかった。すぐ、行くね。」

携帯を畳んだ彼女は、実に嬉しそうな顔をしていた。

「カレが迎えに来てくれたみたいだから、もう行くね。」

「彼?」

「今言った、若いカレ氏。浮気した罰に、今から遊びに連れて行ってもらうの。」

「えっ?これから?子供たちはどうするの?こんな時間から、いったいどこへ行くって言うの?」

本当なら、主婦である彼女は、夕げの支度にいそしんでいる時間のはずだった。
私の問いに、彼女の目が意地悪そうに輝いた。

「そのマンションに遊びに行くのよ。今日は、早くに仕事が終わったから、子供たちは、旦那が見てくれてるわ。たまには、私だって息抜きくらいさせてもらいたいわよ。」

「えっ!?」

露骨に乱交をしに行くと告げたのだ。
そのマンションは、乱交パーティのたまり場だと、彼女自身が言っていた。
予想もしなかった返事に、ただただ驚くばかりだった。
息抜きにしては、ずいぶんと艶めかしいことだ。

「じゃあ、行くね。」

立ち上がって、すぐさま背中を向けようとした。

「あ、それとね・・・。」

不意に振り返った彼女が、ひどく暗い目で私を見つめてきた。

「奥さんのことは、黙っていた方がいいかも。騒いでも何もいいことはないわよ。どうせ、遊びなんだし、向こうだって本気にはならないから、子供のことを考えたら、何も言わないで好きにさせてあげてた方がお互いのためだと思うわ。きっと、すぐに飽きちゃうだろうしね。それに、××さんだって、ずっとしてあげてなかったんでしょ?やっぱり、問題はあったと思うのよね。奥さん、ずっとこぼしてたもの。だから、少し遊ぶくらい大目にみてあげなきゃ。本気にならなければいいんだし、奥さんもバカじゃないから、それくらいわかってるわよ。」

妻を引き合いに出しているが、それは彼女のことも黙っていろと、暗に告げているように聞こえてならなかった。
若い男に弄ばれながら、喜悦の声を上げる妻のふしだらさが、大したことではないのか?
呆然としている私を尻目に、彼女はスタスタと歩いて店を出ていってしまった。


目の前で、話を聞かされても、にわかには信じがたい。
とても、浮気ができるような女ではなかったし、そんな気配など、これまで一度として感じたことはなかったのだ。
だが、あの奥さんが嘘をついているとも思えない。
やはり、妻は浮気をしているのだろうか?
しかし、乱交だと?
山の中で、強姦ごっこをしていただと?
あの妻がか?
キャンプから帰ってきた後も、いつもとまったく変わらない妻だった。
家事も手抜きすることなく、きちんとこなしていた。
相変わらず明るく笑うし、家族にも優しかった。
彼女は、彼女のままであって、ずっと良き妻であったし、良き母親であったのだ。
とても、ママ友の奥さんが言っていたようなことをしていたとは、到底思えない。
乱交までした事実を、あれほどうまく隠せるのなら、妻は、まさしく悪魔だ。
仮にそれがもし事実だとして、これからどうする?
離婚するのか?
3人の子供の面倒は誰が見る?
三女はまだ幼い。
長女にしたところで、まだ手の掛かる年頃だ。
思春期になって、いよいよ扱いづらくなってきた。
そこに、離婚話など持ち上がったら、いったいあの子はどうなってしまうのだ?
仕事にしたってそうだ。
今は、出世レースの大事な時期だ。
もし、離婚の事実が判れば、管理能力を問われるだろう。
私に不利益が働くのは、目に見えている。
浮気をしていようが、していまいが、選択肢など残っていないような気がした。
それに、私自身が、まだ妻を愛していた。
この事件が発覚するまで、なんの不満などもなかったのだ。
確証があるわけではない。
疑いがあるだけだ。
信じたくない思いが強すぎて、無理に信じ込もうとしていた。
キャンプだって、あれから仲間が来たのかもしれない。
ママ友の奥さんは、私をからかっただけなのだ。
気さくな彼女は、よく人をからかって楽しむところがある。
もう少し妻を信じてみよう。
無理にそう思い込みながら、私は家へと帰った。


玄関を開けると、ちょうど出掛けようとしていた妻と、ばったり出くわした。

「ああ、あなた、帰ってきたの?よかったぁ。ちょうど今、電話しようと思ってたとこなの。」

携帯電話を手にしていた妻は、いかにも助かったといった顔をして、明るい笑顔を向けてきた。

「え?なに?どうしたの?」

小綺麗に着飾った服を着て、丁寧に化粧をしていた。
強めの香水の匂いが、やけに鼻をくすぐってならなかった。

「あのね、ごめんなさい。また急にパート先から電話が入っちゃって、夜のシフトに入ってくれないかって、頼まれちゃったの。人がいなくて大変みたいで・・・。悪いけど、ご飯の用意はしてあるから、あの子たちに食べさせてあげてくれない?」

パートに出掛けるだけなら、そんなに着飾ることはない。
ずっと、気にはなっていた。

『あら?外に出るなら、これくらい普通よ。あなただって、自分の奥さんが綺麗に見られた方がいいでしょ?』

そうやって、いつも言いくるめられてきた。
私は、ずっと騙されていたのだ。
もはや、疑いの余地はなかった。
妻はふたつのパートを掛け持ちしている。
ママ友の奥さんと一緒に勤めている化粧品の配送センターの他に、深夜まで営業している大手焼き肉チェーン店の清掃婦もしているのだ。
通常なら、どちらも子供が学校へ通っている昼間だけだが、ここのところ、焼き肉屋の方が、突然、夜間のシフトが入れることが多くなっていた。
それを疑問に思ったことは、一度もなかったが、嘘だったのだ。
ついさっき別れたばかりのママ友の奥さんは、これからマンションに行くと言っていた。
そのマンションに待ち構えているであろう男たちと、息抜きと称した乱交を愉しむのだ。
おそらく妻も、その乱交に加わる。

「12時前には帰れると思うから。」

まだ6時にもなっていなかった。
つまり、これから5時間以上も、妻は何人もの男たちに弄ばれるのだ。
返事も待たずに、妻は、急ぐようにハイヒールに足を入れていく。
表情に悪びれた様子はない。
口元に微笑まで浮かべていた。
そんなに若い男はいいのか?
私の知らない妻が、目の前にいた。

「じゃあ、お願いね。あなた♪」

見事なまでに屈託のない笑みを残して、妻は、嬉しそうに玄関を出て行った。
きっとママ友が来ることは知らないはずだから、驚くはずだ。
だが、何事もなかったように、彼女たちは明日もパートに出掛けていく。
そして、今夜を境に、ふたりはより親密になっていくことだろう。
そうなったら、もう、私には、真実を知る術がなくなる。
口裏を合わせるようになるからだ。
胸の奥で、何かがすっぽりと抜け落ちたような感覚を覚えてならなかった。
私は、ぼんやりと玄関に佇みながら、妻の運転する軽自動車のエンジン音が遠のいていくのを、黙って聞いていた・・・。

 
2011/08/21 01:49:24(95m0bXiu)
22
投稿者: 不甲斐ない夫


「今日も行くのか?」
妻の作った朝食を口に運びながら訊ねた。
「え?どこへ?」
朝食を作り終えてからも、妻は台所に立って子供たちの弁当を作っていた。
「仕事だよ。」
「ああ!・・・行くよ。だって、勝手にお休みしたら、怒られちゃうもの。」
「どっちへ行くんだ?」
妻は、ふたつのパートを掛け持ちしている。
化粧品を配送する配送センターの棚卸しと、大手焼き肉チェーン店の清掃婦だ。
配送センターには、妻の浮気相手がいる。
「化粧品の方。」
あっさりと答えた。
「あいつに会うのか?」
「サトシ君のこと?そりゃ会うわよ。だって、同じ班だもの、嫌でも顔を合わせちゃうわ。」
振り返りもしなかった。
しきりに包丁を動かし、こちらに向けた背中は笑っていた。
「別れると言ってこい。」
無駄とはわかっていても、言っておかなければ気が済まなかった。
「えーっ、急には、無理よぉ。」
案の定の答えが返ってきて、ひどく落胆した。
夕べは会うなと言ったら、うん、と甘えた声で答えたくせに、その数時間後には、もう手のひらを返す。
この女のなにを信じればいいのか、もうわかりもしなかった。
離婚をするのは簡単なことだが、3人の子供たちを、一人で育てていく自信などなかった。
ましてや、3人が3人とも女の子ともなれば、なおさらだ。
あの子たちが、ある程度大きくなるまでは、まだ妻の力が必要だった。
離婚は、極力回避したい。
それが、嘘偽りのない本音だった。
たとえ、乱交を楽しむようになってしまった妻であっても、あの子たちには、まだまだ、いい母親であることには違いないのだ。
家事もしっかりとこなすし、家族に愛情も注ぐ。
浮気さえしていなければ、妻は、間違いなく及第点の取れる女だ。
私一人が我慢すればいい。
一人だけの我慢比べだ。
どこまで耐えられるのか、それだけが問題なだけだった。
「夜も行くのか?」
心臓が、ドクンと鳴った。
「今日は、行かないよ。って、毎晩なんか行かないよぉ。」
返ってきた答えに、泣きたいほどにホッとした。
「今日もするからな。」
「え?なにを?」
妻が、ようやくこちらを振り返った。
なにを言っているのか、わからないといった顔をしていた。
「なにをって、あ、あれだよ・・・。今夜もお前を・・その・・お仕置きしてやるって言ってるのさ・・・。」
あまりの恥ずかしさに顔から火が出そうだった。
朝から、交わす会話じゃない。
「えーっ!?どうしちゃったの急に!?大丈夫なの?」
よほど妻は驚いたらしい。
包丁を握ったまま、目を見開いていた。
自信はなかった。
明け方には、すっかりだめにもなった。
しかし、夕べの余韻は、まだ残っている。
目の前に佇む妻を、あいつらから奪い返したくてならなかった。
「うれしい・・・。」
本当に、嬉しそうだった。
包丁を置いた妻は、エプロンで手を拭いながら、私の元へやって来た。
細い腕を首に絡ませ、チュッと頬にキスをしてくれた。
「じゃあ、今夜は、うんと栄養のあるものを作ってあげるね・・・・。」
私を見つめながら、甘い声でささやき、再びチュッと頬に口付けた。
そして、もう一度、じっ、と私を見つめ、静かに目を閉じた彼女は、ゆっくりと唇を重ねてきた。


どうしてだ?
なぜ思い通りにならない?
こんな極上のごちそうが目の前にあるというのに、なにを躊躇っている?
どんなに奮い立たせようとしたところで、力を漲らせることはなかった。
口でしてもらうと、大きくはなる。
だが、入れようとすると、すぐに萎えてしまって、入り口を突破することもできない。
まったくのお手上げだった。
朝の約束通り、妻は、自慢の料理の腕をふるって、私の帰宅を待っていてくれた。
食卓に並べられた豪勢な手料理に、長女は目を丸くし、下の娘たちは、はしゃぎながら喜んでいたものだ。
メインのウナギを腹一杯に食べ、風呂上がりには、帰宅帰りに奮発して買った3千円のユンケルまで飲んだ。
身体は火照り、下腹部にかすかな疼きを覚えて、灯りを消した頃には、間違いなくやれると自信もあった。
なのに、いざ裸にした妻の肌に口を付けていくと、反応さえしない。
わざと荒々しく性器を舐めあげ、たわわな乳房を乱暴に揉みしだいたりもしたが、ピクリともしないのだ。
「口でしてあげるね。」
料理の腕を無駄にされても、妻は、文句のひとつも言わなかった。
気の毒そうな顔さえもしなかった。
献身的に口を使い、手を使ってくれた。
それなのに、最後は、妻の口の中でさえ、力を失っていった。
末期的だった。
自分でも、これほど重傷になっているとは思ってもいなかった。
妻が文句を言わないのをいいことに、甘え続けて、ずっとさぼってきた。
まったく性欲というものが湧かずに、流れに任すままに放っておいた。
その結果が、これだ。
「バイアグラしかないね。」
小さくなったものを手のひらに包み、ゆるゆると扱きながら、妻が言った。
怒ってるようではなく、面白がっているような顔だった。
「それが、だめなんだ。」
「どうして?」
それくらいなら、私だって考えなかったわけではない。
中折れが頻発するようになり、うまくコントロールができなくなって、すぐにEDを疑った。
最後まで保たないことが続くようになると、さすがに心配になって、同僚にそれとなく相談したら、同じ悩みを抱えていた彼が、常に携帯しているのだと、自慢げに財布の中から取りだしたバイアグラを一粒分けてくれたことがある。
医師の処方の元に手に入れたものだから、まがい物ではなかった。
早速、試そうと飲んだところ、それから30分もしないうちに視覚障害が起こって、目の前が暗くなった。
動悸も激しくなり、このまま死ぬのではないかと、かなり焦ったものだ。
10分ほどで症状は回復して事なきを得たが、以来、薬に頼ることはあきらめた。
「俺には、薬は効かないってことさ。」
「なんでわかるの?」
「どうしても。」
薬を試した相手は、妻ではない。
だから、そんな事件があったことなど、妻は知らない。
「ふーん・・。」と言っただけで、妻は、それ以上追求しなかった。
結局その夜は、なんの手も打てず、ふたりは裸になって、身体を冷やしただけだった。
翌日も、また妻を求めてみた。
まったくだめだった。
その次の日も挑戦してみたが、話にもならなかった。
妻は、ずっと献身的に付き合ってくれた。
文句など、何一つ言ったりせずに、懸命に奉仕さえしてくれた。
「また、がんばってみよう。」
笑顔で言われると、それだけに心苦しくてならなかった。
その翌日に、隠し預金を下ろして、仕事帰りに、アダルトショップへ立ち寄った。
大小2本のバイブと手錠を買って、家に帰った。
寝所に入ると、早速、試した。
「あ・・パパ・・気持ちいいよ・・。」
付き合うように悶えてはくれる。
バイブに遊ばれながら、一生懸命、私のものを扱いたりもした。
「パパ・・逝っちゃう・・・逝っちゃうよ・・・。」
乳房を掴みながら、乱暴に動かしてやると、耐えられないかのように顔を歪めていた。
妻が、激しく悶えれば悶えるほど、虚しさが込み上げてきてならなかった。
「パパ・・手を握ってて・・一緒に・・一緒に逝こう・・・。」
固く目を閉じながら、妻が誘った。
一緒に歓喜を味わうことのできない自分を恥じて、役に立たないペニスを呪った。
私は、妻に応えてやることさえできない、駄目な男だ。
「すっごく気持ちよかったよ・・・。」
ひとしきり終わると、微笑を浮かべて、私を見上げていた。
「そうか・・・。」
虚しい笑いを浮かべながら、私は、妻の頭を撫でていた。

その次の日、仕事を終えて家に帰ると、妻の姿はなかった。
子供たちだけが、用意された晩の食事にありついていた。
「あれ?ママは?」
テレビを見ながら、箸を動かしている子供たちに訊ねた。
「ママ、お仕事に行ったよぉ。焼き肉屋さんに行ってくるってぇ。今日は、遅くなるって言ってたよぉ。」
一番下の娘が、得意そうに大きな声で教えてくれた。
ドスンと、一瞬にして、目の前が真っ暗になり、身体から力が抜けていった。
子供たちがいなければ、おそらく私は、その場にひざを付いて倒れていた・・・。

11/08/26 20:37 (nlnn9UXA)
23
投稿者: しん
こんばんは、もう限界でしょ?愛してるとかじゃないと思えます。後悔する前に、弁護士等紹介します。早い方が良いと思います。
11/08/26 22:50 (ubrnbvge)
24
投稿者: 無名
これは、フィクションでしょ!余計なチャチャは入れないで下さい。
11/08/27 06:39 (RJ4sylsg)
25
投稿者: (無名)
続きお願いします
11/08/27 08:42 (.CjgJ48b)
26
投稿者: (無名)
いつまで我慢するのですか 貴方が下が旦那としての役目果たしてないから奥様はが性欲発散する場所ないのは可哀想だか 貴方も弁護士とかたてて離婚した方がいい。このままだと奥様のいいなりですよ興信所にたのんで弁護士に頼めば養育費払わなくて大丈夫 好きだからとかそんな悠長な事言ってられない状況ですよ
11/08/27 10:40 (.iKtn620)
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